雨のモスクワ、博物館と百貨店を訪ねる

2017/07/01 - 2017/07/05

7月初めのモスクワは初夏で、フランスやドイツなどの西欧と同様に晴天が多いように思いがちです。現地の人に聞くとこの時期は雨季で、今年は異常気象で嵐も時々あって、天候はそれ程良くないとのことでした。今回モスクワに4日滞在しましたが、晴天はなくて曇りと雨でした。滞在期間の中で、多少の観光も行いたく思いましたので、雨の日にモスクワ中心部まで出かけました。
赤の広場に近いメトロ駅（チアトラーリナヤ駅）を出ると、激しい雨が降っており、道路が川のようになっていました。風もありましたので、傘があってもびしょ濡れになりそうです。歩いて観光するような条件ではありません。急遽予定変更して、近くにあった戦争博物館とグム百貨店の見学に切り替えました。雨天で観光客も少なく、混んではいませんでした。

エリア モスクワ(ロシア)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 3.0

• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

赤の広場ですが、雨が降っているので観光客の姿はチラホラです。午前10時頃ですが、明るくありません。

赤の広場 広場・公園

クレムリンと赤い壁が雨でくすんで見えます。傘をさした観光客がいますが、ハイシーズンにも拘らず極めて少数です。

赤の広場 広場・公園

レーニン廟の前に警備員が雨具を着て立っています。観光客の姿は見えません。

レーニン廟 モニュメント・記念碑

ボリショイ劇場にも激しい雨が降り注いでいました。視界も良くありません。道路の低い箇所には水が溢れ、川のようになっていました。歩いて観光できる状況ではありません。

ボリショイ劇場 劇場・ホール・ショー

メトロ駅の近くに博物館がありました。「戦争博物館」です。雨宿りを兼ねて入ってみることにしました。

博物館の向こうには赤の広場が見えますが、観光客は殆どいません。

戦争博物館の入口を入り、中から入口を見た様子です。我々と同様に、雨宿りを兼ねたと思われる観光客が少しずつ入場してきました。

コーナー部に博物館にちなむ土産物を売っているショップがありましたが、あまり目立っていません。ロシア流のショップです。

展示室は歴史に沿って、展示がされていました。ここは古代のロシアコーナーで、発掘された木製舟や石や金属製の矢じりや刀が展示されていました。

矢じりや刀です。

時代が進むと、勲章や飾りの展示もありました。ロマノフ王朝時代の勲章のようです。

中世ロシアの戦について書かれた書物の展示です。文字は読めませんが、絵を見れば何となく書かれていることを想像することができます。

この場所はナポレオン戦争の特別展示室です。ロシアの歴史で、ナポレオン戦争は大きな影響を与えていることが分かります。ナポレオン軍を撃退したのは、ロシアとして誇るべきことであると認識されているように感じました。

ロシアに侵攻したナポレオン軍を描いた絵画です。前方に座って戦況を見ているナポレオンと彼の将軍たちです。

ナポレオン戦争における冬のフランス軍を描いた絵です。ナポレオン軍がロシアから撤退した理由の一つに、過酷なロシアの冬が挙げられています。

ナポレオン戦争当時に使用された銃が沢山展示されていました。

フランス軍が使用した物資運搬用の車です。

フランス軍が使用した大砲のようです。

戦争博物館の出口です。

外に出てグム百貨店にやってきました。花壇には花が咲いていました。モスクワの公園や広場の花壇は、どこでも整備が行き届いている感じです。ゴミや埃もなく、整然と整備されており感心します。

グム百貨店前の赤の広場ですが、雨天であるため観光客は殆どいません。

赤の広場 広場・公園

百貨店入口です。金属探知機によるチェックを受けた後、中に入ることができます。モスクワでは主な建物の出入りではこのような金属探知機が設置されており、チェックを受けることが必要です。セキュリティーに相当敏感に対応していることが伺われます。

グム百貨店 百貨店・デパート

グム百貨店の2階から見た入口の様子です。入口には警備員が立っており、向こうには赤の広場とクレムリンが見えます。

グム百貨店 百貨店・デパート

百貨店の内部です。エレガントで調和がとれた美しさが感じられます。

はるか先の方まで百貨店は続いています。美術館といっても良い感じの整然とした美しい建物です。

幾つかの店のウインドウショッピングをして、2階の通路部に設置されたカフェで紅茶とケーキで小休憩しました。ロシアで紅茶は「黒いお茶、チョールヌイ・チャイ」と言います。カフェ店員に「チョールヌイ・チャイ」と言ったら、すかさず銘柄を聞いてきました。「アッサム」と答えると、ティーバッグと熱湯を注いだ紙コップを渡されました。価格は60ルーブル（約150円）、まあ妥当です。

中央部に噴水があり、観光客の記念写真撮影スポットになっています。雨天であるため、客の数も少な目です。

グム百貨店 百貨店・デパート

噴水の上部天井です。

百貨店の空間スペースに美しい飾りがありました。良く見ると「セール」と書かれており、宣伝です。宣伝にも気を配って、美しさが調和するように配慮がされていると思いました。トータルデザイナーがいるのかも知れません。

ソニーセンターがありました。各種のソニー製デジタル機器が販売されていました。

グム百貨店 百貨店・デパート

百貨店には沢山の種々の種類の店が出されていますが、店の造りや色は全体的に見て調和するようになっていました。百貨店ではありますが、一種の美術品を鑑賞しているような印象も抱きました。

グム百貨店のカフェレストランで昼食をとりました。店に入ると、「カフェかレストランのどちらですか」、と聞かれましたので、レストランと答えるとレストランコーナーに案内されました。客の大部分はカフェで、レストランに席を設けてもらっているのは我々と裕福そうなカップルの2組だけでした。

メニューを見て、ビールとレストランお勧めのサラダランチを注文しました。オリーブ付のハモビニーモ・ビール(プレッツエン・ピルスナー）です。軽やかな味わいで、美味しいビールでした。

サラダ・ランチで、立派なプレート付です。野菜、フルーツ、魚とチキン肉を上手にアレンジした上品で美味しいランチです。このようなランチは初めての経験です。量は多めで、これだけで多少の満腹感になりました。
ビールとランチのセットで1500ルーブル（約4000円）でした。チップも含めると我々にしては、超高額ランチとなりました。

こちらはカフェ・コーナーで、他の客はこちらを利用していました。飲み物だけでなく、ランチを注文している客も結構いました。多分、価格はずっと安めだと思われます。カフェ・コーナーでランチを注文すれば良かった、と少し反省しましたが、後の祭りです。

今回利用したボスコ・カフェ(Bosco Cafe)はグム百貨店1階にあり、赤の広場に面しています。モスクワを代表する場所にありますので、多分ボッタクリではなかろうと思いますが、ランチにしては超高額でした。味はとても美味しくて印象に残りましたが、価格もしっかりと記憶に残りました。