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0830、車椅子氏夫妻を部屋へ迎えに行き、車椅子を押してロビーへ降りて、Shum夫妻と合流し、朝食のブッフェへ行った。<br />ブッフェは宿泊料金に含まれている、との事だったが、別料金だと800バーツなので約2400円、東京のホテルの半額程度だが、現地の人間にすれば考えられない朝食代金だろうなぁ、と考えながら玉子料理は目玉焼きを両面焼きで頼んだ。<br />朝食の内容は、流石にペニンシュラだけの事はある品揃えだったが、野菜ジュースは無かった。<br />朝食後は一旦部屋へ戻り、30分後にロビーで待ち合わせをする事となり、また車椅子を押して車椅子氏夫妻を部屋へ送り、自分たちの部屋へ戻って身支度をしたが、暑くなりそうなので半袖のシャツと短パンを選び、枕銭の100バーツを置いて、時間を見計らって車椅子氏夫妻の部屋へ行き、車椅子を押してロビーでShum夫妻を待った。<br />Shum夫妻も時間通りに降りて来られて、玄関の車寄せへ行くと、Shum氏がチャーターした、昨日と同じ14人乗りのハイエースが待っていて、その車を見た時には、『また昨日と同じ女性運転士か?』と少し不安になったが、きょうからはジムという男性が運転士で、ジミーという男性がガイドだった。<br />どちらも40〜50歳くらいの真面目そうな人で、ジミーは英語を話すが、運転士のジムはタイ語のみの様だった。<br />簡単に挨拶を済ませ、車椅子氏夫妻をバスに乗せると、ジム氏は僕に、自分がするから、というジェスチャーをして車椅子を畳みバスの後へ載せた。<br />『きょうの運転士とガイドは頼れそうですね。』と、僕がShum氏に言うと、Shum氏と夫人は声を立てて笑ったので、ジミー氏が助手席から僕らを振り返り、『何か有ったのですか?』と怪訝そうな顔で訊ねたので、Shum氏が『昨日の女性運転士は君達と同じ会社だったが、ペニンシュラを知らずに右往左往した。また、夕食へ行く為に乗ったタクシーの一台は、道が分からないのか、それともワザとなのか、やはりアチコチ走り回って料金を吊り上げた。その帰りに乗ったタクシーもメーターをスタートせずに走り出してホテルに着いてから法外な料金を請求したが、相場通りにしか払わなかった。』と説明すると、ジミー氏は申し訳なさそうに両手を顔の前で合わせ、『それは酷い行為ですね。私が代わりにお詫びをします。その様な質が悪い移動手段と交通渋滞が今のバンコクの観光では大きな問題なのです。』と言った。<br /><br />バスはShum氏の希望で、アウトレットショップが集まっている地区へ向かっていて、僕がジミー氏に『バンコクの正式な名称を教えて欲しい。』と言うと、ジミー氏は、我が意を得たり、とばかりに長い長い地名を言った。<br />アウトレットショップでは、Shum氏が車椅子氏へ靴を買う様に強く勧めたので、車椅子氏はクロックスの靴を一足だけ買った。<br />その後はShum氏夫妻の希望で、王様の御座船の模型や王宮での正餐に使われる食卓や食器が展示されている博物館の様な所へ行ったが、その建物の正式名称は分からなかった。(ジミー氏は『王立展示館です。』と英語で言っていた。)<br />その建物へ入るには、財布や携帯電話すらも持ち込みは禁止で、一切の手荷物をロッカーに預け、更に老若男女を問わず貸し出される巻きスカートの様な衣類を身に着けて、空港に有る金属をチェックするゲートを通って、抜き打ちで何人かに一人で行われるボディチェックを受けて、やっと入場する事が出来る。<br />チェックされてOKが出たので、車椅子を押して進むと、係員が『この先は階段なので、こちらに来い。』