2016/07/17 - 2016/07/23
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ミズ旅撮る人さん
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13年ぶりにインドへ行くことになりました。15日間という長い行程なので、前半はヒマラヤの西端、インドの北端に当たるラダックへ、後半は西の砂漠ラジャスタン地方へ向かいます。
ラジャスタン編8回目は、タール砂漠の中にあるジャイサルメールの午後の観光の様子です。今度はホテルから徒歩で出発します。
目的地は、旧市街のど真ん中にある、貴族や豪商たちの邸宅ハヴェーリー。
かつて、ジャイサルメールは、砂漠をラクダで横断するキャラバン隊の中継地として、大変にぎわいました。彼らはこぞって豪華な邸宅を建てました。
しかし、スエズ運河が開通し、海上交通が隆盛となり、その上にパキスタンが分離独立して国境が閉鎖されるとジャイサルメールは完全に交通の要衝としての地位を失いました。
ハヴェーリーは、そんなかつての栄華を物語る哀しい証人なのです。
今回、3つのハヴェーリーを見学して、最後に貯水池として造られたガディサール湖に行きます。今回でジャイサルメールの観光は完了します。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- エアインディア
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ホテルから徒歩で移動することになったのは、ハヴェーリーのある地域は道が狭くて車では行かれないからです。確かに、この先は狭そう。
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歩くと、いろいろな店が目に入ります。インド独特の5段重ね弁当箱も売っていました。
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一見、狭くてごみごみしていそうですが、意外と綺麗です。
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おもちゃ屋さん?文房具屋さん?こんなに写真立てがいっぱいの店って??
中は神様のブロマイドかと思ったら、意外に西洋人の女性の写真だったりします。時代は変わったということ? -
小さなオートリキシャで、この状態。乗用車なんて、無理ですね。
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車が往来することが難しい道は、バイクが大活躍。かっ飛ばすためではなく、本当に生活の足になっています。
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こじんまりした広場には、露店に八百屋が来ていました。
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この辺りの家々も、見上げるとすごい装飾の家が多くあります。ひゃ~、すごい。
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かと思えば、牛クンに遭遇。なんともすごいところ。
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小躍りしたくなるほど、おもしろそうな道。さまよい歩きたい。
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ああ、またあった。ハヴェーリーにするほどの財力はなくても、かなり裕福な暮らしだったんでしょうね。
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これが、一般住宅なんですから、まいっちゃう。
キャラバンサライの利潤って、どれだけあったのかしら。 -
サリーの柄もだいぶ現代調になっています。若者はパンジャビーですね。
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お寺かな?午前中に訪れた城塞の中のお寺は、お昼休みになると、門を施錠して管理人もいなくなりました。
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両側、プチ・ハヴェーリー通り。こんな見どころ満載の道を真っすぐ歩くなんて、不可能です。キャ~、忙しい!
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こんなに地元密着の場所だけれど、結構観光客が歩く所なんでしょうね。何気に、英語のレストランの看板が2つ。
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いや~~~、すごい!なんだか、こればっかり言っていますが、他に言いようがありません。
現在、改装・補修中のようですが、そこにスカートを広げるのはやめて。 -
3種類の張り出し。展示会のよう。統一することは重要ではないのかな。
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震えが来そうな通り。うたかたの夢が、現実に混ざり込んでいる様な、時代錯誤な気分。
ただ、綺麗だねで済まない、幻惑と現実との狭間を綱渡りしているみたいです。 -
でも、すぐに現実が顔を出します。
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ほら、のしのし歩いて来た。もうちょっと、低いアングルで撮りたかったな。しかし、何度も言いますが、暑いんです。
きゃあきゃあ言いながら、撮りながら歩いていますが、この興奮がなかったら、ただの苦行です。「酷暑」そして「湿気」。
砂漠だから乾燥しているなんて思ったら大間違いです。 -
たぶん、これもハヴェーリーなんでしょう。但し、一般公開していないハヴェーリー。現在居住中か、持ち主が望まないか。
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どんなにすごい建物でも、そこにあるだけではお金は生みません。せっせと商売しなくちゃ。これ売り物?それとも洗濯物?
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そして、角を曲がると一気に豪華さは倍増どころか、頭がぶっ飛びそう!なんなの、これ?
