2013/04/19 - 2013/04/26
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kiro184さん
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タイ王国の鉄道はほとんどが国営で運行されている。そしてほとんどが非電化である。空港アクセスや都市交通として電車も走っているが客車列車や夜行列車も多く走り、日本では見られなくなった古き良き時代を味わうことができる。
ラオスではタイから乗り入れる国際列車が唯一の鉄道であり、これは世界最短の国際列車とも言われる。今回の旅行は、夜行列車と国際列車の乗車がメインである。
【大まかな行程】
1日目・・・成田空港→バンコク・スワンナプーム国際空港(ホテル泊)
2日目・・・スワンナプーム国際空港→バンコク→ノーンカーイへ(車中泊)
3日目・・・(バンコクより)→ノーンカーイ→ターナーレーン(ラオス)→ビエンチャン(ホテル泊)
4日目・・・ビエンチャン→ノーンカーイ(タイ)→バンコクへ(車中泊)
5日目・・・(ノーンカーイより)→バンコク(ホテル泊)
6日目・・・バンコク→トンブリー→ナムトック→トンブリー→バンコク(ホテル泊)
7日目・・・バンコク→メークロン→バンコク→スワンナプーム国際空港(ホテル泊)
8日目・・・スワンナプーム国際空港→成田空港
・このページ内で紹介していることは、気付かずに危ない橋を渡っていたりタブーに触れていたような状況もあるかもしれません。私と同じように行動したとしても100%の安全は保障できません。
・ほぼ鉄道旅行に絞ってご紹介するページですので、鉄道とは関係の無い観光等は意図的に省いています。グルメや観光地、ショッピングなどの情報をお探しの方は他所様のサイトをご覧ください。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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◆4日目
この日はラオスを出国しタイへ再入国し、ノーンカーイ18:20発の列車に乗る。前日にめぼしい観光地は見てしまったため、のんびりとホテルの朝食を取ってから11時頃ホテルを出発した。タラート・サオ・バスターミナルまで1km強の道のりであるが、前日よく見ていなかったメコン川を見るために遠回りして川沿いを歩く。
乾期の終わり頃(4月)のため、川幅は狭くなっている。対岸の建物がある所がタイ。 -
タイに限らずラオスでも見られるトゥクトゥク。運賃交渉制のタクシー。バイクとリヤカーが合体したような形で、車ごとに派手な飾りや電飾を取り付けたものが多い。
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非冷房のボロバス。このような非冷房の長距離バスも多数走っている。
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日本製バスの床下にも荷物を詰め込む。
【ラオス出国、タイへ再入国】
ビエンチャンのバスターミナルから、タイのノーンカーイへ向かう国際バスでラオスを出国する。12時頃バスターミナルへ到着し、事前に調べてあった12:40発ノーンカーイ行きの切符を買おうとする。ところが無いと言う。どうも座席指定制のようですでに満席になってしまったようだ。仕方ないので次の14:30発のバスの切符を買う。この切符には座席番号も指定されていた。
無駄に2時間も待つことになってしまった。近くのショッピングモールをぶらぶらしたり、バスターミナルでバスの写真を撮ったりタバコを買ったり汚い食堂で食事をして時間を潰した。 -
14:15頃にバスがやって来た。地元ラオス人と白人系バックパッカーが半々といった客層で出発する。
ラオスのイミグレーションで一旦バスを降ろされて出国審査をする。窓口の並び方や出国税の払い方が分かりづらいこともあり時間が掛かった。全員の乗車を確認するとバスは友好橋を渡る。昨日は鉄道で通過したところであるが今日はバスである。タイの各地へ行くであろうバスやトラック、自家用車も多数走っており、橋の中間付近から渋滞になる。
タイ側のイミグレーションで降ろされ、入国審査を行う。ここも窓口の並び方や列がメチャクチャで、しかも続々とバスが到着するため、入国審査が終わるまで1時間近く掛かった。ノーンカーイに早く着きたいがためにバスを選択したが、こんなに時間が掛かるなら鉄道にすれば良かった。結局タイへ入国出来たのは16:10頃。バスはノーンカーイ駅から3km程離れた市中心部へ行く。地図を見るとイミグレーションからノーンカーイ駅までは2km程しかないようなので、バスの運転手に「ここで降りる」と告げてノーンカーイ駅まで歩くことにする。 -
ノーンカーイ駅へ行く途中、国際列車が通過する線路と交差する。タイ式の踏切を道路から見たのはここが最初で最後だった。
