2015/04/27 - 2015/04/27
16位(同エリア470件中)
こあひるさん
ヴォロネツ・ブルーの壁画が印象的なヴォロネツ修道院Manastirea Voronetを後にして、グラ・フモルの町を挟んで反対側にあるフモル修道院Manastirea Humoruluiへと向かう。
車でおよそ15分ほど・・・修道院の前に何軒も露店を広げるお土産屋さんが賑やかだが、木の柵で囲まれた敷地内に入れば・・・時が止ったように・・・こじんまりと小さなフモル修道院の教会堂が、緑の芝生と色とりどりのお花に囲まれて建っていた。
また、敷地内にある見張り塔に登ってみると、上から眺める修道院は模型のように可愛らしく、周りには、なだらかな緑の丘に囲まれた村の素朴な家々が見え、美しい1枚の絵はがきのような風景が広がり・・・本当にここに来てよかった・・・と感じたのである。
- 旅行の満足度
- 5.0
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ヴォロネツ修道院の見学を終えて、フモル修道院に行くには、グラ・フモルの町へいったん戻ることになります。
時刻はもうすぐ16時半。
仕事を終えた荷馬車が、ヴォロネツ村の道をパカパカと何頭も通り過ぎていきます。 -
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5分あまりでグラ・フモルの町に入ります。今夜泊まるBest Western Bucovinaの前をまた通り過ぎ・・・
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北上します。グラ・フモルの住宅街のこの辺りは、ごくごく普通の感じの家並みであまり面白くないです。
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中心街を出ると、ルーマニアらしい家が見られるようになってきました。シルバーがぴかぴかのトタン屋根の邸宅。
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木製の大きな門。門の屋根は、錆びつき始めたトタン製が多い。
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そういえば、今日のドライブのどの辺からか・・・歩道の草むらに、何軒かおきにあった共用井戸が、各家庭のお庭にひとつずつ・・・ってスタイルになっています。
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だいぶ郊外まで走ってきました。
グラ・フモルのグラが〜口という意味の通り、グラ・フモルは、フモル川がモルドヴァ川に流れ込む位置にあります。
グラ・フモルから、ずっとフモル川と並行して走っています。 -
木造りのお家はよく見かけます。
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グラ・フモルから10分ほどで、フモル修道院に到着しました。
ヴォロネツ修道院は、村はずれ・・・という感じのところにあり、周りには山々が迫ってきているような場所でしたが、フモル修道院は、村の家々に囲まれるような場所にあります。 -
フモル修道院への入口です。
ほかの修道院の多くが、堅固な石壁で囲まれて要塞のようになっているのに比べ、フモル修道院は、石でつくられた塁壁と木製の柵で囲まれているだけです。
入場料は5レイ(約150円)、撮影代(教会堂内部は撮影禁止)は10レイ(約300円)。 -
尖塔をもたない小ぶりの教会堂が、広いお庭にちょこんとある感じです。お庭のチューリップがとってもキレイです。
フモル修道院は、14世紀初頭から建っていた修道院の跡地に、1530年に建てられました。
当時の領主ペトル・ラルシュの最高議長テオードル・ブブヨグが建立者です。
壁画のフレスコ画が描かれたのは、1535年で、当時もっとも有名な画家だったスチャヴァのトーマ(明日訪れるモルドヴィツァ修道院の画家と同じ)によるものです。修道院の壁画の中で、画家の名前がわかっているのはここだけだそうです。 -
どこの修道院でも、黒い衣服の修道女が働いています。寒い地方なので、手編みのウールのセーターのようなものを着ている人もいますが、それも真っ黒です。
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けっこう広いお庭と周囲の風景は、かなり開放的な感じを受けます。
かつてあっただろう石造りの建物などの残骸があちこちに見られます。 -
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後陣のある東側から・・・。
ヴォロネツ修道院と同様に、聖人たちが描かれています。下部の方に行くにしたがって、劣化がかなり進んでいるようです。 -
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出っ張りの陰になっている部分は、比較的キレイで鮮やかな色彩が残っています。
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南面には、626年、キリスト教の要塞であったコンスタンティノープルがペルシア軍に包囲されたときに、当時の総主教セルゲイが住民を励まし諦めさせなかったことにより、見事に危機を脱出することができたという、800年ほど前の歴史的場面「コンスタンティノープルの包囲」が描かれています。
総主教セルゲイは、街が救われたのが聖母マリアのおかげとして、24の詩を捧げました。その24の詩の場面も描かれています。
「コンスタンティノープルの包囲」や24の詩の場面は、モルドヴァ地方のほかの修道院でもよく見られるモチーフだそうです。 -
日光があたりすぎていて、「コンスタンティノープルの包囲」は上手く写りませんでした。
実質、1453年には、トルコ軍がコンスタンティノープルを征服してしまいましたが、ここでは800年ほど前の場面を使って、ペルシャ人ではなく、トルコ人に置き換えられた上、トルコ軍が負ける場面を描いています。 -
「コンスタンティノープルの包囲」にちなんだ「聖母への讃美歌」はひときわ大きめの絵となっています。
