2015/09/19 - 2015/09/19
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mirilinさん
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アントワープのアール・ヌーヴォー建築は、ベルヘム駅からまっすぐ走るCogels-Osylei(コーグレス・オシレイ通り)を中心に、隣接する道上にも壮麗な邸宅が個性と美を競い合っています。
ということで、アール・ヌーヴォーを極める in Antwerp 第4弾は、Transvaalstraat (トランスヴァール通り)の家々を見てみたいと思います。
1~3弾まででちょいとお腹いっぱい気味ではありますが、ラストには、この地域ではないですが、アントワープ中央駅に登場してもらいます。
アメリカのTravel & Leisure(トラベルアンドレジャー)で、世界で最も美しい駅のNo.1に輝く、豪華絢爛な駅ですので、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
ちなみに…
アール・ヌーヴォーを極める in Antwerp 【1】Cogels-Osylei(コーグレス・オシレイ通り)は
http://4travel.jp/travelogue/11191840
アール・ヌーヴォーを極める in Antwerp 【2】Generaal Van Merlenstraat (ゲーネラール・ファン・メルレン通り)は
http://4travel.jp/travelogue/11192301
アール・ヌーヴォーを極める in Antwerp 【3】Walterloostraat (ワーテルロー通り)は
http://4travel.jp/travelogue/11195487
にあります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
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Transvaalstraat (トランスヴァール通り)は、ほかの通りとは少し雰囲気が違っています。
アール・ヌーヴォー様式の家だけでなく、ネオ・フランドルルネッサンス様式の家やコテージ様式の家など、様々なスタイルの家が並んでいるからかもしれません。 -
トランスヴァール通りの入口にあるこの家は、D. Rosseels &J. Coninck-Westenberg 1905年作のアール・ヌーヴォー様式の家です。
ただ、この出窓部分は建築家Rene Grosemansによる1928年のリノベーションらしいです。
【アドレス 】Transvaalstraat 1 -
その隣は、ネオ・フランドルルネッサンス様式の家です。
1900年に C. Joseph. Brusselairs がドゥバリー未亡人のために建てた家です。
赤いレンガと白い石の組み合わせは、ネオ・フランドルルネッサンス様式の典型だそうです。
スレート葺の屋根に紋章のようにある卵型の窓が印象的な家です。
ちなみに、1階の2つの窓の間…出窓の下のレリーフは、人参をモチーフにしているそうです。
人参って(笑)
【アドレス】Transvaalstraat 3 -
この2軒は、切妻屋根に、木製のバルコニー、木製風のボードなどコテージスタイルから多数の要素を取り入れた折衷的なスタイルです。
Albert Arnou 1884年作のこの2軒は、深い色味の赤レンガを中心に、微妙に色の違いのあるレンガを駆使してデザインされていて、温かみを感じます。
【アドレス】Transvaalstraat 9-11 -
コーナーのドーム屋根を持つ塔が印象的なこの家は、Joseph Baeckelmansが1908年に作った折衷主義の家です。
1階と上階の壁の素材を変えたり、出窓を塔のように家のコーナーに据えたり、最上階に卵型の窓をつけたりと、いろいろな要素を盛り込んだ家です。
【アドレス】Transvaalstraat 28 -
さて、こちらは、どこかで見たようなデザインの家です。
そう、ワーテルロー通りの「かもめ邸」の作者と同じJacques De Weerdt(ジャック・ダヴィラ) 1906年の作です。
優雅な作風で有名なダヴィラですが、この家も、おそらくトランスヴァール通りの中で、一番エレガントなファサードだと思います。
3階窓の上には輝く太陽と何故か星、蓮の花と女神の絵が描かれ、ベランダには動物の彫刻があります。
【アドレス】Transvaalstraat 30 -
窓から室内のステンドグラスがチラっと見えたので、失礼して写真を撮ってしまいました。
中に入ってみたいなぁ… -
2階3階の窓まわりのデザインはいかにもダヴィラといった風情ですね。
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足元開口部のデザイも手が込んでいます。
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ドアの装飾もとてもエレガントです。
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アイアンワークが素敵だったのでアップにしてみました。
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美しい家のお隣には、なんともユニークなデザインのファサードが目を引く家があります。なんと、こちらもダヴィラの1909年作です。
30番地ははアールヌーヴォー、この32番地はネオ・ルイ16世スタイルだそうで、同じ作者なのに、趣が違うのは、先に30番地のお宅を作ったのだけれど、作っているうちにアールヌーヴォーが廃れてきたので、2軒目はスタイルを変えちゃったとか…
【アドレス】Transvaalstraat 32 -
ちょっと珍しい扉です。ガレージの入口みたいにも見えますが…?
