紺碧の海。クロアチア、スロベニア、ボスニアヘルツェゴビナ９日間②（リエカ・トロギール）

2015/06/18 - 2015/06/26

旅行３日目です。午前中にポストイナ鍾乳洞を観光した後、国境を通過してクロアチアに入国しイストラ半島のエリカで昼食を取り、宿泊先のトロギールに到着しました。
４日目は世界遺産トロギール観光です。紺碧のアドレア海、青い空、古都トロギール素晴らしい風景でした。

エリア トロギール(クロアチア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 航空会社: カタール航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 読売旅行

紺碧のアドレア海です。本当に美しいです。実際は写真よりもっと美しですよ。
イストラ半島のリエカで食事を取って宿泊先のスプリットへ向かいましたが、何とリエカの写真がないんです。
一眼レフカメラでしか写真を撮っていませんでした。しかもメモリーはフラッシュメモリーなのでＰＣの撮り込めません。写真無しで申し訳ありません。
リエカは港町でクロアチア最大の貿易港です。港には多くの船が停泊していました。ここの中心地はコルゾ通りで、ここにランドマークの黄色い時計塔があります。この塔の下をくぐって真っ直ぐ山手（北方）に向かって歩いて行くとローマ時代の門が残されています。
そこをくぐると円形の聖ヴィート大聖堂があります。この教会には「奇跡のキリストの十字架」が収められています。
その由来はペタル・ロンチリッチという男が、お祈りしたのに賭け事に負けたと逆恨みして、このキリスト像に石を投げつけました。すると、大地は裂けて男を飲み込み、このキリスト像から血が流れたのです。それ以来この木像は奇跡をおこすと言われています。

トロギールの海辺はこのような風景が続きます。

アップしてみると美しいアドレア海が目の前に広がります。

本日の宿泊先、ホテルメデナです。海辺に立地していて部屋数の多いホテルでした。
客室からの眺望は海が見えてＧｏｏｄでしたよ。

Medena ホテル

ホテルの客室です。

Medena ホテル

ホテルの入り口です。

Medena ホテル

ロビーです。ロビーは広々としていました。

Medena ホテル

レストランは地階です。照明は一部しか灯っていなかったので少し薄暗かったですが、恋人同士なら逆にロマンチックかも。残念ながら私は一人です。ツアーの皆様と一緒に食べました。
そうだ、ここで８７歳のお爺様の事を少しご紹介します。この方は戦前海軍の軍人さんでした。そのため、ご高齢にもかかわらず背筋はピシッと伸びていて、さらに背が高いのでカッコいいのですよ。
若かりし時はさぞかしハンサムで若い女性にもてた事だろうと推察されます。
すでにお年のため階段の上り降りは苦手のようですが、平地ですとしっかり歩かれます。
終戦時は内地勤務だったため戦争を生き抜かれました。コーヒーはエスプレッソ飲み好まれてました。
耳もしっかりとされているお父様でした。

Medena ホテル

０階にあるロビーです。本当に広々としていました。

Medena ホテル

トロギールの全景です。逆光のため全景が黒くなりました。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

今日は世界遺産トロギールの観光です。
この橋の右奥に市場が建っていました。
トロギールは島ですので橋を渡って行きます。こんな近い距離ですが、陸地がら離れている島なんです。
紀元前２〜３世紀に古代ギリシア人が建設した植民都市です。さらにその前は先住民族のイリュリア人が住み文化をはぐくんでいたそうです。
その後はローマ人、ラテン人と引き継がれた古い街なんです。

これはトロギールの観光全景図です。これを見ると島だというのがよく分かると思います。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

橋を渡るとルネサンス時代に建てられた城壁の北門があります。
門の上には１２世紀の司教で守護聖人のイヴァン・ウルスィニが立っています。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

北門から旧市街に入っていきます。この城壁は昔のままです。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

北門から続くメインストリートです。聖ロブロ教会の鐘楼が見えます。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

郵便局です。ポストは黄色のようですね。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

メインストリートの石畳です。石の表面は長い年月をかけて通行する人々によって踏み磨かれ、ツルツルに光っていました。
雨が降れば滑って転びそうです。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

街の中心イヴァン・バヴァオ・ドュルギ広場に面して建つ市庁舎です。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

