2015/07/22 - 2015/08/06
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funasanさん
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ベルリン中央駅からヨーロッパ特急列車のユーロシティー(EC)に乗ってドレスデンに移動する。ドレスデンは中世にはエルベ川の水路を利用した商業都市として発展し、16世紀以降はザクセン王国の首都として繁栄した。バロック様式の壮麗な宮殿、教会、貴族の館が建ち並び「百塔の都」ともうたわれたという。ところが、第2次世界大戦の空襲で破壊されてしまった。しかし、ドレスデンの旧市街は奇跡の復活(再建)を遂げる。ベルリンの味気ない市街地を観光した後だけに、(再建された)ドレスデンの美しさが際立つ。
写真:2005年に再建されたフラウエン教会
◎私のホームページに旅行記多数あり。
『第二の人生を豊かに』
http://www.e-funahashi.jp/
(新刊『夢の豪華客船クルーズの旅
ー大衆レジャーとなった世界の船旅ー』案内あり)
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7月25日(土)午前10時、ベルリン中央駅(写真)に行き、ドレスデン行のチケット(40ユーロ、5400円:2等車)を購入する。
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夏休みでしかも土曜日の午前のためかホーム(写真)は混んでいる。リュックを背負った若者も沢山列車を待っている。
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10:46ベルリン発の特急列車ユーロシティー(EC)に乗り込む。ドレスデンまで約2時間半の列車の旅のはじまり。2等車の車内(写真)は非常に混んでおり、座席がなくて通路に座っている人もいる。
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この列車はベルリンを出発して、ドレスデン(ドイツ)→プラハ(チェコ)→ウイーン(オーストリア)→ブタペスト(ハンガリー)へと続く国際特急列車である。人々の夢を乗せ、国境を越えて列車は走る。何だかロマンを感じる。
写真:コンパートメント客車の通路 -
1時間くらい車窓の旅を楽しみ、気分転換のため食堂車(写真)に行ってみる。偶然隣り合わせたドイツ人の女性とカプチィーノ(2.7ユーロ、365円)を飲みながらお喋りする。
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ドレスデン出身の彼女はテント持参でバルト海の小島でキャンプ生活をしてきたという。(1人旅)しかも彼女は7歳の子供の母親で、子供を夫に預けて1人旅に出かけたと語る。彼女のような母親はドイツでは珍しくないという。日本との違いに驚く。
写真:車窓の風景 -
午後1時13分、列車はドレスデン(写真)に到着。重いスーツケースを引っ張って列車から降り、長いホームを歩く。見知らぬ外国の、見知らぬ駅に降り立つと身震いがしてくる。感受性が研ぎ澄まされてくる。
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ドレスデン中央駅構内は白い壁とドーム天井で飾られ、非常にいい雰囲気である。駅校内にスーパーがあり水や軽食の購入に便利である。
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今夜のホテルは「インターシティー・ドレスデン」(写真)である。ドレスデン駅の真正面にあり誠にアクセスがいい。グランド階にフロント・レストランがあり1階から3階まで客室がある。
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フロント・ロビー周囲は実にシンプルで、3星のビジネスホテルの雰囲気である。ルームチャージは2名朝食付きで13200円(エクスペディア予約)である。
写真:フロント -
1人あたり6600円の駅前ビジネスホテルと割り切って、あまり期待せずに部屋に入る。日本の大都市のビジネスホテルの部屋は非常に狭いが、この部屋(写真)は予想より広くて快適に滞在できそうだ。
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大きなスーツケース2個を広げてもなおゆとりがある。広めのデスク(写真)もあり居住性はGoodだ。
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バスルーム(写真)はピカピカで清潔そのもの。バスタブはないが、専用のシャワーブースで熱いシャワーが浴びれる。清潔で機能的でリーズナブルな価格設定、合格です。
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我々の部屋は3階(実質4階)の駅前側、窓を開けるとドレスデン中央駅(写真)が目の前に見える。事前にeメールで高層階・眺めの良い部屋をリクエストしておいたので要望を満たしてくれたようだ。
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このホテル宿泊者は滞在中、市内の電車乗り放題のチケットがもらえる。これは便利で、駅前から電車(写真)に乗って各地に行ける。
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午後3時、さっそく市内観光に出かける。ドレスデンの見所が集中する旧市街まで徒歩でも10分くらいなので、まずは歩いて「アルトマルクト広場」(写真)に行く。
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この広場はクリスマス・マーケット会場になり、冬期には色彩鮮やかなイルミネーションが輝くという。
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アルトマルクト広場のすぐ横に「聖十字架教会」(写真)がある。黒ずんだ外壁が時代を感じさせるが、現在の姿は1764年〜1814年の建造と古い。
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しかし、教会内部(写真)は非常にシンプルで残念。この教会には「聖十字架少年合唱団」があり、合唱団員達は厳しい寄宿舎生活を送り音楽を学んでいるという。週末のミサに参加すれば天使の少年合唱が聞けるかもしれない。
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1人3ユーロ払って256段ある階段を使って展望テラスまで上る。高さ54m、ここからの眺めは素晴らしい。正面にアルトマルクト広場(写真)が見える。
