武蔵本庄　備中庄氏と分かれた武蔵七党児玉党庄一族の後裔本庄氏居館跡と伝えられる『東本庄稲荷神社』散歩

2014/07/23 - 2014/07/23

JR高崎線本庄駅より徒歩で約２５分、ドーム型体育館や野球場などスポーツ関連施設を集約した本庄総合公園に隣接する男堀（おとこぼり）川と小山川に挟まれた微高地にひっそり佇む東本庄稲荷神社があります。

当神社の住所は「本庄市大字北堀４１」で南西部には武蔵七党のうち児玉党に属する荘（しょう）氏の居館があったとされ居館周辺には堀・土塁があったようで現在では「堀ノ内」という地名のみが残っているだけです。

神社説明板によれば当該神社の祭神は宇迦御魂命（うかのみたまのみこと）で本庄氏（庄氏の後裔で家長（いえなが）の二男家時（いえとき、生没不詳）が本家家督を引継ぎ「本拠に残った庄氏」から本庄氏と名乗ったと言われる）の守り神と伝えられ、更に当地域周辺は東本庄館跡と推定されると記載あることから後に本庄城移転するまでの本拠地であったと思われます。

余談ですが一の谷合戦で嗣子家頼を亡くした家長は家頼の弟家次（いえつぐ、生没不詳）を養子に迎えて家督を継がせ、自らは家次と共に恩賞地である備中草壁荘に一族ともに転地して備中庄氏として猿掛城を構え代々の居城とし、在地領主として発展、南北朝時代には細川氏の守護代として応仁の乱以後も勢力を伸ばしてゆきます。

２０２２年１１月２７日追記

境内に建てられた説明板には次のように紹介されています。

『　東　本　庄　稲　荷　神　社
　　　　　　　　　　　　所在地　本庄市北堀４

男堀川と小山川にはさまれた微高地に所在する。東本庄稲荷神社の祭神は宇迦御魂命であり、武蔵七党の一党で児玉党の一族である本庄氏の氏神であった。

当地周辺は東本庄館跡と推定され、埋蔵文化財も多く残されており、本庄城の前身であると伝えられているが、詳しい資料もなく不明な点が多い。

なお、栗崎集落内には栗崎館跡、西北方の本田には北堀本田館跡があり、現在も所々で堀跡を見ることができる。

　　　　昭和６０年３月
　　　　　　　　　　　　　　　埼玉県本庄市　　』

エリア 本庄・上里(埼玉)

• 旅行の満足度: 3.0

• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩

東本庄稲荷神社・鳥居

稲荷神社独特の朱色の鳥居は遠方からも目立ちます。

東本庄稲荷神社・石標

東本庄稲荷神社・改修記念碑

東本庄稲荷神社・説明板

神社写真

東本庄稲荷神社・鳥居奉納書

鳥居上部には二枚の奉納書が掲載されています。

東本庄稲荷神社・鳥居群

東本庄稲荷神社・拝殿

東本荘稲荷神社・境内

東本庄稲荷神社・境内

東本庄稲荷神社・境内

東本庄稲荷神社・境内

東本庄稲荷神社・境内

神社鳥居からスポーツセンターを捉えます。

東本庄稲荷神社

スポ−ツセンタ−から稲荷神社を望みます。

スポーツセンター

ドーム型の総合体育館でありシルクドームと呼ばれています。

スポーツセンター案内板

堀之内周辺

地元の世話好きおじいさんに児玉党庄氏の居館跡を案内してもらいましたが、
今ひとつ理解しかねる場面が多く遺構の風化が進んでいると感じざるを得ません。

堀之内周辺

堀之内周辺

民家の玄関から奥に見える小高い山は土塁にも見えます。

堀之内周辺

堀之内周辺

民家の小高い山に近づくと遺構にも見えます。

堀之内周辺

堀之内周辺

かつて当地域の名主と思われる民家の玄関は改修されてはいますが立派な長屋門が視野に入ります。

堀之内周辺

小規模水路が利用されており、水堀跡かなと思ったりします。

堀之内周辺

堀之内周辺

至る所に水路が張り巡らされた水路の水量の豊富さに驚かされます。

本庄寄居線道路

バス停向かいには土地整備事業記念碑が見えます。

庄内寄居道路

ＪＲ八高線松久駅に向かうため１時間に１本のバスを待ちます。