中山道六十九次(1)　日本橋（東京都中央区）～追分一里塚（文京区）

2017/01/12 - 2017/01/12

私は一昨年「大山街道」を歩きました。それ以前には「日光・奥州街道」の一部も歩きました。今年は中山道を歩いてみようと思い、2017年1月12日「日本橋」から歩きはじめました。

江戸幕府は、日本橋を起点として「五街道」（東海道、中山道、甲州街道、日光街道、奥州街道）を整備しました。このうち、中山道は東海道と並んで「江戸」と「京都」を結ぶ二大幹線道路として重要な役割を果たしてきました。中山道はお江戸日本橋から京都「三条大橋」まで533km、その間に69の宿場があって、「中山道六十九次」と言われています。「東海道五十三次」に比べ41km長くなっていました。

西に向かう東海道に比べ、北に向かう中山道は、宿場の数も多く、京都まで遠いと感じられます。距離は40kmほど長いだけですが、宿場の数が多かったのは、峠や難所をいくつも越えなければならなかったからです。
東海道には大きな危険な川を何カ所も渡らなければならず、川留めで日程が狂うこともあったのに比べ、中山道は少し遠距離になっても、順調に歩けば必ず目的地に到達できるという利点があり、よく利用されたようです。

表紙の図は、広重と渓斎英泉の合作の「木曽街道六十九次」の「日本橋雪の曙」です。いろいろな人が描かれ「お江戸」の賑わいを感じさせてくれます

木曽街道は「中山道」の古称です。また「中山道」は「中仙道」とも書かれますが、享保元年（1716年）、幕府は「仙」の字を「山」に統一し、以後は「中山道」と書かれるようになったようです

エリア 日本橋(東京)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄 徒歩

上はは中山道の全体図です。

五街道の起点「日本橋」の現在の姿です。橋の上を首都高速道路が覆っています。

日本橋 名所・史跡

安藤広重が描いた「東海道五十三次」の「日本橋」です。

橋の中央に「日本国道路元標」が埋め込まれています。

日本国道路元標 名所・史跡

橋の上は交通が激しく見に行くことはできませんが、レプリカが橋のたもと「道路元標の広場」にあります。

見上げると、首都高速の橋桁の間に「道路元標地点」の標識が浮かんでいます。

橋柱の彫刻です。

日本橋 麒麟像 名所・史跡

上は現在の日本橋の図面で、橋の四隅に記念碑などの広場があります。

「原標の広場」で、ここには、上記の「日本国道路元標」のレプリカほかに「東京市道路元標」もあります

東京市道路元標 名所・史跡

上は「乙女広場」で「日本橋魚市場発祥の地」の石碑があります。

日本橋魚河岸記念碑 名所・史跡

説明板には関東大震災まではここに魚市場があったことが書かれ、当時の日本橋川の写真が埋め込まれています。

日本橋魚河岸記念碑 名所・史跡

現在の「日本橋川」です。川の上は首都高速道路です。

日本橋川 名所・史跡

橋の反対側のたもとに、高札場跡の「花の広場」があり、日本橋の由来の書かれた碑があります。

日本橋由来記の碑 名所・史跡

その向かい側には、道路から低くなった「滝の広場」があり、ここは密通の男女や心中未遂者等が晒らせた跡です

日本橋滝の広場 名所・史跡

日本橋周辺を見た後、中山道を北に向かって歩き始めました。下はこの日のルートマップです。

日本橋から、中山道（現在の国道17号線）を望むと、上写真の「三越百貨店・別館」がそびえています

三越前駅 駅

その隣に「三越・本店」があります。ここは江戸時代に三井八郎右衛門高利が開いた呉服店「越後屋」の跡です。

三越日本橋本店 百貨店・デパート

その隣が「三井本館」で、三井住友信託銀行などが、入っています。

三井本館 名所・史跡

三越の向かい側には「コレド室町」が三棟たっています。日本橋の老舗店舗、新業態の店舗、多目的ホール、オフィスなどがはいています

三越の裏には「日本銀行」があり、ここには江戸時代「金座」がありました。

日本銀行 名所・史跡

日本銀行の向かい側には「日本銀行金融研究所 貨幣博物館 」がありました。

日本銀行金融研究所貨幣博物館 美術館・博物館

上は中山道（国道17号線）に千疋屋のあたりです。電線は地中に埋められています。

やがてJRの高架が見えてきました。高架の上は「神田駅」です。

神田駅 (東京都) 駅

神田駅周辺の通りです。

高架をくぐると、国道17号線と分かれ、高架に沿って旧中山道を歩きました。高架の下の煉瓦造りの建物は「旧万世橋駅」で、現在は「マーチエキュート神田万世橋」になっています。

