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 逗子市池子2に鎮座する神明社は池子地区の鎮守であり、建久3年(1192年)に創建された古社である。源頼朝が稲荷山(池子村星ヶ谷)に天照皇大神宮を勧請したのが起源である。祭神は主神・天照大御神他。<br /> 寛永15年(1638年)に池子村は英勝寺の寺領になって以降、水戸徳川家の庇護を受け、 天明8年(1788年)、戒光院禅尼(英勝寺5代目住持)より水戸家御紋付きの神明神輿などを拝領し、神明社の例祭は、7月13日となった。 また、(天保12年(1841年)英暉院禅尼(英勝寺6代目住持)より現在ある神輿を拝領し、3度の修理彩色を経て来ている。なお、江戸時代には英勝寺代々の住持は水戸家の姫が務めていた。<br /> 正徳3年(1713年)に社殿を改修し、文政3年(1820年)には11代将軍・徳川家斉が社殿を再興した。以来、徳川家の信仰が篤く、殊に水戸徳川家は鎌倉扇ガ谷の東光山英勝寺より祭儀に列したと云う。<br /> 明治6年(1873年)村社に列格し、明治10年(1877年)には神社合祀令により、須賀社(祭神:素戔嗚命)、稲荷社(祭神:倉稲魂命)、六所明神社(祭神:不詳(六所明神))、子神社(祭神:大国主命)、春日社(祭神:武甕槌命、経津主命、天児屋根命)、三島社(祭神:大山祇命)、神尾社(祭神:不詳)を合祀した。<br /> 明治45年(1912年)には7社を合祀した大神宮社殿を須賀社と三嶋社が祀られていた中段に移築し、大正11年(1922年)に現在地(上段)に本殿を拝殿として移築し、本殿を新築した。翌年(大正12年(1923年))の関東大震災での社殿の被害は軽微であったようだ。その後、昭和63年(1988年)に日本新都市開発と地元住民の寄付によって現在の社殿が新築されている。<br /> 池子は、奈良時代・平安時代は鎌倉郡沼浜郷に属し、鎌倉時代から室町時代には鎌倉尼五山第1位であった太平寺領となっていた。鎌倉中の南端であった小坪の西側にあり、六浦(横浜市金沢区)に接しており、鎌倉中の扱いであったのかも知れない。その地に頼朝が天照皇大神宮を勧請したのであろうか。<br /> 京浜急行の神武寺駅前に鎮座しているが雑踏はない。源頼朝が勧請した神社を偲ばせる威容もない。ただ、神輿に水戸徳川家との縁(えにし)を留めているだけである。<br />(表紙写真は神明社拝殿)

池子神明社(逗子市池子2)

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2013/12/14 - 2013/12/14

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 逗子市池子2に鎮座する神明社は池子地区の鎮守であり、建久3年(1192年)に創建された古社である。源頼朝が稲荷山(池子村星ヶ谷)に天照皇大神宮を勧請したのが起源である。祭神は主神・天照大御神他。
 寛永15年(1638年)に池子村は英勝寺の寺領になって以降、水戸徳川家の庇護を受け、 天明8年(1788年)、戒光院禅尼(英勝寺5代目住持)より水戸家御紋付きの神明神輿などを拝領し、神明社の例祭は、7月13日となった。 また、(天保12年(1841年)英暉院禅尼(英勝寺6代目住持)より現在ある神輿を拝領し、3度の修理彩色を経て来ている。なお、江戸時代には英勝寺代々の住持は水戸家の姫が務めていた。
 正徳3年(1713年)に社殿を改修し、文政3年(1820年)には11代将軍・徳川家斉が社殿を再興した。以来、徳川家の信仰が篤く、殊に水戸徳川家は鎌倉扇ガ谷の東光山英勝寺より祭儀に列したと云う。
 明治6年(1873年)村社に列格し、明治10年(1877年)には神社合祀令により、須賀社(祭神:素戔嗚命)、稲荷社(祭神:倉稲魂命)、六所明神社(祭神:不詳(六所明神))、子神社(祭神:大国主命)、春日社(祭神:武甕槌命、経津主命、天児屋根命)、三島社(祭神:大山祇命)、神尾社(祭神:不詳)を合祀した。
 明治45年(1912年)には7社を合祀した大神宮社殿を須賀社と三嶋社が祀られていた中段に移築し、大正11年(1922年)に現在地(上段)に本殿を拝殿として移築し、本殿を新築した。翌年(大正12年(1923年))の関東大震災での社殿の被害は軽微であったようだ。その後、昭和63年(1988年)に日本新都市開発と地元住民の寄付によって現在の社殿が新築されている。
 池子は、奈良時代・平安時代は鎌倉郡沼浜郷に属し、鎌倉時代から室町時代には鎌倉尼五山第1位であった太平寺領となっていた。鎌倉中の南端であった小坪の西側にあり、六浦(横浜市金沢区)に接しており、鎌倉中の扱いであったのかも知れない。その地に頼朝が天照皇大神宮を勧請したのであろうか。
 京浜急行の神武寺駅前に鎮座しているが雑踏はない。源頼朝が勧請した神社を偲ばせる威容もない。ただ、神輿に水戸徳川家との縁(えにし)を留めているだけである。
(表紙写真は神明社拝殿)