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遠くにドレスデンの象徴たるフラウエン教会(写真)が見える。
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アルトマルクト広場の北側にガラス張りの文化宮殿があるが、現在修復中。ここはドレスデン管弦楽団(写真)の本拠地である。ドイツには魅力的な地方都市が多数あり、それらの都市は名だたる交響楽団を有する。その1つ1つを巡ってみたいものである。
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文化宮殿からさらに北に進むと何やら古風な尖塔が立ち並ぶ地区(写真)に入る。ここからドレスデンの旧市街地の見所がはじまる。夫婦共にテンションが高まる。Go,Go,Goだ。
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すぐに「ドレスデン城(の一角)」(写真)に出くわす。ザクセン王の居城たるドレスデン城には中世から初期ルネッサンス時代の財宝が所狭しと展示されているという。入場は後回しにして、ここの狭い路地を右折して1ブロック歩く。
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するとドレスデン1番人気の「ノイマルクト広場」(写真)に出る。周囲の建物は高さと色調が統一され実に美しい広場になっている。これには我々夫婦共々大感激する。ワンダフルだ…。
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このノイマルクト広場の中心に聖母「フラウエン教会」(写真)が鎮座する。美しすぎて声も出ない。しばらく見とれる。
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お上りさんは教会の頂上を目指す。1人8ユーロ(1080円)払って展望台まで上る。階段の途中に教会の大天井が見える場所が数ヶ所あり、内部観察してみる。しかし、その天井壁画(写真)は残念ながら現代流の安っぽい絵画であった。かつて見たフィレンツェの大聖堂の天井壁画とは雲泥の差がある。
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無理もない。ドイツ最大のプロテスタントの教会であったフラウエン教会は第2次世界対戦末期の1945年2月13日、1夜の空爆で破壊されてしまった。そして、つい最近(2005年)見事に再建されたのである。
写真:破壊された旧フラウエン教会の跡地? -
フラウエン教会の塔の展望台からの眺めは素晴らしい。教会北側にエルベ川(写真)が優雅に流れている。写真中央にアウグストゥス橋が架かる。それにしても風が冷たい!半袖では寒くて長袖シャツかジャケット必携である。(日本人の体感温度)
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エルベ側上流方面(写真)を見ると、重厚なドレスデン要塞やアルベルチィーヌム(16世紀建造の兵器庫)が見える。エルベ川はチェコ南部に源流を持ち、プラハ、ドレスデン、ハンブルクと流れて北海に至る。
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真下を見下ろすと「ノイマルクト広場」(写真)が広がる。70年前(1945年)、この美しき百塔の都が空襲で破壊されてしまったとは思えない美しさである。建設は数百年の歳月がかかるが破壊は一瞬である。無条件に戦争反対!
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ヨーロッパの古い街には必ず教会と広場があり、市民の憩いの場となっている。7月下旬の真夏でも、ここドレスデンは実に涼しく日陰に入ればまるで高原の風が吹く。
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妻と2人でお洒落なオープンカフェに入りコーヒータイムにする。カプチィーノ(写真:3ユーロ、405円)を注文して、しばらく休憩だ。
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妻はヨーロッパの古い街並みと広場(写真)が大好きなので、こういう場所でティータイムするのが無上の喜びのようだ。世界中から観光客が集い、人間ウオッチングするのも楽しい。
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カフェの目の前は聖母「フラウエン教会」(写真)である。この教会内で時々パイプオルガンのコンサートが開催される。興味はあるが我々は他の演奏会に参加する予定である。
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ノイマルクト広場の石たたみの上に観光馬車(写真)が行き交い、パカパカカパ、と乾いた音が周囲に響く。ザクセン王国華やかなバロック時代にタイムスリップした気分になる。
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そんなザクセン王国の栄華を今に伝えている貴重な場所が「君主の行列」(写真)である。ドレスデン城の外壁の一部に描かれたもので、マイセン磁器のタイルを使った長さ101mの壮大な壁画である。奇跡的に戦災を免れた本物という。
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君主の行列には1123年から1904年までのザクセン君主の騎馬像や芸術家達、総勢93名が描かれている。中でも、正面を向き、ひときわ強そうに描かれたものがアウグスト強王(写真)である。
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見所満載のドレスデン旧市街であるが、初日はこのくらいにして、帰りは路面電車(写真)に乗って駅前に帰る。疲れているのでこれは便利である。
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駅前にある庶民的なテイクアウト兼レストランにて軽い夕食にする。ハンバーグプレート+コーラ(写真:約10ユーロ、1350円)
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部屋に帰って熱いシャワーを浴びる。そしてベッドに寝転べばすぐに熟睡だ。今日はいい夢が見れそうだ。お休みなさい。(ドレスデン篇2に続く)
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