2015/09/01 - 2015/09/01
204位(同エリア370件中)
Jutaro_Fudzieさん
- Jutaro_FudzieさんTOP
- 旅行記5冊
- クチコミ0件
- Q&A回答0件
- 2,302アクセス
- フォロワー0人
チェコ好き⇒スラヴ圏への興味⇒旧ユーゴスラヴィアへの興味といういきさつで、徐々に旧ユーゴスラヴィア地域に興味を持ち始めました。そこでこの夏、だいぶ前から行ってみたかったドゥブロヴニクを含めて、セルビア・ボスニアヘルツェゴビナ・クロアチアの3か国を巡る一人旅を計画しました。
行き当たりばったりなところも多々ありましたが、いろんな文化が混ざり合う、まさに東洋と西洋の狭間に存在するこれらの国ならではの街並み・文化を体感できるとても素敵な旅行でした。
現地語は全然しゃべれないですが、今回訪れた街であれば簡単な買い物や会話などは英語で事欠かなかったです。
■旅程
基本的に、時間がかかっても陸路で外の景色を見ながらのんびり旅しよう、というスタンスでした。ですので、この旅行記を通じて、移動手段の面で皆さんに情報提供できるかなと思っています。
8月29日(土) 関西国際空港発→
8月30日(日)→ドーハ乗り継ぎ→(ソフィア経由)→ニコラ・テスラ・ベオグラード空港着
8月31日(月)ベオグラード→サラエヴォ
★9月1日(火)サラエヴォ
9月2日(水)サラエヴォ→モスタル→サラエヴォ [日帰り観光]
9月3日(木)サラエヴォ→ドゥブロヴニク
9月4日(金)ドゥブロヴニク
9月5日(土)ドゥブロヴニク
9月6日(日)ドゥブロヴニク→ザグレブ
9月7日(月)ザグレブ国際空港→ドーハ乗り継ぎ
9月8日(火)→関西国際空港着
■おすすめのガイドブック・関連本―ボスニア・ヘルツェゴビナ編―
個人的に旅行前に読んでおくのがおススメな本です。
◎「地球の歩き方2015-2016 中欧」(ISBN 9784478047712)
ボスニア・ヘルツェゴビナについての情報は多くないとはいえ、やはり日本語ガイドブックがあると安心感が違います。
◎「the Bradt Travel Guide Bosnia & Herzegovina 4th Edition」(ISBN 9781841624495)
日本語のボスニア・ヘルツェゴビナ単独のガイドブックはまだ存在していないので、英語のものを1つ買ってみました。著者の主観も大いに入ってそうですが、ボスニア・ヘルツェゴビナへの愛情をもっていろんなスポットを紹介してくれます。写真はほとんどありません。サラエヴォ、モスタル以外の場所にも行きたくなる1冊です。
◎「バルカンを知るための65章」(ISBN 4750320900)
セルビアを知るためにはユーゴスラヴィアを一緒に形成していた国々や、バルカン半島の周りの人々のことも理解することが必要な気がします。いろんなトピックから、バルカン半島の多様性や人々の価値観を知ることができます。
◎「ユーゴスラヴィア―衝突する歴史と抗争する文明」(ISBN 4871883582)
いまのボスニア・ヘルツェゴビナを知るには、旧ユーゴスラヴィアとその解体過程のことを避けては通れません。とくにユーゴ解体時の戦争については多くの本が日本語でも出版されているので何冊か読むのがおススメです。セルビア人VSボスニア人、というような形で民族・宗教対立の中に戦争の原因を見出し、一方の立場に立って書かれる本が多い中で、本書は比較的客観的に要因を分析している分かりやすい1冊のように思いました。
◎「サラエボ旅行案内 : 史上初の戦場都市ガイド」(ISBN 4384010206)
ボスニア紛争中のサラエボの旅行ガイド、という形で書かれた1冊。街を包囲されてしまったサラエヴォ市民の暮らしが写真もたっぷりに生々しく描かれています。ブラックユーモアもまじえながら、何とか前向きに暮らして行こうとした当時のサラエヴォ市民の生活が感じられます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
朝、ホテルからサラエヴォ旧市街へ向かうときのミリャツカ川。サラエヴォ市内を流れる美しい川です。川沿いは市民の皆さんの憩いの場になってるようで、朝夕はお散歩している人を多く見かけました。
サラエヴォは基本的に平地で歩きやすいんですが、ミリャツカ川より少し南にいくと一気に丘になります。もちろん地図上では気づかなかったので、ホテルまで結構急な丘を登りました。。。ミリャツカ川より北のホテルをとるのがいいと思います! -
こちらも朝旧市街へ向かう時の風景。