  • 神明社石鳥居。

    神明社石鳥居。

  • 「池子神明社縁起」看板。

    「池子神明社縁起」看板。

  • 「池子神明社と神輿渡御」説明看板。

    「池子神明社と神輿渡御」説明看板。

  • 「村社 神明社」の社号標石。

    「村社 神明社」の社号標石。

  • 「境内整備竣工記念」碑。

    「境内整備竣工記念」碑。

  • 鳥居。

    鳥居。

  • 手水鉢。

    手水鉢。

  • 倉庫と池子会館。

    倉庫と池子会館。

  • 倉庫。

    倉庫。

  • 慰霊碑。昭和44年(1969年) 、池子弾薬庫用地の接収にともない強制立ち退きを余儀なくされた住民の慰霊碑を建立したもの。碑には明治10年(1877年)当時、池子に居住していた72軒の当主の名前が刻まれており、毎年春には東昌寺住職導師により供養が営まれている。<br />

    慰霊碑。昭和44年(1969年) 、池子弾薬庫用地の接収にともない強制立ち退きを余儀なくされた住民の慰霊碑を建立したもの。碑には明治10年(1877年)当時、池子に居住していた72軒の当主の名前が刻まれており、毎年春には東昌寺住職導師により供養が営まれている。

  • 慰霊碑(昭和44年(1969年)銘)。 明治十年会慰霊碑とも呼ばれる。

    慰霊碑(昭和44年(1969年)銘)。 明治十年会慰霊碑とも呼ばれる。

  • 「碑誌」(昭和44年(1969年)銘)。 「池子明治十年会」とある。「碑誌」には建立の由来が刻まれている。<br />また、境内中段には現米軍住宅地にあった八坂姥ヶ谷疱瘡(姥神)神、山ノ神、八坂、仲川の馬頭さま、石の下の浅間さまの石塔群が安置されている。<br />なお、明治の初めの池子には、14の苗字があった。そのうち4家が江戸時代庄屋(池子では名主のことを庄屋といった)を勤めていた。神明社と東昌寺の間にある長屋門が残る石渡家(五郎右衛門源助)は、江戸時代初期に庄屋を勤めていたが、江戸中期、安永年間(1772年〜1781)の頃から庄屋は二人制となり、相川家(孫右衛門)、林家(伝右衛門)、岡本家(右近、半左衛門)等が石渡家の他に交代で庄屋をやっていた。<br /><br />

    「碑誌」(昭和44年(1969年)銘)。 「池子明治十年会」とある。「碑誌」には建立の由来が刻まれている。
    また、境内中段には現米軍住宅地にあった八坂姥ヶ谷疱瘡(姥神)神、山ノ神、八坂、仲川の馬頭さま、石の下の浅間さまの石塔群が安置されている。
    なお、明治の初めの池子には、14の苗字があった。そのうち4家が江戸時代庄屋(池子では名主のことを庄屋といった)を勤めていた。神明社と東昌寺の間にある長屋門が残る石渡家(五郎右衛門源助)は、江戸時代初期に庄屋を勤めていたが、江戸中期、安永年間(1772年〜1781)の頃から庄屋は二人制となり、相川家(孫右衛門)、林家(伝右衛門)、岡本家(右近、半左衛門)等が石渡家の他に交代で庄屋をやっていた。

  • 手水鉢。

    手水鉢。

  • 石段。

    石段。

  • 石燈籠。

    石燈籠。

  • 狛犬。

    狛犬。

  • 狛犬。

    狛犬。

  • 手水舎。

    手水舎。

  • 鬼瓦と唐獅子の飾り瓦。以前は瓦葺き屋根だったのだろう。

    鬼瓦と唐獅子の飾り瓦。以前は瓦葺き屋根だったのだろう。

  • 唐獅子の飾り瓦。

    唐獅子の飾り瓦。

  • 神明社拝殿。

    神明社拝殿。

  • 神明社拝殿に架かる鈴。

    神明社拝殿に架かる鈴。

  • 神明社本殿。

    神明社本殿。

  • 神明社本殿。

    神明社本殿。

  • 神明社。

    神明社。

  • 神明社辻の祠にお地蔵さま。

    神明社辻の祠にお地蔵さま。

  • 神明社辻のお地蔵さま。

    神明社辻のお地蔵さま。

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