初夏のベルリントラベルノート1　壁とユダヤとベルリンフィルの夕べ

2016/06/04 - 2016/06/11

初夏のプラハ、ドレスデン、ベルリンを鉄道で旅しました。
どの街も初めて訪れる場所だったのでベタな観光スポット巡りばかりですが、1週間好天に恵まれ楽しい旅となりました。
時を止めた古都プラハ、蘇った街ドレスデン、進化し続ける首都ベルリン。
旅行のメインイベント、ベルリンフィルの演奏会へ！

エリア ベルリン(ドイツ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: KLMオランダ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: ブッキングドットコム

朝6：54発のICでドレスデンからベルリン中央駅へ。
各座席にあるドイツ国鉄の情報誌はサッカーEURO2016仕様。
私の席はエジルで友人の席はフンメルス。各選手、監督の表紙がありました。

ベルリン中央駅からホテル最寄りのツォー（ZOO）駅に向かい、荷物を預けてからSバーンでオスト駅へ。

オスト駅からベルリンの壁を見にイーストサイドギャラリーへ。

日本をモチーフにした絵。
絵に落書きされる事が多いせいで壁の前にはフェンスが。

壁の長さは1.3?。この日も一日快晴で暑い！

只今作成中。

思ったよりもベルリンの壁はずっと薄かった！

私は東西ドイツを分断していた壁が崩壊した時はまだ幼く、壁の記憶と言えばカップヌードルのCMだたりする。

一番有名な絵。兄弟のキス。
旧ソ連のブレジネフ書記長と旧東ドイツのホーネッカー書記長のキスシーン。
戦後東ドイツを支配していた旧ソ連と旧東ドイツの密接な関係を皮肉している絵ですが、ロシアでは男性同士でも挨拶でキスをするらしい。。

兄弟のキスを見るだけならオスト駅よりUバーンのWarschauer Str.の方が近いです。

壁の近くにあった風刺画。

ベルリンは広くて工事現場や空き地が多いという印象。10年前にもベルリンに来た友人は10年前にも同じ印象を持ったそうです。

イーストサイドギャラリー向かいのメルセデスベンツアリーナはもうすぐ完成といった所。
ベルリンは派手な色の配管が地上にたくさん出ていて不思議でした。
日本や他の街では地下に埋めてあると思うけど。

Uバーンに乗って本日のランチのインビス（屋台）へ。
Mustafa's Gemuse Kabap日本語だとムスタファさんの野菜ケバブと言った感じ。

口コミによると時間によっては1時間以上待つぐらいの長蛇の列になるようですが、11時頃はこんな感じで空いてます。
3人の若いお兄さんたちがテキパキと切り盛りしています。

オーダーは「ワン　チキンケバブ　プリーズ！ノット　キューカンバー！ノット　チーズ！」酷い英語でもトマトと和えて準備してあったキュウリを丁寧に抜いてケバブを作ってくれました！何て優しい！！
店員さんにWhere are you from?と聞かれたのでヤーパン！（ここは張切ってドイツ語！）と答えると「オー！ワンピース！ムギワラ！！」世界のONE PIECE！尾田先生偉大ナリ！
ケバブはピリ辛チキンに揚げた野菜と生野菜がたっぷりでとーっても美味しかったです(^^)

炎天下にマケズUバーンで次の観光地へ。国境検問所チェック・ポイント・チャーリー。

第二次世界大戦後の冷戦期ベルリンが東西に分断されていた時代に、東西境界線上に置かれていた国境検問所。今は観光客の撮影スポット。
チェックポイント・チャーリーの「チャーリー」に特に意味は無く、日本語だと「検問所C」といった感じらしい。
写真の人は誰だ！？？

ここで事件発生。
写真を撮っていると、子供にアンケートを求められたのですが、何せ英語もドイツ語もサッパリなのでポカンとしてたら去っていきました。
暫くすると女性の叫び声が！！
さっきアンケートを求めてきた子供はカバン泥棒でした( ﾟДﾟ)
スリグループの一人が取り押さえられ辺りは一時騒然。。

チェックポイント・チャーリーから徒歩でユダヤ博物館へ。

博物館は引き裂かれてバラバラになったダビデの星を思わせる写真左のグレーの建物なのですが、この建物に出入口は無く、隣の赤い屋根の建物の地下から入ります。
入場にはセキュリティーチェックがあり、ブリュッセルのユダヤ博物館でテロがあった為か周辺は警備の警官が多かったです。

