パキスタン北部、インダス川上流部は、スカルドゥ付近から西に向かって深い峡谷の底を流れくだり、ギルギットの東で大屈曲、概ね南に向かって流下します。このインダス川の南側と東側は、ヒマラヤ山脈の西端部に当たります。単にインダス川が地理的境界になっていると言うだけでなく、地質構造上の境目になっています。<br />インダス川北側は、西側のインダス川支流であるギルギット川までがカラコルム山脈、ギルギット川の南、インダス川の西側はヒンドゥークシュ山脈になります<br />今回の旅は、このヒマラヤ西端のエリアを、主に４輪駆動車で巡るツアーです。標高４２００ｍ付近でのテント２泊を含みます。<br />圧倒的迫力の山岳風景と、街の雰囲気を楽しむ旅です。<br />その１は、パキスタン北辺の街スカルドゥへの空路と、街の風景、街の人々の笑顔です。<br />パキスタンの首都イスラマバードからスカルドゥまでは国内線で１時間ですが、この空路が曲者です。なかなか飛ばないのです。日本でパキスタンに強い旅行社などに情報収集を試みましたが、得られた答えはバラバラです。曰く「数年前に機材が良くなって欠航はほとんど無い」「半分も飛ばない」「さーどうでしょう？」等々。現地で確認すると「雨季に入りかけたこの時期、週２回飛べばよい方」。つまり確率三分の一以下。飛ばなければ、空路１時間が陸路２日になり、予定が大幅に変わります。<br />ただせさえ、成田ー北京ーイスラマバードのパキスタンエアPK853便は7時間の延着！悪路の多い２日の陸路はもう我慢の限界です。<br />しかし・・・

ヒマラヤ西端の地を行く　１スカルドゥへ

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2017/07/07 - 2017/07/17

5位(同エリア12件中)

風神さん

パキスタン北部、インダス川上流部は、スカルドゥ付近から西に向かって深い峡谷の底を流れくだり、ギルギットの東で大屈曲、概ね南に向かって流下します。このインダス川の南側と東側は、ヒマラヤ山脈の西端部に当たります。単にインダス川が地理的境界になっていると言うだけでなく、地質構造上の境目になっています。
インダス川北側は、西側のインダス川支流であるギルギット川までがカラコルム山脈、ギルギット川の南、インダス川の西側はヒンドゥークシュ山脈になります
今回の旅は、このヒマラヤ西端のエリアを、主に４輪駆動車で巡るツアーです。標高４２００ｍ付近でのテント２泊を含みます。
圧倒的迫力の山岳風景と、街の雰囲気を楽しむ旅です。
その１は、パキスタン北辺の街スカルドゥへの空路と、街の風景、街の人々の笑顔です。
パキスタンの首都イスラマバードからスカルドゥまでは国内線で１時間ですが、この空路が曲者です。なかなか飛ばないのです。日本でパキスタンに強い旅行社などに情報収集を試みましたが、得られた答えはバラバラです。曰く「数年前に機材が良くなって欠航はほとんど無い」「半分も飛ばない」「さーどうでしょう？」等々。現地で確認すると「雨季に入りかけたこの時期、週２回飛べばよい方」。つまり確率三分の一以下。飛ばなければ、空路１時間が陸路２日になり、予定が大幅に変わります。
ただせさえ、成田ー北京ーイスラマバードのパキスタンエアPK853便は7時間の延着！悪路の多い２日の陸路はもう我慢の限界です。
しかし・・・

エリア

スカルドゥ(パキスタン)

航空会社: パキスタン航空

まずは、パキスタンの首都イスラマバードからスカルドゥまで国内線で飛びます。
約１時間の空路ですが、これが曲者です。悪天候による欠航がとても多いのです。
ですが、幸いにも今回は飛びました。大変な僥倖です！
もし飛ばなければ約2日間の陸路となり、日程は大幅に遅れます。
雲の間からこんな風景が見え・・・
山は徐々に高さを増し・・・
ついには山の中腹あたりを飛ぶようになります。
つまり峯と峯の間を縫って飛ぶのです。
なぜ安全のために山の上を飛行しないのか。

着陸直前、右急旋回、急降下した瞬間に見えた飛行場との位置関係から、
その理由が理解できました。
山の上を高い高度で飛んだのでは、谷間の飛行場に向けて降下する時、
あまりの急降下になってしまい無理があるのです。
峯の間を抜けることになっても、飛行場が近づいたら、
高度を下げざるを得ないのです。
欠航が多いのも頷けます。
地図を見る

結構大きなジェット機旅客機です。

スカルドゥ空港 (KDU) 空港
飛行場の周りは高い岩山。
氷河の尻尾のような雪も見えています。
空港ビルなんてありません。
木造の小さな建物。
この男性は、旅行案内所の人。
地図を見る

スカルドゥの宿は、このホテル。
メインストリートのはずれにあります。
この建物の裏側に客室棟がつながっています。

このホテル、道路側客室と裏の山側客室では、
騒音もですが、特に眺望に雲泥の差があります。
ホテル前のメインストリート。
山側の部屋のバルコニーからの眺望。
インダス川の支流を挟んで、ヒマラヤ山脈西端前衛の山々。
荒涼とした岩山です。
朝はこの岸壁が真っ赤に焼けました（写真は次のブログで）。
何時間でも見飽きない景色です。
画面左から右に向かって、
広大な下り斜面です。
メインストリートを歩いてみました。
改修中のモスク。
皆さんフレンドリーです。
写真、撮られたがり多数です笑。
こちらはオールドバザール。
メインストリートより、ずっと趣があります。
オールドバザールは、スカルドゥ発祥の場所。
宮本輝原作『草原の椅子』のロケにも使われました。
https://www.cinematoday.jp/news/N0045360
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%89%E5%8E%9F%E3%81%AE%E6%A4%85%E5%AD%90
肉屋さん。
皆さん穏やかな表情です。
おなじみの店先風景。
ドライフルーツとナッツの店。
息子？孫？
穏やかな表情、
わずかな微笑みです。
すぐに、人が集まります。
店員なのか、ただの話仲間なのか、
はたまた親戚なのか？
兄弟？
靴・履物修理屋さん。
商品をアッピールしています。
街ではあまり女性の姿を見ません。
宗教的な理由です。
女性の撮影は注意が必要です。
女性は顔を隠して立ち去っても、
そばのたまたま居合わせた男性が怒ることもあるそうです。
撮る時は、女性本人だけでなく、そばにその夫や父親がいる時は、
その人にも了解を得る必要があります。
要するによほど距離があるとき以外は、
女性は撮らないのが無難であり、
現地の人たちの心情に沿った振る舞いだと思います。
ホテルに戻り、自室テラスからの夕暮れ。
山に月も昇りました。
明日に備えて休みます。
次のブログ２は、スカルドゥの夜明けと、シガール城です。