という様な身振りをしたので、先導されるままに付いていくと、やっと車椅子と僕が入れそうな小さなリフトに乗せられ、手動式の扉を閉められて二階へ上がる事が出来た。<br />二階では車椅子氏夫人とカミサンが待っていて、展示物案内のレシーバーを渡された。<br />これは大変良く出来たツールで、展示物の前に行き、その展示物の番号をレシーバーに入力すると明瞭な日本語で展示物の解説をしてくれた。<br />展示物は材料や時間と手間を惜しまずに、国王の為だけに創られている事が良く分かる、素晴らしい芸術品だった。<br />恐らく、その建物に展示してある全てを観るには丸一日でも無理だろうと思っていたら、僕よりも早く車椅子氏は飽きたらしく、『もう、外へ出よう。』と言い出し始めたので、僕は係員氏にリフトを動かす様に頼んだ。<br /><br />巻きスカートを返し、ロッカーに預けていた品物を取り出してバスに乗った。<br />Shum氏は『少し遅くなったけれど、これから昼飯だ。』と言い、Shum氏夫人が香港から持って来たバンコクのガイドブックを開いてジミー氏に指さして『ここへ行きたい。』と言い、ジミー氏は『分かりました。恐らく30分程度で到着するでしょう。』と言った。ジミー氏はとても丁寧な男で、僕らが何かを訊ねると、必ず『Yes Sir,』から始まる返答をした。<br />ジミー氏は30分程度、と言ったが、やはり渋滞で一時間近く掛かってShum氏夫人御指名の店へ着いた。<br />そこは庶民的な店で、客の殆どは現地人だった。<br />Shum氏はジミー氏に『一緒に食べたらどうだ?』と言ったが、ジミー氏とジム氏は弁当を持って来ている、との事で、バスの中で食べます、と言った。<br />Shum氏の話では、『以前、長女が美味しかった、と言っていた店だ。』との事だったが、何語で注文するのだろう?と思っていたら、店は中国系タイ人の家族経営で、Shum氏の広東語が通じていた。<br />食事は現地人が好みそうな、広東風にタレ焼きした、鶏、アヒル、豚の肉を蒸した米の上に載せて食べる物で、他にShum氏は青菜のニンニクの油炒めと貝のニンニクと油炒めを注文した。<br />僕は『Shum氏夫妻も、こんな食事をするのだな。』と思いながら食べたが、貝の炒め物は、貝殻が何とも言えない赤褐色の縞模様でアサリを少し細長くした様な形が不気味で、僕は少ししか食べる気がしなかったし、カミサンは牡蠣アレルギーが有るので『もしもの事を考えると食べる気がしない。』と、貝は全く食べなかった。<br /><br />食事が終わって支払いをしたが、やはり安くて一人当たり200バーツ(600円)位だった。<br />支払いを終えて車椅子を押してバスへ向かう途中、車椅子氏が『あの店を選んだのは誰だ?Shum氏か?なんで選んだんだろう?俺は、あんな食べ物は嫌いだ。今度の旅行は、まだ牛肉を食べていないぞ。』と僕に小さな声で言ったので、僕は『全てShum氏が手配されている事です。僕が知っているShum氏はハイアット九龍のステーキもお好きでしたが、今回は酒も殆ど飲まれませんし、ステーキの話も出ません。もしかすると、何か食餌療法をされているのかもしれませんね。』と言いながら、前を歩くShum氏夫妻の貫録十分な後姿を見た。<br /><br />ホテルへ向かう途中、車椅子氏夫人が『せっかく来たのだから、タイ式マッサージを受けてみたいわ。』との事なので、バスはホテルの近くに在る大きなマッサージセンターに寄って、ジミー氏が受付に行ってみたが、満員で一時間半待ち、との事で諦めた。<br />ホテルへ着くと、Shum氏が『夕食は、バンコクで一番有名な海鮮料理だ。1900にロビーで会おう。』と言ったので、僕は車椅子を押して車椅子氏夫妻を部屋に送ったが、その途中で車椅子氏は『また魚料理か?』と言った。<br />僕は、『それでは、1850に迎えに来ます。』