最初は明確な順路は無く、3つのテーマを好きな順に見学します。
展示物の並びの奥の重い扉を開けると変形四角形の「ホロコーストの塔」

この部屋の中に絶対一人きりで居たくないくらいの恐怖を感じる何もないコンクリートの空間。

次に訪れた空間は「亡命の庭」

外はとってもいい天気のはずなのにコンクリートの高い柱が立ち並んで薄暗く、地面は斜めになっていて真直ぐ歩くことが出来ません。

「記憶のヴォイド」

顔のような穴が開いた鉄板の上を歩きます。
歩くとガシャンガシャンと大きな音が高いコンクリートの壁に響いて恐ろしい。。

階段の向こうは壁があるだけ。。
恐怖にすっかりメンタルをやられ、上階では展示の順路があったものの、日本語ガイドを借りていなかった事もあり順路を逆から回ってしまった為、展示物については何が何だかな見学になってしまいました。。

展示物だけで無く建築を通して感じるユダヤ人の悲劇の歴史。

この博物館に行ってから安藤忠雄のコンクリート打ちっ放し建築も怖くなってしまった...

バタバタとホテルに戻て夜のベルリンフィル演奏会仕様のワンピースに着替えてバスに乗ってフィルハーモニーへ。
友人はミュージカルの予定があり本日ここからは単独行動。

演奏会の時間までポツダム広場周辺観光。
まずはフィルハーモニー近くの絵画館へ。

ブリューゲル「ネーデルラントのことわざ」

ブリューゲルの油絵はわずか40点程しか無いことをつい最近知りました。
ヨーロッパの美術館ではよく見かけるのでそんなにレアだと思ってなかった。。
知らない内にブリューゲル作品の半数以上を見ていたなんて！

フェルメール「紳士とワインを飲む女」

フェルメール「真珠の首飾りの女」

名作目白押しの新しくて広い美術館ですが、人影まばらで随分と寂しい所でした。

ポツダム広場のソニーセンター。

ソニーセンター近くのアルカーデンというショッピングセンターのスタバへ休憩に。
「ショートラテ（ショートサイズのスターバックス・ラテ）」を注文するも、店員さんに物凄く怪訝な顔をされ、壁のメニューを見てもスターバックス・ラテが無い！？
ショートサイズが無い国はたまにありますが、ラテ無いの！？
よく分からずメニューにあったキャラメルコーヒーを頼みました。。
（キャラメルマキアートでは無い）
店員さんは塩対応だし、ちょっと凹む。。

気を取り直してフィルハーモニーへ向かうも、入口が違うと言われ。。
周辺が工事中で入口がよく分からす半泣き(:_;)
工事中の駐車場付近が入口でした。

取り敢えず無事会場に到着。
開演までホワイエでお酒を飲んで過ごす紳士淑女の皆さま。

併設のショップでピアノの先生のお土産を探すも気の利いたお土産は無く、フィルハーモニーの夜景のポストカードを渋々購入。
フィルハーモニープリントのTシャツとかキャップに需要は無いと思うんだけど。。

クロークに大きめの荷物を預けたり（チップ不要）、プログロムを購入したりして開演前の時間を過ごしました。

白人の紳士淑女の中で若いアジア人女性1人は浮いていたらしく、上品そうなマダムが「席を替わってさしあげましょうか？」と声をかけて下さいましたが、私の張り切った座席のチケットを見て退散（苦笑）

1月のウィーンフィルの演奏会でチケット代金をケチった事を後悔したので、ベルリンフィルではちょっと奮発。
今回のプログラムチケットは即日完売だったのでチケットが取れて本当に良かった♪指揮はベルリンフィル芸術監督サー・サイモン・ラトル。
2016年は1月にウィーン楽友協会でウィーンフィル、6月にベルリンのフィルハーモニーでベルリンフィル。僅か半年で凄い一年('Д')

フィルハーモニーでは好みもありますがAブロック後方とBブロックが音響がいいと言われています。で、左のBブロックを。前から4列目、通路から5番目の席です。
料金は2番目に高い座席ですが、それでもEUR84.00は日本でベルリンフィルの演奏を聴くより断然安い！チケットは発売日にネットで購入して、数日後自宅に郵送で届きました。

1曲目はエルガーの「弦楽四重奏と弦楽合奏のための序奏とアレグロ」
今回の1stバイオリンのソリストはダニエル・スタブラヴァ氏でしたが、樫本大進さんの姿も！！座席から樫本さんの演奏がよく見えて感動〜！
弦と指揮者のバトルのような演奏でカッコ良かったです。

