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タイ王国の鉄道はほとんどが国営で運行されている。そしてほとんどが非電化である。空港アクセスや都市交通として電車も走っているが客車列車や夜行列車も多く走り、日本では見られなくなった古き良き時代を味わうことができる。<br />ラオスではタイから乗り入れる国際列車が唯一の鉄道であり、これは世界最短の国際列車とも言われる。今回の旅行は、夜行列車と国際列車の乗車がメインである。<br /><br />【大まかな行程】<br />1日目・・・成田空港→バンコク・スワンナプーム国際空港(ホテル泊)<br />2日目・・・スワンナプーム国際空港→バンコク→ノーンカーイへ(車中泊)<br />3日目・・・(バンコクより)→ノーンカーイ→ターナーレーン(ラオス)→ビエンチャン(ホテル泊)<br />4日目・・・ビエンチャン→ノーンカーイ(タイ)→バンコクへ(車中泊)<br />5日目・・・(ノーンカーイより)→バンコク(ホテル泊)<br />6日目・・・バンコク→トンブリー→ナムトック→トンブリー→バンコク(ホテル泊)<br />7日目・・・バンコク→メークロン→バンコク→スワンナプーム国際空港(ホテル泊)<br />8日目・・・スワンナプーム国際空港→成田空港<br /><br />・このページ内で紹介していることは、気付かずに危ない橋を渡っていたりタブーに触れていたような状況もあるかもしれません。私と同じように行動したとしても100%の安全は保障できません。<br />・ほぼ鉄道旅行に絞ってご紹介するページですので、鉄道とは関係の無い観光等は意図的に省いています。グルメや観光地、ショッピングなどの情報をお探しの方は他所様のサイトをご覧ください。

2013年4月 タイ・ラオス鉄道の旅 6~8日目(全8日間)

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2013/04/19 - 2013/04/26

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kiro184

kiro184さん

タイ王国の鉄道はほとんどが国営で運行されている。そしてほとんどが非電化である。空港アクセスや都市交通として電車も走っているが客車列車や夜行列車も多く走り、日本では見られなくなった古き良き時代を味わうことができる。
ラオスではタイから乗り入れる国際列車が唯一の鉄道であり、これは世界最短の国際列車とも言われる。今回の旅行は、夜行列車と国際列車の乗車がメインである。

【大まかな行程】
1日目・・・成田空港→バンコク・スワンナプーム国際空港(ホテル泊)
2日目・・・スワンナプーム国際空港→バンコク→ノーンカーイへ(車中泊)
3日目・・・(バンコクより)→ノーンカーイ→ターナーレーン(ラオス)→ビエンチャン(ホテル泊)
4日目・・・ビエンチャン→ノーンカーイ(タイ)→バンコクへ(車中泊)
5日目・・・(ノーンカーイより)→バンコク(ホテル泊)
6日目・・・バンコク→トンブリー→ナムトック→トンブリー→バンコク(ホテル泊)
7日目・・・バンコク→メークロン→バンコク→スワンナプーム国際空港(ホテル泊)
8日目・・・スワンナプーム国際空港→成田空港

・このページ内で紹介していることは、気付かずに危ない橋を渡っていたりタブーに触れていたような状況もあるかもしれません。私と同じように行動したとしても100%の安全は保障できません。
・ほぼ鉄道旅行に絞ってご紹介するページですので、鉄道とは関係の無い観光等は意図的に省いています。グルメや観光地、ショッピングなどの情報をお探しの方は他所様のサイトをご覧ください。

旅行の満足度
4.0
交通
3.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • ◆6日目<br />【地獄の一日】<br />この日は、バンコクより西にあるナムトックまでの鉄道線に乗車する。線名の呼称は様々あるが、ここではトンブリー〜ナムトック間を一括して「ナムトック線」と記述する。<br />このナムトック線はかつて日本軍により「泰緬鉄道」として建設された路線で、映画「戦場に架ける橋」の舞台にもなった場所だ。今回の旅行では、バンコクからの日帰りで乗車した。<br /><br /> バンコクでの始発駅は、フアラムポーンではなくトンブリーである。トンブリー駅はフアラムポーンとはチャオプラヤー川を挟んで対岸に位置し、観光スポットからも離れている。そのため朝ホテルを出発し、チャオプラヤー・エクスプレス・ボート(乗り合いボート)でトンブリー駅近くのワンランまで移動する。時間は朝6:40頃とラッシュ前のためか、15分待ってもボートがやって来ない。20分程待ってようやくボートが到着した。早朝は観光便も無いため運航本数が極端に減るらしく、利用する場合は30分程度余分に時間を見ておいた方がいいだろう。<br />さらにワンランでボートを下りてからは徒歩でトンブリー駅へ向かったが見事に道を間違えてしまい、トンブリー駅に着いた頃は汗だくだった。<br />画像は、GE型4044号機。乗車するナムトック行きの客車に連結されるところ。

    ◆6日目
    【地獄の一日】
    この日は、バンコクより西にあるナムトックまでの鉄道線に乗車する。線名の呼称は様々あるが、ここではトンブリー〜ナムトック間を一括して「ナムトック線」と記述する。
    このナムトック線はかつて日本軍により「泰緬鉄道」として建設された路線で、映画「戦場に架ける橋」の舞台にもなった場所だ。今回の旅行では、バンコクからの日帰りで乗車した。

