2014/03/16 - 2014/03/16
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naoさん
「灯りと花」をテーマに、京都の夜の風物詩としてすっかり定着した『京都東山花灯路』が、今年も3月14日から23日まで東山界隈を会場に開催されます。
日本情緒豊かな露地行灯のほのかな灯りに照らされた東山界隈では、神社仏閣や町並みにヴォリューム感たっぷりの活け花作品も添えられ、彩りと潤いにつつまれた、しっとりとした空間を創り出しています。
この日は、今までの異常なまでの寒さも一段落し、春の訪れを告げるような暖かさに恵まれたので、昨年に引き続き訪れました。
昨年は北側の青蓮院からスタートして、盛りだくさんの会場を廻っている内に八坂の塔で時間切れになってしまい、清水寺までたどり着けなかったので、今年は清水寺からスタートします。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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この日は京阪電車の清水五条駅で下車して、まずは清水寺を目指します。
清水五条駅 駅
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暗くなるまでカフェで時間調整した後、五条坂をブラブラ歩いて茶わん坂へ足を踏み入れると、さっそく露地行灯が迎えてくれます。
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しばらく歩くと、清水寺の方向を示す、大きな行灯の道しるべが立っています。
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道しるべに続いて道の両側に置かれた露地行灯が・・・
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訪れる人々をしっとりとした夜の世界へと誘います。
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清水寺の境内が見える辺りまで上って来ました。
少し先に花灯路の案内所のテントが見えています。 -
振り返ると、清水寺を目指す人々が後に続いています。
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案内所を過ぎて清水寺の境内へ入ると、仁王門が見えてきました。
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仁王門へ続く石段にも露地行灯が灯されています。
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境内では、サーチライトが夜空目がけて一筋の光を放っています。
せっかくの清水寺ですから、舞台を見たいのはヤマヤマなんですが、他にも見所が盛り沢山なので先を急ぎます。 -
清水寺の参道を下って産寧坂へ向かいます。
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日頃から参詣客で込み合う参道ですが、この日は花灯路の開催も相まって、大勢の人並みで溢れています。
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お土産屋さんの店先に置かれた透かし彫りのランプから、伏見稲荷の狐が抜け出しています。
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期間中、花灯路会場の10か所には、「いけばなプロムナード」と題して、京都の華道流派の手になるいけばな作品が展示され、そのヴォリューム感あふれる作品は訪れた人々を魅了しています。
真福寺 寺・神社・教会
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産寧坂へ来ました。
坂の入口には、祇園への道筋を示す道標が立っています。 -
では、皆さんの後について坂を下ります。
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産寧坂と名前に坂の字が付いていますが、実際は階段になっています。
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枝垂れ桜が坂の上に張り出しています。
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それでなくても、産寧坂は京都を代表すると云っても過言ではない、素晴らしい風情のあるところですから・・・
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桜が満開になれば、たとえようもないような美しい景観になるんでしょうね。
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幅の狭い道に、町家の屋根が重なり合うように連なっています。
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町家の屋根の連なりを題材にした絵をよく見ますが、この景観は、まるで絵から抜け出てきたような素晴らしさです。
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下から坂を上っていくと、階段なりに変化する景観を楽しむことができます。
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枝垂れ桜が、階段を上る人々の頭上に降り注ぐようです。
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坂を下りきった所にある、興正寺霊山本廟の前庭にも露地行灯が灯っています。
三年坂 (産寧坂) 名所・史跡
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振り返って見た産寧坂の、何と急なこと・・・。
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こんなに急だったとは、今まで全然気づきませんでした。
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でもこの景観、まったく文句のつけようがありません。
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打ち水に光が反射して、石畳が輝いて見えます。
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道端の露地行灯に導かれて、次は二年坂へ向かいます。
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左手には、湯豆腐で有名なお店が見えてきました。
この先を右に曲がれば二年坂です。奥丹 清水 グルメ・レストラン
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ちなみに、二年坂の方へ曲がらず真っ直ぐ八坂通を進むと、右手に八坂の塔があります。
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ここが二年坂への入り口で、ここも階段になっています。
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坂を下り始めると、お揃いの法被を着た子供達の一団が上ってきました。
この子供達は、花灯路に色を添える「火の用心・お囃子組」の一団で、開催期間中、火の用心のお囃子を歌いながら青蓮院から清水寺まで練り歩くそうです。 -
このしっとりとした夜景にカメラを向けていると、なにやら外国語で呼びかけられます。