2曲目の演奏はベートーヴェンピアノ協奏曲第4番。
ピアニストは巨匠クリスティアン・ツィマーマン！
今世界一のピアニストとも言われるツィマーマンの指がよく見えるように左側の座席を取りましたが、指の動き以上にソフトペダル（左のペダル）を踏む動きがよく見えたのが嬉しかったです。
（指の動きは映像でもよく見ますが、ソフトペダルを見る事は無いので）
1曲目はバトルのような演奏でしたが、巨匠ラトルと巨匠ツィマーマンの演奏は余裕たっぷり。ツィマーマン、譜面ゆっくりめくってたし。

休憩を挟んで3曲目はジュリアン・アンダーソン「インカンテジミ」
現代曲でこの日の演奏が初演。
現代曲らしく不協和音満載（ちょっと偏見？）
印象的だったのは、のど自慢の鐘が3台もあって不協和音をならしていた事とクラリネット演奏者がＳクラ、バスクラとコロコロ持ち替えをしていた事（大変そう）
演奏後、作曲家の挨拶もありました。

写真はプログラム。プログラムはドイツ語のみですが、英語の楽曲解説が貰えました。EUR5.00

最期の4曲目はドヴォルザーク「スラブ舞曲集 Op.46 」
管楽器大活躍の曲でオーボエも超イケメンクラリネットのアンドレアス・オッテンザマーも見どころ聴きどころ満載の中、フルートのエマニュエル・パユ様の演奏が本当に素晴らしくて鳥肌物の感動でした。
パユ様で聴くスラブ序曲！何て贅沢〜！！

ベルリンフィルはデジタル配信に積極的なので今回の演奏もネットで見れます。
https://www.digitalconcerthall.com/ja/concert/22413

写真は天井からぶら下がる音響版と照明。

ツィマーマンは音響に非常に凝るピアニストで、ライブ音源の録音にOKが出ることはほとんどないらしく、今回もピアノ協奏曲はネット配信がありません。

大大大満足のベルリンフィルの後はフィルハーモニー目の前のバス停から15分ほどバスに乗ってホテル最寄りのZOO駅へ。

ZOO駅のインビスでお仕事帰りのお姉さんと並んで食べるカリー・ヴルスト。
ソーセージにカレー粉とケチャップをかけたもの。
このジャンクな味がめっちゃ美味しい！

夜のカイザーヴィルヘルム教会。

この旅行記へのコメント （2）

• mistralさん 2017/05/25 08:50:35

  ベルリン

  Kaninchenさん
  
  初めまして。
  mistralと申します。
  先日はマルタの旅行記に投票いただきまして
  ありがとうございました。
  マルタにご旅行された？かと思いまして、
  拝見させていただこうと思いましたら
  まず目に留まりましたのがベルリンの旅行記でした。
  私はこの五月に訪問致しました。
  同じような地がのっていて楽しかったです。
  ベルリンフィルのコンサート、よかったですね。
  私は日程が合わず、ベルリンでウィーンフィルでした。
  
  今後ともどうぞよろしくお願い致します。
  
  mistral

  Kaninchenさん からの返信 2017/05/25 22:25:23

  RE: ベルリン

  mistral様
  
  初めまして。
  カキコミありがとうございます！
  
  > 先日はマルタの旅行記に投票いただきまして
  > ありがとうございました。
  > マルタにご旅行された？かと思いまして、
  > 拝見させていただこうと思いましたら
  > まず目に留まりましたのがベルリンの旅行記でした。
  
  マルタに行くのは私自身ではなく、会社の同僚でして、
  どんな国なのか興味があり訪問させて頂きました。
  残念ながらアズールウィンドウは崩壊してしまったそうですが、
  美しく温暖で平穏な国は魅力的ですね。
  
  > 私はこの五月に訪問致しました。
  > 同じような地がのっていて楽しかったです。
  > ベルリンフィルのコンサート、よかったですね。
  > 私は日程が合わず、ベルリンでウィーンフィルでした。
  
  ベルリンフィルハーモニーの演奏を聴いた事は生涯の思い出です。
  ベルリンの旅行記は途中で放棄してしまいましたが、私もペルガモン博物館で古代の青に感動しました。
  
  > 今後ともどうぞよろしくお願い致します。
  
  こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願い致します。
  
  kaninchen