芝宝珠院

2011/11/04 - 2011/11/04

　東京都港区芝公園4にある宝珠院は浄土宗のお寺で、貞亨２年(1685年)増上寺三十世霊玄上人が白蓮池に弁天堂を建立し、同時に宝珠院を開創したのが始まりである。
　宝珠院の前には小さな池があるが、このあたり一帯が白蓮池であったのであろう。
　閻魔堂には閻魔大王が安置されているが、かつては宝珠院の本尊であった。現在は港区指定有形文化財（彫刻）に指定されている。司録、司命を従えている。大きさは鎌倉の閻魔大王で知られる円応寺の閻魔堂中央に安置されている閻魔大王像（伝運慶作）と同じ大きさであろうか。彩色が良く残っており、江戸時代頃の新しいものであろう。
　弁天堂には開運出世弁才天を祀っている。
　手水舎には浪の飾り瓦が上がっているが、左右対称で、御成門裏側に上がる浪の飾り瓦と同じようだ。弁天堂の屋根には左右2つづつ、左右非対称の同じ浪の飾り瓦が4つ上がっているが、異様だ。屋根の左右には対称な型で造られた浪の飾り瓦が上げられ、一方が浪の飾り瓦なら他方は別の唐獅子の飾り瓦とかにするものだ。対称性も失われた飾り瓦を敢えて上げている理由が分からない。
(表紙写真は宝珠院閻魔大王）

エリア 三田・田町・芝浦(東京)

宝珠院境内。

「開運出世弁才天」。

弁天堂。

弁天堂。

「弁才天」の扁額。

開運出世弁才天。

弁天堂の屋根に上がる浪の飾り瓦。同じ意匠の浪の飾り瓦が上がっているのは初めてだ。

弁天堂の屋根に上がる浪の飾り瓦。同じ向きの浪の飾り瓦が上がっているのは初めてだが、非対称になっているのはおかしいだろう。

妙見堂。妙見大権現を祀る。

手水舎。

手水舎屋根に上がる浪の飾り瓦。左右対称なデザインだ。

手水舎屋根に上がる浪の飾り瓦。

お地蔵さま。

お地蔵さま。

地蔵堂。

子育水子地蔵尊。

閻魔堂。

ガラス越の閻魔大王。

本堂。

信号の向こうには東京タワー。