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1/3<br /><br />7時にロビー待ち合わせということで、朝食を済ませてロビーに行くが、ドライバーはいたがガイドがいない。チェックアウトにフロントに行ったときに、丁度ガイドから電話が入る。渋滞で遅れているという。<br />30分遅れでガイド登場。スキンヘッドのアミール氏は日本語ガイドである。茨城に住んでいたことがあるのだそうである。<br /><br />彼に、イランは一般の物価水準に比べてガソリンが高いようだがと尋ねると、確かにそうだと言う。だが、あまり公共交通機関が発達していないので、良かれ悪しかれ自家用車に頼らざるを得ないのだという。おまけに駐車場もないので、裏道は路上駐車だらけだという。イランは車庫証明がいらないので、駐車場所を確保できなくても車を買うことは可能なのだ。もっとも車もそこそこいいお値段だそうで、庶民に手の届くプジョーは3億Rというから約100万円、トヨタといった輸入車は税金が1.2倍くらいかかるので450~500万円くらいになるという。イランはインフレ進行中で、物によって1年で2倍の価格になったものもあるそうで、プジョーも2年前は2億Rくらいで買えたのに…とのこと。<br />車の話になったので、イランではバスやトラックは色とりどりなのに、自家用車のほとんどが白か黒かグレー(又はシルバー)ばかりなのはなぜか訊いてみる。アミール氏も日本から帰ってきたときに不思議に思ったそうだが、理由は彼にも分からないらしい。彼の意見では、イラン人は目立ちたがり屋だが、車の色に関しては目立ちたがらないのではないだろうかということだったが、はてさて。<br /><br />10時10分、ドーハ行のカタール航空は離陸し、この興味の尽きないペルシャの地を離れた。12時20分、ドーハ着。そして東京行の便の出発は午前1時10分。<br />普通なら途方に暮れるところだが、カタール航空は乗り継ぎ時間が8時間以上の客にはホテルを提供するという。ということで、乗り継ぎカウンターの一画にあるデスクで手続きをすると、通常とは別のラウンジに通される。ホテルのフロントのようなカウンターで入国手続きをする。カウンターには鏡のついた虹彩認証機があって、チェックを受ける。あとはパスポートに入国印を押して手続きは終わり。ターミナルビルを出て迎えのランクルに乗ってホテルに向かう。<br /><br />ホテルの部屋は申し分なく広くかつスタイリッシュで、数時間過ごすだけではもったいないほどである。イランで泊まったホテルが昭和の空気を漂わせていた高級ホテルとすれば、このホテルはここ数年開業したシティホテルといった風情である。だが、残念ながら市の中心部からは少し離れた再開発地区にあるので、周囲は真新しいオフィスビルか建築中のビルであり、部屋から望める風景はトレーラーやコンテナの並ぶ駐車場である。外はまだ少し暑いので少し昼寝する。<br /><br />陽が暮れた頃、少し元気になったので散歩に出ることにする。一応ドーハの街の地図は、近所の図書館で借りたガイドブックのコピーを用意して持ってきたのだが、残念ながらこのホテルはその地図の範囲外にある。フロントで街の地図があるか聞いたところ、奥をごそごそ探した挙句、市内を巡る観光バスのパンフを手渡された。これが歩くには全く役に立たないシロモノで、結局ドアボーイに市内はどっちか訊いて歩きはじめることにした。<br /><br />さて、勇躍歩き始めたはいいが、すぐに判明したことは、どうやらドーハの街は歩くことを前提にした街ではなさそうだということである。ホテルから1ブロック行ったところに中心部から放射状に延びる道路と環状道路の交差点があるが、いずれも歩道は狭く、かつ工事中の場所が多いので歩くにも難渋する。交差点の近くはメトロの工事現場となっていて、いずれ開通すれば私がチェックインしたホテルから中心部に行くにも便利になるのだろうが、今はひたすら歩きにくいだけである。<br />きわめてプアな歩道に比べて車道は広い。片側4~5車線あって、車がひっきりなしに通る。中心部に近づくにつれて大きなビルが増えてくる。外資系金融機関のビルも多い。カタールは石油の埋蔵量は30年ちょっとだが天然ガスは100年以上あるらしい。いまは資源を中心に金融や観光業で栄えているようだが、その先どうなるのか、何を目指しているのかは工事現場だらけの街を歩いていてもどうも見えてこない。200年後、300年後のこの街はどうなっているのだろうか。<br /><br />そんなことを考えながら歩くうちに歩道もそこそこ広くなってくるが、歩く人は少ない。時折道端にマイクロバスが着いて、インド系やアフリカ系の労働者が降りてくる。大通りの一本裏にはいると、雑貨屋や自動車の修理屋が並んでいるが、ここでも出歩いているのは南アジア系の労働者風の人々である。ああ、なるほど。この街で道路っぱたを歩いているのは外国人労働者なのだ。カタール人や外国人ビジネスマンや観光客はエアコンの効いた建物にいて、エアコンの効いた車で移動するのだ。夏には40~50度になるような屋外を散歩しようなどとは夢にも思わないに違いない。だからちょっと休めるようなベンチもないし、公園も中心部にしか見当たらない。<br /><br />ようやく中心部に着く。小一時間ほど歩いただろうか。ガイドブックに載っているようなショッピングモールや博物館はもっと遠いようなので、手近にあるモスクやその周辺を歩いてみる。中東らしい宝飾品店やチャドル屋のほか電器店が多い。ドーハの秋葉原といったところか。人通りもそこそこ多い。<br />そろそろ疲れたのでホテルに戻る。ロビーに入ったとたん、周囲にいるのは身なりのいい現地人や白人観光客ばかりとなる。外界とのこの格差は何なのだろうか。<br /><br />ホテルのバウチャーについていたクーポンで夕食を済ませる。部屋に戻ってシャワーを浴びて少し休んでからロビーに行く。11時過ぎ、バスで空港に向かう。<br />2014年に開業したばかりの新ターミナルビルはピカピカにしてやたらと広い。チェックインを済ませて免税店でちょっとばかり買い物をすると、私は搭乗ゲートへと急いだ。

