2017/05/21 - 2017/05/21
83位(同エリア940件中)
tadさん
5月20日土曜日になんと萩の県立美術館に葛飾北斎の富嶽三十六景の11作品と歌川(安藤)広重の富嶽三六景の22作品が常設展のコーナーにあると知った!ショック!東京国立博物館に近年何度も顔を出していたのは、北斎が見たいからというのが大きな理由のひとつだった。江戸東京博物館もそれを期待していったものだが、一点も北斎の本物はなかった。写真パネルだけだった。3月にロンドンに行った際、大英博物館では今月から北斎展があり、最も北斎の有名な作「神奈川沖波裏」の版画がポスターに使用されていて、心穏やかではなかった。日本では本物の北斎、特に評価の高い世界的に有名な「富嶽三十六景」をまとめてみる機会は本当に少ないようだ。
(追加:フランスのミシェラン旅のガイドブックであるグリーン・ガイドで、ここは2つ星だそうだ!当然だろうと、今なら思う!なんだ、彼らはちゃんと北斎や広重等の本物が相当数あることを知っているんだ!ウィキペディアによると、ここの浮世絵コレクションは5200枚とのこと。それに、今回はざっとしか見ていないが陶磁器のコレクションが相当なもののようだ。)
(追加2:その後、葛飾北斎についてあれこれ調べてみると、北斎の作品はあちこちに少しづつ分散されていることが分かってきた。実際展示をしていないところが多いようで、実物を見に行くのは困難な目標であるようだ。)
萩は何度も行っているが、つい、幕末維新関係の場所を見るのが精いっぱいで、山口県立萩美術館などという建物には入ったことはなかった。で、土曜日に偶然知った情報で、北斎の富嶽三六景が今なら11点見られるというので、即、翌朝、飛び起きて21日の日曜日、日帰りで早速訪問してきた。シニアは常設展は無料だった!有難い!また、来ます!
すごい!!!北斎は本当にすごい!!広重は昔から東海道五十三次のシリーズになじんでいたが、彼も富嶽三十六景を北斎に刺激されて製作していたことを今回、あらためて認識した。比較できる最高の機会だった。5月30日からは後半部の展示となり、別の北斎の富嶽三十六景が12点見られるそうだ。多分、その後半のほうに、神奈川沖浪裏と赤富士の人気作も登場するのだろう。そうなると、来週以降、もう一度、萩まで行こうと思う。
なお、東京には、すみだ北斎美術館と太田美術館などに北斎があるらしいので、急遽、6月8日から5泊ほど東京にも行くことにした。しばらく葛飾北斎に集中したくなった。それほど、昨日の11点はインパクトがあった!発想の独自性が富士シリーズを比べた限りでは、広重を明らかに上回る。人物像が生き生きしているところも大きく異なる。この程度のことはご存知のかたが多いと思うが、実際に本物を前にして比較したのは初めてだったので、それはそれは、大きな衝撃だった!日本人の絵画でこういう経験は今まで殆どなかったのではないだろうか。。。西洋美術ではミケランジェロやブリューゲルなど何度もあるのだが。。。
一枚目は駿河の江尻。葛飾北斎の「富嶽三十六景」より。
なお、この作品集は1831年から1834年にかけてのもの。歌川広重は「不二三十六景」を1852年に製作し、さらに「富嶽三十六景」と題して、1859年に製作した。
- 旅行の満足度
- 5.0
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以下、一枚目の部分撮影。なお、浮世絵版画の部屋は撮影できる。有難い!全て撮影した後、さらに、もう二回、ゆっくり鑑賞した。お陰でその他の展示は、集中心を欠いた鑑賞となってしまった。後悔はしていない。
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江戸深川の万年橋。(なお、ここでのタイトルは、展示説明とは異なることがある。現在通用している地名などに変更しておく。)
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部分撮影。人物に注目。
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釣り人など。
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両国橋と夕日の図
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上の部分図
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小石川の雪の朝
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上の部分撮影
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上総の海路。地球は丸い。。
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上の部分図
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隠田の水車
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上の部分図
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武蔵の千住
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上の部分図
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甲州三嶌越。これは今のどこだろう?
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登戸浦
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上の部分図
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相模の七里浜。
遠くの空の色が他のプリントとは違うようだ。 -
上の部分図
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武陽佃島.
これは少し肌色系の色褪せが進んでいるようだ。 -
上の部分図。
以上、今回は、他の作品の紹介はやめて、葛飾北斎の富嶽三十六景の11点だけに集中しておく。 -
萩美術館の本館は丹下健三の設計だそうだ。
萩にこんなすごい美術館があったとは!!(追加版:ミシェラン2つ星) by tadさん山口県立萩美術館 浦上記念館 美術館・博物館
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この旅行記へのコメント (2)
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- BTSさん 2017/05/23 05:50:42
- 深い味わい
- tadさまへ
おはようございます。
葛飾北斎の富嶽三十六景の一部を息を止めながらじっくりと拝見させていただきました。
表紙の「駿州江尻」は、突風で飛ばされる瓦版(?)や笠をリアルに表現されていますね。(風の強さがイメージできます)
「隠田水車」の水や「甲州三嶌越」の雲は、独特なタッチで、今で言うとアニメチックなところがあるでしょうか〜
自分の旅行記とリンクさせながら見入ってしまいました。(笑)
6月の上旬には東京へお越しになられるんですね。楽しみですね。
BTS
- tadさん からの返信 2017/05/23 08:33:37
- RE: 深い味わい
- おはようございます。
鉄道マニアのBTSさんの富士山周囲を巡る旅行記は、素晴らしい富士の姿が見えますね。
私も実際の富士を様々な角度から見てみたいものです。江戸時代の北斎や広重の
富士シリーズと今現在の富士の比較は面白いだろうと思います。北斎のような天才にかかると、面白い発想が加わり、富士の味わい方もさまざまだと知りますね。伊藤若冲も天才的な絵師だと思いますが、このところ、日本美術も集中して楽しんでいます。
6月はひとりで東京と京都に出かけることにしましたが、こういった日本美術の傑作に接しようと思っています。萩美術館の北斎はいい刺激になりました。
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