広場に面して建つ時計塔です。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

時計塔の左入り口から入ると礼拝堂がありました。
内戦で亡くなられた人（右中段の写真の人達）を祭っているそうです。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

ここは罪人が縛りつけられた場所で、両手を鎖で縛られたそうです。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

時計台の右部分はロッジア（バルコニー風の屋根つきのオープンスペース）です。町の中心広場に建てられていることが多く、裁判所、税関などのほかに集会所として使われました。使い方は町によって違います。
このロッジアはかつて裁判所として使われていました。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

ロッジアの壁にレリーフの飾りが残っています。
中央のレリーフは天秤を持った聖母が善悪を計りにかけ、正義を守っている場面です。
かつては裁判所として使われていたため、その象徴となるテーマがレリーフとして施されたのです。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

天井には綺麗な文様が描かれています。
私達６人（添乗員さんを入れると６人）がロッジアの見学をしていると５人の男性が入って来て、机を設置してその上にＣＤを並べ始めました。
そして机のそばにユネスコ世界遺産のプレートを並べたではありませんか。
添乗員さんが説明してくださいました。「あの方達はクラパっていって男声のアカペラを歌う人たちでユネスコの世界文化遺産になっているんですよ。ここクロアチアだけなんです。私達だけのために歌ってくれるようですよ。」

古都トロギール 旧市街・古い町並み

準備ができました。５人組クインテットです。向かって一番左がカウンターテナーです。
静かな曲から始まりました。天井が低いので音響が無茶苦茶いいんです。カウンターテナーの声は澄み切っててとても美しい。聞いていると自然に涙がでてきました。恥ずかしながら目がウルウルです。３曲私達だけのために歌ってくれましたがすばらしい。とても感動しました。
彼らはアマチュアだそうです。それにしても上手でした。またここは良くハモルんです、音響バツグン。
私も学生時代にグリークラブで仲間たちとカルテットを結成して演奏会の幕間や、小さなホールでよく歌っていたことを思い出し、懐かしくなりました。
それにしてもすばらしかったです。わざわざ、たった６人のために歌ってくれたことも嬉しかったですね。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

演奏が終わるとさっそくＣＤを買いました。
ＣＤは１００クーナ（約１８００円）か１０ユーロか１０ドルでした。ドルが一番安かったですね。
曲は全部で２２曲入っていました。アカペラの曲もあれば楽器の伴奏で歌っている物もあり、色々でした。
帰国して聞きましたが、一番良かったのはこの時、トロギールで聞いた生の歌声でした。今も目をつぶるとその時の情景が浮かんできます。
この後阪急トラピックスさんのツアーの皆さんがドッと来られたんですが、ホールにはクラパのメンバーの姿は無く、その後の自由行動でも歌声はききませんでした。
実に我々はラッキーだったんですね。

世界遺産聖ロブロ大聖堂です。
この鐘楼は登ることができます。但し観光で訪れた日は日曜日でミサが執り行われていたため、聖堂にも入れず、鐘楼にも登れませんでした。残念。
有名な教会を訪ねる場合は日曜日と重ならないような日程を選ぶ必要があると実感しました。
入り口に係員がいて信者さんでないと中には入れてくれませんでした。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

有名なロマネスク様式の門です。１２４０年にダルマチア出身の巨匠ラドヴァンが作成しました。ラドヴァンはヴェネチアのサン・マルコ寺院の玄関のレリーフ制作にも携わった当時の有名な彫刻家でした。
門は上部と下部の２段に分けられます。
上部半円形のレリーフにはキリストの誕生、東方三博士の礼拝などキリストの生涯が刻まれています。
下部はヴェネチアのシンボル、ライオン上にアダムとイブの彫刻、諸聖人や季節を現したレリーフが施されています。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

門の全景です。聖堂の中ではミサが執り行われていました。
門のレリーフは遠景のため詳しくは分かりません。
近寄ってみましょう。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

上部の半円形のレリーフです。
二重の半円形のレリーフにはキリストの生涯が刻まれています。
受胎告知から復活、昇天までの諸場面です。
もっとアップにしないと分かりにくかったですね。反省しています。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

これはキリストの生誕の場面です。
中央の天蓋の上、ベツレヘムの星の下に聖母マリア様とイエス様。その下は体を清められるイエス様。右は貢物をする東方三博士、左は救い主の誕生を知り、駆け付ける羊飼いです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

