2015/03/08 - 2015/03/08
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たびたびさん
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二日目は、鶴岡の大山地区と鶴岡雛物語を回ります。
酒田では、北前船で京都と行き来がが盛んで、京都のひな人形が中心なんですが、商家の好みが雅さのある京都風にあったことも要因の一つ。
一方で、、鶴岡は城下町だし、大名の御姫様の輿入れ道具が象徴的ですが、総じて武家好み。シンプルで粋な江戸の人形が混じってくるのが特徴です。同じ庄内でもそれぞれにこうした違いがあって、面白いことだと思います。
そして、こちらのハイライトは致道博物館。今年は初めての試みとして、フラッシュ撮影でなければ写真撮影を可としていました。ほかに、庄内神社の宝物殿も撮影可となっていて、予想外。カメラマンにとっては、めちゃめちゃうれしいことになっていました。
実は、前日愛用のカメラを壊してしまって、急きょ買ったデジカメでなんとかしのいでいたのですが、肝心なところでは親切な方に高級カメラを貸してもらって、思う存分いい写真が撮れました。すばらしい雛人形・雛道具をじっくりご覧いただければと思います。
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前日は、酒田泊り。酒田からまずは一気に大山まで移動します。
鶴岡の大山は、東北の灘と言われる老舗の酒蔵が集まる地区ですが、本長はその地区でも有名な漬物屋さん。大きな趣きのある店構えで、かなり目立ってます。 -
お土産にしたのは、ご飯に付けて食べるとおいしいというイチオシの味噌。トウガラシのピリッとしたような辛さがある味噌なんですが、確かにおにぎりなんかには最高ですね。以来、おいしくいただいております。
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大山上池に向かって、バス道路を歩いていたら、安良町公民館と看板のある見事な擬洋風建築を発見。これは、かつて鶴岡警察署大山分署だった建物のようですね。明治18年、旧西田川郡役所等を作った高橋兼吉の親類で、高橋権吉の作。後ろに回ってみると奥行きもけっこうあって、しっかりした建物です。
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さらに進むと菓子輔玉屋。
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お店に入ると、立派などら焼きが目に入って、迷わずそれにしてみました。このどら焼きは、餡子にバターが仕込んである。生クリームが仕込んであるのは時々あるんですが、バターもちょっと塩味が効いて、味の奥行きが出てますね。餡子の基本的なうまさも光るし、いいどら焼きです。
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専念寺もバス道路沿い。道路の脇から続く境内にポツンと建った立派な山門が目印です。
こちらは、戊辰戦争に関係した寺。桑名藩は、会津藩とともに、幕府側の主力の一員として、鳥羽伏見の戦いから各地を転戦したのはよく知られます。桑名藩は、徳川四天王のひとり、本多忠勝を祖としているし、松平容保の弟が藩主だったんですよね。ところが、桑名藩の国もとでは、藩主不在のうちに新政府恭順派の力が増し、内部抗争に発展。この寺では、転戦した幕府抗戦派の一部が降伏し謹慎させられるのですが、その降伏した中に、新政府恭順派の家老を惨殺した人物もいたということです。 -
あれ、ここにもお菓子屋さん。中村屋菓子店ですか。
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いかにも田舎のお菓子屋さんなんですが、ここのかりんとうって、うちでいただいてみるとすごいんです。砂糖の甘さもないことはないんですが、油で揚げた小麦粉の自然な甘さがすばらしい。子供たちには、こういうお菓子を食べさせたいなあと思うような。。お店の愛情も感じる、イチオシのかりんとうです。
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ということでやってきたのは、大山上池。
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溜池のように周囲が堤防で固められた池ですが、ここは、ラムサール登録湿地なんだそうです。池にはたくさんの水鳥がいて、元気いっぱい。
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近づくと大きな羽音を立てて、水鳥が飛び立っていきました。夏には、蓮の花で覆われるということ。豊かな自然が守られている大池です。
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さて、ここからは、やっと本来の酒蔵巡り。
冨士酒造は、大山地区にある四つの酒蔵の一つ。大きな三角屋根に杉玉が下がって、豪壮な外観。奥には工場があって蒸気が噴き出ていましたが、何かの作業をしていたのかもしれません。用のある人はベルを押してくださいということになっていましたが、内部の見学等はなさそうです。 -
近くにあるのは、福田屋さん。女性スタッフも複数いて、現代的で明るいお店です。
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いただいたのは、いちご大福。大粒のいちごがデンと入って、芳醇な味わいでした。
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こちらは、加藤嘉八郎酒造。
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日曜日でしたが、倉庫の中ではフォークリフトを使って、作業している人も。
建物は戦後のものでしょうが、木造の外観がいい感じ。周囲に酒のいい匂いがたち込めていました。 -
向こうに、煙突がたっていますが、
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これは、羽根田酒造。羽前大山駅から市街地に向かうと、真っ先に見えてくる煙突はここの煙突です。
ちなみに、起源は安土桃山時代。豊臣家に属す長門守三男長佐エ門が出羽ノ国に来て、酒造業を始めたということ。この地区には4つの蔵元がありますが、ここが一番古い歴史を持っているそうです。
ここも、残念ながら内部の見学はやっていないようです。 -
最後になってしまいましたが、大山で内部の見学ができる唯一の酒蔵が、この出羽ノ雪。
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敷地内に酒造資料館があって、
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そこは大山を代表する観光スポットとなっています。
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この地区は庄内にあっても幕府の直轄領であり、幕府の保護も受けてきたよう。
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そして、解説によれば、
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秋田など東北の主要な酒蔵もここで技術を学んだ名門中の名門なのだとか。酒米の改良などの資料展示もありましたが、基本的なところからの取り組みには頭が下がるような気持ちになりました。
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他方で、こちらを訪ねた文人墨客に関わる品々も豊富。
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それだけ引きつけるものがあった酒蔵だと思いますが、
