2012年ニューヨーク旅行記　第1回　自由の女神とMomaへ

2012/07/14 - 2012/07/20

2012年の7月14日から7月20日までニューヨークに行ってきました。
かつて千葉ロッテマリーンズに在籍していたヴァレンティーノ・パスクチが所属するチームの試合を観戦し、試合後パスクチにロッテ復帰をお願いするためです。
もちろん観光もしてきました。


今回もブログ『マリンブルーの風』に掲載した旅行記を若干省略の上再編集して掲載しています。
写真も大きなものを使用しておりますので、ブログ版の旅行記もぜひご覧ください。

『マリンブルーの風』
http://blog.livedoor.jp/buschiba/

2012年ニューヨーク旅行記目次
http://blog.livedoor.jp/buschiba/archives/52266402.html

■　日程

2012年7月14日〜2012年7月20日

7/14　羽田からニューヨークＪＦＫ空港へ。Moma、トップオブザロック、タイムズスクエアを見学。
7/15　ポータケットで3Aポータケット・レッドソックス対バッファロー・バイソンズ戦を観戦。
7/16　空路ニューヨーク州バッファローへ。ナイアガラの滝に行き、バッファロー・バイソンズ対トレド・マッドヘンズ戦を観戦
7/17　アムトラックでニューヨークへ。夜はマンハッタン夜景鑑賞
7/18　エンパイアステートビルに登り、NYヤンキース対トロント・ブルージェイズ戦を観戦。夜はジャズ鑑賞。
7/19　セントラルパーク、メトロポリタン美術館、ウォール街を見学し、帰国
7/20　深夜に羽田着

ニューヨーク旅行記の第1回です。
2012年7月14日朝6時半。憧れの地ニューヨークに降り立ちました。
ホテルに荷物を置いて観光へと繰り出します。
まずはニューヨークの象徴自由の女神を見学し、ニューヨーク近代美術館Momaへ向かいました。

エリア ニューヨーク(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

2012年7月14日朝4：50。早朝の羽田空港国際ターミナルにやってきました。まだ電車が動いてないため、羽田空港に近い東横インで前泊しています。
手にはニューヨークー行きのEチケット控え。往復なんと25,000円、サーチャージを入れても78,000円という破格の値段です。

前々から元千葉ロッテマリーンズのパスクチがいるマイナーリーグの試合を見たいと思っていましたし、「アメリカ横断ウルトラクイズ」で育った世代の私としては、ニューヨークは子供のころからの憧れの地です。

今のマリーンズ打線は迫力に欠け、ホームランを打てるバッターがいません。
今は首位でも、あれだけ中継ぎ投手を酷使していたら夏以降ずるずると落ちていくでしょう。
それを防ぐには夢のある長距離砲の獲得が必要。元ロッテのパスクチこそがマリーンズを救ってくれるはず。
外国人の獲得期限は7月31日。もう時間がありません。それまでに、パスクチに会って、日本に来て欲しいと伝えなければ。

そんな時に見つけたのがこのチケットです。
この安さなら買える。これはチャンスなのだ。ニューヨークに行けと天が命じているのだ。行くなら今しかない！

チケットを思い切って買ってしまえばあとは一瞬で、ネットで情報を調べ上げてホテルや野球のチケットなどを確保し、今に至ります。
聞くところによるアメリカン航空の羽田〜ニューヨーク線の復活キャンペーン価格なのだそうです。

アメリカン航空AA134便は羽田空港を6：50定刻に出発。同日の朝6：20にニューヨークJFK空港に無事到着しました。
約13時間のフライトでヘトヘトですが、日付変更線を跨いだおかげで出発した日の日時よりもさかのぼってしまい、1日が40時間以上あります。不思議な感じです。