ライオンの背に乗るアダム像。罪の象徴とされています。
アダムの左横には聖人像が彫られています。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

ライオンの背に乗るイブ像です。アダム像と同様に右側に聖人像が彫られています。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

未完の十二宮。
生活や寓話をテーマに、十二宮それぞれの月のシンボルを彫り込んでありますが、何と緻密な彫刻でしょう。
素晴らしいです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

同じく左の門柱に掘られて未完の十二宮。
こちらも緻密な彫刻です。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

門柱の上には二人の天使がかわいい。大理石の門柱の上部の装飾飾りも緻密で綺麗です。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

こちらの天使さんもかわいいですね。同じく門柱の上部の飾り装飾がきれいです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

門のアダム像部分の一部です。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

ライオン像。
ヴェネチアの聖マルコのシンボル。ドラゴンを押さえつけ制圧しています。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

こちらは門のイブ像の一部分のアップです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

こちらのライオンは羊を押さえています。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

異教の民です。柱の一番下の部分。
柱を支える男はアラブ人やユダヤ人でキリスト教の勝利を現しているそうです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

上部の全体レリーフです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

これは聖堂入り口前の通路、奥にレリーフがありました。
洗礼者ヨハネ様がイエス様に洗礼をしている場面です。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

大聖堂の前に立つ像、守護聖人イヴァン・ウルスイニです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

大聖堂の裏側です。こちらも均衡がとれていて美しいです。

聖ロヴロ大聖堂 寺院・教会

旧市街の出口、城壁にある南門です。
白い城壁が日に照らされて眩しいですね。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

南門と南側の城壁です。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

城壁の南側は椰子の木が植えられており、南国ムードが漂います。
埠頭には客船も停泊していました。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

ルクルッチ邸とドミニコ会修道院の鐘楼が見えませ。椰子だ海岸沿いに植えてありここはどこか南国の港町のようです。
青い空が眩しいですね。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

ドミニコ会修道院です。ここからの風景は素敵ですね。
修道院の鐘楼がいかにも古そうで歴史を物語っているかのようです。

ドミニコ会修道院（ボル） 寺院・教会

対岸は隣の島チョヴォ島です。ヨットハーバーに多数のヨットが停泊しています。海の空を青い。う〜ん、南国。周りの美しい景色にアドレナリン上がりまくりです。

カメルレンゴの砦と椰子の木です。
どこか南洋の小島の城みたいに見えます。

カメルレンゴの砦 史跡・遺跡

カメルレンゴの砦です。１５世紀にヴェネチアが建てた砦です。ヴェネチアがここを支配していた時代にオスマン・トルコ帝国の攻撃に備え建てられたものです。一方、トロギールの人々はヴェネチアの支配に度々反乱を起こしていたため、この砦は外敵から身を守るだけではなく、市民からも身を守る砦として存在しました。

カメルレンゴの砦 史跡・遺跡

ドミニコ会修道院（遠景）です。

ドミニコ会修道院（ボル） 寺院・教会

ドミニコ会修道院の前でなにやら物想いにふけっていらっしゃるオジ様が一人。南国の風景には似つかわしくないですね。

ドミニコ会修道院（ボル） 寺院・教会

まだお客様がチラホラですね。夜が遅いのでお客様が多くなるのは午後からでしょう。

古都トロギール 旧市街・古い町並み

自由時間も終わりに近づいてきました。メインストリートを帰りましょう。

スーパーコンズムです。クロアチアのあちこちにあるスーパーです。
私以外のツアーのお客様はスーパーで買い物をされていました。
私はひたすら観光です。

この旅行記へのコメント （1）

• 尚美さん 2015/10/02 15:19:01

  へぇ〜の連続でした。

  ポポポ様
  
  トロギール旅行記を拝読し、知らないことばかり←そこに一番驚きました。
  男性アカペラグループ、クラパが世界遺産？
  YouTubeで聴いてみました。
  良く響いて、美しいです！
  生で聴いたら、大感動間違いなしです。
  
  聖ロブロ大聖堂のロマネスク様式の門も素晴らしいです。
  連続アーチのアーキヴォルトの細かい彫刻、こんなの大好きです。
  見に行きたいです。
  ここも世界遺産なんですね。
  
  では、旅行記の続きも、楽しみに待っています。
  
  尚美より