と言って、車椅子氏夫妻の部屋を出たが、『また食べるのか。』と独り言を言った。<br />もう、この旅行では散々食べてばかりなので、僕は何かマックス・バリューで買った物か、少し贅沢をしてペニンシュラのザ・ロビーで軽い物を摘まみながらワインを飲む事くらいで済ませたかったのだが、これも仕事か、と諦めながら自分の部屋に帰った。<br />部屋に帰ると、カミサンは『何かしたわけではないのに少し疲れた。マッサージを受けたいわ。』と、言いながら部屋に置かれていたランブータンを少し食べてベッドに寝転んだ。<br />僕は、『コンシェルジュでマッサージの事を聞いてから、水と氷を買ってくる。』と言って部屋を出た。<br />コンシェルジュでホテル内のスパのマッサージを訊ねたが、予約で一杯、との事だったので、僕はホテルを出て、またマックス・バリューへ行き、氷と水を買った。<br />ホテルへ帰る途中、怪しげな日本語で『タイ式マッサージ』と書かれた看板の店が在ったので、中の様子を窺うと、中から女性が出て来て、日本人か、と訊ねたので、そうだ、と答えたら『マッサージ、一時間200バーツ。いま空いています。』とカタコトで言ったので、『少し経ったらワイフを連れてくる。』と僕は答えてホテルの部屋へ戻り、カミサンに話したら、カミサンは『そう、行ってみようか。』というので、急いで部屋を出てマッサージ店へ行き、カミサンがマッサージを受けている間、僕は待合室で本を読みながら一時間を過ごした。<br /><br />マッサージが終わり、カミサンは『少し痛かったけれど、気持ち良かった。』と少し笑いながら200バーツを払い、またホテルの部屋へ戻って、夕食の時間が来るのを待った。<br />1850に車椅子氏夫妻を迎えに行き、車椅子を押してロビーへ降りると、Shum夫妻も降りて来たので、車寄せへ行くと、ジミー氏とジム氏がバスの横で待っていた。<br />ホテルから少しの渋滞を抜けて海鮮料理のレストランに着いた。<br />Shum氏はバスから降りると、『あなた達も何か夕食をしながら待っていなさい。』と、ジミー氏に1000バーツを渡し、ジミー氏とジム氏は両手を合わせて恭しく受け取った。<br />なるほど有名な店らしく、店内は混雑していて、Shum氏が予約していたが少し待たされた。<br />入口には、秋篠宮文仁親王殿下が御来臨の折の写真が掲げられていて、その横には小泉純一郎氏の写真も有った。<br />案内された席に座ると、周りは日本人ばかりで、あちこちの方言の日本語が交錯していた。<br />いつもと同じく、Shum氏夫妻は眉間に皺を寄せながらメニューを指さして献立を決め、係の女性を呼んで注文したが、その女性は至極事務的に注文票を書くとニコリともせずに立ち去った。<br /><br />例によって例の如く、胃袋でサイレンが鳴る様な夕食が終わり、支払いを済ませて店を出ると、バスが店の前に横付けされて、ジミー氏は『御陰様で良い夕食を楽しむ事が出来ました。』とShum氏に言った。<br />ホテルへ戻る途中、Shum氏は『明日の昼、さっきのマッサージ・センターをジミー氏が予約している。明日は買い物をして昼飯、その後はマッサージだ。そして夕食は海鮮。』と言った。<br />僕はマッサージが嫌いなので僕はホテルで待っていよう、とShum氏に言ったが、Shum氏は『もう、金を払ったので駄目だよ。』と言って笑った。<br />ホテルへ着いて、Shum氏夫妻と別れ、僕は車椅子を押して車椅子氏夫妻を部屋に送ったが、また車椅子氏は『明日も魚料理か!』と呟いて溜息を吐いた。<br />僕は、『それでは明日、0800に来ます。』と言って車椅子氏夫妻の部屋を出て自分の部屋に帰り、買って来ておいた氷と水でシーバス・リーガルを飲んで眠った。<br /><br />

