2014/12/28 - 2015/01/04
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jsbachさん
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12/30
今日は終日フリーにしてある。ゆっくりイスファハンの街を歩いてみようと思う。ガイドは盛んに今日も案内してやると言っていたが、結局断った。ガイドがいれば言葉の面では安心だしいろいろな情報を聞く事ができてそれはそれでいいのだが、やはり一人で歩かないとその街に来たという感覚が絶対的に薄れてしまう。誰かに案内されながら歩いているとき、私は気もそぞろになってしまう質らしく、あとでどこをどう歩いたものやらさっぱり憶えていないこともままあるのだ。
というわけで、まずは大通りを南に歩いてスィー・オ・セ橋に行く。昨日は写真だけとって渡っていなかったので、まずは渡ってみる。道幅は10メートルくらいはありそうだが、アーチ状の柱があるので実幅員はもっと狭い。歩行者専用である。
川の両岸には遊歩道が設けてあるので川沿いに歩いてみることにする。南岸には川沿いの道路に面して高級アパートメントが立ち並んでいる。世界遺産の旧市街を望むウォーターフロントが人気のエリアらしい。遊歩道には散歩する老人や、イランで初めて見かけたランナーが盛んに行きかう。
ヤーザンデ川にかかるサファビー朝の頃の古い橋はスィー・オ・セ橋だけではない。しばらく歩くと見えてくるチュービー橋やハージュー橋も石造りの個性的な橋である。チュービー橋は幅3~4メートルくらいの小さな橋だが、ハージュー橋は橋上にもアーチを設けた堂々たる橋で、中央部分の張り出しにはテラスがある。サファビー朝の時代には王様が水上のテラスで宴会をしていたというが、現在はテラス部分には入ることができない。橋の周囲には日向ぼっこをしている人がたくさんいる。橋のたもとの公園では子どもが遊んでいる。観光客が多いスィー・オ・セ橋と違い、このあたりは地元の人がくつろぐスポットとなっているようである。しばし散歩してからホテルに戻って休憩。
今度はイマーム広場に向かおうと思う。だがその前に手持ちのレアル貨が少なくなってきたので両替しなければならない。イランの街にはあちこちに銀行があるが、両替を扱っているのは観光客が多いエリアにある大きい支店に限られていることが多い。最初に入った銀行では両替を扱っていなかったが、客のおっさんが「俺が両替してやる」という。要はヤミである。最初は34800レアル/ドルと言っていたのだが、私が50ドル両替したいと言うとそれなら34500レアルだという。34800レアルはどうしたと言うと、それは100ドル両替した時のレートだという。ふざけるなという意味のことを丁寧に言って辞去する。やがてイマーム広場の近くに両替屋を見つけたので入ってみる。レートは35100レアル/ドルだった。
ところでイランはインフレ進行中とのことで、物価にはことごとくゼロがやたらと並ぶ仕儀となる。だから商店では100/000レアルみたいなゼロ3つを切り落とした表記をすることが多い。イマーム広場に面した世界遺産の一部をなすアーリー・ガープ宮殿の入場料は150000レアルとやたらと高そうに見えるが、実は500円ちょっとだったりする。ただし、イランの物価水準からするとけっこう高いのかもしれない。駅で買った500ミリリットルのミネラルウォーターは5000レアル、夕食のハンバーガーとコーラで45000レアルだった。
アーリー・ガープ宮殿に入る。あちこち修理中で、イマーム広場に面した列柱が印象深いテラスも、金網が張られていて眺めを楽しむという風情からはほど遠い。
それにしても思ったより小ぶりな宮殿である。イスファハンにはいくつか宮殿建築が残されているが、いずれも紫禁城やヴェルサイユ宮殿のような壮大なものではない。サファビー朝の王様たちは、絢爛豪華な大宮殿に住むことより、回廊に囲まれた大広場や、緑と水にあふれた庭園を眺めることを好んだのだろか。
アーリー・ガープ宮殿はイスファハンを代表する世界遺産の一部だけあって、イランに行って唯一、日本人の団体客と遭遇した。全体的に平均年齢が高そうなツアーだったが、イランに行ってみようという好奇心と体力を、私はあの年齢になるまで保ち続けられるだろうかとふと考えてしまう。
出口近くでアンケートに協力を求められたので書いていると、日本語で話しかけられた。学生だという男性はイランが気に入って2回目の旅行だという。ていうか、両手に花状態で両側に付き添っている2人のイラン美人は? と尋ねると、前回の旅行で知り合って、今回は2人を訪ねるために来たのだという。すごいよ。すごすぎるよ君。
昼食後、イマーム広場の裏から昨日訪れたマスジェデ・ジャーメまで続くバザールを歩いてみる。イマーム広場の裏やマスジェデ・ジャーメ周辺は面で広がるバザールがあって細い路地が迷路のように入り組んでいるのだが、その二つを結ぶアーケード商店街のようなバザールがあるのだ。バザールはエリアごとに同じような商品を扱う店が集中しているが、二つのバザールを結ぶ通路状のバザールではもっぱら洋服や雑貨を扱う店ばかりが並ぶ。洋服屋の隣で香辛料など売られたら、おしゃれなシャツやスーツがスパイス臭くなって売り物にならなくなるだろうから、それはそれで合理的な配置なのだろう。
バザールは所々で分岐しながらくねくねと続く。道幅は4~5メートルくらいだろうか。人通りは多いし、荷台からはみ出るほど商品を積んだリヤカーやバイク、自転車(イスファハンはテヘランと違って自転車が多い)も走り回る。平日の昼間(春分を元日とするイスラム歴では12/30は10/10なので、年末ですらない)のせいか行きかう人は女性が多い。全身黒ずくめのチャドルを着る人がテヘランより多いように見受けられる。