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フモル修道院の壁画の基調となる色は、東洋産のアカネから色素を取った赤褐色。部分的に見ると、そうかな〜ぁ??青っぽいんじゃないの?と思いましたが、こうして全体的に見ると、青より赤がふんだんに使われているのがわかります。
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西側には、外拝廊があり、アーケードになっています。
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西側は、張り出し屋根の一部が回廊で支えられ、外拝廊となっています。フモル修道院は、アーケードの外拝廊を持つ建築として、ブコヴィナ地方に造られた最初の作例であるとも言われています。
最も外側の柱部分のフレスコ画は、上部を除いてほとんど剥げてしまっています。 -
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外拝廊のアーケード下に入ってみました。教会堂への出入り口はここにあります。
アーケードの柱の内側や天井、そして出入口扉のある側の外壁は、アーケードで守らていたせいか、鮮やかな色の壁画が残っています。
外拝廊の天井。「最後の審判」が描かれています。 -
こっちから見ると・・・イエスの足元から炎の川が下っているのがわかります。
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向きを変えてグルグル回って撮っているうちに、どこを撮ったのかわかんなくなってきました。
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西側の出入口。天からの炎の川が、こちらの外壁に降りてきています。
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南西側から眺めた全体像。ほんとに可愛らしい形の教会堂ですね。
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出入口のある西側をまわって、北側から眺めると・・・北側の壁画はほとんど剥げ落ちてしまっています。
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ほぼ白紙・・・。
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お庭で寛いでいた連れ合いと菅原さんに声をかけ、二人と共に内部を見学しました。
こちらでは、修道女がしっかり見張っていましたので、撮影はできませんでした。モチーフは、ヴォロネツ修道院と同様です。
拝廊(プロナウス)には、創建者の領主ペトル・ラルシュと妻アナスタシーア、建造者のテオードル・ブブヨグとその妻の墓がありました。 -
城壁のような高い石壁は見られず(見張り塔があるので、昔にはあったのかもしれませんが・・・)、周りにもあまり高い山々が迫っていないので、とっても開放感のある気持ちのよいお庭です。お天気がいいので、爽快さもアップして感じるのでしょう。
あの塔には登れるようですので、ひとりで登ってみよ〜っと。 -
こちらの敷地に隣接して、新しくて大きな教会堂や、修道院の施設があるようです。
フモル修道院は、ブコヴィナ地方が、オーストリア・ハンガリー二重帝国の支配下に入る少し前まで250年余り活動していました。1786年に修道院としては廃されましたが、20世紀になって共産主義が終わってから、1991年に修道活動を再開しています。 -
塔に上ってみよう!また、2人にはお庭で待っていてもらいま〜す。
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見張り塔の階段を上り・・・ひとつ上の写真で、人が立っている出入口のあたりから眺めた教会堂。塔は、教会堂の北東側が見える位置にあります。
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修道院の敷地のすぐ向こうには、木造りの可愛らしい素朴なお家が建つ村が見え・・・ものすごく美しい風景です。
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塔の中へ入り、狭くて急な階段を上ります。
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階段を登り切ったところに、小さな見張り部屋がありました。窓も小さいです。
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小さなお部屋から、さらに上に行く階段があります。
見ると、こういうところではお決まりとはいえ、やけに真っ暗で・・・狭く、かなり大変そう・・・。
ちょっと怖気づきましたが、ここまで来たら登らずに引き返す手はないです・・・。
登り始めますが、かなり狭く急で・・・しかも真っ暗なので、手探り足探り状態。フラッシュを焚いているので写真では階段が見えますが、実際には真っ暗で、滑り落ちたらシャレになんない・・・と怖かったです。
連れ合いをつれてこなくて、正解すぎる・・・としみじみ思いました。 -
塔の上は、展望台のようになっていて回廊がめぐらされています。
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教会堂。上部のほうにわずかに残ったフレスコ画が、白地に浮き出たサビかシミのようにも見えます。
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周りの村の景色。絵のような美しさ。苦労して登ってきた甲斐がものすごくありました〜〜。
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質素で素朴な小さな木造りのお家。
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先ほど見えた新しい教会堂。
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修道院の施設なのかな?