香港で知人と合流後、バンコクへ、二日目

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2014/05/04 - 2014/05/04

3076位(同エリア23028件中)

0

12

ヤブレイヌ

ヤブレイヌさん

0830、車椅子氏夫妻を部屋へ迎えに行き、車椅子を押してロビーへ降りて、Shum夫妻と合流し、朝食のブッフェへ行った。
ブッフェは宿泊料金に含まれている、との事だったが、別料金だと800バーツなので約2400円、東京のホテルの半額程度だが、現地の人間にすれば考えられない朝食代金だろうなぁ、と考えながら玉子料理は目玉焼きを両面焼きで頼んだ。
朝食の内容は、流石にペニンシュラだけの事はある品揃えだったが、野菜ジュースは無かった。
朝食後は一旦部屋へ戻り、30分後にロビーで待ち合わせをする事となり、また車椅子を押して車椅子氏夫妻を部屋へ送り、自分たちの部屋へ戻って身支度をしたが、暑くなりそうなので半袖のシャツと短パンを選び、枕銭の100バーツを置いて、時間を見計らって車椅子氏夫妻の部屋へ行き、車椅子を押してロビーでShum夫妻を待った。
Shum夫妻も時間通りに降りて来られて、玄関の車寄せへ行くと、Shum氏がチャーターした、昨日と同じ14人乗りのハイエースが待っていて、その車を見た時には、『また昨日と同じ女性運転士か?』と少し不安になったが、きょうからはジムという男性が運転士で、ジミーという男性がガイドだった。
どちらも40〜50歳くらいの真面目そうな人で、ジミーは英語を話すが、運転士のジムはタイ語のみの様だった。
簡単に挨拶を済ませ、車椅子氏夫妻をバスに乗せると、ジム氏は僕に、自分がするから、というジェスチャーをして車椅子を畳みバスの後へ載せた。
『きょうの運転士とガイドは頼れそうですね。』と、僕がShum氏に言うと、Shum氏と夫人は声を立てて笑ったので、ジミー氏が助手席から僕らを振り返り、『何か有ったのですか?』と怪訝そうな顔で訊ねたので、Shum氏が『昨日の女性運転士は君達と同じ会社だったが、ペニンシュラを知らずに右往左往した。また、夕食へ行く為に乗ったタクシーの一台は、道が分からないのか、それともワザとなのか、やはりアチコチ走り回って料金を吊り上げた。その帰りに乗ったタクシーもメーターをスタートせずに走り出してホテルに着いてから法外な料金を請求したが、相場通りにしか払わなかった。』と説明すると、ジミー氏は申し訳なさそうに両手を顔の前で合わせ、『それは酷い行為ですね。私が代わりにお詫びをします。その様な質が悪い移動手段と交通渋滞が今のバンコクの観光では大きな問題なのです。』と言った。