しかしせっかく早朝着いたのに、入国審査にやたら時間がかかりました。滞在日数を聞かれ、両手すべての指の指紋を取り、顔写真を撮るだけなのに2時間も並び、入国審査を通過したのは8：30です。
そしてNY行きの鉄道と接続するエアトレインの乗り場を探していたら、腰にトランシーバーをぶら下げた空港職員のような男に
「エアトレインはこっちだ。ついてこい」
と案内されましたが、様子が変です。
通路を先導するように歩く職員らしき男。エアトレインは左のエスカレーターを上れと書いてあるのに、逆方向の駐車場に行かせようとします。職員らしき男は地図を見て迷っている風の中国人ビジネスマンにも声をかけ、
「エアトレインは乗り場が二つある。お前が行きたい場所へ駐車場に行って左に曲がってあとはまっすぐだ」
と言い、去っていきました。近道があるのでしょうか。

しかし指示通り駐車場に入っても、エアトレインの案内がありません。これは絶対に変です。
中国人ビジネスマンも不審そうです。
タイミングよく後から来た日本人のビジネスマンが車に乗ろうとしていましたので、
「すみません。さっき空港職員らしき男にエアトレインはこっちだと言われたのですが、こちらに乗り場はないですよね？」
と聞いてみました。
「ええ、ないですね。乗り場はこの手前の階段です」
とのこと。やはり間違いでした。あの空港職員らしき男は何のために我々を違う場所に行かせようとしたのでしょうか。
指示通りに歩いていたらどうなっていたのか、ちょっと恐ろしいです。
私は礼を言ってさきほどの中国人に伝えようとしましたが、中国人はどこにもいませんでした。

いきなり妙なことになりましたが、目当てのエアトレインにはちゃんと乗れました。
JFK空港のエアトレインは空港内の７つのターミナルビルと、空港の2つの最寄り駅であるジャマイカ駅ないしハワードビーチ駅を結んでいます。ジャマイカ駅からはマンハッタンの中心部に行く地下鉄と近郊鉄道が、ハワードビーチ駅からはマンハッタンの南側から中心にアクセスしていく地下鉄に乗り換えることができます。

私が泊まるホテルはマンハッタンの中心、ミッドタウンにあり、ポートオーソリティバスターミナルに隣接する新しいホテル、「Staybridge Suites - Times Square - New York City」です。
うれしいのはジャマイカ駅からの地下鉄の駅から徒歩3分であること。荷物が多いので駅から近いのはありがたいことです。
場所がいい割に値段は安く、ミッドタウンで泊まると平均340ドルと言われる中で、通常270ドル、ディスカウントで180ドルとまあまあのお値段です。ネットも無料ですし、近くにスーパーもアムトラックのペンステーションもあるので選びました。
もともと私の場合は早朝からの鉄道移動が多いため、とにかく駅に近いことと、ブログ更新や情報収集のためにもネットが無料であること、そして一人で盗難などを気にせず落ち着けることを最優先して選びますから、安宿やYHは考慮に入れません。

空港ターミナルから10分ほどでジャマイカ駅に到着。ここから地下鉄に乗り換えてマンハッタンを目指すのが一番楽なのですが、私はロングアイランド鉄道という近郊鉄道に乗ってマンハッタンを目指します。この鉄道はマンハッタンの手前までは地上を走るので、景色を見ることができます。一方地下鉄はすべて地下を走るので面白くありません。

ジャマイカ駅ではそのロングアイランド鉄道の切符のほか、エアトレインの切符も買います。乗るときではなく降りるときにその先の切符と合わせて購入する形になっています。
実は運賃だけなら地下鉄のほうがずっと安いです。次は地下鉄ですね。

