2012/11/03 - 2012/11/03
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たびたびさん
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昇仙峡は、日本一の渓谷美と言われる一方で、甲府駅からバスで30分余りと交通の便も良くて、紅葉狩りには人気のスポット。これまで行く機会がなかったのですが、この日は天気もいいというので、思い切って出かけました。
全長は4キロちょっと。遊歩道は、よく整備されていて、何の問題もありません。気軽なハイキングコースをマイペースで歩きました。ハイライトは覚円峰。にょきっと天に向かって突き出た姿は、巨大な造形作品のようでした。
その後に回った影絵の森美術館も印象的。鮮やかな藤城清治の影絵はどうしてこんなに、美しいのでしょうか。甘美な世界にどっぷりと浸りました。
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昇仙峡は、渓谷美日本一という評価を受けているようで。おまけに、甲府駅からバスで30分くらいと便利なので、紅葉の季節は大勢の人が訪れます。
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昇仙峡入口のバス停で降りて、ここから約4キロの渓谷に沿った道が始まります。
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歩き始めると、これは、車も通れるくらいのりっぱな道。歩きやすいし、安全面でも何の問題もないでしょう。
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バス停で、地元のボランティアの方から、昇仙峡の地図をいただきました。途中の岩が細かく記載されていまして、これを確認しながら歩きます。
まずは、オットセイ岩。河原にころがっている岩ですが、丁寧に名前を付けています。 -
これは大砲岩。
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トーフ岩。包丁がきれいに入ってます。
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今度はこぶのような形で、ラクダ岩だそうです。
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渓谷に沿って、まだまだ先は長い。
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ただ、谷は、そんなに深くはありませんね。
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大仏岩ですか。これは、地図には出ていませんね。
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しかし、見上げると、これまでの岩と違って、これは巨大です。
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イチオシ
顔の位置とかはっきりしていて、大仏そのもの。これはすごいですね。しばし、見とれてしまいます。
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マツタケ岩に、
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ハマグリ岩。
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こちらは、ふぐ石。
工夫して名前を付けてはあるんですが、結局は、谷を流れてきた石ですよね。だんだん疲れてきました。こんな風に見て行っては、時間がかかって仕方ないでしょう。 -
先を急ぐと、今度は五月雨岩に、
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寒山拾得岩。
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イチオシ
どこから、どこまでがその岩なのか、はっきりはしませんが、これは雄大。この切り立った岩肌は見応えがあります。
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なるほどー。昇仙峡の実力が少しずつ現れてきたように感じます。
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昇仙峡らしい姿を見て、ちょっと気持ちが落ち着いてきました。
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水もきれいだし、やっぱり来てよかったー。
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期待した紅葉も、
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まあまあでしょうか。
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この吊り橋は羅漢寺への道です。
2キロくらいあるそうで、ここはパスです。 -
馬車とすれ違います。道が整備されているので、こんなこともできるんですね。
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上流までさらに少し歩いたら先ほどの羅漢寺がすぐそこに見えています。
これなら、ちょっと寄ってみましょう。 -
ここは、弘法大師空海の作と云われる五百羅漢像が安置された寺。
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境内にお堂があって、ガラス張りの窓から、その羅漢の安置された堂中を覗いて見ることができます。合計154躯あるというのですが、桧材などを用いた一木造りの立像で、彫りはなだらか。素朴な雰囲気をもっていました。
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再び、歩き始めます。
高い峰が見えています。存在感は抜群なんですが、美しさがイマイチのような。どうしたもんでしょうか。
聞くと、これは覚円峰の裏。これを回り込んだところが覚円峰だということです。じゃあ、まだ先は長いんですね。がんばりましょう。 -
しかし、この辺りから、お店屋さんも多くなってきて、なんだか、気が紛れます。
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それらしい岩肌が見えてきました。岩のごつごつ感がいい感じ。一生懸命、写真を撮ろうとするんですが、木が邪魔になって、これで限界。