バスはShum氏の希望で、アウトレットショップが集まっている地区へ向かっていて、僕がジミー氏に『バンコクの正式な名称を教えて欲しい。』と言うと、ジミー氏は、我が意を得たり、とばかりに長い長い地名を言った。
アウトレットショップでは、Shum氏が車椅子氏へ靴を買う様に強く勧めたので、車椅子氏はクロックスの靴を一足だけ買った。
その後はShum氏夫妻の希望で、王様の御座船の模型や王宮での正餐に使われる食卓や食器が展示されている博物館の様な所へ行ったが、その建物の正式名称は分からなかった。(ジミー氏は『王立展示館です。』と英語で言っていた。)
その建物へ入るには、財布や携帯電話すらも持ち込みは禁止で、一切の手荷物をロッカーに預け、更に老若男女を問わず貸し出される巻きスカートの様な衣類を身に着けて、空港に有る金属をチェックするゲートを通って、抜き打ちで何人かに一人で行われるボディチェックを受けて、やっと入場する事が出来る。
チェックされてOKが出たので、車椅子を押して進むと、係員が『この先は階段なので、こちらに来い。』という様な身振りをしたので、先導されるままに付いていくと、やっと車椅子と僕が入れそうな小さなリフトに乗せられ、手動式の扉を閉められて二階へ上がる事が出来た。
二階では車椅子氏夫人とカミサンが待っていて、展示物案内のレシーバーを渡された。
これは大変良く出来たツールで、展示物の前に行き、その展示物の番号をレシーバーに入力すると明瞭な日本語で展示物の解説をしてくれた。
展示物は材料や時間と手間を惜しまずに、国王の為だけに創られている事が良く分かる、素晴らしい芸術品だった。
恐らく、その建物に展示してある全てを観るには丸一日でも無理だろうと思っていたら、僕よりも早く車椅子氏は飽きたらしく、『もう、外へ出よう。』と言い出し始めたので、僕は係員氏にリフトを動かす様に頼んだ。

巻きスカートを返し、ロッカーに預けていた品物を取り出してバスに乗った。
Shum氏は『少し遅くなったけれど、これから昼飯だ。』と言い、Shum氏夫人が香港から持って来たバンコクのガイドブックを開いてジミー氏に指さして『ここへ行きたい。』と言い、ジミー氏は『分かりました。恐らく30分程度で到着するでしょう。』と言った。ジミー氏はとても丁寧な男で、僕らが何かを訊ねると、必ず『Yes Sir,』から始まる返答をした。
ジミー氏は30分程度、と言ったが、やはり渋滞で一時間近く掛かってShum氏夫人御指名の店へ着いた。
そこは庶民的な店で、客の殆どは現地人だった。
Shum氏はジミー氏に『一緒に食べたらどうだ?』と言ったが、ジミー氏とジム氏は弁当を持って来ている、との事で、バスの中で食べます、と言った。
Shum氏の話では、『以前、長女が美味しかった、と言っていた店だ。』との事だったが、何語で注文するのだろう?と思っていたら、店は中国系タイ人の家族経営で、Shum氏の広東語が通じていた。
食事は現地人が好みそうな、広東風にタレ焼きした、鶏、アヒル、豚の肉を蒸した米の上に載せて食べる物で、他にShum氏は青菜のニンニクの油炒めと貝のニンニクと油炒めを注文した。
僕は『Shum氏夫妻も、こんな食事をするのだな。』と思いながら食べたが、貝の炒め物は、貝殻が何とも言えない赤褐色の縞模様でアサリを少し細長くした様な形が不気味で、僕は少ししか食べる気がしなかったし、カミサンは牡蠣アレルギーが有るので『もしもの事を考えると食べる気がしない。』と、貝は全く食べなかった。

食事が終わって支払いをしたが、やはり安くて一人当たり200バーツ(600円)位だった。
支払いを終えて車椅子を押してバスへ向かう途中、車椅子氏が『あの店を選んだのは誰だ?Shum氏か?なんで選んだんだろう?俺は、あんな食べ物は嫌いだ。今度の旅行は、まだ牛肉を食べていないぞ。』と僕に小さな声で言ったので、僕は『全てShum氏が手配されている事です。僕が知っているShum氏はハイアット九龍のステーキもお好きでしたが、今回は酒も殆ど飲まれませんし、ステーキの話も出ません。もしかすると、何か食餌療法をされているのかもしれませんね。』と言いながら、前を歩くShum氏夫妻の貫録十分な後姿を見た。

