2015/10/18 - 2015/10/18
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たびたびさん
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観光もグルメも濃かった秋田から最終日は山形に入って、久しぶりの大石田へ。前回は芭蕉の香りをちらりと楽しんだだけの大石田ですが、今回はもう少しじっくり探索したいし、そば街道も大きな目的。
山形県内にはあちこちにそば街道があるのですが、正直言えば、これまでは何か不完全燃焼。散発的にはそば屋に行っているんですが、山形市内の庄司屋、三津屋本店、丸五そば屋、羽前屋などはそれぞれが個性的でそば街道という統一的なものではないので、これが山形のそばというイメージがわきにくいですよね。
有名な慈恩寺そばや山形一寸亭もまたしかり。私の中で唯一、これが山形そばの典型なんだろうなあと思っているのはかみのやま温泉の川芳そばやくらいですね。
大石田には七兵衛そばというビッグネームのそば屋さんがあるのですが、調べてみるとかなり遠い。無理していくことも考えたのですが、それで一日を潰してももったいないし、やはり大石田駅から行ける範囲で回ってみることに。結局は二軒しか行けなかったんですが、なるほどこれこそそば街道という醍醐味を体験できたように思います。
芭蕉の方も、圧巻は清風歴史資料館に養泉寺。これも芭蕉の匂いが濃くて、すばらしい。それなりに期待はしていたのですが、ここまでとは。。はるかに期待以上の旅となりました。
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象潟から新庄に移動して、泊まったのはポストホテル。
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新庄駅から歩いて5分と便利だし、安かったのでここにしただけなのですが、建物は新しいし、一人で泊まったのにダブルの部屋に入れてくれました。
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それに朝食も無料だそうで、申し込んでなかったと思うんですが、どうぞどうぞと案内されました。
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内容も和食と洋食が選べるなど充実していて、ありがたい。
リーズナブルさでいったら、これ以上はないホテルだと思いました。今日は幸先いいですよ〜 -
新庄駅では、新庄祭りの山車が展示されています。
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これもいつか見に来たいんですが、曜日の関係でなかなか難しい。曜日がよくなれば伺いますので、よろしくお願いします。
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新庄駅から大石田駅に移動して。
まずは、大石田町観光案内へ。 -
ここでは、レンタサイクルをやっていて、それを利用します。
一方で街歩きの地図をいただいたのですが、どれも帯に短したすきに長し。また、大石田の道は曲がりくねっているので、デフォルメした地図だと方向感が分からなくなる。ちょっとしんどいと思いました。改善を望みます。 -
さっそく、その地図のお蔭で迷子になりました。最上川を辿って、ずいぶん来ちゃいましたが、どうなったんでしょうか。
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不安になったところに現れたのは、あったまりランド。
ありゃりゃ。そんなところまで来てましたか。ここは、大石田のずいぶん街はずれのはずですよ。 -
でも近くまで来てしまったので、それなら利用してみましょうか。
広々とした温泉は、観光客というより、朝から地元の人で大賑わい。ポカポカと体を温める快適さもたまりませんね〜 湯は少し茶褐色で、露天風呂もありました。 -
産直を覗いたら、ほっこり姫という小さなカボチャ。なんか気になるなあ。でも、これからあちこち回らないといけないし、ここは我慢するしかないですね。
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では、元気になったところで、市街地の方に戻ります。
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最上川がゆったりと流れています。まだ、朝もやが掛かったような感じです。
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市街に戻って、最初に訪れたのは西光寺。この寺は、最上三十三観音霊場第29番札所です。
ただ、見所は何と言っても仁王門でしょう。 -
慶応3年(1867年)に造営されたものということですが、そこに建っている仁王像がユニーク。
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イチオシ
東京の浅草寺の仁王像を模したということですが、人間臭い風貌には誰しも親近感を持ってしまうと思います。
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阿吽の形相なので、こちらは口を開けてにかっと笑った顔。
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ニコニコ笑っていても、金の歯が不思議な不気味さ。そのギャップも面白いと思います。
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これが本堂ですが、こちらは普通でしょう。
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続いては、大石田の千本だんごへ。ここは泣く子も黙る超人気店です。
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私が入った時は、こんな感じでそう混んでいなかったんですが、そうこうしていると大型バスで乗り付けた大勢の観光客が入ってきたり、最後はごった返して、すごいことになってました。
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さて、だんごの方は餡子やしょうゆ、ごまにずんだと種類が豊富ですが、
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イチオシ
それぞれがめちゃめちゃうまいです。お餅ももっちりしているし、言うことなし。この人気と味を総合すれば、変な話。もしかしたら、日本一かもしれません。
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朝風呂とだんごの後は、大石田町立歴史民俗資料館へ。
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ここは、今回で二回目なんですが、
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見どころは、併設された齋藤茂吉が大石田疎開中に住んだ建物という聴禽書屋。