番外編~ちょっとだけドーハ~

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2014/12/28 - 2015/01/04

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jsbach

jsbachさん

1/3

7時にロビー待ち合わせということで、朝食を済ませてロビーに行くが、ドライバーはいたがガイドがいない。チェックアウトにフロントに行ったときに、丁度ガイドから電話が入る。渋滞で遅れているという。
30分遅れでガイド登場。スキンヘッドのアミール氏は日本語ガイドである。茨城に住んでいたことがあるのだそうである。

彼に、イランは一般の物価水準に比べてガソリンが高いようだがと尋ねると、確かにそうだと言う。だが、あまり公共交通機関が発達していないので、良かれ悪しかれ自家用車に頼らざるを得ないのだという。おまけに駐車場もないので、裏道は路上駐車だらけだという。イランは車庫証明がいらないので、駐車場所を確保できなくても車を買うことは可能なのだ。もっとも車もそこそこいいお値段だそうで、庶民に手の届くプジョーは3億Rというから約100万円、トヨタといった輸入車は税金が1.2倍くらいかかるので450~500万円くらいになるという。イランはインフレ進行中で、物によって1年で2倍の価格になったものもあるそうで、プジョーも2年前は2億Rくらいで買えたのに…とのこと。
車の話になったので、イランではバスやトラックは色とりどりなのに、自家用車のほとんどが白か黒かグレー(又はシルバー)ばかりなのはなぜか訊いてみる。アミール氏も日本から帰ってきたときに不思議に思ったそうだが、理由は彼にも分からないらしい。彼の意見では、イラン人は目立ちたがり屋だが、車の色に関しては目立ちたがらないのではないだろうかということだったが、はてさて。

10時10分、ドーハ行のカタール航空は離陸し、この興味の尽きないペルシャの地を離れた。12時20分、ドーハ着。そして東京行の便の出発は午前1時10分。
普通なら途方に暮れるところだが、カタール航空は乗り継ぎ時間が8時間以上の客にはホテルを提供するという。ということで、乗り継ぎカウンターの一画にあるデスクで手続きをすると、通常とは別のラウンジに通される。ホテルのフロントのようなカウンターで入国手続きをする。カウンターには鏡のついた虹彩認証機があって、チェックを受ける。あとはパスポートに入国印を押して手続きは終わり。ターミナルビルを出て迎えのランクルに乗ってホテルに向かう。

ホテルの部屋は申し分なく広くかつスタイリッシュで、数時間過ごすだけではもったいないほどである。イランで泊まったホテルが昭和の空気を漂わせていた高級ホテルとすれば、このホテルはここ数年開業したシティホテルといった風情である。だが、残念ながら市の中心部からは少し離れた再開発地区にあるので、周囲は真新しいオフィスビルか建築中のビルであり、部屋から望める風景はトレーラーやコンテナの並ぶ駐車場である。外はまだ少し暑いので少し昼寝する。

