2006/08/18 - 2006/08/26
115位(同エリア747件中)
motogenさん
- motogenさんTOP
- 旅行記391冊
- クチコミ1件
- Q&A回答3件
- 442,617アクセス
- フォロワー44人
Sさんの知り合いが、車でお迎えが来てくれました。
ピカピカヒのイスズのピックアップトラックです。
運転しているのは、40になるかならないかの、いかにもタイ人といった温厚そうな男性。
ニコニコしながら私を助手席に乗せてくれました。
Sさんに見送られて、一路東に向かって町を後にします。
-
町を抜けると田園地帯。
ぽっこりした山が緑の平原から顔を出しています。
運転している男性の名前はサックさんです。
英語で話しかけてくれますが、私にはその発音が聞き取りにくく、私の発音もうまく伝わらず、話がかみ合いません。
途中でガソリンを補給したので、お世話になる私が支払いました。
930バーツでした。 -
走ることおよそ1時間、町と言えば良いのか、村という方が適しているのか、そんな集落に入りました。
「着いた!」とサックさんが言います。 -
商店はわずかしかなく 人通りもほとんどありません。
1分で通り抜けてしまうような、田舎町です。
どんな田舎なんだろうと心配していましたが、山林の中でなくて安心します。
電気も通っている文明社会です。 -
車が止まったのは小さな平屋の家の庭でした。
田舎風の家ではなく、西洋風の、一見プレハブにも見える家屋です。
奥さんのイェンさんが玄関先で笑顔で迎えてくれました。
サックさんの家族は、奥さんと2人の女の子の4人だそうです。 -
家に入ると棚の上に拳銃があって驚きましたが、サックさんは警官でした。
その仕事がらみでSさんと知り合ったのだそうです。
Sさんは何者?
あまり追求しないことにします。
この家は小川の近くにあり、大雨が降ると浸水することもあって、最近も床下まで水が来たようです。
奥さんのイェンさんは一生懸命玄関の床の汚れを磨いていました。
(この一家の画像にはぼかしを入れました。後日に発生するある出来事のため、個人情報を一部制限させてもらいます。) -
外見のモダンさにつりあわず、家の中の建材は、ありあわせの木材を使ってあるように見えます。
ここが4人家族の居間で、食事をしたりTVを見たり、団欒したり、要するに生活の全てはこの部屋で行われるようです。
右横に子供たちが寝る小さな寝室があり、その手前は倉庫、奥が夫婦の寝室となっていましたが、寝室は個室ではなく単に寝るだけです。
私の寝る場所がない?
「大丈夫、大丈夫」とサックさんが言います。
イェンさんの実家がすぐ近くで、高床式の農家です。
その農家は広くて涼しく、私はその農家に泊まることになりました。 -
サックさんの家の前は舗装された道路で、向かいは小学校です。
「学校、近い、便利だね・・」
と片言英語と片言タイ語で言うと、2人の子供はこの小学校ではなく、少し離れた私立の学校に通わせていると言います。
学校には毎日送り迎えが必要です。
サックさんとイェンさんは、教育ママと教育パパのようで、生活にも少しばかり余裕があるということでしょうか。
高価なイスズのピックアップもあるのですから。 -
子供は8歳と12歳の女の子と聞き、どんな子なんだろうかと、学校から帰ってくるのを楽しみに待ちます。
付近を歩いてみました。
家の近くにはこんな小川が流れています。 -
小川に沿って進んでいきます。
時々川の中で魚が跳ねます。 -
草の匂い。
土の匂い。
水の匂い。
都会とは匂いが違います。 -
青々とした稲が風にそよぎます。
水田の上を吹き渡ってくる風は涼しくて、日本の初夏のようです。
出てきた日本は真夏を過ぎるところで、残暑厳しき季節。
その日本よりも涼しくて快適です。 -
一面田んぼが広がる、広大な台地。
人家や工場、鉄塔や電柱は見えません。
私の生まれ育ったところは田舎ですが、こんな景色は見たことありません。
ずいぶん遠くまで歩いて来てしまいました。
来た道とは違うあぜ道を通って帰ります。
ヘビやカエル、トカゲが出てきます。
まさかワニはいないだろうな・・・?