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開放感のある室内は気持ち良くて、改めてよくできているなあと感心しました。
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歌を詠むという創作活動には心を穏やかにする環境が必要。
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そんな当たり前のことの大事さがよく分かったように思いました。
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再び、移動して、今度は乗舩寺。こちらは、斉藤茂吉の墓と涅槃像の寺です。
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涅槃像の方は境内入ってすぐに蔵があって、その中に安置されていました。
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さっそく、金網越しに整った顔立ちの仏様を眺めます。漆塗りの艶やかな肌合いもあって、穏やかな印象。
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こちらものんびり〜。なんだか静かな気持ちになりました。
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乗舩寺に続いての浄願寺は、大石田の市街だと一番端っこになるでしょう。
見どころは、入母屋造りで平棟門形式という山門。 -
延沢城の裏門を移築したもので、戦国時代から近世初期の城門形式を伝えるものなのだそうですが、この門の格天井は戦いの場というよりも平和な感じがするんですがねえ。
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こちらも奥の本堂はこじんまりして、おとなしいものでした。
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さて、最上川の水運で賑わった大石田を象徴する遺構と言えば、なんといってもこの大石田塀蔵でしょう。豊かな水量を誇る最上川の堤防沿いに白い漆喰の塀が続いていて、風情たっぷり。
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天気も晴れてきて、白壁が鮮やかです。
途中には急勾配の階段で川端に降りれる所もありまして、往時の賑わいが偲ばれました。 -
イチオシ
川原まで降りてみると、こんな感じ。
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この階段を上り下りしたんでしょうが、昔の人は元気ですね。
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予定した観光スポットをチェックしたので、
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今度はそば街道でしょう。
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橋を渡って、
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少し行けば、
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イチオシ
いくつかお店があるはずです。
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ただ、どこということはなかったので、まずは目に入ったそば処なんばへ。
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広い板間のテーブルに座って、もうそれだけでテンションが上がるような。薄い塩味の漬物をつまみながら、そばの出てくるのを楽しみに待つことしばし。。
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イチオシ
ほー。なるほどー。そばは手打ちならではの不揃いさがあって、いい感じじゃないですかあ。ツルツルっと一気にいただいてしまいました。あんまり有名な店じゃなくても、しっかりレベルが保たれている。そば街道けっこうやりますねえ。そば街道と銘打つ以上、やっぱりこうじゃないといけません。
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続いては、手打ち大石田そば きよへ。そういえば、ここは、大石田でも横綱級の人気店だったですよね。開店前から長い行列ができていて、慌てて順番を確保しました。実は呼び出される直前のお昼頃には早々と売り切れの看板が出ていまして、実は危ないところでした。
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玄関を上がって、
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とりそばを注文します。皆さんもずいぶん待ってからこの座敷に上がっていますから、どの人もほっとしたような安堵感が感じられますね。まあ、私もそうですが。。
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イチオシ
さて、出てきたとりそばは、ワイルドな旨味いっぱいの鳥肉に堅めのそばが想像以上に小気味良くて素晴らしいのですが、おまけにかき氷まで入れて冷やしていたのには驚きました。こんなことするなんて、田舎のそば屋だと思ったら、大間違いですね〜
とりそばは、以前、山形一寸亭でそのおいしさを味わっていたのですが、これも強烈なインパクト。麺、出汁、鳥肉すべてが一級品。非の打ちどころがなくて、厳しい気迫まで感じてしまいます。 -
イチオシ
それに、実は脇役である漬物もなにげにすごい。三つの漬物が皿に盛られていましたが、普通の味、極めて薄い味、酸味のある味と蜜がそれぞれ違う変化のある組み合わせ。この繊細さとそばのすっきりしたうまさは、間違いなく大石田だけではなく山形を代表する名店だと思います。
そして、そんな店がポツンとあるんじゃなくて、一定のレベルを持った店が何軒もあるというのがいいところ。大石田のそば街道恐るべしです。
で、迷っていましたが、気分がノッてきたところで、清風歴史資料館にも行ってみましょう。 -
ただ、清風歴史資料館は、大石田ではなくて尾去沢。自転車でもちょっと時間がかかります。
その途中にあるうろこや総本店。国道沿いに広い駐車場付の巨大な建物が見えて、これにはちょっとびっくりしました。 -
店内には遊び心満点の面白おかしがあれこれ。
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いただいたのは、カルピスメロン大福ですが、このちゃんとした味は本物です。