陽が暮れた頃、少し元気になったので散歩に出ることにする。一応ドーハの街の地図は、近所の図書館で借りたガイドブックのコピーを用意して持ってきたのだが、残念ながらこのホテルはその地図の範囲外にある。フロントで街の地図があるか聞いたところ、奥をごそごそ探した挙句、市内を巡る観光バスのパンフを手渡された。これが歩くには全く役に立たないシロモノで、結局ドアボーイに市内はどっちか訊いて歩きはじめることにした。

さて、勇躍歩き始めたはいいが、すぐに判明したことは、どうやらドーハの街は歩くことを前提にした街ではなさそうだということである。ホテルから1ブロック行ったところに中心部から放射状に延びる道路と環状道路の交差点があるが、いずれも歩道は狭く、かつ工事中の場所が多いので歩くにも難渋する。交差点の近くはメトロの工事現場となっていて、いずれ開通すれば私がチェックインしたホテルから中心部に行くにも便利になるのだろうが、今はひたすら歩きにくいだけである。
きわめてプアな歩道に比べて車道は広い。片側4~5車線あって、車がひっきりなしに通る。中心部に近づくにつれて大きなビルが増えてくる。外資系金融機関のビルも多い。カタールは石油の埋蔵量は30年ちょっとだが天然ガスは100年以上あるらしい。いまは資源を中心に金融や観光業で栄えているようだが、その先どうなるのか、何を目指しているのかは工事現場だらけの街を歩いていてもどうも見えてこない。200年後、300年後のこの街はどうなっているのだろうか。

そんなことを考えながら歩くうちに歩道もそこそこ広くなってくるが、歩く人は少ない。時折道端にマイクロバスが着いて、インド系やアフリカ系の労働者が降りてくる。大通りの一本裏にはいると、雑貨屋や自動車の修理屋が並んでいるが、ここでも出歩いているのは南アジア系の労働者風の人々である。ああ、なるほど。この街で道路っぱたを歩いているのは外国人労働者なのだ。カタール人や外国人ビジネスマンや観光客はエアコンの効いた建物にいて、エアコンの効いた車で移動するのだ。夏には40~50度になるような屋外を散歩しようなどとは夢にも思わないに違いない。だからちょっと休めるようなベンチもないし、公園も中心部にしか見当たらない。

ようやく中心部に着く。小一時間ほど歩いただろうか。ガイドブックに載っているようなショッピングモールや博物館はもっと遠いようなので、手近にあるモスクやその周辺を歩いてみる。中東らしい宝飾品店やチャドル屋のほか電器店が多い。ドーハの秋葉原といったところか。人通りもそこそこ多い。
そろそろ疲れたのでホテルに戻る。ロビーに入ったとたん、周囲にいるのは身なりのいい現地人や白人観光客ばかりとなる。外界とのこの格差は何なのだろうか。

ホテルのバウチャーについていたクーポンで夕食を済ませる。部屋に戻ってシャワーを浴びて少し休んでからロビーに行く。11時過ぎ、バスで空港に向かう。
2014年に開業したばかりの新ターミナルビルはピカピカにしてやたらと広い。チェックインを済ませて免税店でちょっとばかり買い物をすると、私は搭乗ゲートへと急いだ。

  • ちょっと遠いけどイラン航空機。尾翼に描かれているのはペルセポリスにもあったホマの像。

    ちょっと遠いけどイラン航空機。尾翼に描かれているのはペルセポリスにもあったホマの像。

  • トランジットで案内されたホテル。ガラス張りのエレベータからロビーを望む。

    トランジットで案内されたホテル。ガラス張りのエレベータからロビーを望む。

  • 部屋もとてもスタイリッシュなのですが、窓から望む景色は至って散文的です。

    部屋もとてもスタイリッシュなのですが、窓から望む景色は至って散文的です。

  • 陽が暮れてきたので散歩に出ました。中心部に近い裏通りはちょっとうらぶれた雰囲気です。

    陽が暮れてきたので散歩に出ました。中心部に近い裏通りはちょっとうらぶれた雰囲気です。

  • 中東らしく、宝飾品店があちこちにあります。

    中東らしく、宝飾品店があちこちにあります。

  • イランでは見かけなかったチャドル屋さん。

    イランでは見かけなかったチャドル屋さん。

  • モスク発見。

    モスク発見。

  • モスクの周辺は賑やかでした。

    モスクの周辺は賑やかでした。

  • それでは日本に帰るとしましょう。<br />長々しい旅行記にお付き合いいただき、ありがとうございました。

    それでは日本に帰るとしましょう。
    長々しい旅行記にお付き合いいただき、ありがとうございました。

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