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新しい教会の周りは、公園みたいになっているのかしら?
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修道院の敷地を出たところの村の様子。ヴォロネツ修道院に比べると、周りにお家が多く、村の集落のすぐそばにあることがわかります。そして、周りの山々も、山というよりも丘陵のようで、開放感があります。
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東面をちょっぴりアップで・・・。赤を基調とした絵が、上部だけ何とか判別できます。
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屋根は、鱗状の木の板を重ねたもの。
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いつまでも、この美しい風景を見ていたいですが・・・そろそろ降りることにしましょうか・・・下りの方が、上りより怖かったです。お尻を階段につけて、一段一段腰かけながら這うように降りました。何しろ真っ暗で見えません。
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再びお庭に出ました。ここは何か建物があった跡のようです。
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17:15頃です。
修道院の入口である可愛らしい塔をくぐって・・・。 -
表に出ると、すぐに村の家々があり、手作りの伝統品を売っています。
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散々撮ったのに、荷馬車を見かけるとつい・・・撮りたくなってしまう。パカパカ走るおじさんと馬を撮ろうと、早歩きしながら撮っていたら、撮りやすいように停まってくれました。ありがと〜!おじさん!
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こっちにも手芸品などのお土産屋が品物を広げています。
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村の一本道には、けっこうお土産露店が並んでいます。
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店番をしながら・・・刺繍をしている女性。ほんとに手作り品なんだねぇ。
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車に乗り込み、グラ・フモルのホテルへ向かいます。
修道院関係の敷地は、広そうですね。このあたりは墓地みたい。 -
夕方なので日が低くて逆光になっちゃったけど、この辺りでは、修道院の屋根のように、鱗のような形をした小さな木片を重ねたような外壁のお家があります。
アクセントの帯も、細かい柄の木製で、なかなか凝っています。 -
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ぶれちゃったけど、こちらも細かい菱形っぽい木片を組み合わせた外壁。
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可愛い模様が入ってる〜!
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こちらもオシャレ〜〜!
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こちらも、木片で模様になった外壁。屋根は、あたらしいトタンでピカピカ。
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この門、今まで見た中で、一番気に入りました。形状も、文様も凝っていて凄い〜〜!
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門の屋根の内側にも文様が施されています。屋根はトタンですが、ほかは木製です。家の前の排水溝を渡る橋の欄干も、お揃いの色です。
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コウノトリにもやっと目がいきました。あら〜〜ちょうど首曲げちゃった・・・。
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これまた・・・荘厳な門ですね。
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薄緑色の教会が見えてきて・・・その向こうが今夜のホテルBest Western Bucovinaです。
ブコヴィナ地方では、最高級のホテルということで、菅原さんが選んでくれました。 -
17時半、ホテルに到着です。次編に続きます。
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この旅行記へのコメント (6)
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- ガブリエラさん 2015/05/22 22:56:30
- 可愛い修道院ですね♪
- こあひるさん☆
こんばんは♪
フモル修道院、可愛いですねヽ(^o^)丿
尖塔大好きな私としては、ちょっと・・と思ったけど、形が可愛らしい♪
それに、なんといっても、フレスコ画が綺麗ですね!!!
ブルガリアにしろ、ルーマニアにしろ、貴重なフレスコ画が外にあって、雨ざらしになってるのは、どうなの?!って思っちゃいますが、きっとそれが普通なのでしょうね(*^_^*)
コウノトリ、バルトでも見かけました♪
綺麗に撮られてますね!
私、何度もバスの車窓からチャレンジしましたが、敗北・・・でした(苦笑)。
ガブ(^_^)v
- こあひるさん からの返信 2015/05/24 13:28:14
- RE: 可愛い修道院ですね♪
- ガブちゃん、こんにちは〜〜!