パトウォン キ ハーヴェリー 城・宮殿
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他の建物より高くなっている1階部分。
看板がここにありますが、チケット売り場も入り口もここではありません。 -
3・4・5階部分です。もう、なんと言っても無駄です。
この圧倒的な彫刻の塊には、陳腐な形容詞なんて意味がありません。 -
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2階の天井が気になります。
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天井は一面、細かい鏡が貼り付けられています。なかなかすごい部屋みたい。
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こうした細密な彫刻を施した職人はイスラム教徒でした。
ラジャスタンや、カシミール地方には多くのイスラム教徒が住んでいました。
1947年にインドがイギリスから独立すると、カシミールの藩王はヒンドゥー教徒だったため、インドに帰属しようとしました。それに反発したイスラム教徒の住民と、それに呼応したパキスタンが反発して、第一次印パ戦争が起こりました。
国際連合の調停で休戦したものの、1965年に第2次、1971年に第3次印パ戦争が起こり、バングラデシュがパキスタンから分離独立しました。
この度重なる戦乱のため、ジャイサルメールのイスラム教徒たちはパキスタンへ移住してしまい、現在では、これらの建物を再建することは不可能になりました。 -
2・3・4階部分です。このハヴェーリーは、ジャイサルメールで一番有名なパトウォン・キ・ハヴェーリーと言います。
ガイドブックには、政府の管轄部分は入場料50R、民間管轄が200Rと書かれています。
ツアーなので、民間バージョンで見学したのだと思います。 -
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これらを再び造ることも、修復することも、もう出来ないのです。なんという損失でしょう。
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今では住む人もなく、牛が寝そべるだけ。
パトウォン キ ハーヴェリー 城・宮殿
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建物のお向かいに入り口があります。熱気の籠った階段を上がって、さあ、ハヴェーリー見学の始まりです。
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パトウォン・キ・ハヴェリーは、本館の向かい側から階段を上って、道路の上にある渡り廊下を渡ると、いきなり最も華やかで豪華な部屋に入ります。
普通、こういう部屋は最後にとっておくものじゃない?と思ってもそこはインド。常識なんか通用しません。 -
パトウォン・キ・ハヴェリーは、ジャイサルメールで最も成功した豪商グマン・チャンド・パトゥワにより、5人の息子のために1805~1860年に建てられました。
そのため、5つのハヴェーリーの集合体になっています。 -
壁と天井はすべて、装飾で埋め尽くされ、あちこちに鏡を散りばめてキラキラしています。
庶民の私には、なんとも居心地の悪い部屋なのですが、これが一番いい部屋なんでしょうね。 -
天井です。細工がすごいのはわかりますが、どうしても安っぽい印象が拭えません。
甚だ悪い形容ですが、「中華料理店みたい」。
建物の彫刻が秀逸なだけに、内装のケバさがもったいないです。 -
部屋からの眺めです。
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壁に嵌め込まれたクジャクのモザイク。
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パトゥワはジャイナ教徒らしいので、こうした仏画もあるのでしょう。
細かい鏡に、いろんなものが写り込んで、実像と虚像が入り混じって見えます。
昔は電灯がなかったので、夜はロウソクで過ごします。
その時、この部屋はロウソクの明かりをすべての鏡が反射してとても明るい部屋になったことでしょう。
この無数の鏡は、そのためにあるのだと思います。
そう考えると、なんとなく、気分は「千夜一夜物語」ですね。
急に安っぽいキンキラキンの部屋がロマンチックに感じられるから、勝手なものです。 -
花模様のデザインなどは、それだけを見ればやはり逸品なのです。
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アフガニスタンにまで商業の範囲を広げ、300もの店を持ったという豪商の、夢でしょうか。
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最後の持ち主でしょうか。
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この黒い菱形のモチーフは、とても素敵です。正倉院の宝物みたい。
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旅行用の祭壇用具。ジャイナ教徒と聞きましたが、やはり商人ですから、お金の神様ガネーシャも祀るんですね。
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豪華絢爛の部屋には、仏間も付属しています。こちらは鏡は少し控えられています。
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仏間の壁に埋め込まれている戸棚の木戸には、可愛い神様or仏様の絵が描かれています。
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この部屋の管理人は、この態度。暑いのはわかるけど、もうちょっとちゃんとしようよ。
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反対側の窓からは、このハヴェーリーの建物がずらっと並んで見えます。
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窓から外だけを見ると、まさに「宮殿」に住んでいるのがわかります。
この部屋は、本館より張り出しているので、左右に風が抜けて、気持ちのいい部屋になっているのです。
ここに着いた当初、見上げた天井に鏡がある部屋が、この部屋です。 -
パトウォン・キ・ハヴェーリーのベストショットはここだと思います。
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骨董品の扇風機のある居間。座面に置かれているインドの団扇。どれも全然涼しくなさそう。
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古銭のコレクション。国境を越えて手広く商売をしていたので、あちこちの硬貨を持っていたことでしょう。
紙切れが硬貨の下に敷いてあるだけなので、どこの通貨で、何年のいくらなのか全然わかりません。 -
大きなタイプライター、そしてラジオ。当時の最先端機器なのでしょう。イギリス直輸入かな?