ところどころ商店の隙間に路地が見えるが、このあたりはサファビー朝以前からの街並みのせいか路地が毛細血管のように入り組んでいて、いちど迷い込もうものなら二度と出てこられなさそうである。
やがて商店の隙間からだだっ広い広場が見えた。昨日も通った新しく復元した広場である。昨日訪れたときには、ガイドがこちらはアル・イマーム広場、世界遺産の方はただのイマーム広場だからややこしいね、なんて仰ってたが、本当だろうか。そのアル・イマーム広場に出てみると、高いミナレットが見えた。
ミナレットとは塔という意味で、かつては灯をともして砂漠を行きかうキャラバンたちに街の位置を教えていたというから砂漠の灯台のようなものである。周囲の建物は日干しレンガや乾燥した泥でできているのに対し、ミナレットは頑丈そうなレンガでできていて、柄が変わって見えるように凝った積み方をしている。ブハラもこんな感じだったなあと懐かしく思う。ミナレットの近くにある商店で庭箒の材料の草を扱ってる店があったので写真を撮っていたら、いつの間にか道路の反対側にある商店のオヤジに物珍しげに覗き込まれていた。オヤジの気配に振り返ると、あんなもん撮ってなにが面白いのかね、というようにニヤリと笑った。
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スィー・オ・セ橋。歩行者専用の橋です。
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小ぶりなチュービー橋。アッバース2世時代(17世紀中頃)の建築。両岸の遊歩道をつなぎ、とても落ち着いた雰囲気のたたずまいでした。
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同じくアッバース2世時代に完成したハージュー橋。川岸にはたくさんの人が日向ぼっこに訪れていました。橋の中央にあるテラスでは、サファビー朝の王様たちが川の流れを愉しみながら宴会を開いたのだとか。
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スィー・オ・セ橋とは一味違ったアーチの美しい橋です。
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橋のたもとは公園になっていて、市民の憩いの場となっています。
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チェヘル・ソトゥーン宮殿。列柱のあるテラスと細長い池が印象的な、アッバース2世時代につくられた迎賓館だそうです。チェヘル・ソトゥーンとは「40の柱」を意味するそうで、20本の列柱が池に映って40本に見えるということで名付けられたとのこと。
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40本に見えるでしょうか。
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池のほとりにあった柱の上で彫像のように鎮座するカラス。近づいても逃げる様子もありません。
ちなみにイランで見かけたカラスは、こちらの真っ黒タイプと、翼以外はグレーのツートンカラーの2タイプでした。 -
内部は壁画も鮮やかな大広間になっています。
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サファビー朝らしい繊細な美人画です。
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アーリー・ガープ宮殿のテラスから望むイマーム広場。あちこち修復中なので、眺めはちょっと残念です。
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内部の階段の踊り場。けっこう狭いです。
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最上階の音楽堂の天井。装飾的な穴で音を適度に吸収する効果があるのだそうです。
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イマーム広場を囲む建物すべてが宮殿なのかと思っていましたが、回廊部分は宮殿ではないようです。当時から商店として使われていたようです。
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イマーム広場からマスジェデ・ジャーメまで続くバザール。歩いて小一時間ほどかかりますが、歩いていて飽きません。
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マスジェデ・ジャーメやアル・イマーム広場に近いミナレット。
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うっかり歩いたら崩壊しそうな外廊下ですが、大丈夫なのでしょうか。
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ほうきの材料のお店。撮影していたら、向かいにある店のオヤジがデジカメの画面を覗き込みに来ました。
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イマーム広場に戻ってきたころには夕暮れになっていました。
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夜はライトアップされるイマーム広場。
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