     バンコクでの始発駅は、フアラムポーンではなくトンブリーである。トンブリー駅はフアラムポーンとはチャオプラヤー川を挟んで対岸に位置し、観光スポットからも離れている。そのため朝ホテルを出発し、チャオプラヤー・エクスプレス・ボート(乗り合いボート)でトンブリー駅近くのワンランまで移動する。時間は朝6:40頃とラッシュ前のためか、15分待ってもボートがやって来ない。20分程待ってようやくボートが到着した。早朝は観光便も無いため運航本数が極端に減るらしく、利用する場合は30分程度余分に時間を見ておいた方がいいだろう。
    さらにワンランでボートを下りてからは徒歩でトンブリー駅へ向かったが見事に道を間違えてしまい、トンブリー駅に着いた頃は汗だくだった。
    画像は、GE型4044号機。乗車するナムトック行きの客車に連結されるところ。

  • 客車は5両あり全て3等車でエアコンは無い。7:50の定刻にトンブリー駅を発車する。発車してすぐはガタガタ線路で民家の軒先が客車スレスレまである区間を走るが、15分程でタリンチャン分岐駅に到着する。ここからはしばらくマレーシアに至る南本線を走るため線路状態は良くなる。<br />場所は不明だが8:47頃に画像のような上り列車とすれ違う。2等寝台が連結された長距離列車と思われる。その後も急行の通過待ちで何度か停車する。

    客車は5両あり全て3等車でエアコンは無い。7:50の定刻にトンブリー駅を発車する。発車してすぐはガタガタ線路で民家の軒先が客車スレスレまである区間を走るが、15分程でタリンチャン分岐駅に到着する。ここからはしばらくマレーシアに至る南本線を走るため線路状態は良くなる。
    場所は不明だが8:47頃に画像のような上り列車とすれ違う。2等寝台が連結された長距離列車と思われる。その後も急行の通過待ちで何度か停車する。

  • 9:32頃、場所不明だが駅も何もない本線上で突然停車する。前方を見ると今までこの列車を牽引していた機関車が切り離されて客車から離れていく。本線上に客車のみが踏切を塞いで取り残される。事故か?故障か?そんなことを考え始めた頃に別の機関車が連結される。実は500m程前方に停車場があり、新たな機関車がそこから回送され連結されたのだ。それでは今までの機関車は?というと、この列車と反対方向へ向かう上り列車に連結されている。つまり上下の列車で機関車を交換したのだ。<br />画像では、今までこの列車を牽引してきたGE4044号機が上り列車に連結されている。<br />駅ではない本線上に乗客を乗せた客車だけ放置して機関車交換するなど、日本では考えられない。しかしこの方法であれば2線しか線路が無くてもお互いの機関車を交換出来る。あらかじめこのような車両運用なのだろうか?不具合が発生したため早く機関区に帰すためだろうか?

    9:32頃、場所不明だが駅も何もない本線上で突然停車する。前方を見ると今までこの列車を牽引していた機関車が切り離されて客車から離れていく。本線上に客車のみが踏切を塞いで取り残される。事故か?故障か?そんなことを考え始めた頃に別の機関車が連結される。実は500m程前方に停車場があり、新たな機関車がそこから回送され連結されたのだ。それでは今までの機関車は?というと、この列車と反対方向へ向かう上り列車に連結されている。つまり上下の列車で機関車を交換したのだ。
    画像では、今までこの列車を牽引してきたGE4044号機が上り列車に連結されている。
    駅ではない本線上に乗客を乗せた客車だけ放置して機関車交換するなど、日本では考えられない。しかしこの方法であれば2線しか線路が無くてもお互いの機関車を交換出来る。あらかじめこのような車両運用なのだろうか?不具合が発生したため早く機関区に帰すためだろうか?

  • 機関車をALS型(多分)に付け替えてからさらに走ると、海上コンテナの積み下ろしスペースを持つ駅があった。タイ国鉄では貨物輸送も盛んなことを物語っている。

    機関車をALS型(多分)に付け替えてからさらに走ると、海上コンテナの積み下ろしスペースを持つ駅があった。タイ国鉄では貨物輸送も盛んなことを物語っている。

  • 11:15頃にカンチャナブリーに到着する。この時点で少なくとも20分は遅れている。余計な機関車交換をしたからだろうか?カンチャナブリーでは、前方にツーリスト用と思われる客車を4両増結する。ツーリスト客車は欧米系の観光客で満席。機関車が切り離され入れ替え作業を行う。この駅では、トンブリーから乗車してきた観光客の半分ぐらいが下車していった。<br />←増結されるツーリスト車両

    11:15頃にカンチャナブリーに到着する。この時点で少なくとも20分は遅れている。余計な機関車交換をしたからだろうか?カンチャナブリーでは、前方にツーリスト用と思われる客車を4両増結する。ツーリスト客車は欧米系の観光客で満席。機関車が切り離され入れ替え作業を行う。この駅では、トンブリーから乗車してきた観光客の半分ぐらいが下車していった。
    ←増結されるツーリスト車両

  • カンチャナブリー駅に留置されていた怪しげなトロッコ列車。団体客が来たり休日の時にはクウェー川鉄橋を渡るらしい。

    カンチャナブリー駅に留置されていた怪しげなトロッコ列車。団体客が来たり休日の時にはクウェー川鉄橋を渡るらしい。

  • カンチャナブリーを発車するとすぐにクウェー川鉄橋駅に停車。ここでタイ人と思われる観光客が大勢乗って来て、車内は一気に満席になる。<br />いよいよ戦場に架ける橋を渡る。この橋について、私なんかの薄っぺらい説明は不要だろう。鉄橋の入り口には爆弾の中身を抜いたものが飾られている。

    カンチャナブリーを発車するとすぐにクウェー川鉄橋駅に停車。ここでタイ人と思われる観光客が大勢乗って来て、車内は一気に満席になる。
    いよいよ戦場に架ける橋を渡る。この橋について、私なんかの薄っぺらい説明は不要だろう。鉄橋の入り口には爆弾の中身を抜いたものが飾られている。