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たぶん、加えてそうした人たちへの理解が深く、気持ちよく受け入れる素地があったんでしょう。
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言い換えれば、そうした素養を身につけることも、大山を代表する酒蔵である自らの役割と思っていたのかもしれません。
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これまでにも、いろんな酒蔵を見てきましたが、ここまで高い自負心を感じた酒蔵は本家の灘でもちょっと思い当たらないような気がします。
今回は、ひな祭りがメインなんですが、無理してこちらに回ったのは無駄ではなかったようですね。
大山はこの辺にして、これから、バスで鶴岡市内に向かいます。 -
鶴岡市街に入って図書館前で下車。ここからなら、致道博物館へは歩いて5分です。
二階に郷土資料室があるはずなので、ちょこっと寄ってみます。 -
しかし、展示の準備期間中ということで、展示品はあるのですが、解説等が全くなくて、今は見ても何のことだかわからない。一方で、庄内というか、出羽の国の歴史年表があって、そもそも越後から分割されたのが出羽の国であり、その後も越後の影響が何かとあったようなことがぼんやりですが分かったような気がしました。
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近くにあった豊海屋です。
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いただいたのは、看板商品のゆべし。少し大きめのゆべしは、胡桃がけっこう入ってるし、さくっとした香りと食感がいいですね。ただ、最大の特徴は、少し柔らかめで透き通った甘さが印象的なゆべし。ありそうでなかったゆべしだと思います。
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もう一軒は藤田菓子舗。料亭、新茶屋の向かいにある老舗の和菓子屋さんです。
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いただいたのは、紅白の大福。ふわふわの柔らかいお餅に餡子がしっかり入った大福。食べているうちにお餅と餡子が溶け合って、お汁粉みたいな味わいになるのが面白いと思いました。
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致道博物館は、鶴岡雛物語のハイライト。期待が高まります。
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旧西田川郡役所は、致道博物館の敷地に入ってすぐ。鶴岡公園からでもよく見えますが、敷地内からだとこうやって、正面から眺めれます。
建物は、明治14年に建てられたもの。いわゆる擬洋風建築ですが、全体の高さが20mほどあって、この大きさはやはり圧巻。鶴岡市を代表する建築物でしょう。
戊辰戦争の関係資料が展示されていますが、庄内と西郷隆盛の関係とか、ここで初めて知った、私にとっては思い出の場所でもあります。 -
さて、会場はご隠殿。致道博物館は、藩主酒井家の御用屋敷だったものを博物館としてリニューアルしたもの。そういう意味では、ここが本丸といった建物です。
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玄関を入って、
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この掛け軸は、藩主の描いたもの。おめでたい絵ですが、いずれにしても玄人はだしの出来栄えです。
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奥につながる廊下の両側には、
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さっそくずらりと雛道具の展示です。
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小さめの雛人形もありますし、
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イチオシ
三つ折れ人形だか
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抱き人形だかもあって、
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これもかわいらしいですが、
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主役は
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イチオシ
やはり雛道具。
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ミニチュアの
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犬箱や
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皿、酒器などは
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イチオシ
豆粒みたいに小さいのに、
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ちゃんと美しくて存在感があるんですよね。
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おびただしい数だし、
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もしかして、何が何だか分からなくなるくらいいろんな種類があって、混乱してしまいそうなのに、
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それを一つ一つちゃんと間違えずに、見事に整理整頓して飾っています。
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イチオシ
コレクションも凄いですが、それをちゃんとコントロールしていることだって、同じくらい驚異的なことかもしれません。
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これは、まったく、大変な展示です。
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係りの人に聞いたんですが、このコレクションは個人の所有。その方が、来訪者には撮影してもらってもいい。是非いろんな人に知ってもらいたいと希望されたんだとか。これだけの内容なら、確かにその気持ち、よく分かります。我々にとっても
本当にありがたいことですよね。
実はそのことがあって、こちらの他の所蔵品についても、今年は初めて撮影可にしてみたんだそうです。そうなんですか。まったく、いいタイミングでやってきたものです。 -
ここからは、所蔵品を展示する奥の部屋です。
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イチオシ
これは、細川家から輿入れしたお姫様が持参した雛道具。実際に持ってきた輿入れの品々を事前にミニチュアで知らせてきたものなんだそうです。
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貝合わせも
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イチオシ
正確に再現されて。
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イチオシ
化粧道具なども、そのまんま。これで、お姫様が化粧好きだったことも分かるんだそうです。