本気で心配します。 -
舗装道路に出ました。
車は1台も通らず、我が道です。 -
町の近くに戻ってくるとワットがありました。
田舎にしては立派なワット。
町民の篤い信仰心のなせる業か。 -
荷物を持ってイェンさんの実家に移ります。
案内されたのはだだっ広い敷地を持つ高床式の家でした。
これぞ田舎、この頃人気のあった『ウルルン滞在記』の世界。
タイに来たかいがあったというものです。 -
床は想像以上に高く、その下に壊れかけた農作業用のトラックや、さまざまな物が置いてあります。
窓は小さく、数も少ない。
その窓も木の板でできていてガラスははまっていません。
左右に押し広げたり、上に持ち上げたりする、時代劇の小屋形式です。 -
暗い家の中にイェンさんのお父さんがいました。
「サワディカッ・・」と挨拶すると、恥ずかしそうに挨拶を返してくれますが、人見知りする人のようで話が続きません。
カメラを構えると後を向いてTVに向き合ってしまいました。
でも、不機嫌でもなく、私を拒否しているようにも見えません。
「メペンライ!メペンライ!」とイェンさんが私を励ましてくれます。
お父さんはめったなことには家族とも話はしないようです。
本当におとなしいお父さんです。 -
イェンさんのお母さんが仕事(?)から帰って来ました。
妹のトゥックさんも一緒です。
トゥックさんはチョンブリーの工場で働いていますが、今は帰省中だそうです。
この家にはお父さんお母さんの他に、イェンさんのお姉さん(長女)とその子供(13歳の女の子)が住んでいます。
お姉さんの旦那さんは、10年も前に家を出ていってしまい音沙汰なしです。
タイではよくある家庭事情です。
イェンさんはこの家の次女で、トゥックさんが三女だと分かりました。 -
広い庭は畑でもあり、果樹園でもあり、ニワトリの飼育場となっています。
タイのニワトリは黒い色をしていて筋肉質で、日本のブロイラーとは違います。
高い木の枝まで、はばたいて飛べるたくましいニワトリです。
雑草もたくさん生えていて、その中で卵が産み落とされ、取り忘れるとヒヨコが誕生します。 -
家の裏も雑然として広い庭で、隣家との境界線ははっきりしていません。
井戸がありました。
電動ポンプで地下から水を汲み上げ、ビニール管で貯水槽に溜め込みます。
タイは水の宝庫で、どこにでも穴を掘れば水は出てくるようです。
水質は不明てすが・・・・ -
バイクが2台もありました。
お母さんの使うバイクと、お姉さんのバイクです。
お父さんは身体を悪くしていて、バイクに乗りません。
働いているのは女性たちで、逞しい女性でタイの一家は成り立っています。
(と説明を続けてきましたが、片言タイ語での聞き取りですので、間違いもあるでしょう。) -
床張りのこの居間で家族の生活全てが展開されます。
床は分厚い板でできていて、磨き込まれて黒光りしています。
家具はないも同然で、家財はほとんど壁にかけらています。
冷蔵庫はありましたが、中身は空っぽ同然でした。
奥の部屋が台所で、ここに座り込んで野菜を刻んだり、石臼ですりつぶしたりします。
しかしコンロや水道などはなく、火や水を使う炊事は外で行われます。 -
このコンクリの床でできたテラスが調理場であり、洗濯場です。
大きな鍋、小さい鍋、洗面器、皿や茶碗・・・・
それらが壊れかかった台に乗せてあったり、吊るされていました。
煮炊きは薪を燃やすので、鍋の底には黒いススがへばりついています。 -
バケツの上に土を焼いてできた皿が乗っていますが、小さいけれど、これがコンロのようです。
ここで薪を燃やしてご飯を炊いたり、煮物をします。
縄文人の生活を連想してしまいますが、こんな生活の記憶が薄っすらと私には残っていて、これを見て驚くというよりは、懐かしい気持ちが先にたちます。
不便だ、非衛生的だ、そんなことは思いません。
この薪や炭や煙の匂いがするだけで、ただただ懐かしいのです。
日本人だってつい最近まで、こんな生活をしていたのです。 -
居間の片隅にはマットレスが丸けてあり、蚊帳が釣る下がっていました。
お姉さん(長女)の寝る場所です。
半分開いているドアの中は寝室です。
寝室は3部屋ありますが、寝るだけの広さしかありませんし、日本の個室という機能はありません。
1部屋はお父さんとお母さんの使っていて、1部屋を子供が使い、もう1部屋は帰省している三女が使っていました。
三女の使っている部屋を私に提供してくれるそうで、三女は居間で寝てくれると言います。 -
居間にはTVもありました。
見るのはたいていお父さんで、ほかの家族はめったに見ないようです。
網のようなパラポラアンテナで衛星の電波を受信しています。
電気はきていますが、電話線やネット接続のインフラはありません。
(この時期から貧しい田舎でも携帯電話が流行り始めました。) -
窓が小さく少ないため、部屋の中は昼でも暗く、洞窟の中にいるようです。
それゆえか、昼間家の中に閉じこもっている人は少なく、みんな軒下に出たり、日陰のある野外に座って生活します。
外に出ると、夕方近くなのにまぶしく感じてしまいます。 -
みんなが集まってきて夕食の仕度が始まりました。
左上がイェンさん、右上が三女のトゥックさん、右下がイェンさんの長女ルンちゃん12歳、左下の赤いシャツが長女のお姉さんポムさんです。
野菜や肉を刻んでいますが、何ができるのだろう?