  • 鉄橋やその周辺は観光地になっており、列車が来ない時は鉄橋上を歩いて渡ることが出来る。列車が来ると、このように退避所に入ってやり過ごす。日本では見られないでアバウトな光景。

    鉄橋やその周辺は観光地になっており、列車が来ない時は鉄橋上を歩いて渡ることが出来る。列車が来ると、このように退避所に入ってやり過ごす。日本では見られないでアバウトな光景。

  • クウェー川沿いになぜか旭日旗が飾られている。ここはレンタルボート店らしい。

    クウェー川沿いになぜか旭日旗が飾られている。ここはレンタルボート店らしい。

  • クウェー川鉄橋を過ぎてしばらく走ると、川沿いの地形が険しい箇所に差し掛かる。岩盤を切り通した区間だが、工事量を少なくするために列車が走れるギリギリの量しか削らなかったらしい。手を伸ばせば岩に触れるほど近いので、迂闊に窓から手や顔を出すと怪我をする。

    クウェー川鉄橋を過ぎてしばらく走ると、川沿いの地形が険しい箇所に差し掛かる。岩盤を切り通した区間だが、工事量を少なくするために列車が走れるギリギリの量しか削らなかったらしい。手を伸ばせば岩に触れるほど近いので、迂闊に窓から手や顔を出すと怪我をする。

  • ナムトック線ではクウェー川鉄橋と並ぶ名所であるアルヒル桟道橋に差し掛かる。アルヒル桟道橋は旧日本軍が建設した橋であり、今でも架柱2段という独自の工法のまま使用されている。土台はコンクリートになっているが橋は木製だ。列車はここを5km/hで恐る恐る渡る。たくさんの乗客が窓から下を眺めている。<br /> 13:20にワンポーに到着する。ナムトックを折り返して発車する時間をとうに過ぎているが、未だにナムトックへ着く気配が無い。一体いつになる事やら。

    ナムトック線ではクウェー川鉄橋と並ぶ名所であるアルヒル桟道橋に差し掛かる。アルヒル桟道橋は旧日本軍が建設した橋であり、今でも架柱2段という独自の工法のまま使用されている。土台はコンクリートになっているが橋は木製だ。列車はここを5km/hで恐る恐る渡る。たくさんの乗客が窓から下を眺めている。
     13:20にワンポーに到着する。ナムトックを折り返して発車する時間をとうに過ぎているが、未だにナムトックへ着く気配が無い。一体いつになる事やら。

  • 場所は不明だが、保線用マルタイと日本から譲渡されたキハ58の成れの果て。マルタイはエンジンを掛けて準備中で、この列車が通過してから作業を行うのだろう。キハ58は現在営業用で使用されるものは無く、工事用の控車に使われたり、使用することなく放置されているらしい。

    場所は不明だが、保線用マルタイと日本から譲渡されたキハ58の成れの果て。マルタイはエンジンを掛けて準備中で、この列車が通過してから作業を行うのだろう。キハ58は現在営業用で使用されるものは無く、工事用の控車に使われたり、使用することなく放置されているらしい。

  • ナムトックに到着する。タイの駅名はホームの両端に表示されている。<br />13:45に1時間10分遅れで終点のナムトック到着。列車は機関車を反対へ付け替える(機回しする)とすぐに発車する。ナムトックでの停車時間は15分程で、折り返しの切符を買うだけで精一杯で駅前に出る余裕も無かった。14:01に1時間6分遅れでナムトックを発車し、今来た道を戻りバンコクへ向かう。

    ナムトックに到着する。タイの駅名はホームの両端に表示されている。
    13:45に1時間10分遅れで終点のナムトック到着。列車は機関車を反対へ付け替える(機回しする)とすぐに発車する。ナムトックでの停車時間は15分程で、折り返しの切符を買うだけで精一杯で駅前に出る余裕も無かった。14:01に1時間6分遅れでナムトックを発車し、今来た道を戻りバンコクへ向かう。

  • 今まで特に触れていなかったが、暑い。この列車はオール非冷房である。朝はさわやかな風を感じながらの乗車だったが昼ぐらいになると気温も上昇して、窓から入ってくる風は熱風になる。外気温は38℃程あるだろう。加えて線路が悪い事と沿線に未舗装の道路が多い事により、走行すると砂埃が舞い上がる。顔中砂まみれになり髪の毛はまるで運動会の後のようにバッサバサになる。噴き出る汗をタオルで拭っているが、そのタオルは砂で真っ黒になっている。<br />おまけにナムトックの折り返し時間に駅前で昼食を取ろうと思っていたが、列車の遅れにより計画が破綻。車内の売り子から買ったホットケーキとドーナツ1つずつだけで昼食終了になる。<br />暑さ、砂埃、空腹、さらに今はどこに居ていつ着くか分からない。この世の地獄のような状態で乗車を続ける。今夜の宿はバンコクに予約済みで、大きな荷物もそこで預かって貰っているため何としてもバンコクへ帰らなくてはならない。しかしこの調子だと定刻に着くはずも無く、一体バンコクにはいつ着くのか想像も付かない。

    今まで特に触れていなかったが、暑い。この列車はオール非冷房である。朝はさわやかな風を感じながらの乗車だったが昼ぐらいになると気温も上昇して、窓から入ってくる風は熱風になる。外気温は38℃程あるだろう。加えて線路が悪い事と沿線に未舗装の道路が多い事により、走行すると砂埃が舞い上がる。顔中砂まみれになり髪の毛はまるで運動会の後のようにバッサバサになる。噴き出る汗をタオルで拭っているが、そのタオルは砂で真っ黒になっている。
    おまけにナムトックの折り返し時間に駅前で昼食を取ろうと思っていたが、列車の遅れにより計画が破綻。車内の売り子から買ったホットケーキとドーナツ1つずつだけで昼食終了になる。
    暑さ、砂埃、空腹、さらに今はどこに居ていつ着くか分からない。この世の地獄のような状態で乗車を続ける。今夜の宿はバンコクに予約済みで、大きな荷物もそこで預かって貰っているため何としてもバンコクへ帰らなくてはならない。しかしこの調子だと定刻に着くはずも無く、一体バンコクにはいつ着くのか想像も付かない。