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なんだろうと振り向くと、コーヒーブレイク中の陽気な外人さん達が写真を撮れと言っているようです。
ここはご愛嬌とばかりに、カメラを向けて「パチリ」と撮ったのがこの写真です。
ここで発見したんですが、写真を撮るときの「ピースサイン」は万国共通のようです。 -
産寧坂ほどではありませんが、二年坂もなかなか風情のあるたたずまいをしています。
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高低差はそんなに無いんですが、変化のある景観を楽しむことができます。
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道沿いの大きな雪見灯篭にも灯りが入れられ、花灯路に花を添えています。
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二年坂の北の端あたりを左に曲がると、一年坂に入ります。
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ここにも風情のある町並みが続いています。
ちょっと後戻りになりますが、一年坂を抜けて八坂の塔へ向かいます。 -
八坂庚申堂の「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿が見えてきました。
八坂庚申堂 寺・神社・教会
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ここは日本三庚申の一つで、日本最古の庚申堂と言われています。
この庚申堂の前で人々が見上げているのが・・・ -
八坂の塔です。
この寺の正式名称は法観寺と言うんですが、「八坂の塔」という呼び方が余りにも有名すぎて、ほとんど知られていないと思います。 -
そんなところへ、タイミングよくイケメンの車屋さんが通りかかったので、写真に入っていただくようお願いすると、快くポーズをとってくれました。
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塔に向かって歩いていると、雲がかすかに動いたかと思うと・・・
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雲の切れ間からお月さまが顔を出してくれました。
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お月さまを従えた八坂の塔は、「ドヤ顔」です。
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塔の遠景を撮影しに八坂通を下ります。
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八坂の塔と新しい町屋が違和感なく溶け合っています。
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もちろん、ヒイラギナンテンとはすんなりと馴染んでいます。
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この辺りは庚申堂のお膝元ですから、あちこちの町屋に身代わり猿が吊るされています。
では、次に石塀小路へ向かいます。 -
すごい人出で賑わう高台寺門前のねねの道の彼方に、龍池山大雲院の祇園閣がそびえています。
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ここにもいけばな作品が展示されています。
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ねねの道では、犬矢来の中の灯りと露地行灯が美しさを競いあっています。
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ここが石塀小路の入口です。
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ねねの道は、石塀小路を過ぎて龍池山大雲院の祇園閣まで続いています。
道沿いの高台寺公園では、創作行灯デザインコンペの最優秀作品が展示されているのでちょっと覗いて行きます。 -
これは「夜雲灯」と名付けられた作品です。
ねねの道 名所・史跡
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これは「高瀬川」。
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これは「京なす」。
いずれも最優秀に輝くだけあって、嫌みのない優れたデザインです。 -
高台寺公園から石塀小路を見下したところです。
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料亭や旅館が集まる、これぞ京都といった趣の石塀小路は、祇園の奥座敷として親しまれています。
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この石畳を照らしている露地行灯も創作行灯デザインコンペの最優秀作品で、「竹灯路」と名付けられています。
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先ほどとは逆のアングルで、高台寺公園の方を見たところです。
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この角を境に置かれている露地行灯が変わっています。
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それと呼応するかのように、町並みのたたずまいもガラッと変化します。
光のあたり具合に影響されるんでしょうが、今にも木の香が漂ってきそうな素晴らしい空間です。 -
前の写真の場所から振り返ったところです。
正面の木戸を開けて、今にも舞妓さんが「おかあちゃん、おおきに〜」と言いながら出てきそうです。 -
この辻の向こうから、舞妓さんがこっぽりをカランコロンと鳴らしながら現れたら、まさに一幅の絵ですよね。
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前の写真の場所から振り返ったところです。
人が来ないうちに、「カシャッ!」 -
町家の屋根にかかっている月が、満月なら言うことないんですがね・・・。
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この先に何が待っているんでしょうか・・・。
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突きあたりの角を曲がると、また違った露地行灯が現れました。
この辺りには石垣のある町家が続き、植え込みが表情を和らげています。 -
和服のお二人さんが、雰囲気を盛り上げてくれますね。
さっきの木戸から出てきてくれたら、もっといい雰囲気だったのに・・・。 -
このお宅は、水鉢に椿の花を浮かべて花灯路に参加しています。
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向こうに下河原通が見えていますが、このまま石塀小路を歩きます。
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この辺りから道は少し上っています。
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この石畳みは濡れれば滑って危なそうですね。
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石垣のある町家はアーチまでで、その先は板塀の町家になっています。
