2012/09/16 - 2012/09/23
1230位(同エリア1830件中)
けちゃたびたび(NaokoSaimi)さん
- けちゃたびたび(NaokoSaimi)さんTOP
- 旅行記111冊
- クチコミ4件
- Q&A回答1件
- 176,609アクセス
- フォロワー13人
モスクワ旅行記第2弾は、プーシキン記念美術館編。The Pushikin State Museum of Fine Arts -- Gallery of 19th and 20th Century European and American Art -- ここは、今回の旅の友 M嬢の目的地の一つ。彼女が以前見て一目惚れしたというマチスの「金魚」がここにあり、どうしても再会したいと言う。
この美術館のコレクションは、もともとは19世紀中旬のモスクワで工場や商業で富を築いた Paul Mikhailovich Tretyakov氏、その弟 Sergei Tretyakov氏のフランス絵画のコレクションに、Ivan Abramovich Morozov氏(イワン・モロゾフ)(1871〜1921)が買い付けた印象派、ポスト印象派の作品、さらに特筆すべきSergei Ivanovich Shchukin(セルゲイ・シチューキン) (1854〜1936)のプライベート・コレクション、などを元にしています。シチューキンはその素晴らしい審美眼を持って、モネやゴーギャンのマスターピースを何点も収集し、さらにピカソとマティスのパトロンとしてうら若き天才たちを支えました。
1917年のロシア革命で、モロゾフもシチューキンも亡命し、彼らのコレクションは国に没収され、国立近代西洋美術館に集められました。第二次世界大戦後の1948年に美術館は閉じられ、コレクションはモスクワのPushkin State Museum of Fine Artsと、サンクトペテルブルグのエルミタージュに二分されました。その後、レジェ、カンディンスキー、シャガール作品の寄贈によりプーシキン美術館のコレクションはさらに豊かになりました。プーシキン美術館は2000年になっていくつかの建物にテーマ事にわけられ、私達が訪れた美術館は2006年にオープンしたものです。
PR
-
2012年9月18日(火)。今日はK嬢の小学校6年生の娘 Kリンのロシア語・英語の先生、そして日本語もしゃべれる可愛いロシア女性Mさんが案内をしてくれます。M嬢とK嬢&息子のK君と地下鉄に乗ってお出かけ。マネージ広場にあるアホートヌィ・リャド駅から出発。
-
モスクワの地下鉄はけっこう深いです。エスカレーターは早い。そして電車のドアがしまるのもとても早くてこわい。最近はさまって死人が出たらしいです。あまり治安もよくないそうで、K嬢はまだ一人では乗れないと言っていました。
-
クロポトキンスカヤ駅着。向かうはプーシキン記念美術館のヨーロッパコレクション部。ここはM嬢の今回の旅の目的の一つです。彼女のお目当てはマチスの金魚。いきなり金魚の垂れ幕がお出迎えでテンションあがります。
もとはセルゲイ・シチューキン(1854〜1936)、イワン・モロゾフ(1871〜1921)のコレクション。パリにて印象派を中心にコレクトしたもの。革命で没収された財産は、国立近代西洋美術館に集められた後、こことエルミタージュに分割された。
入館料は400ルーブル。 -
ロシアの美術館はフラッシュをたかなければ撮影し放題。ということでバーチャル美術館。わかるものは作者を入れていきます。
ジャン・フランソワ・ミレー
Jean Francois Millet (1814-1875)
Left : Women Gathering Firewood (early 1850s)
コロー、ミレー、クールベなどの穏やかな風景画が並んでいます。 -
フランツ・ヴィンターハルター
Franz Xaver Winterhalter(1805-1873)
Portrait of a Young Girl in White(1837)
宮廷画家
あのオーストリア皇妃エリザベータの肖像を描いた人。 -
エドガー・ドガ
Edgar Degas (1834-1917)
Blue Dancers (1898)
一人のダンサーの様々なポーズのスケッチだそうです。 -
クロード・モネ
Claude Monet (1840-1926)
Luncheon on the Grass (1866)
フォンテンブローの森で優雅なランチを楽しむ人々 -
Left : Haystack at Giverny (1889)
Right : White Water lilies (1899)
モネのコレクションはバラエティにとんでいました。
中高生の頃、ほんとに大好きだったモネ。
ジベルニーのモネの家と睡蓮の庭は数年前に訪れて感激しました。
睡蓮の絵は、自分が年を重ねるにつけ、だんだん好きになってきました。 -
ピエール・オーギュスト・ルノワール
Pierre Auguste Renoir (1841-1919)
Portrait of Jeanne Samary (1877)
ルノワールらしいバラ色の肖像画 -
Girls in Black (early 1880s)
ちょっとアンニュイな少女たち -
フィンセント・ファン・ゴッホ
Vincent Van Gogh (1853-1890)
The Prison Courtyard (1890) -
Landscape at Auvers after Rain (1890)
油絵具モリモリのゴッホの絵には、子供の頃には驚きましたが、鮮やかな色づかいに圧倒されますね。大好きです。 -
ポール・セザンヌ
キリル文字だと CE3AHH と書きます。そりゃ、何かの暗号?
