2014/09/13 - 2014/09/15
79位(同エリア260件中)
naoさん
長野県上高井郡小布施町は県内で最も小さい町でありながら、伝統的な町家が連なる町並みと現代人の感性が息づく小径(こみち)が融合した、落ち着いた町のたたずまいが訪れる人々を魅了しています。
伝統文化と現代生活のあり方を命題に、積極的なまちづくりを進める小布施町は、昔の建物を元のままの姿で残すことにはとらわれず、伝統的なたたずまいを活かしながらも、現代人の感性を取り入れた、今の生活様式にふさわしい町の整備に重点を置いており、その手法は全国的に注目を集めています。
この精神に基づいて整備された、小径と呼ばれる路地は、地元の方々も日常的に利用されるもので、路地に沿った家々や土塀の間から漂う人々の暮らしぶりを感じながら、ゆっくりと散策を楽しむことができます。
寛永2年(1625年)、穀物、茶、塩、酒などの生活用品を扱う六斎市が興され、商業活動が始まった小布施では、善光寺を通る北国街道が犀川で川止めにされ時の迂回路として、千曲川の渡船が開通されたことも相まって、人や物の往来が盛んとなり、それとともに六斎市は大いに繁盛し、多くの豪商や豪農が生まれます。
中でも、莫大な富を誇った枡一市村酒造場の当主で、江戸時代末期の文化人と称される高井鴻山は、葛飾北斎など多くの文人墨客を招聘し、文化の香り豊かな小布施の育成に尽力します。
そんな高井鴻山に関する資料を展示する「高井鴻山記念館」を、栗の小径の一角に見ることが出来ます。
近年、小布施の秋の風物詩になっているのが、お稲荷さんを祀る東町が主催する「東町きつね祭り」です。
お祭りでは、ユーモアたっぷりに趣向を凝らした出し物が用意されていますが、中でも、メインを飾るのは『きつねの嫁入り』を題材にした「きつねの花嫁道中」で、新婚カップルがきつねの化粧をして町内を練り歩きます。
お祭りには地元の子ども達も大勢参加していて、子供の花嫁、花婿、巫女、お供の者などの役柄を演じるほか、かわいらしい子ぎつねに扮して「招福きつね踊り」を披露します。
夕暮れどきの幻想的な雰囲気の中、地元の皆さんが繰り広げる「きつね絵巻」は微笑ましいひと時を醸し出し、訪れた旅人を非日常的な物語の世界へ誘ってくれます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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小布施にやってきました。
このお店は小布施を代表する和菓子屋さんで、枡一市村酒造場と同様に市村家が営んでおられます。 -
まず、小布施で最も楽しみにしていた栗の小径を歩きます。
この小径は、地元の方々も日常的に利用されるもので、人々の暮らしぶりを感じながら、ゆっくりと散策を楽しむことができます。 -
伝統的な町並みと現代人の感性が融合した栗の小径は、落ち着いたたたずまいを見せています。
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下見板張りの板塀の瓦越しに見た栗の小径。
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栗の間伐材が敷き詰められた小径では、切り口の年輪を見せる舗道に落ちた黄葉が・・・
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秋の気配を窺わせています。
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では、私もこの方々の後について小径を進みます。
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下見板張りの板塀と向きあう大きな石積みの塀が・・・
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奥へ奥へと導いてくれます。
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導かれた先の広場では、栗の木が存在感を放っています。
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舗道と広場を分離するしつらえは・・・
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視線を遮らない、下草を植えただけの植樹帯が採用されています。
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広場の奥にはドウダンツツジが密植されています。
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ドウダンツツジの枝先の葉が、薄らと色付き始めています。
それにしても、このアングルで見ると舗道は結構勾配がついていたんですね。 -
かわいいお譲ちゃんが、お母さんの手を借りて冒険しています。
怪我しないようにね・・・。 -
栗の小径の一角には、葛飾北斎など多くの文人墨客を招聘して、文化の香り豊かな小布施の育成に尽力した、高井鴻山に関する資料を展示する「高井鴻山記念館」があります。
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「高井鴻山記念館」の隣の板塀に、「自由にお庭をご覧ください」と書いてあったので、ご厚意に甘えてお邪魔しました。
この、趣のあるお庭の持ち主は、季節の和菓子を作っておられる小さな和菓子屋さんです。 -
西日を浴びたモミジが、陰と陽の表情を見せています。
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突き当たりの背の低い板塀を入ると和菓子屋さんのお庭に出ます。
栗の小径はこの先で広い道路に通じているので、ここで引き返します。 -
