2011/05/13 - 2011/05/19
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アルデバランさん
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英国ミステリ・ドラマのなかでもスコットランドが舞台の双璧と言ったら
グラスゴーの「刑事タガート」とエディンバラの「リーバス警部」を挙げるのに異論はあるまい。
特に上司の指示を無視し暴走する孤高のジョン・リーバス、相棒のシボーン・クラーク部長刑事、同僚(上司)のジル・テンプラー主任警視、宿敵カファティ等々魅力的な人物が登場もさることながら、
なんといってもイアン・ランキン描くところの「リーバス警部」の主役は舞台となる、かの地「エディンバラ」
残念なことに先ごろ亡くなったロバート・B・パーカーの「スペンサーシリーズ」のボストンも舞台設定では引けをとらないが、
あちらは明るく、軽い…(これが悪いとは言わないが)
なんせ、スペンサーはチャールズ河畔をジョギングし、ジムに通い、よく食べ、身だしなみも相棒のホークともども、
びちっと決めたマッチョマン。(ドラマではスペンサーも恋人スーザンもイメージが違いガッカリだったけど…)
これに対して、我らがリーバスといったら、煙草とジャンクフード、ヒゲの剃り残しはあるし、ビール・ウイスキーなぞの酒ばかり飲んで、
二日酔いの翌日はアーン・ブルー(スコットランドのコカコーラ)、服は着たまま寝るのでよれよれでとうとう定年退職…。
ドラマでも一匹狼ぶりをジョン・ハナーが好演して、テンプラーもシボーンも良かったが、いかんせん画面の陰影が濃くてエディンバラは暗かった。
イアン・ランキンはボストンとは歴史の重みが違う「エディンバラ」を美しい観光都市ではなく
貧困、不平等、犯罪など都市が抱える課題を浮き彫りにしながら登場人物以上に克明に描写し、
「イングランドの鉄など何するものぞ、勇気の砦に守られていれば」とロバート・バーンズの言葉を引用している。
そして、退職したリーバスは行きつけの「オックス」(オックスフォード・バー)にいるに違いないので訪ねてみましょう…
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
夕方5時半だけどまだまだ明るい。
アーサーズ・シートかカールトン・ヒルか迷ったけど
アーサーズ・シートを眺めることができるカールトン・ヒルのほうを選択。
明日もあるし…
だいぶ歩いたのでここはジョージ4世橋からタクシーでGO!
「できたらてっぺんまで連れてって」と言ったら… -
「歩いていきな…」とここで降ろされました。車は行けないそうです…
-
坂道をちょいとばかり上ると、ネルソン・モニュメントの高ーい塔が見えてきました。
-
なぜか大砲まであります。
物騒ですね… -
しかもスコット・モニュメントに照準を合わせてます…
-
リーバス警部第1作『紐と十字架』(1987年)ではカールトン・ヒルのてっぺんの駐車場にリーバスは車を停めます。
タクシーの運ちゃんの言うとおり、今は車では行けないようで、駐車場はありません。 -
「カールトン・ヒルにあるヴィクトリア朝時代の愚作と言うべき、ギリシャ神殿を模した悪趣味な未完成の建物」(リーバス警部第1作『紐と十字架』)
イアン・ランキンはこのカールトン・ヒルの構築物がよっぽど気に入らなかったんですね。
何度も酷評してます。
「エディンバラの恥」とまで言う人もいるとか、そこまで言わなくても… -
