平成の一里塚

2015/08/24 - 2015/08/24

　平塚市から国道１号線（平塚バイパス）を通り、（神奈川県中郡）大磯町に入ると金目川（花水川）に架かる花水橋が見えてくる。いや、花水橋辺りまで来ると高麗山がより近くに見えてくる。
　金目川左岸には県道（上流部が609号線、下流部が62号線）が交差しており、信号には「東花水橋」と表示されている（。1/10,000の地図「街の達人」には「橋東」とあるから名称変更されたのか？）。この交差点の上流側角に、松が植えられ、ベンチも設置されている。国道１号線は旧東海道であるから一里塚跡かと思い下流側角を見るが一里塚跡らしきものはない。不思議に思い、設置されている看板を見ると「平成の一里塚」という。新しく設置された簡単な歩行者用の休憩所である。
　金目川右岸上流には「金目川サイクリングコース」が整備されており、国道１号線と交差して三叉路となっている。ここの信号には「花水橋」と表示されている。一方（左岸側）は県道、他方（右岸側）はサイクリング道路であるが、金目川右岸の大磯町・高来神社側から金目川に架かる花水橋を見ていることが分かる。それなら、金目川右岸の三叉路角に「平成の一里塚」を設置すれば良かろう。しかし、何よりも設置場所の提供と整備は真直ぐに伸びる県道609号線と県道62号線の整備費から捻出されたものであろう。より正確には県道609号線の附属施設であろう。それ以上に、何よりも広重の東海道五十三次・平塚宿に描かれた高麗山を意識してこの場所に「平成の一里塚」を設置したのである。
　迷惑な話だ。旧東海道に一里塚はあったが、平成にもなれば敢えて徒歩で平塚市と大磯町の行き交う人（、旧東海道を歩いて散策する人など）には「平成の一里塚」など紛らわしいだけだ。よほど軽薄な人が付けた名称であろうか。「花水橋歩行者休憩所」かそれに類する名称が相応しい。
（表紙写真は平成の一里塚）

エリア 平塚・大磯(神奈川)

交差点角に松が植えられている。

「平成の一里塚」看板。

東花水橋交差点。

「金目川」の標柱。

花水橋。

高麗山。

高麗山。