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芭蕉は、奥の細道でも大石田に来た辺りで、旅の思いが極まれりといったことを述べていて、これまでも大石田は特別な場所だという理解をしていたのですが、結果として、この清風歴史資料館こそがそれを象徴するものだということがわかりました。
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玄関脇には芭蕉像。今の時代でも、これだけ色あせない人物はなかなかいない。正岡子規ですら、少し古い感じがすることを思えば、まったく驚異的なこと。奥の細道という象徴的な書き物を残したことでいろんな思いをかきたてられるんですが、子規にもそのようなものがあったら、もう少し違っていたかもしれません。
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さて、清風というのは、尾花沢の「紅花大尽」と言われた豪商です。
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芭蕉はおくのほそ道では、その清風を訪ね、ここに10日も滞在したというのです。
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内部は広い土間から堅牢で豪勢な木造建築の気持ち良さがあるし、
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イチオシ
芭蕉関係の展示も充実。
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展示室の写真は撮れないのでぎりぎりここまでしかお見せできませんが、
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山寺の近くの芭蕉記念館なども含めて、ここ以上のところは他にないような気がします。
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清風歴史資料館近くの養泉寺も、お宝スポットの一つ。
芭蕉は、尾去沢の商人、鈴木清風を訪ねますが、 -
その際、この養泉寺にも滞在しています。
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7日も滞在し、奥の細道でも最も長い逗留だったということです。
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山門を入ってすぐの境内には
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「涼しさを我が宿にしてねまる也 芭蕉」と刻んだ「涼し塚」もあります。
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説明文があって、どうでしょう。
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本堂はだれかお参りしていましたが、後で思うと中の拝観が出来たかも。しかし、今日は山形駅からの新幹線の時間が心配。これ以上ぐずぐずするわけにはいきません。
必死の思いで大石田に向かいます。 -
ですが、実はもう一つ狙っていたことがあって、それは腰掛庵のわらび餅。
天童南駅で途中下車すればなんとかなりそうなんですね。以前、来たことはあったのですが、閉店直後で残念ながらゲットできず。今回は、再チャレンジなんです。 -
予め電話をして、取り置きしておいてもらっているんですが、どうでしょう。期待が高まります。
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これですね。
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家に帰って、恐る恐る開封します。
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さて、こんな具合。ふわふわですね。
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イチオシ
黄な粉をたっぷりつけていただきますと、ほんのりした素直な甘さが光ります。
ただ。。。わらび餅の最高峰であるとの評価を否定するつもりはありませんが、ここのおいしさの基本はこのほんのりとした素直な甘さでしょう。もともとわらび粉に積極的な旨味がない以上、それをどうアレンジするかがわらび餅のわらび餅たるゆえん。その意味で言えば、このわらび餅は本当に基本通りなんですよね。
それに対して、わらび粉にもそれ自体に野性味のある旨味があるかもしれないと感じさせるのが京都、茶寮宝泉のわらび餅ですから、やはり改めて茶寮宝泉は別格のような気がします。(ちょっと、面倒くさくて済みません) -
腰掛庵のわらび餅を無事ゲットして山形駅に到着。うーん、ここでも気になる店があるんですよね。それが榮玉堂。山形駅から走って、閉店間際の時間に滑り込みました。
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名物のどら焼きを食べたかったのですが、すべて売り切れ。代わりに白桃の杏仁豆腐を買って帰りました。
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白桃の方はそうでもないのですが、基本的な杏仁豆腐の香りがすばらしくて、なかなかいいじゃないですか。どら焼きは残念でしたが、どっちにしても人気があるのは当然のような気がします。それが確認できただけでもよしとしましょう。
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晩飯は、山口精肉・製麺センター。山形駅前すぐにある山形牛の牛丼とそばのお店で、看板がとても目立っています。
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私は牛丼の方をいただきましたが、チェーン店よりはましというくらい。しかし、確かにこの旨味は和牛のもの。過大な期待はしないで食べると、それなりの満足はあると思います。
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で、山形駅の待合所に帰ってきました。
駅の構内にある観光案内所は多いのですが、この山形駅観光案内所は待合所の脇にあって、とってもオープンな雰囲気。こんなに近くにあると用事のない人でも何か聞きたくなってしまうかも。駅周辺の食堂関係を聞く人が大半みたいですが、そば屋だと「みつや」くらいになるでしょう。そんなに選択肢はないと思います。 -
ついでに、おみやげ処やまがたもチェックして。
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つい、つや姫入り煎餅をお土産に買ってしまいました。
さて、秋田市から山形市を駆け抜けましたが、山形駅から東京駅は2時間45分。もうここからは安心。四日間の旅は無事終了です。最後は山形のうまいもので締めたので、ちょっと疲れも和らいだと思います。ありがとうございました。
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