  • 客車は非冷房のボックスシート。扇風機があるが一部は壊れていて動かない。壁に穴があいている箇所もある。<br /> カンチャナブリーには1時間40分遅れで到着。この列車の往路や先日の東北線(ノーンカーイ方面)の列車もそうだが、長時間の停車や極端な徐行も無く走っているのに列車はどんどん遅れていく。そもそものダイヤ設定に無理があるのではないだろうか。<br /><br />カンチャナブリーでは対向列車待ち合わせのため30分程停車する。反対方向の列車も30分以上遅れているようだ。<br />カンチャナブリーを発車した頃にはすでに16:10になっており、カンチャナブリーでこのまま一泊したい・・・川岸のホテルを眺めながら思った。

    客車は非冷房のボックスシート。扇風機があるが一部は壊れていて動かない。壁に穴があいている箇所もある。
     カンチャナブリーには1時間40分遅れで到着。この列車の往路や先日の東北線(ノーンカーイ方面)の列車もそうだが、長時間の停車や極端な徐行も無く走っているのに列車はどんどん遅れていく。そもそものダイヤ設定に無理があるのではないだろうか。

    カンチャナブリーでは対向列車待ち合わせのため30分程停車する。反対方向の列車も30分以上遅れているようだ。
    カンチャナブリーを発車した頃にはすでに16:10になっており、カンチャナブリーでこのまま一泊したい・・・川岸のホテルを眺めながら思った。

  • 非冷房のためデッキのドアは開けっ放しで、転落すればただでは済まない。なお列車内は全て禁煙だが、このデッキなら喫煙が黙認されているようだ。<br /> その後もトンブリーへ向かってひた走るが、途中駅で急行列車の通過待ち、ディーゼル快速の追い越し待ち、先行列車がいるための停止などを繰り返してどんどん遅れていく。19時になると辺りは真っ暗になってしまった。車窓からはタイの田舎町の夜の様子が見える。カラフルな蛍光灯が灯り日本の縁日のような雰囲気のマーケットもある。他の場所では明りの乏しい暗闇でたくさんの人が集まっている。貧しい家庭では、たった1本の短い蛍光灯の下で夕食を取っている。バンコクに居ては見られない光景が見られた事は良い経験になった(このようにポジティブに考えないとこの列車の乗車には耐えられない)。<br /><br /> 結局終点のトンブリーに到着したのは20:30頃、実に3時間遅れだった。ナムトックで15分間ホームへ降りた以外は、12時間半もぶっ通しで乗車していた日だった。<br />予定ではチャオプラヤー・エクスプレス・ボートでホテルへ戻るはずだったが、ボートの営業は終了しているらしいのでタクシーで一番近いBTSの駅まで移動する。ホテルへ到着後はコンビニで仕入れた弁当を軽く食べて、シャワーと冷房のありがたみを噛みしめながら早めに就寝した。

    非冷房のためデッキのドアは開けっ放しで、転落すればただでは済まない。なお列車内は全て禁煙だが、このデッキなら喫煙が黙認されているようだ。
     その後もトンブリーへ向かってひた走るが、途中駅で急行列車の通過待ち、ディーゼル快速の追い越し待ち、先行列車がいるための停止などを繰り返してどんどん遅れていく。19時になると辺りは真っ暗になってしまった。車窓からはタイの田舎町の夜の様子が見える。カラフルな蛍光灯が灯り日本の縁日のような雰囲気のマーケットもある。他の場所では明りの乏しい暗闇でたくさんの人が集まっている。貧しい家庭では、たった1本の短い蛍光灯の下で夕食を取っている。バンコクに居ては見られない光景が見られた事は良い経験になった(このようにポジティブに考えないとこの列車の乗車には耐えられない)。

     結局終点のトンブリーに到着したのは20:30頃、実に3時間遅れだった。ナムトックで15分間ホームへ降りた以外は、12時間半もぶっ通しで乗車していた日だった。
    予定ではチャオプラヤー・エクスプレス・ボートでホテルへ戻るはずだったが、ボートの営業は終了しているらしいのでタクシーで一番近いBTSの駅まで移動する。ホテルへ到着後はコンビニで仕入れた弁当を軽く食べて、シャワーと冷房のありがたみを噛みしめながら早めに就寝した。

  • ◆7日目<br />【メークローン線に乗る】<br /> この日はバンコク郊外のメークローン線に乗車する。この路線はウォンウィエン・ヤイ〜マハーチャイ間、バーンレーム〜メークローン間の2路線に分かれており、マハーチャイとバーンレームの間は川があるため渡し船が運航されている。ここでは、2つの路線を一括して「メークローン線」と呼ぶことにする。<br />バンコク側の始発駅はウォンウィエン・ヤイ駅で、フアラムポーン駅ともトンブリー駅とも違う場所にある。この国鉄ウォンウィエン・ヤイ駅はBTSのウォンウィエン・ヤイ駅から徒歩8分程の所にあるためアクセスは比較的容易だ。<br /><br />余裕を持ってウォンウィエン・ヤイに到着したため、予定より1本早い7:40発の列車でマハーチャイへ向かうことにする。<br />ところが発車時刻になっても列車がやって来ない。折り返し列車が遅れているようだ。朝の通勤ラッシュ時間帯のためであろうか。その後、マハーチャイからの列車は20分遅れで到着し、折り返しマハーチャイ行きは10分遅れで発車した。