舗道際にランタンが設けられています。
夜になると、舗道を照らす淡い光がノスタルジックな雰囲気を盛りあげるんでしょうね。 -
ランタンの足元にはクローバーの花が咲いています。
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建物の表情といい、栗の木といい、何気ない小道具が栗の小径に落ち着いた風情をもたらす、重要な要素となっています。
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このように、伝統的なたたずまいを活かす一方で、現代人の感性を取り入れ、今の生活様式にふさわしい町づくりに重点を置いている小布施町の手法は、全国的に注目を集めています。
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散策を楽しんだ後には、もう一つのお楽しみが待っていてくれます。
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それはね、600年もの歴史をもつ小布施町の名産、栗を使ったアイスクリームでした。
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アイスクリームを食べていると、栗の小径を抜けた南側の広場に、顔におそろいのきつねの化粧を施した大勢の人々がやって来ました。
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近年、小布施の秋の風物詩と云われている「東町きつね祭り」の、「きつねの花嫁道中」の一行です。
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お祭りには地元の子ども達も大勢参加していて、いろんな役柄を演じています。
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かわいらしい子ぎつねに扮した女の子達が、「小学校一年生の○○です。こん!」と、きつね言葉で自己紹介しています。
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頭にきつねのお面を載せ・・・
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きつねの化粧をした男の子達が見守ります。
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しばらくすると、「招福きつね踊り」が始まりました。
夕暮れのひと時、地元の皆さんが繰り広げる「きつね絵巻」は、訪れた旅人を物語の世界へ誘ってくれました。
では、駐車場で車をピックアップして、この日の宿へ向かいます。 -
枡一市村酒造場の建物の背後から・・・
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夕暮れを迎えようとしているお日様が小布施の町を照らしています。
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ウェーブをつけて敷き詰められたピンコロ石の舗道にも、建物の影が延びています。
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枡一市村酒造場の中庭の一部が、一般の方々が通行できるよう解放されています。
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こちらは、桝一市村酒造場の酒蔵の一部を改装して作られた和食レストラン。
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では、ご厚意に甘えて枡一市村酒造場の中庭を抜けさせてもらいます。
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中庭には切石の石畳が延びていて、訪問者を導いてくれます。
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かつて使われていたのであろう、大八車が立て掛けてあります。
この中庭を演出する小道具としてはピッタリです。 -
この石燈籠の不安定さが気になって仕方ありません。
そこが作者の意図したところなんでしょうけれど・・・。 -
土蔵の壁がスクリーンになって、暮れなずむお日様が作る影絵を写しています。
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迫る建物の脇を抜けると・・・
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自然石の石畳が待っています。
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植えられたザクロの収穫は、もう少し先になりそうです。
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小布施を代表する和菓子屋さんが中庭に面しても暖簾を下ろしています。
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枡一市村酒造場の正門をくぐって道路に出ます。
建築年代ははっきりしないそうですが、格式のある門です。 -
さて、我が家へのお土産に、栗のお菓子を買って帰るとしますか。
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駐車場への帰り道で見つけた小布施の汚水枡の蓋。
葛飾北斎の波の絵がモチーフになっています。 -
町家の庭先では、季節外れの山吹が咲いています。
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