私の口に合うか、少し心配です。 -
チチッ、チチッ、声のする天井を見上げるとチンチョー(ヤモリ)です。
「メペンライ! メペンライ!」とみんなが言います。
ヤモリは人に噛みついたりはせず、蚊や電灯に集まる虫を食べてくれるとのこと。
家の守り神なんだ・・・ -
あっちこっちにヤモリがいます。
頭の上に落ちてこないか気になりますが、ずっと観察していると可愛くも感じてきます。 -
イェンさんの下の娘(8歳)ニムちゃんも手伝い始めました。
鍋からいって焼肉ジンギスカンかな?
これなら私も大丈夫。
ほっとしていると、アップナーム(水浴び)してくるよう言われました。
台所の隣にコンクリの壁の小さな部屋があり、そこが水浴び場でした。 -
入ってみると正真正銘の水浴び場で、巨大な壷に水が溜めてあります。
その水をひしゃくですくって水浴びするのです。
怖々と肩に水をかけると、全身がゾクッと震え上がりました。
我慢、我慢・・・
坊さんの荒修行と思って頑張ります。
水浴び場から出てくると、サックさんもやって来ていて、料理の準備に手を出していました。 -
さあ、みんなで食事会の始まりです。
赤シャツがこの家の跡取りお姉さん、黄色シャツがお母さん、白が三女のトゥックさん。
田舎のタイはどうも母系社会のようです。
家を継ぐのは女の子で、それも末っ子が場合が多いらしい。
結婚した女性はたいてい実家の近くに(隣)に家を建てて住み、親子共々力を合わせて暮らします。
結婚しても籍をいれない場合が多く、男が出て行っても離婚手続きなどは不必要で、男は簡単に家から去っていきます。
このお姉さんもそんな具合で独り者。 -
この家はお姉さんとお母さん中心で回っているようで、お父さんは影も形もなく、部屋の隅でもくもくと肉をついばんでいます。
この家には長男もいて、バンコク近辺の工場で働いているいるようです。
長男は結婚して子供も生まれたのに、別れてしまって、今は一人でアパート暮らしだと言います。
そんな内輪の話を、会ったばかりの私に話してくれるなんて、そのおおらかさに感無量。
タイの居心地の良さは、こんなタイ人気質によるものでしょう。 -
紫シャツはポム姉さんの娘のペアーちゃん13歳です。
中学生ですが、勉強は苦手なようで、家のお手伝いもぐずぐずと手際が悪い。
みんなから軽く見られていて、ちょっと可愛そうな子です。
でもタイの子供ですから、ぐれたりなんかしません。
私の皿に次々に肉や野菜を配ってくれます。
タレが辛すぎるので、私はほとんどタレなしで食べていました。 -
床板の一部に取りはずしができる部分があります。
こぼれたご飯やゴミは、その穴から下に落とされます。
えっ!?
これには驚きました。
何とお行儀が悪いこと。
床下にはニワトリが待っています。
知らない私が入り込んでいるというのに、何の違和感ももたず、まるで親戚が一人増えたかのように、自然に受け入れてくれる家族でした。
食べ終わり、後片付けが終わると、サックさん一家は帰って行き、8時前に就寝となりました。
無音の世界です。
虫の声もカエルの声もありません。
私も蚊帳の中にもぐりこみ、マットの上に寝転びました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
チェンライ田舎でホームステイ
この旅行記へのコメント (1)
-
- trat baldさん 2016/02/22 18:37:04
- 明日から朝の通学が始まるのに、、、、、
- 面白すぎてジックリ見ちゃった、motogenさんから見れば十分に町だし家の中も普通でしょ?
場所の特定をすると危険かな?1020号線がチェンライから大きく南下した後に東から北上(ホアサーイ国境)するのでタレーサープ・メートックから始まる東への縦断道路上で川に沿っての町なら想像できます。
やっぱイサーンですね、メペンライが出ましたか?マイ=メ否定形の前置詞ですね。
タイ国の大きな特徴は子供が出来たら男はヒモ化するのが普通で特別に職業が持てる男性は半分以下でしょう、バーン・ノークらしい暮らしぶりですね。
Net環境ですが有線の場合は幹線から家までを自費で引かないといけないし老朽化で断線や速度低下が有るのでTVと同じく電波に頼るのが田舎らしいね。
そこそこの人数の家族だけど自宅調理しかもバーベキウのご馳走ならmotogenさんは特別ゲストでしょう、余程の事でないと女房の実家には案内しないと思うから、、、、お父さんビックリしてシャイになっちゃった(^o^)
家族の誰かと愛人関係を依頼されなかった?
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ チェンライ田舎でホームステイ
1
36