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小さなガラス部分にも、可愛いアイアンワークがついています。
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ガラスの大きさに合わせて、一体感のあるデザインのアイアンワークがついています。
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入口の扉は、確かにアール・ヌーヴォーとは雰囲気が違いますね。
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取っ手のデザインも凝ってますね。
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こちらの家は、ネオ・フランドル・ルネッサン様式とコテージ様式の折衷建築様式とのことで、もう何でもアリって感じですね(笑)
J. Bilmeyer& J. Van Rielの1893年作です。
【アドレス】Transvaalstraat 45-47 -
この足元開口部のデザイン、可愛くってお気に入りです。
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こちらも、コテージスタイルと新フランドルルネサンスからの要素の組み合わせの折衷建築様式の家。
Bilmeyer en Van Rielが1889年から1895年に手がけた家です。
【アドレス】Transvaalstraat 49-53 -
こちらは、Jos Bascourt(ジョゼフ・バスコート)の1901年作の「Lotus en Papyrus」(ロータスとパピルス)と名付けられた2軒のアンサンブルのアール・ヌーヴォー様式の家です。
パッと見はそっくりな2軒のアンサンブルですが、ディテール部分が微妙に違っています。
庇を支える棒(?)は、右側の家だけ飛び出ていますし、窓枠の形も違っています。
1階の窓は右側の家は大きめの窓がひとつで、左側の家には細めの窓が3つあります。
注目すべきは、この2軒の中央、境目の部分のてっぺんにある蓮の花をかたどったオブジェ(?)。よく見ると、雨樋になっているようにも見えます。
【アドレス】Transvaalstraat 52-54 -
右側52番地の家には、ロータス(睡蓮)という文字と睡蓮の花の絵が入口横にありました。
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この美しい窓まわりのデザイン、どこかで見た様な…
そうです。アール・ヌーヴォーを極める in Antwerp 【1】Cogels-Osylei(コーグレス・オシレイ通り)で紹介した、「De Morgenster(金星邸)」とそっくりです。
ま、両方ともバスコート作ですので、それもありです。
窓上で睡蓮の花の絵が輝いています。
窓の横の花の飾り(?)も可愛いですよね~
あ、窓枠の格子は、ブリュッセルの建築家アンカールが、日本の影響を受けたというスタイルと同じです。障子のようですよね。 -
軒下にも睡蓮の花がたくさん描かれたラインが入っています。
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ロータスとパピルス邸の隣には、変わった形の出窓のある家「Boreas」(北風)邸があります。
これもJos Bascourt作ですが、彼のアール・ヌーヴォー最初の作品で、1898年の作とのことです。
【アドレス】Transvaalstraat 56 -
木製のこの出窓、形も色もとても印象的ですが、同じ彼の作品ゲーネラール・ファン・メルレン通りとワーテルロー通りの四つ辻にあった「四季の家」と似ていますね。そういば、あの4軒もバスコートの作でした。
出窓の下に「Boreas」(北風)と美しいタイルで書かれています。 -
そしてこちらの家。
アール・ヌーヴォー建築ではなく、コテージ様式の家ですが、バルコニー下に木彫りの12匹の悪魔が貼り付くファサードは、この通りの中でもひときは目を引く家で、シャッターを切らずにはいられませんでした。
調べてみれば、作者はなんとJules Hofman(ジュール・ホフマン)。
ストック邸とかマーガレット邸とか、ワーテルロー通りでは可愛らしい花をモチーフにした家を手がけていた建築家の1896年の作。
芸術家は多才ですね。
【アドレス】Transvaalstraat 59-61 -
お待たせしました! ←って誰が待ってる?