丘の頂上は広くなだらかになっておりエディンバラ市街方面もいいけど、フォース湾を臨むこちら側も景色では負けてません。
ただし、風が強くて、強くて。
海岸はニューヘイブンとその隣に映画「トレインスポッティング」で舞台となったエディンバラの主要港、リース。
リーバス警部ではもっぱら麻薬取引と不良少年達の溜り場で物騒な所として描かれてます。 -
少し風が弱まるだろうと反対側に丘を下って見ました。
彼方にフォース湾の対岸ファイフの地。
ちょうどカーコディー辺りか… -
フォース湾の奥、西のほうに転じると…
足元にはエディンバラ、ニュータウンの街並み
目を凝らすと遥か彼方にヴィクトリア朝時代の傑作建造物フォース鉄道橋も見えます。 -
東側の海岸はポートベロ(通称ポーティ)
街並みに隠れてるけど、そこに至る道がミュリエル・スパークの短編小説『ポートベロ・ロード』
40年前、田舎から東京に出てきてた大学1年の我輩が英語の授業で初めて手にした洋書、それが『ポートベロ・ロード』でした。
しばし感慨無量で立ちつくす。
干草の中に手を入れて針に刺さる話は今でも覚えてます… -
南の斜面に行ってみると対面に死火山アーサーズ・シート
リーバス警部では最初の頃「アーサーの腰掛け」と訳してました。
歩道がソルズベリ・クラッグスの断崖まで続いており、アリのように人がハイキングしてるのが見えます。
崖下にある白い芋虫は博物館ダイナミック・アースです -
リーバス警部『死せる魂』はこの断崖から同僚の警部マーゴリスが謎の飛び降り自殺をして始まる。
リーバスのホームグランドのセント・レナーズ署も麓にあるのでこのアーサーズ・シートはしょっちゅう出てきます。
そういえば、ドラマ版(「ゆれる愛」原作『首吊りの庭』)でも事件が解決した後、娘のサミーとこの山の上からエディンバラ市街を眺めてました…
原作にはそんなシーンなかったけどね。 -
目を近くに転じると…
キャノンゲート・カーク。
(翌日ここで大発見!) -
ちょいと左は
我輩の足元でエニシダが黄色く咲き乱れるその先に、
ホーリールード宮殿とその背後にホーリールード・パークが広がってます。 -
すぐ下、ウエイバリー駅近くのエディンバラ市議会
オールドタウン近辺にあってこの近代的な建物は目立ちます。
スコットランド議会といい、ここといい、再開発はちょうどリーバス警部シリーズの進行と重なり
話題に事欠きませんでした。 -
もうちょっと右を見ると…
ノースブリッジの向うにエディンバラ城
それにしてもロイヤル・マイルにあるハイランド・トルブース・カークの尖塔は目立ちます。 -
カールトン・ヒルの頂上の柵の外にはエニシダが今を盛りと咲いてました。
-
カールトン・ヒルには様々な構築物や巨大な記念碑がありますが
天文台もありました。 -
ニュータウン越しにエディンバラ城
プリンシズ・ストリート沿いのバルモラル・ホテルの時計塔、スコット・モニュメントそして彼方にST.メアリー大聖堂の尖塔が並びます。 -
いつまでも頂上にいるわけにも行きません。
もう6時半です。
そろそろ下りなくっちゃ… -
下りた所にある堂々とした建物。
スコットランド政府が入っている守護聖人ST.アンドリュースの名を冠したST.アンドリュース・ハウス
スコットランド政治制度はこの行政府と立法府のスコットランド議会の2本柱からなっており、20世紀末に地方分権が確立されました。 -
そして、リーバス警部シリーズでも最も多く出てくるプリンシズ・ストリート
目抜き通りには商店、ホテル、デパート、レストランが並んでます。 -
オールドタウンとの間は谷間になってるのでこんな感じです
ウエイバリー駅あたりですか?