これが、ここの一番自慢の品なんですが、雛人形はなし。雛というのは雛型ともいいますが、小さいものを指す言葉。ひな祭りですから、雛道具が主役となっても、全く不思議はありません。そして、子供は雛道具からでも、自分の知らない大人の世界に憧れをもったりして、心を遊ばせることができる。必ずしも、人形でなくてはならないということはないでしょう。 -
といっても、もちろん展示品全体としてみれば人形がないわけではない。
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古今雛は
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気品があるし
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さりげない美しさも備えています。
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屏風が、
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両脇を締めて、会場を華やかに演出します。
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こちらの享保雛は、紅花の赤を使っています。赤はくすんでしまっていますが、やはり庄内の色ですよね。
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地元のお菓子屋さんの雛菓子も
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それぞれ、腕によりをかけたもの。
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その競演もたのしいです。
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これはミニチュア。
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御所人形も混じって、
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雅な世界を表現しています。
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こちらの段飾りも、大名の所有していた風格があるし、
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こちらは新しいものでしょうが、
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鮮やかな衣装と顔の表情は、
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なんか格の違いも感じます。
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ここに飾る人形ですから、この鮮やかさ。滅多なものではないでしょう。
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で、実は、これらの写真は親切な人から高級カメラを借りて撮ったもの。デジカメではこうはいきません。本当にありがとうございました。
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ご隠殿田を出て、これは麦俣の多層民家。致道博物館の敷地内に移築された建物で、養蚕をするための採光と通風の窓を設ける機能性を考えた「かぶと造り」という独特な外観の民家です。
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出羽三山にも近い田麦俣は、豪雪地帯。現地には旧遠藤家住宅がありますが、これとほとんど同じですね。
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酒井氏庭園は、ご隠殿に付属した庭園。
東北では珍しい典型的な書院庭園として国の名勝にも指定されているようですが、いわゆる座観式の築山庭園なので、見様によっては一番普通の造り。 -
江戸時代の庭園なら池泉回遊式の大名庭園が花形なのですが、そこまでの庭は作れなかったと見る方が理解はしやすいのではないかと思います。
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致道博物館は、最高でしたね。酒田なら本間美術館。鶴岡なら致道博物館。性格は違いますが、それぞれに、美の極致を示しているのは同じでしょう。
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鶴岡公園内にある大宝館を脇に見て、
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向かったのは、次の会場の荘内神社の宝物館。
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こちらも、
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普段は撮影禁止なんですが、今年は撮影可。
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見どころはあるんですが、
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デジカメがイマイチ。
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残念ですが、
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これくらいの写真しか撮れません。
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まあ、雰囲気だけは伝わるでしょうか。
まだ、いくつか回らないといけないし、先を急ぎましょう。 -
これも近くの鶴岡カトリック教会天主堂。赤い塔屋に白亜の建物は、明治36年に建てられたロマネスク様式の教会です。
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内部の見学は自由です。少しのぞかせてもらっただけでしたが、ステンドグラスは想像と違って地味な感じ。と思ったら、窓絵はステンドグラスではないようですね。時間がある人は、また、確かめていただきたいと思います。
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三雪橋を渡って、
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やぶは、鶴岡市内中心部。荘内銀行本店の向かいにあるそば屋さんです。入るとレトロな老舗の雰囲気がムンムンしていていいですねえ。
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かもなんそばをいただきましたが、そばは、いかにも手打ちと言った不揃いのところが残っていて、そば粉の香りがすごくします。優しい出汁の味わいも何かの鍋みたいで、最後まで残さず飲んでしまいました。
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次は三井屋敷に行くんですが、途中、同じ通り沿いにある木村屋の銀座店に寄ってみました。木村屋は、銀座の木村屋と同じで、アンパンがうまいということで、それが目当てだったのですが、あいにく品切れ。というか、ここはもともと置いているパンはかなり限定的のようですね。
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やむなくバターとチーズのパンにしましたが、確かに出来はいいような。丁寧に作られた感じがして、おいしくいただきました。
