【バルセロナ2】灼熱！スペイン道中膝栗毛（9） −スペイン中毒で手が震える−

2013/08/08 - 2013/08/18

−2013年の夏休みはスペイン！−
「子どもができたら行けないから」を言い訳に、奮発して真夏のスペイン行きを決行！　持ち前の貧乏性を発揮し、限られた日数での欲張り旅程を組んだは良けど40℃超えの移動で体力はもつのかな？　治安は大丈夫？
心配ごとはたくさんありましたが、案ずるより産むが易しです！

ひゃ〜！旅行記がなかなか進まず２年ごし、いや３年ごし？になってしまっていましたが、なんとかこれが最後のスペイン旅行記です。
これを仕上げないとほかの旅行記が書けない…。



■旅行記(9)は見るもの・食べるものが盛りだくさんのバルセロナの２日目、３日目。駆け足で美味しいものを口に放り込み、グエル公園、ボケリア市場、マジカ噴水。慌ただしい旅を終え帰国してもスペインと聞けばドキドキ・・・（恋い焦がれすぎて、帰国後ついに生ハムの脚１本購入）。大好きな国がまた一つ増えました。


≪スケジュール≫　　★印が今回の旅行記です

　 1日目　22：00成田発＞＞
　 2日目　13：45マドリード着
　 3日目　マドリード＞＞（レンフェ）＞＞トレド
　 4日目　トレド＞＞（レンフェ）＞＞セビージャ
　 5日目　セビージャ＞＞（バス）＞＞ロンダ
　 6日目　ロンダ＞＞（レンフェ）＞＞グラナダ
　 7日目　グラナダ＞＞（ホテルトレイン）＞＞
　 8日目　バルセロナ
★9日目　バルセロナ
★10日目　16：25バルセロナ発＞＞
　11日目　17：35成田着

------------これまでの旅行記----------------

▼ 旅行記（１）−イケメン経由マドリード行き−
http://4travel.jp/travelogue/10793309

▼ 旅行記（２）−半日マドリード散歩−
http://4travel.jp/travelogue/10850090

▼ 旅行記（３）−トレド・御多分に漏れずパラドール泊ー
http://4travel.jp/travelogue/10852006

▼ 旅行記（４）−セビージャ・世界遺産で離婚の危機ー
http://4travel.jp/travelogue/10875081

▼旅行記（５） −生ハムで仲直り！セビージャ半日観光−
http://4travel.jp/travelogue/10944205

▼旅行記（６） −ロンダ【R18閲覧注意】ネコと歩く絶壁の町−
http://4travel.jp/travelogue/10979643

▼旅行記（７）−アラビックなプチホテルとグラナダの夜−
http://4travel.jp/travelogue/10991482

▼旅行記（８）−朝ガウディ、夜シーフード−
http://4travel.jp/travelogue/11019877

エリア バルセロナ(スペイン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝一で今日はサグラダ・ファミリアへ。すでに行列ができています。

朝日に輝くサグラダファミリア。
昨日の夜に見た暗闇に浮かぶ姿とはまた印象が違います。

入った途端、息をのみました。

高い高い天井・・・
そこかしこに光があふれています。

厳かで厳格さが漂うそのほかのカテドラルが厳しいお父さんだとしたら、この柔らかさ、なんだかお母さんのよう。
母性的な温かい光です。

なんだか宗教とか宗派とかを超えて迫ってくるものがあります。
（一応の仏教徒とはいえ無宗教に近い日本人だから…かな？）

やっぱりガウディ。有機物に見えますよね。
木にも見えるし、顕微鏡で見る菌類の菌糸だとか・・・マクロなものにミクロなものにも見えてきて・・・
心が震えます。

ステンドグラスからあふれる、あらゆる色の光がこの世のものではないみたいな気がしてしまいます。
極楽浄土ってこんな感じでしょうか。
いえ、極楽浄土ってのは仏教ですね（汗）しかも私は浄土宗でもない・・・。

ここなんて昔の映画にでてくるレトロフューチャーな宇宙船みたいです。

よくガイドブックに教会へ拝観するときは肌の露出を・・・と書いてありますが、夏場は意外とこんなラフないでたちの方が多かったです。
もちろん、ちゃんとした格好のほうが良いに決まっていますが。

どの角度から見ても表情がちがうようで、買って帰ってきたガウディの本によると『ゴシック様式を基礎に発展した規則的な幾何学構造』らしいのですが、私の目にはどこがどう規則的なのやらさっぱりわかりません。