この辺りはまだ激しく再開発中です… -
ノースブリッジがプリンシズ・ストリートに突き当たる場所にある公文書館の前で愛馬「コペンハーゲン」に跨って、なにやら指差すのは
イベリア半島でナポレオン軍を撃破したウェリントン将軍 -
プリンシズ・ストリート
左の円柱の建物がバルモラル・ホテル
中にあるレストラン「ナンバー・ワン」は何か特別な時にゆくレストラン
「そこで食事する為に貯金をするようなところ」(イアン・ランキン)
リーバス警部も恋人、ジーン・バーチルを怒らせた埋め合わせで、一張羅の服を着て行ってる。 -
デパート、ホテルが並ぶプリンシズ・ストリートを更に西に進むと、
南側はプリンシズ・ストリート・ガーデンズで開放的な景色になり、その先にスコット・モニュメントがミサイル型の異様な黒さで起立しています。 -
振り返るとバルモラル・ホテル
-
スコット・モニュメントの塔の袂に大理石のサー・ウォルター・スコット
傍らには愛犬もはべってます。 -
4隅に小尖塔とアーチを伴ない、フライング・バットレスでセントラルタワーを支えるゴシック様式のスコット・モニュメント
登れるということですが6時までなのでもう閉まってます。 -
プリンシズ・ストリート・ガーデンズを東西に分けるのはニュータウン建設時に削った土を盛ってオールド・タウンとの通路にしたThe Moundマウンド。
そしてその上に建つギリシア風のスコットランド王立芸術院 -
プリンシズ・ストリートの歩道には市民が寄付したのか木製のベンチが沢山並んでました。
-
プリンシズ・ストリート・ガーデンズ越しにエディンバラ城
かつて、このエディンバラ城の崖下にノー・ロッホと呼ばれた湖があり、ゴミを何でもかんでも投げ込んだという。 -
岩山の上にそそり立つエディンバラ城はどの方角から見ても絵になります。
-
広い通りのキャッスル・ストリートをニュータウンに入ってゆきます。
目指すはリーバスのオックスフォード・バー -
キャッスル・ストリートは微妙に上っており、振り返るとエディンバラ城が通りの正面に見えます。
-
キャッスル・ストリートを100mほどで交差する大きな通りのジョージ・ストリートを超えて1つ目のヤング・ストリートを左折すると
目指すオックスフォード・バーはあります。
えーと… -
通称「オックス」、オックスフォード・バーはリーバス警部が入り浸る酒場です。
でも、入口の戸がピッタリ閉まってる… -
ヤング・ストリートのノース・レーンはこんな感じの建物が連なって落ち着いた雰囲気です。
リーバス警部の家はオールドタウンの南側でかなり離れているけど、よほど気に入ってるんですね、ここが。 -
それにしても、そこらにある中が見えるパブのようでなく、知らない人にはかなり敷居が高いです。
灯りがついてるんで営業はしているとは思いますが… -
意を決してドアを開けると…
本での描写のように狭いカウンターと奥に小部屋のテーブル席がありました。
入ってすぐ、思わず聞いてしまいました。
「フ、フ、フエア イズ インスペクター・リーバス…」 -
すると、このおっちゃんが
「リーバスの席はあそこだけど、今日はいないよ…」 -
この人は奥の席で2,3人で飲んでいた常連客。酔狂な客が来たというので、なんだなんだとわざわざ見に来た…
壁にかかっている絵は『死せる魂』でリーバスがオックスフォード・バーにピットインした際に、「下手くそで珍妙な代物」と評した
ロバート・バーンズが若いウォルター・スコットに会っている場面。
その割には「バーンズは目の前にいる子どもの運命を知ってるかに見え、この小僧が出版部数で自分を凌駕し、ナイトの称号を得て王にすり寄る将来を見通しているようだ」
とリーバスは言っている。 -
イアン・ランキンの写真もありました。
-
ついでにトイレで用をたして…
-
10年近く前にミステリチャンネルでドラマ版放映時の解説で「日色ともゑ」がここを訪れカウンターの中に入っていたので、
我輩も入れてもらいました… -
小説でも出てくるけど中は禁煙なんで外でたばこを吸ってた、先程のおっちゃんに撮ってもらいました…
-
8時なったんで飯はリーバス警部の家の近くのフェンウィックスに…
ニュータウンの真ん中を横切るジョージ・ストリートは住宅街として造られたが、今では銀行がならぶ金融街です。
このジョージ・ストリートの東の突き当たりにあるのがセント・アンドリュー・スクエア。
そして、そこに立つメルヴィル・モニュメント -
リーバス警部がジーン・バーチルをさそって食事をしたフェンウィックスは、彼のホームグラウンド、
セント・レナーズ署の近くにある飾らないレストラン。
ノースブリッジをタクシーで10分ほど南下。
だがしかし…、ソールズベリ・プレイスにあるはずの場所には他の店(Hellers Kitchen )?
