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55年前の夏の架かり、この道約160kmを友達S君と二人で、5日掛けて完全徒歩旅行をした。<br /><br />かと言って二人とも旅の目的が芭蕉に関心があったからでは全くない。<br /><br />毛布と飯盒、それに数枚の下着が入ったリック。<br /><br />これがその時持参したものの全てであった。<br /><br />まだ米も配給の時代。<br /><br />頼りは道すがらの農家と宿泊場所を提供してくれることを願う小・中学校。<br /><br />1日目は可成り頑張って竹田まで行って、&quot;岡城跡&quot;の石垣の坂を何とか登った。<br /><br />竹田は滝廉太郎が少年時代に一時過ごした所で、&quot;岡城跡&quot;は廉太郎が”荒城の月”を構想したといわれる古城。<br /><br />このブログを書いていたら、台北の”孔子廟”でお会いした日本の尺八の名手「周 松村」さん奏する”荒城の月”が頭に浮かび、周さんから頂いたCDを聞きながらブログを書いた。<br /><br />台北囲碁親善旅行同行記2;台北一人歩きその2<br />”孔子廟”で出会った尺八の名手と共に荒城の月を歌う<br />http://4travel.jp/travelogue/10882498<br /><br />その夜は竹田中学校の宿直室の片隅で宿を借りた。<br /><br />翌朝宿直の先生が、我々の次の目的地を聞き、その辺りの学校の先生に紹介状をしたためて呉れたが・・2日目にして足の速度は最早1日目とかけ離れており、紹介して頂いた学校には到達できなかった。<br /><br />小雨の中外輪山を越え、辿り着いた中学校では野球大会に優勝したとかで、優勝祝賀会のお流れで先生や指導者の慰労会が行われていたが、その慰労会の輪に我々二人を招き入れて呉れ、更に学校近くの、夏休みで帰郷している学生に招集をかけ、我々と懇親の場を作って呉れたりもした。<br /><br />学校には温泉もあり、思わぬ歓待を受けた夜であった。<br /><br /><br />翌日の忘れられない出来事。<br /><br />持参してきた米が無くなり、可成り立派な門構えの農家を見つけ、この家ならと米の購入をお願いした。<br /><br />ところが闇米買いと見なされ、けんもほろろに追い返された。<br /><br />仕方なくその隣にあった、いかにも貧し気な農家を見つけ、恐る恐る米を売ってくれるようお願いしたところ、「俺の息子も丁度あんたがたと同じ年頃たい。持っていきなっせ。」と何と米を一升無償で恵んで呉れた。<br /><br />今もって忘れられない。<br /><br /><br />菊池の在の友達がK君が居り、お世話になった。<br /><br />K君のお宅は内科の診療所であったが、K君の親父さん先生が我々の足の豆を観て、メスで豆を潰し、ヨードチンキを塗ったくった。<br /><br />以後行程は豆の痛さと、疲れの所為かあまりはっきりした記憶が無い。<br /><br />現在は大分発や別府発の高速バスがJR豊肥線よりも短時間で熊本に到着する。<br /><br />1日一便だけ、阿蘇中岳観光をさせて呉れるバスもある。<br /><br />運に恵まれると噴火口の火口底まで覗かせて呉れる。<br /><br />そうでなくても阿蘇の山頂の立てば、その雄大さに芭蕉も感激したであろう。<br /><br /><br />九州横断・温故知新の旅:阿蘇・熊本城<br />http://4travel.jp/travelogue/10215267<br /><br /><br />菊池から玉名に出るまでに、”山鹿灯籠”で全国版になった山鹿がある。<br /><br />ここには細川藩初代藩主細川忠利公が、山鹿温泉の魅力に惹かれ、ここに茶屋を建てた”さくら湯”と云う、少しねっとりとした湯の温泉場もある。<br /><br />ここの建物も道後温泉に負けじと風格のある建物だが、更に驚かされたのが、劇場”八千代座”。<br /><br />詳しくは是非下記をご覧頂きたい。<br /><br />喜寿記念の旅01山鹿温泉での伝統文化とのサプライズ的出会い<br />http://4travel.jp/travelogue/10818435<br /><br />九州横断徒歩旅行160kに同行したS君は長洲から自宅があった大牟田まで更に歩き続けた。<br /><br />そのS君も昨年あの世に旅立っていった。<br /><br /><br />6,九州横断の4本の道 目次に戻る<br />http://4travel.jp/travelogue/11108963<br /><br /><br />

