わからん、長崎！（1）

2017/02/14 - 2017/02/16

長崎は、1569年にポルトガル船が停泊し、1571年にキリシタン大名である大村氏が海外貿易所をこの地に設け、その後、急速に発展した。日本、中国、オランダの文化が混じりあい発展をしてきた街であるため、「和華蘭（わからん）文化の街」と呼ばれる。

旅行記のタイトル「わからん、長崎」の「わからん」はこの「和華蘭」で、「わからない」ではない。念のため......。

長崎を訪れたのは27年ぶりだったが、新たな長崎に多く出会えた。今回の旅のテーマのキーワードは「龍馬」「歴史」「カステラ」。

エリア 長崎市(長崎)

雲仙宮崎旅館の送迎バスに乗り、諫早を経由し、2時間かかって長崎駅に到着。駅には2日前まで行なわれていたランタン祭の飾り付けがまだなされていた。

改札口のすぐ上にはステンドグラス。

まずは大きい荷物を宿泊する「ホテルウイング・ポート長崎」に預けに行った。駅やバスターミナルに近く、とても便利な立地。

そして、すぐにバスに乗って、風頭公園へ向かった。

港町は坂が多いのが普通で、長崎もそう。でも、この街の坂は半端なく多く、しかも急。

バス停から数分歩いて、風頭公園に到着。

まずは、日本写真界の始祖「上野彦馬」の墓地へ。この人物は、日本人の誰もが知る人物の写真を撮影した（詳細は後述）。

そして、龍馬像。翻っているのは海援隊の旗。

龍馬が見ているのは......

この景色、そして日本の未来。

展望台があったので、行ってみる。

風頭公園をあとにし、坂を下る。

下りてきた階段を振り返る。下から上ってきた男女二人組と擦れ違い、ヘトヘト状態だった女性を励ました。まず始めにバスで風頭公園まで行っておくと、基本的に下る一方。

亀山社中の跡

1865年に薩摩藩や長崎の豪商小曽根家の援助を受け、 坂本龍馬を中心に設立された結社。倒幕を目的とした活動を行うと同時に運輸業や商業活動も行った「日本初の商社」 。

中は広くなく、たったの3間。ここにはボランティア・ガイドさんがいて、いろいろお話をうかがえた。

龍馬のぶーつ像

『ぽちたま』の松本くんもラブラドールのまさはるくんを連れて、ここを訪れている。ちなみに、龍馬、松本くん、そして自分の誕生日は同じ11月15日（ただし、龍馬は旧暦）。

さらに坂を下る。

おや、猫が3匹。雲仙といい、長崎といい、今回の旅では猫によく出くわす。

日本初の西洋料理専門店「良林亭」の跡地。長崎は世界といち早く接してきた街だから、日本初なんとかが多い。

亀山社中資料展示場は龍馬好きにはぜひ訪れたいところだけど、平日は開館していない。残念。

http://sayuriy.web.fc2.com/nagasaki/nagasaki_saruku45.htm

1673年に創建された若宮稲荷。明治維新のころには、「勤皇稲荷」と称され、長崎に来往する志士等の多くがたびたび参拝したらしい。亀山社中の社員も当然詣でたことだろう。

若宮稲荷境内には、風頭公園内の龍馬像の原形となった像がある。

この稲荷神社へ行くためには階段を上らなければならない。この付近にも住んでいる人は多くいる。通勤通学のために、毎日この階段を上り下りされているのだろう。足腰が強いに違いない。

伏見稲荷と似ているけど、参詣するためには、こちらのほうが体力をずっと要する。

これが若宮稲荷の入り口。

風頭公園にあった日本初の写真撮影家、上野彦馬の家は新大工町駅の近くにあった。

ここで、問題です。これはなんでしょう。

教科書などにもよく見られる坂本龍馬。この写真を撮影したのが上野彦馬。

上野彦馬撮影局の跡地にこのようなモニュメントがある。

新大工町から路面電車に乗って、大浦天主堂下で下車。そこから歩いて数分のところにあるのが、ちゃんぽんや皿うどんを初めて作った「四海楼」。もともとは唐人街の中にある小さな店だったけど、財を成し、このような立派なビルを建てた。

その近くにあるのが、旧上海銀行長崎支店記念館。

1階部分は店舗として使われていた。

2階と3階は住居

「孫文・梅屋庄吉と長崎」というテーマで展示がなされている。孫文の革命には日本財界の強力な支援があったことをほとんどの日本人が知らない（中国人や台湾人も知らない）。中国や台湾から来た観光者には、グラバー邸よりここを見て欲しいと思った。

旧上海銀行長崎支店記念館のすぐ近くにあるのが、軍艦島デジタルミュージアム。今回の旅では、もともと軍艦島へ行こうと思っていたんだけど、船がだいぶ揺れると知り、キャンセル。オーストラリアと台湾で激しい船酔いを経験していて、強い拒否反応があった。でも、軍艦島について、もっと知りたいという気持ちが強く、行ってみた。でも、展示物の充実度を考えたら、1800円の入館料は高過ぎる。

路面電車で思案橋へ。

長崎にはカステラを製造販売する会社の総本店が多い。これは、福砂屋の総本店。日本通の台湾人の間でも有名。

丸山にある料亭「花月」。

ここで卓袱料理のランチを食べる予定だったんだけど、14日は定休日で、15日は夜の準備があるとかで予約を受け付けてもらえず。史跡料亭でもあり、内部を見学することも楽しみにしていたから、とてもがっかり。