    ◆7日目
    【メークローン線に乗る】
     この日はバンコク郊外のメークローン線に乗車する。この路線はウォンウィエン・ヤイ〜マハーチャイ間、バーンレーム〜メークローン間の2路線に分かれており、マハーチャイとバーンレームの間は川があるため渡し船が運航されている。ここでは、2つの路線を一括して「メークローン線」と呼ぶことにする。
    バンコク側の始発駅はウォンウィエン・ヤイ駅で、フアラムポーン駅ともトンブリー駅とも違う場所にある。この国鉄ウォンウィエン・ヤイ駅はBTSのウォンウィエン・ヤイ駅から徒歩8分程の所にあるためアクセスは比較的容易だ。

    余裕を持ってウォンウィエン・ヤイに到着したため、予定より1本早い7:40発の列車でマハーチャイへ向かうことにする。
    ところが発車時刻になっても列車がやって来ない。折り返し列車が遅れているようだ。朝の通勤ラッシュ時間帯のためであろうか。その後、マハーチャイからの列車は20分遅れで到着し、折り返しマハーチャイ行きは10分遅れで発車した。

  • ←途中のどこかの駅ですれ違ったウォンウィエン・ヤイ行き。<br /> 私が乗車した列車、途中ですれ違った列車双方とも、ステンレス製の気動車4両編成だった。ウォンウィエン・ヤイへ向かう列車は混雑していた。

    ←途中のどこかの駅ですれ違ったウォンウィエン・ヤイ行き。
     私が乗車した列車、途中ですれ違った列車双方とも、ステンレス製の気動車4両編成だった。ウォンウィエン・ヤイへ向かう列車は混雑していた。

  • 車内はセミクロスシートだが、座席はプラスチック製のため座ると痛い。冷房は無い。<br />メークローン線は、昨日までに乗った東北線やナムトック線とは比較にならないほど線路が悪い。しっかり座っていないと椅子から振り落とされるほど揺れる。しかし所々でPC枕木に交換する作業が行われていたので、徐々にではあるが改善が図られているようだ。

    車内はセミクロスシートだが、座席はプラスチック製のため座ると痛い。冷房は無い。
    メークローン線は、昨日までに乗った東北線やナムトック線とは比較にならないほど線路が悪い。しっかり座っていないと椅子から振り落とされるほど揺れる。しかし所々でPC枕木に交換する作業が行われていたので、徐々にではあるが改善が図られているようだ。

  • 遅れが少し増大して終点のマハーチャイに到着する。マハーチャイ駅は列車すれすれまで露店が広げられ、使われていない線路上も占領されている。

    遅れが少し増大して終点のマハーチャイに到着する。マハーチャイ駅は列車すれすれまで露店が広げられ、使われていない線路上も占領されている。

  • マハーチャイの線路終端部にはには車両基地があり、マハーチャイ側の路線で使われる気動車が待機している。マハーチャイ駅は駅、車庫、露店(市場)が渾然一体となって独特の雰囲気を醸し出している。ゴチャゴチャし過ぎていて、どこまでが市場でどこからが車両基地なのか区別が付かない。

    マハーチャイの線路終端部にはには車両基地があり、マハーチャイ側の路線で使われる気動車が待機している。マハーチャイ駅は駅、車庫、露店(市場)が渾然一体となって独特の雰囲気を醸し出している。ゴチャゴチャし過ぎていて、どこまでが市場でどこからが車両基地なのか区別が付かない。

  • マハーチャイ駅を出て、5分程歩くと渡し船乗り場がある。この川があるためにメークローン線は東西に分離されているのだ。<br />一隻の船が休みなく動き高頻度で運航される渡し船。運賃は3B(日本円で約¥10)。人のみならずバイクも乗れるため船の中央付近にスクーターが乗っている。スクーターは跨ったまま乗船するため、船内はとんでもない事になっている。<br /><br /> バーンレームの船着き場に着きバーンレーム駅を目指して歩くが、少し歩いても駅が見当たらない。詳細な地図を持って来なかったため自力で探すことを諦め、船着き場に居た人力サムロー(自転車と人力車が合体したようなタクシー)に乗ることにする。運賃は交渉制のため、「10B?」と尋ねてみるが運転手は「30B!」と言って譲らない。外国人のため足元を見られているのだろうが、この暑さの中で日本円でたかだか¥50ぐらいを値切るのも馬鹿らしくなり「30、OK」と言って乗車する。周りに居た他の運転手が、私を乗せる運転手に拍手したり「やったな!」みたいなことを言っている。相場よりかなり高いのだろうがこっちはもう歩きたくないんだ、早く駅まで連れて行ってくれ。<br />70歳ぐらいのヨボヨボの爺さんが運転するサムローは、途中で幼稚園のグラウンドらしきところを横切って5分ぐらいで駅に着いた。おそらく自力で探しても駅へ行く道は見つからなかっただろう。30B払って降りると、運転手に握手を求められた。日本円にすれば相場より多く払った額は¥50ぐらいだろうが、サムローの運転手にとってはかなりの額なのであろう。少しボッタグられたのであろうが悪い気はしなかった。

    マハーチャイ駅を出て、5分程歩くと渡し船乗り場がある。この川があるためにメークローン線は東西に分離されているのだ。
    一隻の船が休みなく動き高頻度で運航される渡し船。運賃は3B(日本円で約¥10)。人のみならずバイクも乗れるため船の中央付近にスクーターが乗っている。スクーターは跨ったまま乗船するため、船内はとんでもない事になっている。