娘のサミーが『首つりの庭』(ドラマでは「ゆれる愛」)で車にはねられた所です。
どう考えてもここだし。そこで中に入って聞くと…
ガビーン!「フェンウィックスは2年前に閉店」とのこと
前を歩く二人もフェンウィックスを目指してきたようで、違う店になっていたのでトボトボと帰ります。
ちなみに、『滝』の訳でフェンウィックスはなぜか「フェニックス」になっていました… -
飯にありつけなかったのでミント・ストリート、クラーク・ストリート、ニコルソン・ストリートをトボトボと北上。
やむなく、途中でフィッシュ&チップスを買って…。
ロイヤルマイルのあるハイストリートまで戻って来ました。 -
先に空身でホテルにチェックインしてから荷物をとりにウエイバリー駅まで行きます。
ホテルはこのハイストリートを50mほど下って右折、Blackfriars Stの急坂を下った右側です。 -
その名も「Smart City Hostels」
-
ちなみに地図ではこのカウ・ゲートとサウス・ブリッジは交差点で交わっていると思えるけど、名前のとおり橋なんでカウ・ゲートの上にサウス・ブリッジ。
いかにロイヤルマイルのハイストリートが背骨状に高くなっているかが分かります。 -
部屋は2段ベットの6人部屋でしたが幸いなことに、朝まで他に宿泊客は来ませんでした…
一泊20ポンド。
さてと駅まで行ってザックを取ってくるか…
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 迷子さん 2011/09/08 03:11:41
- こ、こ、ここが〜っ!
- と、興奮してしまいましたm(__)m
初めましてでお邪魔いたします。
ああ、とうとうエディンバラーで
リーバス警部の舞台をご訪問された方が現れたっ!
彼のオックスフォードバーの全景がっ!
凄い嬉しくて感激です〜。
なんだかイメージしてたのとは違いますが
ローカルなバプって雰囲気がいいっすね。
もっとタバコの脂と紫煙で煙ってるのかな?と思ってましたが。
(考えたら4年前からパブは禁煙になってたっすね・・・)
他にも、初夏の英国てんこ盛りシリーズ
歴史も詳しくご説明されてて凄い素晴らしいです。
- アルデバランさん からの返信 2011/09/08 21:13:15
- RE: こ、こ、ここが〜っ!
- 迷子さんこんにちわ
我輩の旅行記に訪問くださいまして、しかも貴重なるポチまで沢山頂きましてありがとうございます。
念願だったオックスフォードバーを訪問出来て本当に感動ものでした。
エディンバラのニュータウンは整然とした街並みなのですぐに見つけることが出来ました。
行った時に入口のドアがピタリと閉まっており、中が見えずすごく躊躇しましたが、わざわざ、地球の反対側から来たんだからと思い切ってドアを開けました…
我輩も小説からは薄汚れた酒場をイメージしてたのですが意外と綺麗でした。
もっとも、日色ともゑが10年以上前に訪れた時のVHSを持っており、
それを確認するとそのままでした…
残念ながらリーバス警部は定年退職してしまいました。
シボーン・クラーク部長刑事がシリーズを引き継ぐと思ったんですが、それもなさそうです。
テレビドラマもリメイク版が新たに制作されるという噂はあるのですが…
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