2012/09/16 - 2012/09/23
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けちゃたびたび(NaokoSaimi)さん
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エルミタージュ美術館の歴史やコレクションについては、前に書いた旅行記からの抜粋にて・・
またエルミタージュ美術館の公式サイトのDigital Collectionで検索しました。
http://www.hermitagemuseum.org/html_En/index.html
今回の旅行記はひたすら絵の写真だけです。
「ロシア・サンクトペテルブルク(6)」から
エルミタージュの誕生は、エカテリーナ2世がベルリンの実業家から1764年に255点の絵画を購入したことに始まります。当時のロシアは絵画を愛でる芸術センスや教養を持つ貴族は殆どおらず、エカテリーナ2世は同じ趣味を持つわずかな貴族の友人たちと、自分のコレクションを楽しむために「隠れ家」という意味をもつ「エルミタージュ」の建物を建てました。
エカテリーナ2世はその後も1769年にザクセンの宰相からルーベンスを含む600点のコレクションを購入、1772年にフランスの財務長官からラファエロやレンブラントを含む名画を、1778年にはイギリス首相から、、と世界的コレクションを買い占め、膨大なコレクションを収集しました。
エカテリーナ2世没後は、ナポレオンの侵攻で絵画が流出したり、芸術を解さない皇帝たちが自己流で不要とした絵画を売ってしまったりと、せっかくのコレクションが減った時期もあったそうです。
革命後、エルミタージュは国立博物館となり、国有化してしまった個人所有のコレクションが加わったり、新たに原始文化や東洋美術などの収集も充実させていった。特に1948年には現在モスクワのプーシキン記念美術館にある、もともとはシチューキンとモロゾフという富豪が集めた印象派やマティス、ピカソのコレクションが2分されて、ここエルミタージュに幅の広い近代フランス絵画コーナーをもたらしている。
「ロシア・モスクワ(2)プーシキン記念美術館」から
モスクワ プーシキン記念美術館のコレクションは、もともとは19世紀中旬のモスクワで工場や商業で富を築いた Paul Mikhailovich Tretyakov氏、その弟 Sergei Tretyakov氏のフランス絵画のコレクションに、Ivan Abramovich Morozov氏(イワン・モロゾフ)(1871〜1921)が買い付けた印象派、ポスト印象派の作品、さらに特筆すべきSergei Ivanovich Shchukin(セルゲイ・シチューキン) (1854〜1936)のプライベート・コレクション、などを元にしています。シチューキンはその素晴らしい審美眼を持って、モネやゴーギャンのマスターピースを何点も収集し、さらにピカソとマティスのパトロンとしてうら若き天才たちを支えました。
1917年のロシア革命で、モロゾフもシチューキンも亡命し、彼らのコレクションは国に没収され、国立近代西洋美術館に集められました。第二次世界大戦後の1948年に美術館は閉じられ、コレクションはモスクワのPushkin State Museum of Fine Artsと、サンクトペテルブルグのエルミタージュに二分されました。
- 旅行の満足度
- 5.0
-
私たちの好きな19世紀〜20世紀のフランス絵画は、エルミタージュ美術館の3階、314室〜350室のあたりにあります。
ドガ
Edgar Degas
Dancer (1874) -
319〜320室
ルノアール
Pierre Auguste Renoir
Man on a Stair
Woman on a Stair (1876) -
ルノアール
Pierre Auguste Renoir
In the Garden (1885)
この頃の女性が着ているややカジュアルな感じの紺色のドレス、良いですね。 -
Francois Joseph Bosio
Cupid with a Bow (1885) -
317室
ゴッホ
Vincent Van Gogh
Memory of the Etten (アルルの女たち)(1888) -
ゴッホ
Vincent Van Gogh
Lilac Bush (ライラックの木)(1889)
どちらも晩年の作。夢のような色合いで情熱的なゴッホの作品群とひとあじ違う優しさ。 -
316室
ゴーギャン
Paul Gauguin
Sacred Spring:Sweet Dream (1894) -
ゴーギャン
Paul Gauguin
Month of Mary (1899)
タヒチの2枚。だんだんよりシンプルに、デザインのよう。 -
343室
Maurice Denis
Visitation (1894) -
Pierre Bonnard
Evening in Paris (1894) -
344〜345室
マチス
Henri Matisse
Dance (ダンス)(1911)
マチスのコレクションの多さは一見の価値ありです。 -
マチス
Henri Matisse
Luxembourg Garden (1901) -
マチス
Henri Matisse
Still Life with the Dance (1909) -
マチス
Henri Matisse
Music (1910)
マチスが好きな友達と一緒だったので、マチスの絵はたくさん撮ってしまいました。明るい色彩が私も大好きだけど、これはなんとも笑える。 -
マチス
Henri Matisse
Painter's Family (1911) -
マチス
Henri Matisse
Bouquet (1907) -
347室
ドンゲン
Kees Van Dongen
Woman in a Black Hat (1908) -
ドンゲン
Kees Van Dongen