     バーンレームの船着き場に着きバーンレーム駅を目指して歩くが、少し歩いても駅が見当たらない。詳細な地図を持って来なかったため自力で探すことを諦め、船着き場に居た人力サムロー(自転車と人力車が合体したようなタクシー)に乗ることにする。運賃は交渉制のため、「10B?」と尋ねてみるが運転手は「30B!」と言って譲らない。外国人のため足元を見られているのだろうが、この暑さの中で日本円でたかだか¥50ぐらいを値切るのも馬鹿らしくなり「30、OK」と言って乗車する。周りに居た他の運転手が、私を乗せる運転手に拍手したり「やったな!」みたいなことを言っている。相場よりかなり高いのだろうがこっちはもう歩きたくないんだ、早く駅まで連れて行ってくれ。
    70歳ぐらいのヨボヨボの爺さんが運転するサムローは、途中で幼稚園のグラウンドらしきところを横切って5分ぐらいで駅に着いた。おそらく自力で探しても駅へ行く道は見つからなかっただろう。30B払って降りると、運転手に握手を求められた。日本円にすれば相場より多く払った額は¥50ぐらいだろうが、サムローの運転手にとってはかなりの額なのであろう。少しボッタグられたのであろうが悪い気はしなかった。

  • バーンレーム駅には、メークローン行き列車が発車する50分前に着いてしまった。周囲の写真を撮ったり日陰で休憩しながら時間を潰す。2両の気動車がいるが、これは予備車であり今日は使われないようだ。<br />バーンレーム駅はホームが地元の生活道路になっているようで、時折バイクが通り抜けて行く。そして駅のホームに面して長屋のような住宅がある。玄関にはきちんと番地表示もあるため正式な住宅のようだ。暑い地域のためかどの家も玄関扉を開け放しているため家の中が丸見えだ。しかしホームは地元の人が行き交い、私のような変な外国人が歩いているにもかかわらず、オバちゃんはごろ寝してテレビを見て、子供はパソコンでゲームをしているなど特に気にする様子は無い。

    バーンレーム駅には、メークローン行き列車が発車する50分前に着いてしまった。周囲の写真を撮ったり日陰で休憩しながら時間を潰す。2両の気動車がいるが、これは予備車であり今日は使われないようだ。
    バーンレーム駅はホームが地元の生活道路になっているようで、時折バイクが通り抜けて行く。そして駅のホームに面して長屋のような住宅がある。玄関にはきちんと番地表示もあるため正式な住宅のようだ。暑い地域のためかどの家も玄関扉を開け放しているため家の中が丸見えだ。しかしホームは地元の人が行き交い、私のような変な外国人が歩いているにもかかわらず、オバちゃんはごろ寝してテレビを見て、子供はパソコンでゲームをしているなど特に気にする様子は無い。

  • メークローンから到着した列車が10:00にバーンレームに到着し折り返し10:10発メークローン行きとなるのだが、列車が到着したのは25分遅れの10:25、折り返しのメークローン行きは22分遅れで発車する。<br />2両編成の気動車だが、バーンレーム駅に留置されている2両と合わせて、気動車4両がメークローン側の路線の全車両である。交換設備は無いため、2両編成の気動車が1組成で一日4往復の仕業をこなすだけである。

    メークローンから到着した列車が10:00にバーンレームに到着し折り返し10:10発メークローン行きとなるのだが、列車が到着したのは25分遅れの10:25、折り返しのメークローン行きは22分遅れで発車する。
    2両編成の気動車だが、バーンレーム駅に留置されている2両と合わせて、気動車4両がメークローン側の路線の全車両である。交換設備は無いため、2両編成の気動車が1組成で一日4往復の仕業をこなすだけである。

  • バーンレームを発車すると、併用軌道のような区間を走る。

    バーンレームを発車すると、併用軌道のような区間を走る。

  • 途中のバーンクラチョ駅。乗降場のような駅で、短いホームと小さな待合小屋のみがある。

    途中のバーンクラチョ駅。乗降場のような駅で、短いホームと小さな待合小屋のみがある。

  • タイの一軒家には、玄関前や庭にこのような小さな祠のようなものがある。仏教関係のものと思われるが、日本であれば神棚のようなものだろうか。家が立派であるほど祠も立派で大きなものが置かれている。

    タイの一軒家には、玄関前や庭にこのような小さな祠のようなものがある。仏教関係のものと思われるが、日本であれば神棚のようなものだろうか。家が立派であるほど祠も立派で大きなものが置かれている。

  • 終点のメークローンが近くなると、線路の両側に露店のようなものが増えてきた。<br />ここは線路上に露店が展開する「メークローン市場」である。日本のテレビやメディアでも「折り畳み市場」「線路マーケット」などとして珍風景として紹介されることが多いので、ご存知の方もいるだろう。線路ギリギリに店があるんだなぁと思うが、こんなのは序の口である。

    終点のメークローンが近くなると、線路の両側に露店のようなものが増えてきた。
    ここは線路上に露店が展開する「メークローン市場」である。日本のテレビやメディアでも「折り畳み市場」「線路マーケット」などとして珍風景として紹介されることが多いので、ご存知の方もいるだろう。線路ギリギリに店があるんだなぁと思うが、こんなのは序の口である。

  • 画像は、車掌の許可を得て列車最後部の助手席から撮影している。<br />最後部からの見どころはこれ。列車が通り過ぎるとすぐに畳まれていたテントや商品を広げ始める。つまり列車が来る時間になると迅速に撤収できるように工夫されているのだ。

    画像は、車掌の許可を得て列車最後部の助手席から撮影している。
    最後部からの見どころはこれ。列車が通り過ぎるとすぐに畳まれていたテントや商品を広げ始める。つまり列車が来る時間になると迅速に撤収できるように工夫されているのだ。