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30分程歩いてノーンカーイ駅に到着する。バンコク・フアラムポーン行き70列車(夜行列車)の発車まで1時間以上あるが、すでに乗客が集まっていた。
ノーンカーイ駅の切符売り場の上の時計は、タイの時間となぜか東京の時間も表示されている。何の役に立つのだろうか・・・。 -
この日のフアラムポーン行き70列車。どうやら荷物車は進行方向に限らず常に機関車次位になるよう入換しているようだ。続く寝台車などは2日前に乗った69列車と同じ順序だった(同じ車両ではないと思う)。
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ノーンカーイに来る際は2等寝台を利用したので、今度は1等個室寝台を利用する。2人用個室なので、1人で予約すると他人と相席となる。追加料金(今回の旅行では500B)を払えば1室を1人で利用出来る。
この車両のデッキには「HYUNDAI KOREA 1996」の銘板があった。 -
タイの客車は、車体中心のサボに号車と行き先が書かれている。日本のようにドア付近に号車表示は無い。
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編成に組み込まれている2等エアコン付き座席車。日本から譲渡されたオハ12を改造したものと思われる。後部の閉まっているドアは車いす対応用で、幅が広くなっている(しかし低いホームしかないタイでどのように車いすを載せるのだろうか?)。冷房装置はタイ式に交換され、室内の座席も原形とは違うリクライニングシートだった。
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後部の3両。食堂車と2両の3等座席車。これらは全て非冷房。ドア横の食堂車マークが、フォークとスプーンであることが分かるだろうか?他国ではフォークとナイフだと思うが、これがタイの食文化を物語っている。
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乗車した70列車に連結されていた2等エアコン無し座席車。えらいボロボロ。
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同じく連結されていた荷物車。食材なのか小包なのか大量の荷物を積み込む。荷物車には2人の乗務員が全区間乗務している。
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1等個室寝台の様子。乗車した時には座席仕様になっている。座席(ベッド)は枕木方向にあり、進行方向次第では反対向きに座る事になる。
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個室内には洗面所がある。ミネラルウォーターはサービス。画像では隣の個室と繋がる開き戸が開いた状態だ(蝶番の折り戸を閉めると部屋を仕切れる)。乗車した直後は開いていたが、検札に来た車掌がすぐに閉めてしまった。
18:20の定刻にノーンカーイを発車する。発車してしばらくすると、線路際で列車に手を振る子供たちが見える。父親が2人の子供をスクーターに乗せて停まっているが、周りに家や踏切は無いので子供たちに列車を見せに来ているのだと分かる。タイでもこんな事をする暇もなく働かざるを得ない子供は少なくないと思うが、列車に手を振る光景は日本と同じなんだなと心が温かくなった。夕暮れにシルエットとなった親子の姿が印象的だった。 -
少しして、食堂車のスタッフが各席に夕食と朝食のオーダーを取りに来る。朝食は事前に買い込んだ食料(ルームサービスがあるのか不明だったため、腐らないビスケットやジュースを買い込んでおいた)があったため断ったが、夕食はオーダーした。ディナーが170B、瓶ビールが140Bの計310B。日本円で¥1000弱とタイの物価にしては非常に高価だが、温かい食べ物と冷たいビールは何より有り難かった。 日本では少なくなった優雅な夜汽車の旅を味わいながら4日目の夜は更けていった。
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乗車した1等個室寝台のベッドメーキング後の様子。座席状態だと背もたれになる部分が持ち上がって上段のベッドになる。下段は窓を独り占め出来るが、上段は読書灯のみで窓が無い。
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◆5日目
目覚ましをかけておいた5:30に起床する。予定ではファラムポーンに6時に到着するはずだが、全く到着する気配が無い。バンコク近郊を走っているのかと思ったが、未だに草原が広がる田舎を走っている。遅れているため回復運転しているのか、ものすごい振動と共に列車は突っ走る。6:10にアユタヤー到着。少なくとも2時間は遅れているようだ。
少し走ると信号場のような所に停車する。しばらく停車しているととなりの線路にこの列車の後ろを走るローカル列車が並んだ。荷物車1両に8両程度の3等車が連結されている。バンコクへの通勤列車だろうか?