自分で重機を操作しつつ、お絵かきにいそしんでいる人。 -
鉄道のサラエヴォ中央駅です。あまり運行本数も多くないようで、あんまりにぎわっている感じはしません。すぐ隣にあるバスターミナルのほうがにぎわっていました。
向かってすぐ左側に郵便局があり、両替をすることができます。サラエボ中央駅 駅
-
アリ・パシナ・ジャミーヤ。イスラム教のモスクです。このあたりから旧市街の街並みがはじまります。
-
-
カトリックの大聖堂。サラエヴォの目抜き通り、フェルハディヤ通り沿いにあります。外のにぎやかさと打って変わって、中に入るととても荘厳で落ち着いた気持ちになります。
-
-
新セルビア正教教会。
-
正教系なので、イコンが多数飾られていて、カトリックとの違いを感じます。
-
ラテン橋。この橋の近くでオーストリア皇太子夫妻が暗殺されたことが、第一次世界大戦の引き金となりました。
ラテン橋 建造物
-
いまでは、ラテン橋沿いは憩いの場となっています。
-
11時からはSarajevoinsider社(http://www.sarajevoinsider.com/)が企画するツアー「Times of Misfortune」に参加しました。そもそも私がボスニア・ヘルツェゴビナに興味をもったのは、ボスニア紛争のことを知りたいと思ったことがきっかけでした。このツアーは、実際にボスニア紛争中のサラエヴォを生き抜いたガイドが紛争に関連したスポット・史跡を案内してくれる、という形のツアーです。Webサイトから出発前に申し込んでおいたのでスムーズに参加できました。
このツアーは27EUROと比較的安価で、ガイドのおじさんが3時間かけてワゴン車でサラエヴォ市内のいろいろなスポットを巡りつつ案内してくれるというものでした。参加者は私を含めて6人でした。今回のガイドのおじさんは生粋のサラエヴォっ子であり、紛争時のサラエヴォ市民側という立場でのガイドではあると思いますが、実際に紛争を経験した本人によるガイドで非常に迫力がありました。
このツアー以外にもこの会社はいろいろなツアーを企画しているようですし、街を歩いていると他にもツアー会社がいくつもあるようでした。もし面白そうなものがあれば、ぜひ参加してみてはいかがでしょう。
ということで前置きが長くなりましたが、ここからしばらくツアーの様子です。英語聞き取り力がそんなに高くないので、ガイド内容の理解が間違っていることもあるかもしれません、あらかじめご了承ください…
まずはサラエヴォ市内全体を見渡してみようということで、街の東側の要塞跡に行きました。この要塞は中近世に使用されたもので、とくにボスニア紛争では使用されなかったとのこと。 -
要塞跡からサラエヴォ市内を一望できます。旧市街の街並みと遠くに見える高層ビルのコントラストが美しいです。
こうやって高いところから見ると、サラエヴォが山々に囲まれた盆地であることが分かります。山がちなボスニア・ヘルツェゴビナの中で貿易の拠点、交通の要衝になったのはそういう点もあるのかもしれません。ただこのように山々に囲まれていたことがボスニア紛争時にサラエヴォを悲劇が襲う要因にもなってしまいました。 -
-
1984年のサラエヴォ冬季五輪会場の跡地。ボスニア内戦中埋葬場所がなく、犠牲者をここに埋葬したとのこと。しばしば宗教民族対立でボスニア紛争はとらえられるが、ムスリム以外の人々も愛するサラエヴォという街のために戦ったと、ガイドさん。民族や宗教の分け隔てなく、サラエヴォを守るために戦った人々が埋葬されています。
-
次に郊外のトンネル博物館に行きました。この写真は博物館内の看板です。
ボスニア紛争中、サラエヴォはセルビア人武装勢力に周囲の丘を占拠され、包囲されました。この写真の唯一右上に包囲されていないエリアがあるのですが、ここはサラエヴォ空港で国連軍が中立地帯として保全していたとのことです。そのためサラエヴォ市内外で人が出入りしたり、物資を運びこんだりということはほとんどできなかったとのこと。
食料や電気・燃料等の生活必需品から武装勢力に対抗するための武器まで、ほとんど遮断され陸の孤島となったサラエヴォ。困ったサラエヴォ市内側の陣営は、ひそかにサラエヴォ空港の下にトンネルを掘り、外界との連絡手段をつくることにしたのです。サラエボ トンネル博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