The Red Dancer (1907) -
348〜349室
ピカソ
Pablo Picasso
Two Sisters (1902)
ピカソのコレクションも多く、初期の青の時代からキュビズムの頃までの作品が並んでいます。 -
ピカソ
Pablo Picasso
Woman with a Fan (1907) -
ピカソ
Pablo Picasso
Bathing (1908) -
ピカソ
Pablo Picasso
Bouquet of Flowers in a Grey Jug (1908) -
ピカソ
Pablo Picasso
Musical Instruments (1912) -
ピカソ
Pablo Picasso
Clarinet and Violin (1913) -
ピカソ
Pablo Picasso
ピカソの陶器はお茶目で絵付けが生き生きしている。 -
ピカソ
Pablo Picasso -
ピカソ
Pablo Picasso -
レジェ
Fernand Leger
Composition (1924) -
レジェ
Fernand Leger
Postcard (1932-48)
太い輪郭で生き生きと描かれた女性、いいですね。 -
334室
カンディンスキー
Wassily Kandinsky
Composition No.6 (1913)
ロシア出身の人気画家ですが、1909〜1917年ごろはドイツで活躍。 -
カンディンスキー
Wassily Kandinsky
Winter Landscape (1909) -
カンディンスキー
Wassily Kandinsky
Landscape (1913) -
2階に降りてきました。タペストリーがずらりと並ぶ間で一枚撮影。
-
214室 ダヴィンチの間。
ニコライ1世の書斎だった部屋。豪華な飾り付けです。 -
ダヴィンチ
Leonardo da Vinci
The Benois Madonna (ブノアの聖母)(1478) -
ダヴィンチ
Leonardo da Vinci
The Litta Madonna (リッタの聖母)(1490-91)
どちらも小さな絵で、厳重にガラスの中に入っていますが、窓際にあるので光が反射してしまいます。
ダヴィンチらしい完璧な美しさと品の良さが輝く作品です。 -
-
221室
ティツィアーノ
Titiano
St. Sebastian (1570)
ティツィアーノ晩年の作品。つるりとした綺麗な女性・・をかくイメージだったのですが、晩年はだいぶ作風が変わったそうです。 -
ティツィアーノ
Titiano
Danae (1553-54) -
ティツィアーノ
Titiano
The Repentant Mary-Magdalene (1565) -
229室 ラファエロノ間
・・にあったイタリア陶器。 -
ラファエロ
Raphaello Santi
The Conestabile Madonna (1504) -
ラファエロ
Raphaello Santi
The Holy Family (1506)
ラファエロの赤ちゃん(キリストだけど)はとにかく可愛い。 -
323室
ミケランジェロ
Michelangelo Buonarroti
A Crouching Boy -
Guglielmo della Porta
Boy Pulling out a Splinter (Mid 16th century)
棘を抜く男の子。なんでそんなポーズを彫刻にしたんでしょうか。 -
天窓の間。
239〜254室は、フランドル、オランダ、スペイン絵画の大作がずらりと並んでいます。 -
239室
ゴヤ
Francisco Jose de Goya
Portrait of the Actress Antonia Zarate (1810-11) -
ムリーリョの作品
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ムリーリョ
Bartolome Esteban Murillo
Walpole Immaculate Conception (1680)
かわいい天使たちと聖母マリア、神々しくやさしい画風。
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254室
レンブラント
Rembrant Marmensz van Rijn
Holy Family (1645) -
レンブラント
Rembrant Marmensz van Rijn
The Return of the Prodigal Son (1663-65)
実物は非常に暗い色調の中、息子を許す父にほのかな光があたり、慈愛に満ちています。 -
レンブラント
Rembrant Marmensz van Rijn
Danae (1636-47)
「覗いちゃいやん」と名付けた(すいません)この絵は、硫酸をかけられて、修復されたものだと、あとから知りました。 -
247室
ルーベンス
Peter Paul Rubens
Union of Earth and Water (1618) -
ルーベンス
Peter Paul Rubens
Decent from the Cross (1617-18)
フランダースの犬でネロが一目見たかったアントワープ大聖堂のルーベンスの絵のモチーフの一つ。 -
足を棒にして見て回っても、見れない部屋だらけのエルミタージュ美術館。宮殿と宮殿装飾の素晴らしさと、絵画が相乗効果を引き出しているところもあり、美術館としての展示や照明に徹していないので、絵が見づらいところもありでしたが、世界有数のコレクションを見ることができて、遥か北の地まで来た甲斐がありました。
エルミタージュ美術館とサンクトペテルブルク、絶対寒くて無理と思いつつ、いつか雪の中で見てみたい・・そういう街でした。
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