ホテルへ向かう途中、車椅子氏夫人が『せっかく来たのだから、タイ式マッサージを受けてみたいわ。』との事なので、バスはホテルの近くに在る大きなマッサージセンターに寄って、ジミー氏が受付に行ってみたが、満員で一時間半待ち、との事で諦めた。
ホテルへ着くと、Shum氏が『夕食は、バンコクで一番有名な海鮮料理だ。1900にロビーで会おう。』と言ったので、僕は車椅子を押して車椅子氏夫妻を部屋に送ったが、その途中で車椅子氏は『また魚料理か?』と言った。
僕は、『それでは、1850に迎えに来ます。』と言って、車椅子氏夫妻の部屋を出たが、『また食べるのか。』と独り言を言った。
もう、この旅行では散々食べてばかりなので、僕は何かマックス・バリューで買った物か、少し贅沢をしてペニンシュラのザ・ロビーで軽い物を摘まみながらワインを飲む事くらいで済ませたかったのだが、これも仕事か、と諦めながら自分の部屋に帰った。
部屋に帰ると、カミサンは『何かしたわけではないのに少し疲れた。マッサージを受けたいわ。』と、言いながら部屋に置かれていたランブータンを少し食べてベッドに寝転んだ。
僕は、『コンシェルジュでマッサージの事を聞いてから、水と氷を買ってくる。』と言って部屋を出た。
コンシェルジュでホテル内のスパのマッサージを訊ねたが、予約で一杯、との事だったので、僕はホテルを出て、またマックス・バリューへ行き、氷と水を買った。
ホテルへ帰る途中、怪しげな日本語で『タイ式マッサージ』と書かれた看板の店が在ったので、中の様子を窺うと、中から女性が出て来て、日本人か、と訊ねたので、そうだ、と答えたら『マッサージ、一時間200バーツ。いま空いています。』とカタコトで言ったので、『少し経ったらワイフを連れてくる。』と僕は答えてホテルの部屋へ戻り、カミサンに話したら、カミサンは『そう、行ってみようか。』というので、急いで部屋を出てマッサージ店へ行き、カミサンがマッサージを受けている間、僕は待合室で本を読みながら一時間を過ごした。

マッサージが終わり、カミサンは『少し痛かったけれど、気持ち良かった。』と少し笑いながら200バーツを払い、またホテルの部屋へ戻って、夕食の時間が来るのを待った。
1850に車椅子氏夫妻を迎えに行き、車椅子を押してロビーへ降りると、Shum夫妻も降りて来たので、車寄せへ行くと、ジミー氏とジム氏がバスの横で待っていた。
ホテルから少しの渋滞を抜けて海鮮料理のレストランに着いた。
Shum氏はバスから降りると、『あなた達も何か夕食をしながら待っていなさい。』と、ジミー氏に1000バーツを渡し、ジミー氏とジム氏は両手を合わせて恭しく受け取った。
なるほど有名な店らしく、店内は混雑していて、Shum氏が予約していたが少し待たされた。
入口には、秋篠宮文仁親王殿下が御来臨の折の写真が掲げられていて、その横には小泉純一郎氏の写真も有った。
案内された席に座ると、周りは日本人ばかりで、あちこちの方言の日本語が交錯していた。
いつもと同じく、Shum氏夫妻は眉間に皺を寄せながらメニューを指さして献立を決め、係の女性を呼んで注文したが、その女性は至極事務的に注文票を書くとニコリともせずに立ち去った。

例によって例の如く、胃袋でサイレンが鳴る様な夕食が終わり、支払いを済ませて店を出ると、バスが店の前に横付けされて、ジミー氏は『御陰様で良い夕食を楽しむ事が出来ました。』とShum氏に言った。
ホテルへ戻る途中、Shum氏は『明日の昼、さっきのマッサージ・センターをジミー氏が予約している。明日は買い物をして昼飯、その後はマッサージだ。そして夕食は海鮮。』と言った。
僕はマッサージが嫌いなので僕はホテルで待っていよう、とShum氏に言ったが、Shum氏は『もう、金を払ったので駄目だよ。』と言って笑った。
ホテルへ着いて、Shum氏夫妻と別れ、僕は車椅子を押して車椅子氏夫妻を部屋に送ったが、また車椅子氏は『明日も魚料理か!』と呟いて溜息を吐いた。
僕は、『それでは明日、0800に来ます。』と言って車椅子氏夫妻の部屋を出て自分の部屋に帰り、買って来ておいた氷と水でシーバス・リーガルを飲んで眠った。