ロングアイランド鉄道の乗り場へと向かいました。10分ほど待てばニューヨーク・ペンシルバニアステーション、略してペンステーション行きの列車がやってくるようです。

ホームでしばらく待ち、真新しい列車に乗り込みました。

土曜日の朝だからでしょう。普段は通勤客で混み合うであろう車内はまあまあ空いていました。

ニューヨーク周辺の、どうということはない景色を眺めます。

やがて電車は地下にもぐりました。ジャマイカ駅から約20分。終点のペンステーションに到着です。
駅に冷房はないのか、ものすごく暑いです。

ペンステーションの地下道を歩きます。ペンステーションはとても広く、ピザやハンバーガーなどの軽食が食べられる店も充実しています。

通路を抜け、駅の外に出ました。

見回せば摩天楼、そして正面にはあの有名なマディソンスクエアガーデンが建っています。
ついにやってきた！ニューヨークへ！
私の頭の中に、福留さんのあの声が響きました。

「ニューヨークへ行きたいかー！」
「おー！」
「どんなことをしても、ニューヨークへ行きたいかー！」
「おー！」
「休み明けの上司は怖くないかー！」
「お・・・おー！」

幸いにして私の職場では節電励行のため休暇を多めに取るよう指示が出ています。
まあ、なんとか・・・、なるのかな？

時刻は9：30、まずはホテルに向かいました。ペンステーションからは歩いて10分です。
ポートオーソリティバスターミナルの脇にあるのですが、ニューヨーク在住の友人に聞くと、「ポートオーソリティバスターミナルは治安が悪いかもしれないから人がいないところを歩くな。特に夜は気をつけろ」とのこと。怖いですね。
実際行ってみるとポートオーソリティの脇の道は飲み屋やアダルトグッズ屋があったりして怪しげですが、新しいホテルが3件並んでおり、屈強な警備員がにらみをきかせていました。気をつけて歩けば大丈夫そうです。
残念ながら早めのチェックインはできないということで、仮眠はせずそのまま観光に直行します。

そこでまずはニューヨークの象徴ともいうべき自由の女神を見に行くことにしました。
ポートオーソリティバスターミナルの地下鉄駅で7日間乗り放題の切符を29ドルで買い、地下鉄に乗って自由の女神の島に行く観光クルーズ船乗り場を目指します。

地下鉄車内。混んでいます。加速減速が急で、手すりに掴まっていないとバランスを崩してしまいます。
そして駅構内はものすごく暑いのですが、車内はものすごく冷房が効いており寒いです。

11：10、この路線の終点、サウスフェリー駅に到着しました。

サウスフェリーという名前は地下鉄駅を出たところにあるフェリー乗り場からきているようです。このフェリーはマンハッタンの南にあるスタッテン島へのフェリーで、30分ごとに出航しています。タダで乗れる上に自由の女神も海上から眺められるので観光客に人気があるそうです。
私は初のニューヨークですし、どうせなら自由の女神の島に上陸したいので、高いクルーズ船に乗ります。

クルーズ船乗り場は海沿いのバッテリーパーク内にあります。

海の向こうに、あの、自由の女神が見えました。ニューヨークですね・・・。

その前に乗船券です。普通に買ってもいいのですが、私はニューヨークシティパスというものをネットで買いました。
ニューヨークの主要観光施設を割引で回れるお得なバウチャーで、以下の6箇所が対象です。

1　エンパイアステートビル展望台
2　メトロポリタン美術館
3　アメリカ自然史博物館
4　ニューヨーク近代美術館
5　自由の女神＆エリス島ツアー（スタチュークルーズ）　or サークルライン観光クルーズ
6　トップオブザロック展望台　or グッゲンハイム美術館。

さすがに全部回る時間はありませんが、4箇所行けば元が取れるようです。普段は86ドルほどするそうなのですが、私が買ったときはセール中で80ドルでした。

チケット売り場でそのニューヨークシティパスを引き換えます。チケット販売列は長蛇の列ですが、シティパスはすぐに引き換えることができました。

このシティパス。チケット購入列に並ばなくても良い、というのがメリットの一つになっているのですが、入場や乗船の列を飛ばせるわけではありません。土曜日ということもあり自由の女神への船はものすごい人。結局1時間以上並びました。
しかもセキュリティチェックが空港並みに厳しく、うっかりノートパソコンをカバンに入れたまま通ろうとしたら、ノートパソコンを出すよう注意され、おまけに内臓バッテリーまで外されて検査されました。

