2013/06/11 - 2013/06/12
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鯨の味噌汁さん
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3日間お世話になったフィレンツェのホテルを午前8時にチェックアウト、えっちらおっちら荷物を抱えて駅前のバスターミナルへと向かう。
雨はすっかり止んで、日差しはほぼ夏のそれだ。
バスを探し当て、次の目的地・シエナを目指す。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
-
郊外の高速道路に入ると、なだらかな丘陵地によく耕された畑が続く。葡萄畑、オリーブ畑、それに麦畑。
トスカーナはイタリア一の農業地帯なのだ。日本の北関東あたりの風景とよく似てますな。 -
シエナではバス停の地下にあるバンケットに荷物を預け、「世界一美しい広場とゆわれている」とシエナ自身がゆってるカンポ広場を目指す。
ここだけの話、「世界一」なんてのはインチキが多いもんです。
ミスインターナショナルは、しばしば「目鼻口のオバケ」だもん。
が、たどり着いてみると。
なるほど、写真でみるより、ずいぶんと美人な広場である。 -
広場は扇の形で煉瓦敷、中央に向かってゆるく傾斜している。これは蟻地獄を想起させる。
そして、そこに若い娘さんたちがゴロゴロと寝転んでいる。これは蟻地獄のアリですな。
娘さんたちは地元の大学生だったり、観光客だったり様々だ。
つらつら観察するに、どうやら、寝転んでヨイのは、若い娘さん限定らしい。
ワシみたいなオヤヂ汚物系は、寝転がっていけないらしい。
おそらくは「カンポ広場景観維持協議会」なんてものが存在し。
汚いオヤジが広場で寝転がった場合、コロコロと転がして下水と共に処分してるに違いない。
世界遺産の景観はこうして守られているのであろう。
…てなことを配偶者に話すと
「寝転がればいいでしょ」
では、と寝転がってみる。
イタリアの カンポ広場に寝ころんで 空に吸われし53のココロ。
空は青いが何も起こらなかった。 -
ボケは早々にして、広場のレストランでビールで気勢を上げ、おやら町を歩く。
坂が多い。でもって、街頭のあちこちに動物のモニュメントやら街灯やらがある。
それは亀だったり狼だったり蝶だったりカタツムリだったりする。
その紋章は「コントラーダ」といい、シエナ全体で19種類あるらしい。
それぞれの街区に、象徴となるコントラーダがあるんだって。
哺乳類=オオカミ、ヒョウ、サイ、ヒツジ、キリンなど
鳥類=ガチョウ、ワシなど
爬虫類=カメ
空想上=ユニコーン、ドラゴンなど -
ここら辺まではわかるが、中にはカタツムリ、ホタテ、挙句の果てにケムシ、なんてのもある。
なんでよりによってケムシ。ほかにあるだろう鯨とか鯨とか鯨とか。
「選考の基準はどーなっておるのだ!」
ユネスコ世界遺産登録委員会みたいに突っ込みたくなる。
そのうちゾウリムシとかのコントラーダも作っちゃうんじゃないのか。(⇒これはナシ。コントラーダは500年前からの伝統だそうです) -
途中、シエナ大聖堂なども見物。
同じ大理石でもフイレンツェのは白赤緑の三色カラーだが、こちらは白がメイン。
うんうん、上品でよろしい。
貴族のお嬢さんが、花嫁衣装でたたずんでいるようである。
カンポ広場も大聖堂も、シエナはべっぴんの町なんだなぁ。 -
帰り道は、細い路地を選んでテキトーに歩き、バス停を目指す。
「行きと同じ道を通ってもつまらん。路地を行くべ」
などと配偶者と語らいつつ、てこてこと歩く。
が、その路地はバス停への道と並行してるはずなのに、いつまで立っても合流しないのであった。
どころか、ヨレてねじれて、次第に遠ざかっていく感覚である。
シマッタ、と思ったときは、もう遅かった。
われわれは、城壁から、ぽーんと町の外に追い出されてしまったのである。