6,九州横断の4本の道6-2中央横断ルート(竹田→阿蘇→<菊池>→山鹿→長洲)

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2016/01/25 - 2016/01/25

1115位(同エリア1410件中)

WT信

WT信さん

55年前の夏の架かり、この道約160kmを友達S君と二人で、5日掛けて完全徒歩旅行をした。

かと言って二人とも旅の目的が芭蕉に関心があったからでは全くない。

毛布と飯盒、それに数枚の下着が入ったリック。

これがその時持参したものの全てであった。

まだ米も配給の時代。

頼りは道すがらの農家と宿泊場所を提供してくれることを願う小・中学校。

1日目は可成り頑張って竹田まで行って、"岡城跡"の石垣の坂を何とか登った。

竹田は滝廉太郎が少年時代に一時過ごした所で、"岡城跡"は廉太郎が”荒城の月”を構想したといわれる古城。

このブログを書いていたら、台北の”孔子廟”でお会いした日本の尺八の名手「周 松村」さん奏する”荒城の月”が頭に浮かび、周さんから頂いたCDを聞きながらブログを書いた。

台北囲碁親善旅行同行記2;台北一人歩きその2
”孔子廟”で出会った尺八の名手と共に荒城の月を歌う
http://4travel.jp/travelogue/10882498

その夜は竹田中学校の宿直室の片隅で宿を借りた。

翌朝宿直の先生が、我々の次の目的地を聞き、その辺りの学校の先生に紹介状をしたためて呉れたが・・2日目にして足の速度は最早1日目とかけ離れており、紹介して頂いた学校には到達できなかった。

小雨の中外輪山を越え、辿り着いた中学校では野球大会に優勝したとかで、優勝祝賀会のお流れで先生や指導者の慰労会が行われていたが、その慰労会の輪に我々二人を招き入れて呉れ、更に学校近くの、夏休みで帰郷している学生に招集をかけ、我々と懇親の場を作って呉れたりもした。

学校には温泉もあり、思わぬ歓待を受けた夜であった。


翌日の忘れられない出来事。

持参してきた米が無くなり、可成り立派な門構えの農家を見つけ、この家ならと米の購入をお願いした。

ところが闇米買いと見なされ、けんもほろろに追い返された。

仕方なくその隣にあった、いかにも貧し気な農家を見つけ、恐る恐る米を売ってくれるようお願いしたところ、「俺の息子も丁度あんたがたと同じ年頃たい。持っていきなっせ。」と何と米を一升無償で恵んで呉れた。

今もって忘れられない。


菊池の在の友達がK君が居り、お世話になった。

K君のお宅は内科の診療所であったが、K君の親父さん先生が我々の足の豆を観て、メスで豆を潰し、ヨードチンキを塗ったくった。

以後行程は豆の痛さと、疲れの所為かあまりはっきりした記憶が無い。

現在は大分発や別府発の高速バスがJR豊肥線よりも短時間で熊本に到着する。

1日一便だけ、阿蘇中岳観光をさせて呉れるバスもある。

運に恵まれると噴火口の火口底まで覗かせて呉れる。

そうでなくても阿蘇の山頂の立てば、その雄大さに芭蕉も感激したであろう。


九州横断・温故知新の旅:阿蘇・熊本城
http://4travel.jp/travelogue/10215267


菊池から玉名に出るまでに、”山鹿灯籠”で全国版になった山鹿がある。

ここには細川藩初代藩主細川忠利公が、山鹿温泉の魅力に惹かれ、ここに茶屋を建てた”さくら湯”と云う、少しねっとりとした湯の温泉場もある。

ここの建物も道後温泉に負けじと風格のある建物だが、更に驚かされたのが、劇場”八千代座”。

詳しくは是非下記をご覧頂きたい。

喜寿記念の旅01山鹿温泉での伝統文化とのサプライズ的出会い
http://4travel.jp/travelogue/10818435

九州横断徒歩旅行160kに同行したS君は長洲から自宅があった大牟田まで更に歩き続けた。

そのS君も昨年あの世に旅立っていった。


6,九州横断の4本の道 目次に戻る
http://4travel.jp/travelogue/11108963


同行者
一人旅
交通手段
高速・路線バス JR特急
旅行の手配内容
個別手配

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