船はだいだい20分間隔で出港しているようです。ようやく順番が来て12：30出発の船に乗り込みました。

ガイドブックに「自由の女神を見るなら進行方向右側」と書いてあったので、さっそくポジションを確保。ここで疲れたからと座ってしまうと立ち客のせいで何も見えなくなります。船は大混雑となりました。

自由の女神に向け出発。ロウワー・マンハッタンのビル群が遠ざかっていきます。このあたりは金融街なのだそうです。

そして見えてきました自由の女神。
福留さん。福沢さん。俺は今ニューヨークにいます。
子供のころからあこがれていたニューヨーク。
ウルトラクイズは残念ながら終わってしまったけれど、こうして自力で来ることができました。

12：49、自由の女神があるスタチュー島に上陸しました。小さな島なのですぐに一周できます。

自由の女神を後から。

海を挟んでマンハッタンのビル群が見えます。
実は数日後にマンハッタンの夜景を見るための現地ツアーを予約しています。これも楽しみです。

海沿いの遊歩道を歩きます。

多くの観光客が自由の女神を見上げて写真を撮っていました。

残念ながら工事中のため内部には入れないようです。

お土産屋。

いろいろ行きたいところがあるのでのんびりできません。15分ほど島をウロウロして、13：15発の帰りの船に乗りました。この船も大混雑です。

自由の女神が遠ざかっていきます。晴れてきました。そしてものすごく暑いです。まるで真夏。日本より暑いかもしれません。

帆船が優雅にすれ違っていきました。

船は途中エリス島に寄ってからマンハッタンを目指します。
エリス島には移民博物館があり、かつてアメリカを目指した移民はここに上陸して審査をうけたのだそうです。
アメリカ史を語る上では大事な場所ですが、今回はパスです。

14：00にバッテリーパークに到着。下船後に地下鉄駅のそばにあったフェリー乗り場のパン屋でサンドイッチを買い、遅い昼食を取りました。このフェリー乗り場もものすごく寒いです。ホテルに預けた荷物に上着をしまい忘れて、カバンにくくりつけていたのですが、逆にこれが正解だったようです。シャツだけでは風邪を引いてしまいます。

再び地下鉄に乗車。今度はミッドタウンにあるニューヨーク近代美術館、略称Momaを目指します。

近代美術館はオフィス街の一角にありました。
それほど混雑しておらず、並ばずに入館します。

ここ近代美術館は近代アートの殿堂。ゴッホやセザンヌなどの印象派からピカソやダリ、そして現代芸術まで様々なものが展示されています。
これはゴッホの星月夜。見ているだけで頭がおかしくなりそうです。

ただ現代アートは難しすぎます。この赤い板も芸術だそうですが、私には分かりません。
一方でこの少年はオーディオガイドを聞きながら熱心に見ています。少年の心になにか訴えるものがあるのでしょうか。

この辺も現代芸術のエリアです。あの白い額縁は絵がないのではなく、あれ自体が作品だったりします。どういうことなんでしょうか。わかりません。

でもわかるものもあります。これです。
ロイ・リキテンスタインの「ボールを持つ少女」という絵で、コミカライズされた絵ですが配色と言い表情と言いしぐさと言い、後からジワジワくる絵です。

でもこれをアートだって言われても・・・。結局現代アートは言った者勝ちなのでしょうか。
結局2時間ほどで脳が悲鳴を上げ、美術館を出ることにしました。時差ぼけできつい時間帯に行くべきではなかったのかもしれません。
そういえば日本の村上隆の絵もありましたね。いまいち良さがわからないのですが。
館内はやたら涼しく、上着を着ないと凍えそうでした。

まもなく夕暮れ。
次回はロックフェラーセンターのトップオブザロック展望台に上がり、夜景を見ます。