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さて、午後の一番は三井家蔵座敷。
こちらは、明治2年の大火の後、母屋を火災から守るため防火帯として建てられた土蔵のひとつ。そうはいっても、土蔵の中でも格式が高く、婚礼や法事を行ったり、最高の客を接待したという蔵座敷としては破格の豪壮な様式を誇る建物です。 -
展示室は、二階です。
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手前の部屋では、
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遊び心満点の
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飾り付け。ここも頑張ってますねえ。
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そして、ここがメイン会場。
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これは人形の着せ替え用の着物。
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雛菓子もありました。
肝心の雛人形の方は、デジカメがイマイチでうまく撮れないので省略。江戸の人形師の作品がけっこうあって、顔立ちの美しさが特徴です。今で言うと醤油顔の感じでしょう。 -
最後のメジャースポットは旧風間家住宅丙申堂です。
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こちらは、鶴岡一の豪商となった風間家の七代当主、幸右衛門によって、明治29年に建てられたもの。風間家は、新潟の武士だったようですが、鶴岡に流れてきて、商売を始めたようです。
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入ってすぐの段飾り。
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イチオシ
こちらも、さすがに見事ですねえ。
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金屏風の松の錦絵。
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五人囃子は、醤油顔。
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これは、江戸の人形かもしれません。
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傍らの飾りは、ぎっしり並んだ賑やかさ。もしかして、こういう飾り方は、鶴岡の個性なんでしょうか。
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そのぎっしりの中心は、
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イチオシ
こちらも雛道具。まったく見事じゃないですかあ。
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そこに、同じくぎっしりと人形たち。
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いわゆる創作人形が
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それぞれに
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存在感を
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競っています。
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全体はぎっしりでも、それぞれの世界観もちゃんとある。とっても濃厚。贅沢な飾り方です。
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イチオシ
雛菓子の押し絵も
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いくつかあって、これもちゃんと基本のアイテムです。
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次の間には、
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傘福。傘福は酒田の方が本場なんでしょうが、これは手作りの味があって、荘内では外せない飾りです。
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二階では、豆粒ほどの雛人形。
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贅沢が禁止された時代の雛人形ですね。
ところで、風間家でも、親切な人に高級カメラを借りることができました。しっかり迫力のある姿がとどめられたと思います。ありがとうございました。
これで、鶴岡雛物語はおしまい。結局、鶴岡の特徴は、雛道具。小さな雛の持つ魅力がこれほどのものとは知りませんでした。そして、小さいことで、余計、思いや気持ちが入リやすい。何かを託したり、何かに憧れたり。そんなことを楽しむひな祭りの原点が明確に表現されている。日本でも最高峰のひな祭りという評価にやはり間違いはないと思います。
一方で、酒田のひな祭りは、京都への憧れ。それを単に人形・道具のコレクションで残すだけじゃなくて、本間家美術館の展示では京都の人形の歴史までちゃんと理解していることが分かりました。単なる憧れだけではなく、真髄を見極めようとする冷静な目があって、これもすごいこと。
二日間の旅でしたが、庄内恐るべしの感を深くすることができました。 -
気分のいいところで、お菓子どころ鶴岡をもう少し。
んめい菓 信濃屋は、鶴岡駅からは比較的近いのですが、住宅地の真ん中にあって、観光客にとっては行かないエリアではないかと思います。ただ、日曜日もやっているということなので、少し足を延ばしてみた次第。 -
いただいたのはつる姫のプリン。何か粒々が入っているなあと思ったら、これが何とつる姫のご飯粒なんです。これはまったくもって意表をつかれましたね。粒々がいいアクセントになって、違和感なし。このサプライズ最高。敬意を表したいと思います。
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宇佐美煎餅店は、土日はお休みなので、鶴岡駅前の清川屋さんで、看板商品の「からから煎餅」を買いました。
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上手に蓋をしたせんべいには、小さなおもちゃが入っていて、どうやって入れたんでしょうか。手品のような。なお、煎餅の方は黒砂糖の香りがする、ちょっとヘビーな味わいです。
ここから、リムジンバスで庄内空港へ移動。 -
もう東京へ帰るだけなんですが、空港内をうろうろ。
そして、最後に空港内の売店で菓子の梅安の「とちの実かりんとう」を買いました。とちの実は、それ自体はうまいものではないし、逆に、これを入れ過ぎるとまずくなる。このかりんとうは、そのとちの実をぎりぎりまで入れたような感じですねえ。初めて食べた人は、それほどおいしく感じないかもしれませんが、それはこのせいなんだと思います。油で揚げた香りも程よくて、自然な感じに仕上がっています。
さて、今回の旅では初日にカメラが壊れてしまってどうなることかと思ったのですが、カメラを借りるという荒技で、大事なところはちゃんと写真に収めることができました。親切にカメラを貸してくれた皆様、本当にありがとうございました。
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