スリランカ縦断の旅 ⑨ ー タミル人世界のトリンコマリーを訪ねる

2011/07/24 - 2011/07/26

バティカロアに続いて東海岸トリンコマリーを訪れました。ここもかつての民族紛争の激戦地でした。もちろん今は平和そのものですが、ふと街角に塹壕が残されていたり、軍隊が駐留しているところを見ると、まだまだ完全には秩序が回復していないのだろうかと思ったりします。

トリンコマリーは完全にタミル人の世界です。街中にはヒンズー教の寺院があちこちにあり、そこへ参拝に訪れている人々や街中の人々を見ていると、タミル人ばかりで、まるで南インドを訪れたような感じです。

トリンコマりーで私たち日本人が忘れてはならないことがあります。それは第二次世界戦争の終わりに日本軍がトリンコマリーを爆撃したことです。当時スリランカはイギリスの植民地でした。ここには大きなイギリスの海軍施設があり、そこを爆撃したのです。同時に、コロンボも空爆していますが、このような事実は日本ではほとんど知られていません。

エリア トリンコマリー(スリランカ)

トリンコマリーではかなり立派なホテルに滞在しました。この町にこのようなホテルがあること自体想像していませんでしたので、なおさらその感を強くしました。滞在したホテルは WELCOMEBE HOTEL とい名前です。

レセプションのあるロビーを上から撮ってみました。なかなか落ち着いたホテルです。

客室棟の写真です。

小生が泊まった部屋です。豪華な雰囲気は何もありませんが、インターネットが利用できることを条件に友人に探してもらったホテルです。

玄関の部分は上がこんなになっているのですね。ここから見る景色は最高です。

このホテルにはプールもあります。涼しくなった夕方ひと泳ぎしてみました。

プールの後ろにはレストランがあります。地元で獲れた魚料理が種々あり、それらのいくつかを試してみました。

朝食の一例です。中央上にストリング・ホッパー、その上にフィシュ・カレーやサンボール、ダールカレーをのせ、その下左側にはホットケーキのようなものがあります。朝食とはいえ、かなり辛いです。

かつて砦のあったフォート・フレデリック ( Fort Frederick ) です。フォート内はスリランカ陸軍の駐屯地になっていて、たくさんの軍用車の往来が見られます。

フォートのゲートです。ここを通って中に入ります。

今はここがフォートであったことを示すものは何もあまりありませんが、かすかに往時をしのばせるものは四方に残された搭とフォートを囲むようにして造られた用水路だけです。

イギリス時代の砲弾が残されています。Dutch Bay を睨むような位置に置かれています。現在では一台しか残っていませんが、往時はもっとたくさん四方にあったものと思われます。

砲弾にはイギリスを示す紋章が刻まれています。

砦を出て少し街中を散歩してみましょう。薄い緑色をしたモスクが建っています。

市内を回ってみると、この町で気がついたことは、ヒンズー寺院が多いことはもちろんのことですが、キリスト教会（カトリック）が多いことです。ただし、この写真の教会はプロテスタントです。

こちらはトリンコマリーで一番大きなカトリック教会です。

教会の隣にある学校です。

第二次世界大戦末期に日本軍が当時英国領であったスリランカへ空爆しました。コロンボポとトリンコマリーの２箇所を攻撃しましたが、大きな打撃は与えなかったようです。トリンコマリーにはその爆撃の跡が残されています。

一般には入ることは出来ない石油基地の林の中にあり、その跡地には爆撃機の残骸とこのような記念碑が残されています。