五つの修道院のうち4つに行きましたが、どこも基本的には似ているようで・・・お庭の広さや周りの風景の雰囲気、教会堂の形など、それぞれ違っていました。私は、こじんまりとしたフモル修道院がけっこう好きだったかな〜。周りに開放感があって、塔に登って上から見た素朴な村の佇まいが本当にキレイでした。
世界遺産にもなっていて・・・修復も行っているようなんですけれど、一度消えてしまった部分まで、描き加えて修復するか・・・は微妙なところですよね。日本の仏像も、もともとは金ぴかだったりケバい彩色されていたものが多いと思うのですが、修理しても、そこまでは修復してないですものね。でも、今の時点でわずかに残っている外壁のフレスコ画は、少なくとも今の状態でキープしてほしいですよねぇ。だんだん消えていってしまうのは悲しいです。
春から夏にかけて、ヨーロッパではコウノトリが当たり前にいるようですね。ルーマニアでは、コウノトリが巣を作れるように、電柱の上に、かがり火を焚くときの器みたいな形に細工してある町もありました。
こあひる
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- 唐辛子婆さん 2015/05/21 09:06:51
- 美しい村
- こあひるさん
お久しぶりです。
教会の窓から見る村の風景がとても美しくて感動しました。
真っ暗闇の階段を上った甲斐がありましたね。
ルーマニアも行きたい国のひとつ。
楽しみに拝見しますね。
唐辛子婆
- こあひるさん からの返信 2015/05/22 09:25:36
- RE: 美しい村
- 唐辛子姉さま、こんにちは〜!
ほんと、お久しぶりです!書き込みありがとうございます!
ルーマニアは、新緑あふれる風景がとっても美しくて、その点でも印象に強く残りました。こんなに美しい国だったなんて・・・。
こちらこそまた遊びに行かせていただきますね!
こあひる
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- ムロろ~んさん 2015/05/20 14:08:48
- きゃぁ〜\(◎o◎)/!ど田舎ぁ〜!
- こあひるさん
こんにちは、ムロろ〜んです。
ルーマニアに行かれた旅行記を拝見しました。
フモルルイあたりに行かれたようですね。
私もブルガリアを旅した時に一番感じたのですが、馬車が現役で走っていて、高層ビルが全くない風景を見て、「きゃぁ〜、ど田舎ぁ〜」ってでっかい声で叫んじゃいました(汗)。
ブルガリアの南、メルニックを旅した時でした。まさしくこのような風景で教会がポツリと立っていたんです。
よくもまぁ、バスがいつ来るのっていうところに一人で来ちゃったなぁと感じつつも、来た時の感想がこれだったことに今でも思い出されます。
フモル修道院の壁画が本当にきれいに残っているのですね。
長い歴史の中で本当によく残せた歴史遺産ですよね。
ブルガリアにも感じたのですが、本当にこのような外にある壁画を見ると歴史の重みを感じるとともに感動をしてしまいます。
ホントなら自分の眼で見て感動したいなぁ〜。
行先変更したくなっちゃいそうです。でも弾丸で行けるかなぁ〜と思いつつも、想像だけで終わりそうな気がしますf^_^;。
ムロろ〜ん(-人-;)
- こあひるさん からの返信 2015/05/22 09:23:01
- RE: きゃぁ〜\(◎o◎)/!ど田舎ぁ〜!
- ムロたん、おはようございま〜す!
ムロたん、少し前まではヨーロッパにもずいぶん行かれていたのですね〜。最近の旅行記からはイメージがわきませんでした。
2007年のブルガリアの旅行記、拝見させていただきました。ルーマニアの北部地方に漂う田舎の長閑すぎる雰囲気がよく似ていますね〜。時に取り残されたような・・・自分がそこにいるのが何だか不思議なような・・・すごく惹かれるものを感じました。
地球の歩き方で、ルーマニアとブルガリアが半分ずつになっていますが、ブルガリアのほうは全く開いてもいませんでした。改めてちょこっと見てみました。田舎の方に、立派なお屋敷がたくさんある村があるようで、面白そうだな〜ぁと、かなり行ってみたくなりました。
ルーマニアでは、私も、げ〜〜っ!田舎すぎる〜〜!と、昭和生まれとはいえ、さすがにここまでの田舎風情は初めて見ましたので、衝撃を受けると共にいたく感動しました。
ルーマニア熱が冷めやらぬ今、ブルガリアの田舎も行ってみたい候補になりました。
こあひる
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