  • 終点のメークローンには25分遅れの11:35到着。メークローン駅から続くメークロン市場を散策する。<br />中央に石が敷かれて人が歩いている所が線路である。線路のすぐ外側に商品を並べている。右側の肉が載ったテーブルの下には車輪が付いており、列車が来る時間になるとすぐ引っ込めるらしい。それぞれの店でテント(日除け)を出している。<br />まるで廃線跡のような情景だが、1日に4往復の列車が毎日行き来する現役の鉄道路線なのだ。そして市場で生ものを販売していることもあり、臭くて汚い。<br /><br /> 先程私が乗って来た列車は、折り返してバーンレームへ向かう。その列車が市場を通過する所を見るために良さそうな場所を探し待機する。11:30発のバーンレーム行きは、15分程遅れてメークローンを発車する。発車直前に駅の鐘と列車の警笛が鳴ると、市場に広げられたテントや商品、テーブル、籠などが一斉に片付けられて、人々も空いたスペースに隠れるように掃けていく。

    終点のメークローンには25分遅れの11:35到着。メークローン駅から続くメークロン市場を散策する。
    中央に石が敷かれて人が歩いている所が線路である。線路のすぐ外側に商品を並べている。右側の肉が載ったテーブルの下には車輪が付いており、列車が来る時間になるとすぐ引っ込めるらしい。それぞれの店でテント(日除け)を出している。
    まるで廃線跡のような情景だが、1日に4往復の列車が毎日行き来する現役の鉄道路線なのだ。そして市場で生ものを販売していることもあり、臭くて汚い。

     先程私が乗って来た列車は、折り返してバーンレームへ向かう。その列車が市場を通過する所を見るために良さそうな場所を探し待機する。11:30発のバーンレーム行きは、15分程遅れてメークローンを発車する。発車直前に駅の鐘と列車の警笛が鳴ると、市場に広げられたテントや商品、テーブル、籠などが一斉に片付けられて、人々も空いたスペースに隠れるように掃けていく。

  • そして列車がやって来た。凄い迫力である。線路横の地面に並べられているものは売り物のドリアンである。向かいの店の桶や計量器も列車に接触しないギリギリに置かれている。店員はまるで列車の車両限界を把握しているかのようだ。

    そして列車がやって来た。凄い迫力である。線路横の地面に並べられているものは売り物のドリアンである。向かいの店の桶や計量器も列車に接触しないギリギリに置かれている。店員はまるで列車の車両限界を把握しているかのようだ。

  • 列車は15〜20km/hでゆっくりと通過する。線路に並べられたバナナ、マンゴー、ドリアンなどは本当に列車の床下機器ギリギリである。率直な疑問だが商品を列車が通るこんなところに置いておいて果たして売れるのだろうか・・・と思うが、タイではそんな細かい事を気にしていてはキリが無い。<br />列車が通過するとすぐにテントが広げられ、何事も無かったかのように人が行き交うのである。

    列車は15〜20km/hでゆっくりと通過する。線路に並べられたバナナ、マンゴー、ドリアンなどは本当に列車の床下機器ギリギリである。率直な疑問だが商品を列車が通るこんなところに置いておいて果たして売れるのだろうか・・・と思うが、タイではそんな細かい事を気にしていてはキリが無い。
    列車が通過するとすぐにテントが広げられ、何事も無かったかのように人が行き交うのである。

  • メークローン駅の終端部。ここまで列車が入ってくることは無く、黒い車が停まっている側の線路は今は使われていない。機回し用なのかポイントがあるが、すぐ先に車止めがあるのでどんなに短い機関車でも機回し出来ないだろう。かつては川幅が狭く、もう少し先まで線路が伸びていたのかもしれない。<br /><br />この後はメークローン駅のホームにある食堂で昼食を取り、ロットゥー(ミニバスとも言う。ルートが決まっている乗り合いワゴン車)でバンコクへ向かう。翌日の帰国便は朝6時発なので、あとは空港至近のホテルへ泊るために移動するだけである。

    メークローン駅の終端部。ここまで列車が入ってくることは無く、黒い車が停まっている側の線路は今は使われていない。機回し用なのかポイントがあるが、すぐ先に車止めがあるのでどんなに短い機関車でも機回し出来ないだろう。かつては川幅が狭く、もう少し先まで線路が伸びていたのかもしれない。

    この後はメークローン駅のホームにある食堂で昼食を取り、ロットゥー(ミニバスとも言う。ルートが決まっている乗り合いワゴン車)でバンコクへ向かう。翌日の帰国便は朝6時発なので、あとは空港至近のホテルへ泊るために移動するだけである。

  • タイで最後の乗り鉄はエアポートレイルリンクである。タイへ到着した際にはシティーライン(各駅停車タイプ)に乗車したため、今度はエクスプレス(ノンストップタイプ)に乗車する。この時はキャンペーン中らしく運賃は90Bだった。しかしそれでもシティーラインと比べて倍近く高い。<br />さらに欠点があり、乗車駅ではエクスプレスとシティーラインの切符と改札口は別々で、どちらが先に目的地に着くのか分からない。途中駅(マッカサンとパヤータイ)で双方を乗り換える際も改めて切符を買い直す必要がある。今回は運良く乗車したエクスプレスが先に出発したが、高い運賃の方が先に着くとは限らないので注意が必要だ。<br /> 17時頃ホテルへチェックインし、翌日は午前3時に起床するため早めに就寝した。これでタイ、ラオスの鉄道旅行は無事に終了した。<br /><br />◆8日目<br />【帰国の日】<br /> この日は特筆するようなことは何も無く、スワンナプームを6時に出発して成田空港へは日本時間14時頃到着。4時間の待ち合わせののちに地元へ向かう国内線に搭乗した。<br />