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こちらも古い扇風機ですが、隣の広告にご注目。
「NON-ELECTRIC FAN」と書いてあります。電気を使わない扇風機?
先頭に描かれた「KY-KO」を調べてみると、現在も実在するアメリカ、アリゾナ州フェニックスのLOOFING SYSTEMESの会社なのです。
未だにこれを製造・販売しているのか、HPがあります。
https://grabcad.com/library/ky-ko-stirling-engine-fan -
2階のテラスから、中庭を望むと庭があったであろう場所はただのホールになっていて、周りの部屋は土産物店になっていました。
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お向かいの部屋は、鍵と錠前の展示があります。
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左手の部屋は、寝室です。
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調度品の展示なのですが、すべて銀色に光って、周りのものを写すので、まるで給食室または厨房みたいになっています。
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「大きなのっぽの古時計」の時代だったのですね。
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お祭りに使われる人形。インドの男性は、女性顔負けですね。
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首輪・首飾り・バングル(腕輪)・アンクレット(足環)・鼻飾り・ピアス・額飾り。一体、どれだけ着けたら気が済むのか。
でも、サリーを着ると、いろいろ着けたくなる気持ち、わかります。サリーを着ると女の自我が目覚めるというか、宝飾品を着けないと却って恥ずかしい気がします。 -
いろんな形の錠前。ホテルの部屋も巨大な錠前が取り付けてあります。毎回、部屋に入るたびに土蔵破りの気分。
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展示室というには、あまりに簡素。ハヴェーリーは、豪華な部分とそうでない部分の差がとても激しいです。
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この建物は3階建てのようです。パトウォン・キ・ハヴェーリーは5階建てがメインなんですが。
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3階にある、あの部屋には「Drawing Room」と書かれています。どんな展望が望めるのでしょうか。
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先に寝室を見学します。意外と落ち着いた内装です。
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奥には、意味ありげな金庫が。
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この部屋も窓は小さいですね。
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中庭側の窓は大きめ。
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天井付近の壁画は、インド風、仏画、西洋風インドと、バラエティに富んでいます。
なんでもありのインドでは、多様性こそが命ということでしょうか。 -
「吊るし」のアンティーク・サリー。展示するなら、もうちょっとなんとかして・・・
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この部屋は、鏡はなくて、代わりに金張りです。
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ようやく生活の香りがして、落ち着きます。
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「OLD POTS」古い甕(かめ)。大人数で暮らしていたので、調理器具も巨大です。
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なぜか、やっとこで釘を抜いているおじいさん。
扉の下部に錠前が付いています。お寺などもこの位置に鍵が付いていることが多いです。 -
古い書簡。左の封筒の下線部分にジャイサルメールと書かれているのだけが、わかります。
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「INDIA POSTAGE」の切手。
せっかくなので調べてみると、これはインド皇帝として1936年からインド独立の1947年まで在位したジョージ6世の切手でした。
つまりこれは英領インドの時代の切手なのです。
英領インド時代の切手には4人の英国国王が登場します。
1877年から始まるそれは、ビクトリア女王・エドワード7世・ジョージ5世・ジョージ6世と続きます。
本当はジョージ5世と6世の間にエドワード8世がいたのですが、在位期間が1年に満たなかったことから、切手の発行が間に合わなかったそうです。
1877年以前は英国東インド会社が郵便事業を行っていたので、発行された切手には「EAST INDIA POSTAGE」と印刷されています。 -
様々な香水瓶。
余談ですが、香水瓶なら世界一おしゃれなのはエジプトです。
色が美しく、エキゾチックな形で、ちょっと壊れやすいけど、お土産に最適です。 -
3階にやって来ました。3階は、太陽が差し込みやすいからか、中庭に面した窓も小さいです。
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「JEEVAN VILLAS」
英語でSitting roomと書かれて、なんとなくわかるけど、居間? -
チェス・ルーム?
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この部屋は、随分修復されたのでしょう。そのまま使えそうです。
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今までの部屋の中で、一番居心地がいい感じがします。窓の戸も緑で可愛い。
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天井も、とてもいいです。
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あれ?ジョードプルの時計塔?有名観光地の模型を見て楽しむのかな?
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張り出し窓の内部は、意外と簡素。
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対して、室内は出来得る限りの贅を凝らしています。
こうした西欧の家具などはイギリスから取り寄せていたのでしょう。 -
甚だ写りが悪いのですが、珍しいものがあるので。インドの民族楽器シタールです。19弦で、竿の長さは90cmもあります。
また、右側にある白い箱は冷蔵庫です。 -
楽器を展示している部屋です。
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可愛い天井の部屋は、
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様々な食器が並べられています。左の大きいのは、下に蛇口がついているけれど、なんでしょう?
この後、屋上に上って眺望を楽しみますが、長くなったので後半にします。
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