マーチエキュート 神田万世橋 ショッピングモール

神田川に架かる「昌平橋」を渡りました。この先にある湯島聖堂に祀る孔子の生誕地「昌平郷」に由来し名前が付けられました。

昌平橋 名所・史跡

昌平橋から見た「マーチエキュート 神田万世橋 」です。上をＪＲ中央線が走っています。

坂道の左に長い土塀が見えてきました。湯島聖堂ですが、ここは以前に訪れたことがあるので素通りしました。

湯島聖堂 寺・神社・教会

道路の反対側に「神田明神」の鳥居が見えました。

神田神社(神田明神) 寺・神社・教会

境内に入っていきました。

境内に入ると、遅い初詣の参拝客が並んでいました。

本郷三丁目交差点から春日通に反れて「湯島天神」に向かいました。

湯島天満宮 寺・神社・教会

受験シーズンで、合格祈願のお札がたくさんかけられていました。

受験シーズンを控え、多くの学生や家族が押し寄せていました。

本殿です。

筆塚と泉水です。

湯島天満宮 寺・神社・教会

中山道に戻って少し進むと左に「本郷薬師」への入り口がありました。

本郷薬師 寺・神社・教会

「本郷薬師」の本堂です。江戸時代にマラリヤが蔓延した時、この薬師に祈願すると治ったといいます。

本郷薬師 寺・神社・教会

近くの墓地の中に「十一面観世音菩薩像」がありました。

十一面観世音菩薩 寺・神社・教会

本郷通り（中山道）に戻ると、反対側に東大の「赤門」がありました。11代将軍家斉の娘「溶姫」が、前田家に輿入れする際に建てられました

旧加賀屋敷御守殿門(赤門) 名所・史跡

赤門の向かい側には、「法真寺」の入り口がありました。

法真寺 寺・神社・教会

「法真寺」の本堂です。

観音座像の横に「一葉塚」がありました。

少し進むと、曹洞宗「喜福寿寺」の入り口がありました。

「喜福寿寺」の本堂です。

中山道に戻って進むと、右に「東大の正門」が見えました。

東京大学 名所・史跡

その向かい側には、明治38（1905）年に建てられた、登録有形文化財の「棚澤書店」がありました。

「棚澤書店」の店先です。

東大生の街、本郷のノスタルジックな通りです。

「本郷弥生」交差点を過ぎると「東大農学部」の正門前に着きました。

東大農学部前に三差路の三叉路が「本郷追分」であり、一角に「高崎屋」がありました。

三差路にある「高崎屋」の横に「追分一里塚跡」の碑がありました。ここが日本橋から最初の一里塚です。この日のウオーキングはここまでにしました。

本郷追分一里塚跡 名所・史跡

この旅行記へのコメント （3）

• ももであさん 2020/03/27 07:57:19

  何処へ

  おはようございます(ΦωΦ)
  
  さすがはカニ族さん。健脚ですね。
  ぼくは旧東海道をせめていますが、まだまだ...
  ところであのキスリングってどこへ消えたのでしょうか!?

• 元カニ族さん 2017/02/05 14:36:35

  中山道六十九次

  PHOPHOCHANGさん
  
  早速ご覧いただき、コメントありがとうございました。
  大山街道を歩いて、街道歩きの魅力を知りました。
  
  大山街道の後、東海道を歩くか、中山道を歩くか迷いました。
  しかし、東海道は、関西生まれの私にとっては、新幹線などで何度も通っているので、
  なじみのない「中山道」を歩いてみることにしました。
  
  これからは先に進むと同時に、口コミで歩いたそれぞれの旧跡に肉付けしていこうと思っています。
  ４トラの投稿もしばらく途絶えていましたが、これからもよろしくお願いします。
  
  元カニ族
  
  
  
  

• PHOPHOCHANGさん 2017/02/05 13:11:08

  中山道として

  こんにちは。
  早速続きが楽しみです(*^-^*)
  
  日本橋から本郷までは自宅近く、且つ勤め先近くですので、実際何度も通ってはいますが、中山道として通しで歩くと趣が違いますね。
  改めて自分の生活範囲に敬意を表したくなりました。
  
  まだまだ寒い日が続きますので、お身体に気を付けてお過ごしくださいm(_ _)m