    タイで最後の乗り鉄はエアポートレイルリンクである。タイへ到着した際にはシティーライン(各駅停車タイプ)に乗車したため、今度はエクスプレス(ノンストップタイプ)に乗車する。この時はキャンペーン中らしく運賃は90Bだった。しかしそれでもシティーラインと比べて倍近く高い。
    さらに欠点があり、乗車駅ではエクスプレスとシティーラインの切符と改札口は別々で、どちらが先に目的地に着くのか分からない。途中駅(マッカサンとパヤータイ)で双方を乗り換える際も改めて切符を買い直す必要がある。今回は運良く乗車したエクスプレスが先に出発したが、高い運賃の方が先に着くとは限らないので注意が必要だ。
     17時頃ホテルへチェックインし、翌日は午前3時に起床するため早めに就寝した。これでタイ、ラオスの鉄道旅行は無事に終了した。

    ◆8日目
    【帰国の日】
     この日は特筆するようなことは何も無く、スワンナプームを6時に出発して成田空港へは日本時間14時頃到着。4時間の待ち合わせののちに地元へ向かう国内線に搭乗した。

  • 【タイ・ラオス鉄道旅行を振り返って】<br /> 予定していた列車には全て乗車することが出来た。しかし今回の旅行は、タイの鉄道の遅延に振り回されるような旅だった。もちろん事前に情報を調べておいたが、今でも3時間程度の遅れは当たり前と言う状態が続いている。遅延の原因は様々あるだろうが、実際の運行状況に即したダイヤが組まれていないのではないだろうか?ナムトック線では途中駅での機関車交換や増結があったが、このための作業時間が予めダイヤに反映されていたとは到底思えない。また単線区間が多いため、1つの列車が遅れることでタイ全土へ遅延が広がってしまう事にもなっていると思う。さらにこれは憶測であるが、線路状態が極端に悪い箇所が多く、運転士の判断で速度を低下させて走行することも多いのだと思う(これは安全のためなので運転士を批判するつもりは毛頭無い。組織側が現状を反映させないダイヤを組むことが悪いのである)。<br /><br /> 印象的だったのが、列車がいくら遅れても文句を言う地元の人は誰も居なかった事である。怒ったり文句を言っても早く着かない事を分かっているからだろう。遅延が日常化しているので諦めているという見方もあるが・・・。日本のようにどうにもならない状況なのに駅員や乗務員へ怒鳴り散らす様子とは全く違う国民性のようだ。駅員や乗務員だって好きで遅らせている訳ではない事をタイ人は十分分かっているのだろう。<br /> しかし大幅な遅延はやっぱり何とかして欲しいものだ。タイでは線路の改修や複線化工事が至る所で行われているので、これらが完成すればスムーズな運行が可能になるだろう。タイ国鉄の今後に期待したい。<br /><br /> 旅行等でタイ国鉄を利用しようと考えている方へ差出がましいがアドバイスしたい。タイ国鉄の遅延は日常的で慢性的なものである。もし利用する場合はたっぷりと余裕をもった行程を組むことをお勧めする。遅延具合によっては鉄道利用をあきらめてバスなどへ切り替える判断も必要だろう。ガイドブックに書かれている「バンコク始発は遅れない」「短い区間列車やメークローン線は遅れない」という紹介も全く当てにならない。今回の私の旅ではバンコク始発列車が始発駅で40分発車が遅れたり、メークローン線でも30分程度の遅れが常態化していた。やはり鉄道を利用する際は少なくとも1時間以上の余裕は必要である。

    【タイ・ラオス鉄道旅行を振り返って】
     予定していた列車には全て乗車することが出来た。しかし今回の旅行は、タイの鉄道の遅延に振り回されるような旅だった。もちろん事前に情報を調べておいたが、今でも3時間程度の遅れは当たり前と言う状態が続いている。遅延の原因は様々あるだろうが、実際の運行状況に即したダイヤが組まれていないのではないだろうか?ナムトック線では途中駅での機関車交換や増結があったが、このための作業時間が予めダイヤに反映されていたとは到底思えない。また単線区間が多いため、1つの列車が遅れることでタイ全土へ遅延が広がってしまう事にもなっていると思う。さらにこれは憶測であるが、線路状態が極端に悪い箇所が多く、運転士の判断で速度を低下させて走行することも多いのだと思う(これは安全のためなので運転士を批判するつもりは毛頭無い。組織側が現状を反映させないダイヤを組むことが悪いのである)。

     印象的だったのが、列車がいくら遅れても文句を言う地元の人は誰も居なかった事である。怒ったり文句を言っても早く着かない事を分かっているからだろう。遅延が日常化しているので諦めているという見方もあるが・・・。日本のようにどうにもならない状況なのに駅員や乗務員へ怒鳴り散らす様子とは全く違う国民性のようだ。駅員や乗務員だって好きで遅らせている訳ではない事をタイ人は十分分かっているのだろう。
     しかし大幅な遅延はやっぱり何とかして欲しいものだ。タイでは線路の改修や複線化工事が至る所で行われているので、これらが完成すればスムーズな運行が可能になるだろう。タイ国鉄の今後に期待したい。

     旅行等でタイ国鉄を利用しようと考えている方へ差出がましいがアドバイスしたい。タイ国鉄の遅延は日常的で慢性的なものである。もし利用する場合はたっぷりと余裕をもった行程を組むことをお勧めする。遅延具合によっては鉄道利用をあきらめてバスなどへ切り替える判断も必要だろう。ガイドブックに書かれている「バンコク始発は遅れない」「短い区間列車やメークローン線は遅れない」という紹介も全く当てにならない。今回の私の旅ではバンコク始発列車が始発駅で40分発車が遅れたり、メークローン線でも30分程度の遅れが常態化していた。やはり鉄道を利用する際は少なくとも1時間以上の余裕は必要である。

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