パラシュートのようなＵＦＯのような物体にぶらさがるキリスト様。
後光とか、オーラみたいなものなのかな？

この光を見たら、もう絶対悪いことできないというか、懺悔しちゃうというか、悪人も改心してしまいそう。

人が写るとその空間の大きさがよくわかるかもしれません。

ペンダントのチャームのでっかいのみたいなものが柱に。

これはマルコのシンボルの獅子。ほかにも鷲とか牛などなど。
なんだかかわいいなぁ。

実はこの日衝撃的なことが…。

ここへの入場チケットをネットで事前に予約していたのですが、その来訪月をプルダウンするときにミスって『Ｊｕｌｙ』にしてしまっていました！（本当はＡｕｇｕｓｔなのに）

入場するときに入口の係りの方にJulyだよと指摘されて「！！」と固まりました。
まさかここまで並んだのに、また当日券を並んで買えといわれるのかな・・・？と一瞬真っ白になりましたがそのまま新たにチケットを買うことができ、なんとかこの目でサグラダファミリアを見ることができました。
（でも痛すぎる出費！）

ただしエレベーターチケットは２、３時間後の分まで買えなくて、その間中と外をいったりきたりしながら時間を潰しました。

時間を潰すなんて、偉そうない言い方しちゃいましたが、この素晴らしいサグラダファミリアの空間で数時間過ごせたことは幸せなことです。

時間がたくさんあるのでゆっくりとファサードも見ることができました。

まずは生誕のファサード。

外尾悦郎さんの天使もここに。

中央下部にはヨセフとマリア様。
そして赤ちゃんイエス様が。

柱の礎石に亀。

しかも雨どいになっているそうで、雨水が口から流れ出るとか。
雨の日に見てみたい！

私はこの亀をみたときに地球平面説(※)の巨大な亀とオーバーラップしました・・・


(※)地球というのは平面で、亀の上に象が乗っていてそのうえに地球があって海の端っこは滝になっている・・・というやつ。21世紀の現在も、わずかながら地球平面説を唱えている方がいらっしゃるとか・・・。