旅行の満足度
3.5
観光
3.0
ホテル
5.0
グルメ
3.5
交通
3.0
同行者
友人
交通手段
観光バス タクシー
旅行の手配内容
個別手配

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  • ペニンシュラの朝食ブッフェ一例。

    ペニンシュラの朝食ブッフェ一例。

  • Shum氏夫人がリクエストした食堂。家族経営の庶民的な店で、現地人が多い。

    Shum氏夫人がリクエストした食堂。家族経営の庶民的な店で、現地人が多い。

  • 蒸した米の上に、広東風?に焼いた鶏、アヒル、豚の肉を載せて食べる。

    蒸した米の上に、広東風?に焼いた鶏、アヒル、豚の肉を載せて食べる。

  • 野菜の炒め物。Shum氏は油とニンニクで炒めた野菜が好きな様だ。<br />この他には赤褐色をした貝殻の貝を炒めた料理も出たが、何だか不気味な貝で、僕は殆ど食べなかった。

    野菜の炒め物。Shum氏は油とニンニクで炒めた野菜が好きな様だ。
    この他には赤褐色をした貝殻の貝を炒めた料理も出たが、何だか不気味な貝で、僕は殆ど食べなかった。

  • バンコクで最も有名、という海鮮料理のレストラン

    バンコクで最も有名、という海鮮料理のレストラン

  • 魚と野菜の蒸し物。マナカツオの様にも見える。

    魚と野菜の蒸し物。マナカツオの様にも見える。

  • 皮を剥いた茄子の炒め物

    皮を剥いた茄子の炒め物

  • 白身魚の揚物

    白身魚の揚物

  • この店が元祖で、名物料理のカニのカレー炒め。<br />『他の店とは全く違う』と、絶対の自信が有るらしい。<br />カレー炒めと言っても、全くスパイシーでは無く、どちらかと言えば、ほんのり甘い。

    この店が元祖で、名物料理のカニのカレー炒め。
    『他の店とは全く違う』と、絶対の自信が有るらしい。
    カレー炒めと言っても、全くスパイシーでは無く、どちらかと言えば、ほんのり甘い。

  • 海老の蒸し物。香港で食べる海老の蒸し物と違い、こちらでは蒸した後に油を振りかける様で、食べていると手や指が油でベタベタになる。<br />フィンガー・ボウルが出されるが、それで洗ったくらいでは油が落ちない。<br />僕は食べている途中と食べ終わった後の二回もトイレで手を洗った。

    海老の蒸し物。香港で食べる海老の蒸し物と違い、こちらでは蒸した後に油を振りかける様で、食べていると手や指が油でベタベタになる。
    フィンガー・ボウルが出されるが、それで洗ったくらいでは油が落ちない。
    僕は食べている途中と食べ終わった後の二回もトイレで手を洗った。

  • 葱と胡瓜が添えられた炒飯。<br />Shum氏は、炒飯か焼きそばを食べないと食事が終わらないらしい。

    葱と胡瓜が添えられた炒飯。
    Shum氏は、炒飯か焼きそばを食べないと食事が終わらないらしい。

  • デザートの果物盛り合せ。<br />水分は多いが、あまり甘くは無い。<br />ホテルの部屋に置かれている果物の方が美味。

    デザートの果物盛り合せ。
    水分は多いが、あまり甘くは無い。
    ホテルの部屋に置かれている果物の方が美味。

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