30分近く経過した7:10頃に運転再開。隣に居るローカル列車よりも先に出発する。 -
8:15頃バーン・スー到着。この時点での遅れは約2時間半。その後も先行列車がいるためかノロノロ運転や停車を繰り返し、結局バンコク・フアラムポーンに到着したのは3時間遅れの9時だった。まあ、所定の6時にバンコクに降ろされてもする事が無かったため、この点ではありがたかったかもしれない。
画像は、フアラムポーン到着直前で見えた車両。左はタイの客車、右は日本から譲渡されたオロネ25-300番台と思われる。屋根の高さに大きな差があるが、タイ国鉄の建築限界が狭い事を象徴している。 -
こちらは12系を改造した団体客向けの客車だと思われる。フアラムポーン駅にて。
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【非鉄の市内観光】
今日はこれ以降、鉄道ネタ無しでバンコクの観光地巡りをする。例によってその様子はこのサイトでは紹介しないため、興味がある方はよそ様のサイトやブログ等で探して頂きたい。 -
高層ビルやきれいなホテルが立ち並ぶチャオプラヤー川沿いであるが、こんな漁師の番屋のごときボロ小屋もありたくさんの人が住んでいる。
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市内には路線バスが充実しているが、同じ路線でも冷房の有無、新型か旧型かで運賃が細かく分かれている。これは「赤バス」と呼ばれる非冷房の旧型バス。一番運賃が安い。
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これは冷房付きの旧型バス。日本の価値観からすればごくごく安い運賃ではあるが、赤バスの倍ぐらい掛かる。
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何カ所か観光地を巡ったのち、BRT(バス高速輸送システム)に乗ってみる。2010年に開業した新しい交通機関であり、駅待合室やバス内は冷房が完備されている。ラーチャプルックからサートーンまで全線通しで乗車した。画像はラーチャプルックで撮影したもので、このガラス張りの建物が待合室であり冷房が効いている。
バスは日本の鉄道車両のような高床式であり、乗降ドアも高い位置にある。したがってバス停(駅)は日本の鉄道のホームのような高床の乗り場がある。そのためバス停(駅)でしか客扱いを行わず、ホームの無い所での乗り降りは出来ない。バス自体は普通の自動車と変わりなく車線変更が出来る。鉄道とバスの中間に位置する乗り物と言えるだろう。
ラーチャブルックを発車するとすぐに交差点を右折するが、ここは専用レーンと優先信号でスムーズに通過する。するとすぐに一般道との共用区間となる。共用区間では3車線ある内の1車線がBRT専用レーンとしてカラー舗装されているが、バスを追い越して一般車がガンガン前を走ってゆく。バスの邪魔をしなければBRTレーンを走っても良いのだろうか?このあたりの細かい事情は分からない。
途中にバス停(駅)があるが、そこは一般車は完全立ち入り禁止の専用レーン上にホームがある。
最高60km/hで快適に走行していくが、上り坂になると途端に速度が40km/h程まで落ちる。中国製のバスだが、非力なのかミッションの特性なのかパワー不足の印象を受ける。
定時刻だったのかは不明だが、渋滞に巻き込まれることも無く終点のサートーンに到着した。乗車してみての印象だが、せっかく専用レーンや優先信号があるのに、バスの非力さで速達性を殺してしまっていると感じる。また60km/hになるとリミッターが働くらしく、周りの一般車と比べるとトロ臭い印象は拭えない(一般車やタクシーは80オーバーで走行している)。一般道の法定最高速度が何km/hなのか分からないが、もう少し速度を上げられないものか。今回乗車したのは平日の15時頃だったが、朝夕の道路混雑時でもBRT優先は守られているのだろうか。
現状では、エアコン付き路線バスと比較して優位な点はほとんど見られない。強いて挙げれば、エアコン付きの待合室でバスを待てる事、土地勘が無い人でもルートや停まる場所が決まっているので利用しやすい事ぐらいだろうか。タイのBRTはまだまだ発展途上と言える。これから路線の拡充や一般車との隔離が進めばより良い交通機関になるだろう。
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