うわぁ・・・
憧れの会いたかった人についに会えた・・・というそんな気持ちで見上げました。

この細かな彫刻を見るにつけ、こんなに丁寧な仕事をしていたらそりゃあ建築に100年以上の年月が必要になるよなぁと思いました。

バルセロナの空は、今までもずっとサグラダファミリアが築かれていくのを見守ってきたわけです。

ガラス越しに工房を見学。

奥に並んでいるのは３Dプリンターですね！
ガウディもまさかこんな時代が来るとは思っていなかったでしょうね。

だんだんと出来あがる様子がひとめでわかります。

いずれこんな風になるの？！

反対側の受難のファサード。苦しげな表情。

力強い筋肉の筋のような柱！

奥もどんどん建築が進んでます。

やっとエレベーターの時間になったので生誕のファサード側の塔にに上ります！

塔からのぞいてみると・・・

わぁ、ひとが小さい！！

昨日行った池だ！

鐘楼越しのバルセロナの街
海から吹いてくる風に目を細めながら、なんだか胸にじんわりきます。

途中、建築中の真新しい現場も・・・

狭く急な階段を下ります。

有名なかたつむりのからのようならせん階段。

らせん階段を下から見上げ写真を撮っていると・・・上層階にいる人も、ちょうど上から見下ろすように写真を撮っていたのでした。

どんな画が撮れたのかしら？！

ちょっと衝撃だったのが、まだ建築中の建物だというのにいろんな国の文字の落書き（世界遺産、しかもガウディ、さらにここ教会ですよ）が！


なかには日本人の名前もありました(そのまま載せちゃおうかと思いましたが一応、ボカシを入れました）。

なんでここに落書をする？　公衆便所の壁にコソコソ書く中学生みたいなことを、なぜに？？
数年後にまた訪れて「あった！あった！」とかやるんでしょうか？面白いか？？


「無知で下品でおバカな側の人間ですよ〜」と自ら宣言しているようなものだと思うのですが・・・。

これ作っている職人の方や現地の方はどう思っているんでしょう。

感無量な気持ちでサグラダファミリアを後にし、行ってみたかったセルべセリア・カタラナへ行くもかなり混んでいたのであきらめました。


でも、おかげですごく美味しいお店との出会いが！

デ タパ マドレ 地元の料理

目移りしながら選んだのはお馴染みのパン・コン・トマテ、内臓を煮込んだカジョス。

カジョスはクミンの香が効いていて、とろけるおいしさ！ワインに合う！
夫大絶賛。

デ タパ マドレ 地元の料理

ショーケースの中で宝石にようにキラキラ輝いていたこのお料理。

セルクルで美しく抜いたセビーチェみたい。さわやかな酸味とシーフードがおいしい〜

デ タパ マドレ 地元の料理

このエビがめちゃくちゃ美味しかったです！

鮮度が悪ければ臭くなるエビ味噌部分まで甘くて美味しくてびっくり。
シンプルな調理だから、良いエビを使っているのかな。

カマレロのおじさんも温かくて、とっても楽しいランチタイムを過ごせました。

帰国後口コミを書いたのですが、ある日急にアクセス数が伸びていて何事か？と思ったら日本のTVでこちらのお店が放送されたみたいですね。

おいしいお料理に大満足したら、ちょうど来たバスに飛び乗りグエル公園へ。

当初は新興住宅地の予定だったそうです。

頭に籠を乗せた女性！

石が巧みに組まれてバスケットみたい！

海の見渡せる広場に出ると・・・

あのモザイクのベンチが。模様も色調もさまざまですがとてもかわいらしいです。

波打つベンチに腰かけて、みんな気持ちよさそうに休んでいます。

ここからの景色も楽しい。

左のかわいらしいお家は守衛室だとか。
右隣は煙突の上の十字架が見切れちゃってますが、受付棟。

お日様に暖められたタイルがぽかぽか気持ちいい。

広場の下は広い柱廊になっています。
天井には太陽のモチーフ。

この柱、何本か空洞になっていて広場の雨水が地下にある貯水槽へ流れるようになっているそうです。

そして柱廊の前面には、あの有名なドラゴンのいる階段が。
地下の貯水槽の排水溝が、あのドラゴンの口なんですって。


とにかく、ここはすごい人！

人ぎっしり！！

ここでシャッターを切ると、インターナショナルな集合写真が勝手に撮れます。


なんだか今にもみんなでWe are The worldを歌いだしそうなひな壇(階段)です。

『We are the ones who make a brighter day So let's start giving!』
マイケル、ライオネル・リッチー、シンディ・ローパー...
そうそうたるメンバーのリードボーカルが聞こえてきそうです。

バックの丸いモザイクはカタルーニャの紋章。

かわいいトカゲちゃん風のドラゴン。
例の貯水槽からの水も流れています。

ここが本当に住宅地になっていたら、こんな感じの建物がたくさん建っていたのでしょうか。
駆け足でしたがまたほかの建物とは違ったガウディを、広々とした空のもと見ることができよかったです。

帰りは地下鉄で帰ったのですが、この巨大自動販売機にびっくり！

さて、まだまだ行きます！

お次はサン・ジョセップ市場（ボケリア市場）へ向かいます。

馬車とすれ違いながら…

ビビッドな色にあふれる市場へ到着です！

どこの国の市場も訪れるたびにワクワクしますが、ヨーロッパの市場の陳列はとってもきれい。

きれいに山形に盛り付けられて素敵な果物屋さん

左下の、つぶれたような形の平たい桃が気になる。

私の好きなエビもたくさんの種類が。

おいしそう・・・。

おもちゃみたいにポップなお菓子屋さんも。

あった、あった！
マテ貝4.5ユーロ。

スペインで食べてから好物の一つに加わったマテ貝。ここでも挑戦。

・・・が、鮮度が悪いのか臭くてあんまり美味しくなかったです。
子供のころ海で遊んでときに嗅いだ、磯で干からびた生き物の臭いだ・・・。

そうそう、これもまだ飲んでいなかった！


この謎ドリンクは先輩トラベラーさんに勧めていただいたドリンク！！

オルチャータ！

チュファという植物の地下茎でできたミネラルが豊富な飲み物で、バレンシアが本場のようです。
とろっとしていて豆乳シェイクみたい。飲むと体の中からひんやりしてきて、暑い時にピッタリの不思議な味のドリンクでした。体にも良いのだそうです。