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いろんな表情を見せてくれた石塀小路は、この先で再び下河原通と合流して終ります。
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下河原通側の出口は、町家に挟まれた路地と云ったたたずまいです。
このたたずまいは私の好きな路地のイメージそのものです。
やっぱり、路地の奥には「良いもの」があります。 -
磨き仕上げの御影石に映る露地行灯。
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下河原通でも、露地行灯が道案内してくれます。
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その露地行灯に導かれて着いた所は八坂神社の南楼門です。
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南楼門内に吊られた提灯の中には、知ったお店の名前も見受けられます。
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こちらは常盤新殿をグルッと一周する提灯です。
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八坂神社から円山公園へ向かう鳥居の上から、お月さまが見下ろしています。
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円山公園に入ると、栗田大燈呂が展示されています。
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それぞれ名前がつけられていて、これは「牛頭天王」。
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「烏天狗」
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「八岐大蛇」
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「合槌稲荷」
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「一つ目小僧」と、5基の燈呂が並んでいます。
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見事な花を咲かせることで有名なこの枝垂れ桜は、円山公園の顔とも云えるものです。
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次に、サクハナ行灯が待っていてくれました。
これは、花灯路を訪れた方々に、メッセージを書いた桜の花びらのシールで行灯を飾ってもらおうと云うイベントで、切ない願いや心のこもった思いなど、いろんなメッセージが寄せられています。 -
お二人さん、いつまでも仲良くね・・・。
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お父さんと喧嘩しちゃダメだよ・・・。
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スポットライトを浴びて、暗い水面に姿を映すいけばな作品。
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京都と云ってもう一つ忘れてはならないのが、大学の町としての側面で、京都にゆかりのある芸術系大学の学生による「伝統の灯り展」が開催されています。
これは成安造形大学の作品です。 -
こちらも成安造形大学の作品。
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公園を流れる吉水の小川では、青竹の行灯で幽玄の世界を表現する「竹灯り・幽玄の川」が繰り広げられています。
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行灯の中で揺らめくろうそくの灯りが、訪れた人々を幽玄の世界へ誘います。
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水の流れが創り出す細やかな表情の水面が、幻想的な世界を醸し出しています。
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露地行灯の先に、煌々としたいけばな作品の灯りが見えます。
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そのいけばな作品の明るさとは対照的に、幽玄の川の竹行灯が控えめな灯りを放っています。
そうこうしているうちに、残念ながらここで時間切れになってしまい、露地行灯などの灯りが一斉に消されてしまいました。 -
昨年見た知恩院の「プロジェクションマッピング」が余りにも素晴らしかったんで、「今年も」と期待してたんですが、残念ながら時間切れになってしまいました。
仕方がないので「プロジェクションマッピング」は来年の楽しみにとっておくとして、三門だけ見て帰ります。 -
八坂神社の境内を抜けて、阪急河原町駅まで歩きます。
写真は本殿に吊られた灯籠です。 -
西楼門から見とおした四条通は車の通行量もめっきり少なくなり、昼間の喧騒が嘘のようです。
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では、来年の再来を期して花灯路とお別れします。
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この旅行記へのコメント (4)
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- pedaruさん 2014/03/25 07:06:44
- 光の演出
- naoさん お早うございます。
東山花灯路、名前だけでもうっとりするような風情です。
昼とは全く別の顔を見せる町並み、これ程効果的な光の演出が凄いとは思いませんでした。
昼間魅力のない女性でも、夜の光の演出の前には、別人のような美人に生れ変えることでしょう。そういえば、我々のデートは夜が多かったな〜・・・
夜も昼も魅力溢れる京都ですね〜 なんかJR東海のコマーシャルみたいになってしまいました。 旅心を誘うような旅行記をありがとうございました。
pedaru
- naoさん からの返信 2014/03/25 19:45:54
- 光栄です。
- pedaruさん、こんばんは。
東山花灯路は、京都の町が持つ幻想的な側面にスポットを当てたイベント
で、私自身、「灯り」と「町並み」が織りなす京都らしい風情にすっかり魅了
されています。
そんな京都の魅力を、拙い文章の旅行記から感じ取っていただけたのは、
とても光栄に思います。
読んでいただいて、本当にありがとうございました。
nao
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- mintさん 2014/03/22 09:10:10
- 和モダン。。。
- naoさん 初めまして
東山の花灯路。。素敵ですね
石畳に板塀に竹灯篭。。。
やっぱり、京都ですね〜
幻想的で素敵です。
京都。。行ってみたくなりました。
iroenpitu
- naoさん からの返信 2014/03/22 18:10:27
- うれしいです。
- iroenpituさん、はじめまして。
いつも私の拙い旅行記に投票してくださってありがとうございます。
この旅行記は、花灯路の主役の「灯り」に寄り添うような町の様子に魅力
を感じてしたためました。
幻想的な京都の魅力を感じ取っていただいてうれしく思います。
では、これからもよろしくお願いします。
nao
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