トンネル博物館の外観。この民家の倉庫からこっそりとトンネルが掘られました。無事トンネルが完成して、物資や人が出入りできるようになった後も、公式には国連軍もセルビア武装勢力もトンネルの存在には気付かなかった、ということになっているとのこと。真実はわかりませんが。。。
サラエボ トンネル博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
実際に少しトンネルの中を歩いてみることもできます。外は36℃くらいあってとても暑かったですが、トンネルの中は涼しかったです。冬はとても寒そう。
紛争終了後は、空港の下にトンネルがあるのは安全な運行上問題がある、ということでトンネルは埋められたそうで、全長800mのうち現在残ってるのはこの博物館内にある25m分だけだそうです。サラエボ トンネル博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
最後にスナイパー通りを通過。
ここはちょうどセルビア人武装勢力とサラエヴォ市民側の境界線のあたりで、ここを通る人は皆セルビア人武装勢力に正確に狙撃されたそうです。見かけでは民族・宗教は分からないが、誰でも構わず狙撃されたとのこと。サラエヴォを歩いていると分かりますが、いろいろな顔立ちの方がいますし、ムスリムの女性でも髪を覆うこともしていない方が多いようなので、見た目では宗教的帰属もおそらく分かりません。ガイドのおじさんはムスリムでしたが、我々はEuropean Muslimである、とおっしゃっていました。信仰心が厚いとか薄いとかはおそらく関係なく、地域によって信仰の方法はそれぞれなんだなぁと改めて感じました。
建物に多数残る銃弾の跡が、現代の戦争の恐ろしさを物語ります。
これにてツアーは終了。ガイドのおじさんは車で移動中もずっといろいろな話をし続けてくれました。紛争中の暮らしの事、現在のボスニア・ヘルツェゴビナの政治経済のこと、チトーの頃を懐かしむ人も多いことなどなど。参加してよかったなと思える充実した三時間でした。スナイパー通り 史跡・遺跡
-
街ぶらに戻りました。
こちらはガジ・フスレヴ・ベイ・マドラサ。モスクの向かい側にある。 -
-
こちらは、ガジ・フスレヴ・ベイ・モスク。サラエヴォの中心的なモスクで、旧市街の真ん中あたりにあります。入り方がわかりにくいのですが、敷地内にあるインフォメーションオフィスで、お金を払って入り口に案内してもらう形です。
ステンドグラスじゃないのに、光がとてもきれい。写真の効果じゃなくて、肉眼でもこんな光のラインが見えるんです。 -
モスクの外観です。
-
-
旧市庁舎・国立図書館。ボスニア内戦中に砲撃によって全焼し、貴重な資料のほとんどが焼失しました。昨年再建が終わりリニューアルオープン。5KMで見学できます。
-
-
中は、モスクのような建築。
-
-
このときは、ちょうど館内で、サラエヴォの100年を振り返る展示をやっていて、面白かったです。
-
旧市街のシンボルの水飲み場(Sebilj)。
-
よくサラエヴォの写真で見ますが、水飲み場の周りには鳩がたくさん。
-
現代的なトラムと、古い街並みのコントラストがいいです。
-
夕ご飯は旧市街で。店員のお兄さんにおススメを聞いて選びました。チキンのフライに、ふわっとしたパンがセット。ポテトも全部食べたらちょっと胸焼けが(笑)
-
散策を終えて夕方ホテルに向かう途中にまだお絵かきを続けている人がいました!ちょっと進んでいる?
-
一日だけでしたが、サラエヴォはコンパクトな街なので、じゅうぶん満喫できました。そして旧市街の中に自然にモスク、カトリックの教会、そしてセルビア正教の教会といろんな宗教施設が自然に存在していました。いろんな文化や宗教がまじわる場所なんだな、ということを肌で感じることができました。
もう何日かのんびりと滞在するのもいいだろうなぁとおもえる魅力的な街でした。物価も比較的安いです。また行きたいなぁ。サラエボ中央駅 駅
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
サラエヴォ(ボスニア・ヘルツェゴビナ) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
サラエヴォ(ボスニア・ヘルツェゴビナ) の人気ホテル
ボスニア・ヘルツェゴビナで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ボスニア・ヘルツェゴビナ最安
625円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
0
35