アントワープのアール・ヌーヴォー建築シリーズのトリを飾る「アントワープ中央駅」の登場です。
え?これが駅?と絶対誰もが思う重厚な造りの「アントワープ中央駅」。
地元の人たちからは「大聖堂」と呼ばれているとか。
これはベルギーの建築家 Louis Delacenserie(ルイ・デラサンセリ) により設計されたもので、1895年から着工されたものです。
【アドレス】Koningin Astridplein 27アントワープ中央駅 駅
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これを見ただけでも、アントワープに来てよかったと思える素晴らしさ。
外観も然ることながら、駅構内も美術館?博物館?それとも宮殿?と錯覚する美しさです。
O(≧∇≦)O -
ホーム部分は産業革命を象徴する、当時の最新技術であった鉄とClement van Bogaertによるガラスが多用されています。
高さ185m、幅44mにもなる美しい鉄のアーチとガラスでできた天井には目を見張るばかりです。 -
駅の時計…と簡単に言ってしまうのは申し訳ない装飾です。
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この繊細なデザイン…言っておきますが、国鉄の駅ですから。
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見事ですよね…しつこいようですが、駅ですから。
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柱の上にちょこっとある飾りも綺麗です。
車輪をデフォルメしたモチーフですよね? -
鉄の部分の装飾だって手抜きはしません。
しっかりアール・ヌーヴォーの要素が取り入れられています。 -
ホール正面部分は、フランスのヴェルサイユ宮殿でも使用されているベルギー特産の重厚な色大理石の、調和のとれた美しさに息を呑みます。
この階段を上がると、列車のホームです。 -
ホールの時計回りも、大理石がふんだんに使われ、ネオバロックとアール・ヌーヴォーが融合する見事な装飾です。
美の極致ですね! -
ホールをぐるっと見廻してみます。
階段に向かって、左に目をやると…
色大理石の柱、壁、階段の手すり、そして床…どこもかしこも美しくゴージャス。
トイレやインフォメーションの場所を知らせる青い案内板さえなければ、どうみても宮殿です。 -
こちらは、正面に向かって左側です。
美しいアーチ型の天井と、大理石。正面ほど豪華ではないですが、充分美しい作りです。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、最上部のガラスにも、例の車輪のモチーフがデザインされているんです。
見えますか? -
こちらは右側。出口です。
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そしてこちらが、後ろ側。ホームから階段降りてくると正面にあたります。
残念ながら、大きな広告が貼られていて、建物の装飾が見えません。
せっかくのアール・ヌーヴォーが…
ま、地元の人にとっては、日常生活の場ですから…ね。
ちなみにこちらは、切符売り場…みどりの窓口みたいなところです。 -
そして真上を仰ぎ見れば…
き・れ・い -
さて、こちら側はノートルダム大聖堂や、市庁舎、フルン広場など、旧市街の観光名所に向かう時に使う西側の出口です。
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駅へ続くこの鉄の高架橋は、地元の建築家Jan Van Asperen(ヤン・ファン・アスペレン)によって設計されたものだそうです。
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こんな立派な入口だったら、毎日の通勤もお姫様気分になれるかも?
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アントワープ…いえいえアントウェルペンのアール・ヌーヴォー恐るべし!
アール・ヌーヴォー建築に興味のある方は、絶対に行かねばならない街です。
また行きたいな~
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