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と、思ったら。すぐに、こんな景色が・・・。なあんだ、これが覚円峰ですね。
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イチオシ
覚円峰は、昇仙峡の一番の見どころ。やっぱり、他とは迫力が違います。
ちなみに、覚円という僧が、この上で修行したと言い伝わります。覚円は平安時代後期の天台宗の僧で、藤原頼通の子。軟弱な貴族の子弟のイメージも持ってしまいますが、こんな胆力のある逸話を残しています。それにしても、岩山の頂上は畳が数畳敷けるだけの広さ。想像しただけで、ぞっとしてしまいます。 -
先に進んだお茶屋さんから、谷を見下ろすと、こんな具合。左下に小さく人が写っているのわかりますか。さっきは、あそこから見ていたんです。
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昇仙峡を世に出した人の石碑。
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この辺りは覚円峰の真下。岩場を流れる渓流は深山の趣です。
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覚円峰が頭上に見えています。知らないうちに、だいぶ、まわりこんだようです。
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平坦な道になったと思ったら、また石の説明。
浮き石。 -
ちょっと、苦しいネーミングかも。
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さて、これは何でしょう。
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すごいじゃないですか。石門というんだそうです。
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橋を渡って、
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岩場の道は、くり抜かれているような。自然を切り開いた、険しい道です。
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と、今度は大勢の人が集まっています。なんでしょうか。
見ると、仙娥滝(せんがたき)。ここがほぼ最終地点です。 -
日本の滝百選にも選定されているというのですが、花崗岩の溝のような割れ目に下って落ち込むような景観は独特です。落差は30mだそうですが、そこまでの大きさには感じませんでした。むしろ、水量が多いのでしょう。ごうごうという大きな水の音が印象的でした。
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この階段を登れば、もう出口。
なんだか、あっという間の4キロでした。 -
昇仙峡は、ここから、下り坂のコースで歩く人も多いようです。確かに、覚円峰までなら、ここからの方が近いでしょう。
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お土産物屋さんを抜けて、
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これは明るい街並みです。この先に昇仙峡ロープーウェイがあるので、そこに向かいます。
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途中にあった、ほうとう会館と大書した大きな建物。名物という「ほうとう饅頭」を店頭実演販売していました。
お焼きのようなものを想像したのですが、もう少し皮が軟らかくて、ふかふかの蒸し饅頭。皮は甘い味で、中のほうとうの具材をうまくまとめています。名前は安易ですが、意外性もあって、けっこうおいしいです。 -
これが昇仙峡ロープーウェイの乗り場です。
混雑がすごくて、待ち時間が30分くらいもありました。 -
全長1,015m、高低差300mの車窓からは、
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荒川のダム湖や周囲の山々が見えても、
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昇仙峡が見えるわけではないんですね。
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降りたすぐが、絶景という富士山の遥拝所。
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こんなですが、甲府市内から見える富士山と変わらないんじゃないでしょうか。パワースポットということを強調していましたが、いわゆる昇仙峡の景観とは関連していないと思います。名前と内容にかなりの差があると感じました。
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それでも、気を取り直して、辺りを散策。神社や
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少し離れた場所には
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見晴らし台のような場所もありましたが、やっぱりイマイチでしょう。これはがっかりでした。
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昇仙峡ロープーウェイを降りて、今度はクリスタルサウンドへ。この日は、入館無料だということで、寄ってみました。
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昇仙峡は近くで水晶が採れたことで、宝石類の加工が盛んです。磨けばダイヤモンドには勝てませんが、天然の状態でも美しい姿は水晶の特徴。きらきら輝く原石の水晶の展示は、確かに心を動かすものがありました。
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他にも、展示は加工品も含めてかなり充実。
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信玄と謙信の川中島をモチーフにしたこの作品も、宝石が使われています。
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イチオシ
ウルトラマリンが合成されるまでは、これが貴重だったというラピスラズリの青も。
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豊富な展示は、一見の価値ある博物館だと思いました。 -
ロープーウェイとセットで買っていた影絵の森美術館。藤城清治の影絵を豊富に展示するということですが、藤城清治の影絵は、本当に幻想的だし、とにかく美しい。