このテの中世の町とゆうのは、防衛のためにしばしば迷路のような街作りをする。
なんとなく、来たときにバスで通った記憶がある(ようなないような)、広い車道に出てしまった。
地図を見直す。が、見直してもムダである。ワシらがどこにおるのか、もはや、さっぱりわからんちん。
と、道でタバコを吸っている暇そうなオヤジ発見。
地図を差しつつ、
「ウエア・イズ・ヒア」「ウイ・ウォント・ゴー・ツー・バスターミナル」
何しろ世界を股に掛ける迷子のプロであるから、自力でなんとかしようなんて考えない。潔いのである。
オヤジはなぜか親切であって、いったん家に戻り、蛍光ペンを持ち出し、キュキュッと地図に描き、われわれの行くべき道を教えてくれた。
オヤジの蛍光ペンによると、現在地はバス停の正反対の出口であった。
よくも器用に、こんな真逆の場所にたどりついたものであることよ。わがことながら、久々にカンドーしてしまう。(するなよ)
蛍光ペンに沿って、車がビュンビュンゆきかう車道を延々30分歩く。アスファルトが熱いがな。
配偶者もワシもグッタリである。
やはりこれは、べっぴんの町・シエナに、汚物として排出されたと考えるのが真相であろう。
ばっちいおやぢは、カンポ広場で寝転がってはいけないのだ。
4Tのクチコミに投稿しなくてはいけない。 -
さて、気を取り直し。
午後からはバスで、サン・ジャミアーノを目指す。
昔々、はるか昔、高校生のころ読んだランボーの詩に「一番高い塔の歌」とゆうタイトルがあった。(⇒なぜか突然文学的に!)
若かったワシは、詩の中身よりも「一番高い塔」とゆう語感に惹かれた。
町中、あちこちに塔が建っていて、その中で、ひときわ高い塔が鐘楼としてある。
そんな風景をぼんやりと想像した。
当時、ヨーロッパの田舎町なんてのは、高校生にとってM78星雲くらい遠く、そもそも行けるわけがない場所だった。
が、それから30年が過ぎたころ、イタリアに「塔だらけの町」があることを知った。
シエナの北、サン・ジャミアーノとゆう町。
ならば行ってみようではないか、と、この旅の目的地のひとつに設定した。 -
シエナからバスで1時間ばかり走る。
トスカーナの穏やかな台地の間を縫うように道が続く。
やがて遠くの丘の上に、何本もの塔らしい影が見えてくる。
おお、あれがサン・ジャミアーノか。
城外のバス停で下車。門をくぐり抜け、町の中に入ってゆく。
が、しかし、ここは近来人気の観光地らしく、観光バスのお客さんが次々とやってくる。
あっとゆう間もあればこそ、われわれはその波に飲み込まれてしまう。
シエナとサン・ジャミアーノは、フィレンツェから人気の日帰りコースなんですね。 -
たどりついた宿は、メイン・ストリートに面する小さなホテルだった。
3階の部屋に落ち着き、窓を開けると、狭い通りを各国の観光客がパレードのように行進している。
東アジア系が多い。みんなランボーを読んでいるに違いない。(うそ)
熟年おばさん、カップルが多いのは日本人。
一族郎党、三世代で旅をしてるのは中国人。
男が大柄でショーユ顔で、女の子の顔がきれいに揃ってるのは韓国人。
オリンピックの閉会式みたいに、いっそ国旗を持って行進したらいかがであろう。
ガイドブックには「時の止まった町」なんて書いてあるけど。
「のぞみ東京大阪直行」くらい、全然止まってない、サン・ジャミアーノなのであった。
観光客をながめつつ、ワシがゆう。
「町歩きは、明日の朝にしよ」
「…そうしましょう」
で、ふたりともベッドに潜り込みグースカ昼寝してしまう。 -
暗くなってからごそごそと起き出し、近所のレストランへ潜り込む。
今夜でトスカーナは最後であるから、それらしいモノを食わねばならん。
メニューをもらうと、ステーキの所に「100gあたり3.5ユーロ」なんて書いてある。
おお。
これがウワサに聞く「トスカーナのステーキ量り焼き」かぁ。
と、ゆうわけで、ワシは500g、配偶者は200gをオーダーする。