その後、路面電車で長崎駅まで行き、駅ビルをぶらぶらし、ホテルへ戻った。

この日の夕食は、雲仙宮崎旅館特製の「雲仙いなり」。もともとは昼食としていただこうと思っていたんだけど、朝食を食べ過ぎて、食欲がわかず、結局、夕食になった。

1つはシンプルな物で、それ以外には次の具が入っていた。
長崎の伝統野菜、雲仙こぶ高菜
自家製昆布佃煮
長崎和牛の甘辛煮
雲仙産きゅうりのわさび漬け

この雲仙いなりは、全国のデパートで長崎物産展があると、よく出品されているそうだ。

デザートは駅ビルで買った松翁軒のカステラ。東京では知名度は極めて低いけど、長崎では、文明堂、福砂屋と並んで三大カステラ店となっているらしい。

味は福砂屋のものより、さっぱりした感じ。蜂蜜のねっとり感があまり強くないと思った。

松翁軒は、チョコレートのカステラ「チョコラーテ」でも有名。パサパサ感がまったくなく、濃厚な味わい。松翁軒は、普通のカステラよりも、こちらのほうがおいしいように感じた。抹茶のカステラも試食させてもらったけど、他店のより、濃厚な味わいだった。

この日は夜はどこも出かけず就寝し、翌日に備えた。

この旅行記へのコメント （4）

• ちょびれさん 2017/03/26 21:04:40

  長崎♪

  小麦さん
  
  こんばんわ〜♪こちら日本は３月も末だというのに気温１０度を割りやたら
  寒く〜やっと開花したソメイヨシノが足踏み状態です。
  明日も寒そうな予報ですよ。
  
  長崎にいらしてたのですね！両親が九州の家を引き払ってもう２０年が経ち
  行くチャンスもなくなり長崎も遠くなりました・・
  福岡の時にはそれこそ日帰りでも行こうと思えば行けた！長崎でしたから
  ふらりちゃんぽんや皿うどん食べに・・・ってこともしたことありました〜
  グラバー邸からの景色はお天気が良い日は絶景ですよね！
  浦上天主堂や坂の道など異国情緒たっぷり、長崎は素敵な場所だとおもいます。
  修学旅行生は資料館は興味ないんだろうな〜ちゃんとガイドさんが付いてくれて
  勉強の一環として見学させるべきでしょうね〜
  せっかくたくさん学べる場所なのに、勿体ないです。
  
  カステラ、我が家は福砂屋押しです( *´艸｀)今でもカステラをお持たせの時には
  福砂屋にしてますよ、タイムリーですけど、昨日娘が出かけた土産に福砂屋の
  可愛い小さいカステラを買ってきて食べたばかりです、相変わらず美味しかった〜☆
  
  そしてメインは宝塚だったかな？
  わたしの中の宝塚は上月のぼる・・・です(笑）
  
  ちょびれ

  xiaomaiさん からの返信 2017/03/26 23:33:56

  RE: カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは・・・

  ちょびれさん
  
  今年の気候は異常で、3月も下旬だというのに、台北でも肌寒い1日となりました。
  春節のときは、薄いシャツ1枚でもよかったのですから、ホントに異常です。
  
  さて、長崎。
  さすが日本を代表する観光都市ですね。2、3日では足りないと思いました。
  課題を残しているので、いつかまた行かなくてはいけません。
  ただ、行きたいところが多過ぎて、いつ行けるか......。
  
  カステラ、おいしいですよね。
  今、北海道に行っている友人が札幌の三越で福砂屋のを買ってくれたようです。
  台湾にも日本のを真似て作られたカステラがあるのですが、
  （ここだけの話ですが）ぜんぜんお話しになりません。
  
  上月晃ということは、甲にしきや古城都あたりも守備範囲ですか。
  自分はここ数年で急激に熱したので、20世紀の生徒はあまりよくわかりません。
  今まで応援してきた生徒が退団してしまったので、今後はゆる〜く観ていこうと思っています。
  
  気候不順のおり、お体にお気をつけ下さい。
  
  小麦☆
  
  
  

  ちょびれさん からの返信 2017/03/26 23:59:53

  RE: RE:

  
  >
  > 上月晃ということは、甲にしきや古城都あたりも守備範囲ですか。
  
  さようでございます(笑）時代を感じますね〜( *´艸｀)
  
  ちょびれ

  xiaomaiさん からの返信 2017/03/27 00:54:40

  RE: RE: RE: 清く正しく美しく

  ちょびれさん
  
  ベルばら以前からのベテラン・ファンでいらっしゃったのですね。
  
  上月晃の5期先輩になりますが、加茂さくらは歌うまで有名でしたね。
  当時の写真を見ると、見た目も麗しく、まさにタカラジェンヌという趣の方です。
  
  1983年から84年、フジテレビのドラマに『大奥』というのがあり、
  加茂さくらは宮路という意地悪な役を演じていました。
  こどものころ、それを見て、なんと意地悪なヤツなんだろうと思っていました。
  
  あのころのジェンヌさんには、実力派の生徒さんが多くいました。
  参議院議長を務めた扇千景、中車の母君である浜木綿子、絶世の美しさを誇った朝丘雪路（3人とも殿堂入り）。
  舞台を観なかったのが悔やまれます。
  
  小麦☆