Paul Cezanne (1839-1906)
Peaches and Pears (1895) -
ポール・ゴーギャン
PaulGauguin (1848-1903)
Aha Oe Feii? (What? Are You Jealous?) (1892)
ゴーギャンは大きな部屋にびっしり、質も量もすごいコレクションです。 -
ゴーギャンの静物画、あんまり注目したことなかったなーと思って。ここには美術本に載っていないゴーギャンの絵が沢山あって、見ごたえありました。いかにタヒチに古来から伝わる芸術に影響受けたかわかるような作品もいっぱいありました。
-
こちらがゴーギャン部屋です。美術館はとてもすいていて、貸切のよう。幸せ度が高いです。
-
むこうの壁の大きいのは
ウジェール・カリエール
Eugene Carriere (1849-1906)
A Mother's Kiss (Mid 1890s) -
オディロン・ルドン
Odilon Redon (1840-1916)
この神秘的な画家の絵の色合いはいつも素敵。 -
アンリ・マティス
Henri Matisse(1869-1954)
Figurine and Vase on Oriental Carpet (1908)
この美術館の一番のコレクションはマティスです。この美術館はもともとセルゲイ・シチューキンとイワン・モロゾフのプライベート・コレクションだったと書きましたが、シチューキンは若き日のマティスやピカソの才能をいち早く見抜き、彼らの作品を買うことで、彼らの偉大なサポーターとなったそうです。 -
The Artist's Studio (1911)
ニースのマティス美術館は、町並みと作品の色合いがピッタリあっていて、素晴らしいと思いましたが、遠いモスクワにこんなコレクションがあろうとは。そういえば、モスクワやサンクトの建物は明るいピンク、ブルー、イエローのものも多く、長い冬に閉ざされる北の大国の、南方のパステルカラーへの憧憬が伺われました。 -
こんな風に記念撮影できちゃうの、日本では考えられない。
Left : Nasturtiums with the Painting "Dance" (1912)
Right : Goldfish (1912)
憧れの「金魚」の前でとてもハッピーなM嬢です。 -
アンリ・ルソー
Henri Rousseau (1844-1910)
Jaguar Attacking a Horse (1910)
ということですが、Horse Attacking a Jaguarに見えなくもない?
ルソーのジャングル・シリーズは物語だね。 -
パブロ・ピカソ
Pablo Picasso (1881-1973)
Portrait de Jaime Sabartes (1901)
そういうわけで、初期のピカソの絵も沢山あります。
ぼんやり絵を見ていて、イイナーと思うと、ピカソなんです。私。 -
フェルナン・レジェ
Fernand Leger (1881-1955)
赤・青・黄色に黒。レジェの作品はオブジェもありました。レジェのまとまったコレクションは、デュッセルドルフでお目にかかった以来かも。 -
マーク・シャガール
Marc Chagall (1887-1985)
幸せだと空を飛んじゃうシャガール。 -
エミリオ・グレコ
Emilio Greco (1913-1995)
Head of a Man (1951)
・・・友蔵の頭??(ごめんHさん) -
美術館内に透明の美術館模型がありました。今の展示ではないようです。プーシキン記念美術館で、ゆっくり、誰にも邪魔されることない、幸せな時間を過ごしました。
-
プーシキン記念美術館の斜向かいには、救世主キリスト聖堂があります。1883年に完成したオリジナルは1931年にスターリンにより破壊され、2000年に再建されました。今ではモスクワ最大・最高峰の聖堂として、プーチンらも参加しての礼拝がここで行われるそうです。
-
日は一日遡るのですが、9月17日の夜はHさんご一家と、ロシア科学アカデミーの上にあるイタリアンレストランに行きました。科学アカデミーのそばには、ガガーリンの像が道の真ん中にどどどーんとそびえ立っていました。「地球は青かった」でおなじみの、世界発の有人宇宙飛行に成功したスペースマンです。
-
ロシア科学アカデミー。ビルの上のもしゃもしゃは脳みそのイメージだそうです。
-
Pectopah (Restaurant) 22 Sky Lounge
http://www.skylounge.ru/en/
ロシア科学アカデミーの22Fにあって、テラスからは見事な景色が見えます。 -
モスクワは人口1000万人超。クレムリンを中心に放射状に道が伸び、環状道路が囲んでいる。川が入り組んでいて、緑も多い。市内に続く道は昼夜いつも渋滞。
-
モスクワ市内では人々は基本マンション・アパート暮らし。おじいちゃん・おばあちゃんの世代は、ダーチャと呼ばれる郊外の一戸建てで老後を過ごしており、そこが別荘化していて、週末はダーチャでゆっくりという家族も多いらしい。
-
だんだん日が翳ってきて町並みがバラ色に染まってきました。
-
こちらはイタリアン風のシーフードレストラン。お通しはフレーバーバターとオリーブ。パンがすすんでしまいます。
-
Hさんと愛娘のKリン。オードブルで注文したサーモンのタルタルと、海老とチーズがのったシーザーサラダ。
-
カムチャッカクラブのリゾット。たらば蟹ですね。それにシーフードのパスタ。
-
サーモンの料理と、鴨のロースト。
-
白身魚の料理、シーフードグリル。内装も麗しいファンシーなレストランは、どの料理もお洒落でいけてました。Hさん、ご馳走さまでした!!
-
食事が終わるころは日も暮れてすっかり夜景に。
さて、モスクワ第3弾はちょっと街歩き、本場ボリショイ・バレエの鑑賞と、レッドアロー号(寝台列車)のファースト・クラスでサンクトペテルブルグへ出発の巻です!
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
けちゃたびたび(NaokoSaimi)さんの関連旅行記
モスクワ(ロシア) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
40