上田駅の構内で初めて本物に触れて、それ以来ファンになってます。 -
そういうことで、かなりの期待をして入りましたが、それでもその期待をかなり上回る内容。ただただ美しく、甘美で、幻想的。夢見心地の世界がありました。
内部は撮影禁止なので、 -
お土産物のコーナーで写真を撮らせてもらいます。
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イチオシ
喫茶のサービスチケットをもらっていたので、その先の喫茶コーナーの方へ。
そうすると、そちらにも、影絵がありまして、 -
イチオシ
たぶん、ここならいいでしょう。こちらを写させてもらいました。
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イチオシ
どれもこれも
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色彩の鮮やかさと
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構図、表情。細かな表現力が心を動かします。
一枚の絵から、はっきりとストーリーが感じられる広がりもあって、これだけの世界を作り上げる藤城清治は天才です。影絵は立体的ではなく、黒い部分だけを取れば、変化もなくて一色のもの。いわば、いろんな意味で単調さの限界があるのに、それを感じさせないし、それがゆえの表現力があるんですね。彫刻や建築が華やかだった時代に、レオナルドダビンチは平面に描く絵画こそが最高の芸術であるといっていますが、影絵を見たらなんというでしょうか。 -
こちらは、旧約聖書の世界。
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創造の神が作った生き物たち。
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リンゴを食べたアダムとイブは楽園を追われて、
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ノアの方舟。
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バベルの塔は、
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イチオシ
神の怒りに触れて崩れます。
さて、これで昇仙峡はおしまい。甲府駅に帰ります。 -
南口すぐの小作です。
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イチオシ
山梨のほうとうは、何度か食べていたのですが、こんなにおいしいほうとうは、正直初めてでした。これはお味噌に煮干しのだしですね。優しい味わいにカボチャやごぼうに山菜のおいしさがとても引き立ちます。うどんの太いようなほうとうも、柔らくて、絶妙。
ところで、腹持ちもいいので、半日、満腹感がありました。ごっつぁんでした。 -
お腹もいっぱいになったところで、印伝博物館へ。
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印伝は、インド伝来という意味だそうですが、鹿皮に漆で彩色する技術は、れっきとした日本独自の技術。その技術を一子相伝で伝えるのが「印傳屋 上原勇七」。そのお店の二階が博物館になっています。煙でいぶして、茶褐色に模様をつける技術。型紙を通して、漆を盛る技術。型紙を何種類も組み合わせて多色に盛る更紗の技術です。
それを最後は、洗練されたデザインで活かしていくのですが、その作品がこれ。 -
ブランドもの流行の昨今ですが、このバックもいいですね。これだけ完成度が高いと、見ていて飽きることがありません。
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印伝博物館からの帰り。途中にあった澤田屋というお菓子屋さん。
看板に、銘菓「黒玉」と面白い名前があったので、寄ってみました。真っ黒なまあるいお菓子。中には、えんどう豆の餡子が詰めてあるようです。一個一個ビニールの包装に包んであって、バラで買うこともできました。うちに帰っていただきましたが、黒い皮の黒砂糖の香りがとてもグッド。見た目も面白いのですが、えんどう豆の青臭さもうまく包み込んで、全体としてのバランスがよく取れています。 -
甲府駅に向かう商店街。
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もうすっかり暗くなってきました。
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B級グルメグランプリで優勝した甲府の鳥もつ煮も食べたくなって。その代表という奥藤本店を訪ねます。
土曜日の夕方ですが、案の定、そこそこの行列。 -
イチオシ
帰りのJRの時間が迫ってしまい、鳥もつ煮を単品で注文。小500円です。見た目がきれいだし、もつにはそこそこの硬さがあって、甘がらい味とマッチします。ただ、やはり、これは淡白なそばと一緒に食べて価値がわかるのではないか。おいしかったことは間違いありませんが、まだ、本当の価値は分かっていないように思います。リベンジが必要かもしれません。
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この旅行記へのコメント (4)
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- ニッポン人さん 2019/11/19 23:05:45
- 実家の近所です。
- 何十年も行ってないので懐かしく感じました。色々思い出して涙も出てきちゃいました。細かくレポートありがとうございます。
- たびたびさん からの返信 2019/11/20 10:55:56
- RE: 実家の近所です。
- そうなんですか。
自分の旅行記ですが、久しぶりに読みかえすと、当時の記憶が蘇ってきました。
場所は便利なのに、それなりの秘境感もある。そんなところでしたね。
たびたび
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- norisaさん 2012/11/17 08:45:18
- キレイ!
- たびたびさん。
おはようございます。
昇仙峡、よく目にしますが行ったこと一度しかありません。
それも晩秋でした。
しかし、秋たけなわ、こんなに美しい紅葉があるのですね。
とても美しく良い感じです。
参考になりました。
ありがとうございます!
norisa
- たびたびさん からの返信 2012/11/29 13:22:00
- RE: キレイ!
- 訪問いただき、ありがとうございます。今年の紅葉は、ただいま、あと二本アップしましたので、これもご覧いただければと思います。
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