市場をひやかしたあと。
スペイン最後の晩は、マジカ噴水ショーを見に行ってみました。

もうすでにきれいですが、噴水ショーはこの奥のカタルーニャ美術館の方で行われます。

徐々に日が暮れ、ショーが始まりました。
お客さんも大勢集まっています。

音楽に合わせ、光をまとった水が姿を変え、いろいろな表情を見せてくれます。

すごい迫力！！
このショー、1929年の万博で始まった催しだそうです。

毎時30分で、1日４回ほど行われているようなのですが、たくさんの人出でした。

無料でこんなに楽しませていただいてありがたいなぁ。

夜のスペイン広場。
サーチライトが輝いています。

ショーの後は近くのラスアナレスショッピングセンターへ立ち寄り夕食をとることにしました。


この中、うどん屋さんがありました。
そろそろ和食も恋しくなってきたかしら・・・

いえいえ、まだまだスペイン料理が食べ足りません！
目的のお店は生ハムがおいしすぎた５jotas！！

帰国前にハモンをしっかり胃袋に詰め込んでおかないと！！


帰る前に、fideuaというパスタのパエージャを食べておきたかったのですが、どうにも店員さんにうまく伝えられず（発音も綴りもよくわからなくてダメでした）。この店のメニューにあるのかも謎ですが・・・。


結局もう自分で作ろうと思って帰りにエル・コルテ・イングレスでfideoを買って帰りました(※)。



(※)買って帰ったのはよいのですが、帰国後使うのが勿体なくて普通のパスタを折ってパエージャを作ってました。例のfideuaはとっておきの日に使おうと思いながら２年経過・・・。おそるべし貧乏性。たぶん賞味期限切れてます。

セルベセリア カタラナ 地元の料理

毎回帰りの荷造りがしんどいんですよね〜。


お土産をしこたま買い込むため旅行に行くたび持ってきているスケール(こいつかなり使えます)で、現時点のスーツケースの重さチェック。

現在23kg。エミレーツは30?までだからまだまだ詰められるぞ。

翌日はエルコルテイングレスでお土産の買い足し。

写真はマリリンモンローよろしく、地下鉄の風でププッピドゥ〜なこどもたち。

買い物し、ホテルに荷物を置いた後は前日行きそこねたセルべセリア・カタラナへ向かいました。

行く道すがらレインボーフラッグをかかげたオープンテラスを横切ります。
やっぱりバルセロナは日本よりLGBT的なことにオープンなイメージですね。

期待のセルべセリア・カタラナ。
感想は、観光客の方がたくさん！お店が広い！味はふつう・・・？？

あさりはこのあたりでは高いみたいだから、次回来たときは頼むのやめよう。

（詳細は過去に書きました口コミをご覧ください。）

最後に、スペインではまったマテ買の食べ納め。
日本でももっと流通してほしいな〜

重量ギリギリよく買い込みました。

買ってよかったな〜と思ったのはトレドで買った革製品、ロンダで買ったマルシェバッグ、インティミッシミの下着、あとはサフランとかワインかなぁ。

マテ貝の缶詰も試しにいろいろ買ったけど、どれもさほどおいしくはないので、次は買わないかな。重いですしね。

帰国したあと、しばらく旅の名残を反芻しながら暮らしました。


恋しいバルセロナを想いながら、デ・タパ・マドレで食べたあのカジョスを帰国後さっそく再現。クミンシードを入れたらそれっぽい味になりました。


旅先でみつけたお気に入りを、少しずつ生活に取り入れるのが私の旅の楽しみのひとつなのです。

さらに、ハモンセラーノの禁断症状で手が震えてきそうだったので思い切って日本で購入しちゃいました。スペインで買って帰れればよいのですが・・・。

セールでこれで１万円くらいでしたが、日本のバルとかに行って一皿ずつオーダーして食べるよりは断然リーズナブルなはず。

噛むたびに脂と一緒にあふれるペインのへの憧憬。肉がなくなるまで、しばらく幸せでした。
夏場はカビそうだから冬季限定かな。

あ！いつの間にやらお土産にアラブのイケメンが混じってきてた！

…いや、ちがった。ダンナでした。
乗り継ぎのドバイで買ったアラブの装束も楽しめたので買ってよかった。


長かった旅行記もやっと書き終わりました。ふぅ。
こうして思い返しても、スペインの地図を見返してみても、どの街も個性に溢れ魅力のかたまりのような都市でした。
願わくば近いうちにもう一度訪れたい、それが今の目標です。


ながらくご覧いただきました皆様、どうもありがとうございます。
引き続き、チェンマイやら石垣グアムやらグアムやら、たまった旅行記をちびりちびりと頑張りたいと思います(+_+)