彼女がフィレを希望すると、店主らしい親父さんは深く頷き、
「フィレもまとめて焼くから、二人で分けるごたる。ワンプレートでよかとね」(イタリア語はなぜか長崎弁に聞こえる)
なーんて言いつつ、大皿に700gのステーキを、どどーん焼いてくれた。
ワシは脂身、彼女は赤身が好物なのである。
ふと、マザー・グースの童謡思い出す。
ジャックは脂身大嫌い ♪
ジャックのおくさん 赤身がきらい ♪
一つのお皿を分け合って ♪
仲良く綺麗に食べたとさ ♪
さらにさらに、彼女はその容貌から察せられるとおり、縄文人(⇒肉食)の血統である。
よって、ボーンの周囲に残った赤肉を、しぶとくかじるのであった。
「おいしいわー、ホントの肉の味がする」
ニコニコしつつ、ぴちゃぴちゃ舌を鳴らす。
ほぼナマ肉である。よってお口の周りが血まみれである。
吸血鬼とメシを食ってる気分だ。
何だか今夜は新鮮なプレイが期待できそうなのであった。(しねーよ) -
翌朝、午前7時起床。
朝食の前に、町を一回りする。
ちいさな町だから、2時間もあれば一回りしてしまう。
表通りは観光客向けのbar、レストラン、お土産物屋さんだけど。
裏にまわると、古い町並みが続くイタリアの田舎、といった風情だ。 -
ひと気はなく、清掃車だけがクルクルと走り回る。
世界遺産の町って、メンテナンスが大変だ。
清掃車だけではなく、雑草取り・ゴミ拾い・などなど、大勢の人たちがお客さんの来る前の町をお掃除していた。
そういえば富士山が世界遺産になった。
登山道わきにひり出された雲古を、キレイにするのはエライ手間であろう。 -
町の一番高いところに、砦のあとがある。
えっちらおっちら登っていくと、高台から町が一望できた。
にょきにょき塔が屹立している。そして、その向こうになだらかな畑が広がる。 -
日当たりや高度によって、作物は作り分けられているらしい。
無駄なく細かく耕された土地は、それだけで美しいものだ。
ローマ帝国もルネッサンスも、この畑が産みだしたんだろうなぁ、などと思う。 -
路地をつたって、坂を登ったり下ったり、最後には塔にも登ってみた。
そしてバスツアーが到着する前に、われわれは町を後にした。
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フィレンツェからソレントまで
この旅行記へのコメント (2)
-
- keiさん 2013/06/24 18:49:51
- シエナの空になりたい
- 吸血鬼の新鮮プレイはいかがでしたか?
(加わりたいわ♪)
雲古って何だろう?ってわざわざ調べましたよっ!!
ほほーっ、なんてきれいな漢字なんでしょうねー。
それにしても鯨さんはとってもロマンチストですね。
私も53のココロ吸ってやろう(吸血プレイの続き)
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2013/06/24 23:47:41
- RE: シエナの空になりたい
- keiさん
こんばんは。香ばしいネタに反応ありがとうございます。
>吸血鬼の新鮮プレイはいかがでしたか?
>(加わりたいわ♪)
ほぼ一行しかないお下劣ネタに、キッチリ反応ありがとうございます。
こーゆーネタには、同年代の汚い系のおっさんが反応するものですが、keiさん希少種です。
>雲古って何だろう?ってわざわざ調べましたよっ!!
>ほほーっ、なんてきれいな漢字なんでしょうねー。
平成の初めに死去したワシの偏愛するブンゴーからの出典でございます。
雲古、御叱呼、珍古、御芽子、御鳴楽、などと続きます。みんな読めますよね♪
>私も53のココロ吸ってやろう(吸血プレイの続き)
どうぞどうぞ、吸い放題2時間1980円くらいでどうでしょう。(ワタミかよ!白木屋かよ!…と突っ込むところです)
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