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<br />2010年10月16日(土)<br /><br />バスは走り続けて、ハイデルベルクの街を通り過ぎ、城に向かってドンドン坂を登る。<br /><br />降りる場所は城の入口に近く、城門は目の前にあるようだ。<br /><br />なんという便利さ、効率の良さだろう。<br /><br /><br />しかしふと、このような旅の「近代化」は、何か一番大切なものを、人生から奪っているのではないだろうかと、気付く。<br /><br />昔は、息を切らせ、汗をぬぐい、出会う人に一人々々それなりの会釈を交わしながら、城に向かっての一歩々々を刻んだ。<br /><br />城は次第に高く聳え、高くに上がるに従い眺望も開ける。<br /><br />城に近づくにしたがって、旅人にのしかかるように存在の大きさを訴え、旅人の胸のときめきを増幅する。<br /><br /><br />「昔の人たちは、何を考えながら登ったのだろうかなぁ」<br /><br />「ここで戦った戦士たちは、命を賭けながらも、狂うばかりの征服感に無我夢中だったのかもしれない」<br /><br /><br />このような旅の道すがらが、目的地の身を重視した旅とは違い、旅人に底深い喜びを与えてくれるのではないだろうか。<br /><br />「スローフッド」に並び「スロージャーニー」を、声高く提唱したい。<br /><br /><br />歩きながら考えることの楽しさを奪われながら、コンダクターは旅人をまるで隊長が兵士を指揮するがごとく、行動を促している。<br /><br />最近流行の巡礼は、過程重視の、本来求めるべきと考える旅なのだ。<br /><br /><br />もう少し加えるならば、旅の楽しさの多くは、人との出会いと思う。<br /><br />貸切バス旅行は、人との出会いを極力避ける方向に向いていないだろうか。<br /><br />さらに、旅の面白さは、自分による創造にあり、失敗にある。<br /><br /><br />こんなことを考えているうちに、「そろそろ降りるからご用意ください」との、アナウンスがあった。<br /><br /><br />この記事の写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問59カ国、文章1,750件 写真8,000枚)、にあります。<br />http://4travel.jp/traveler/katase/<br /><br />マッターホルンは、ゴルナーグラート鉄道の各駅で下車しながら、移りゆく姿を捕らえました。<br />「片瀬貴文さんのマイページ」http://4travel.jp/traveler/takafumi/<br /><br />ブログの作成日順に並んでいる、文章主体の「片瀬貴文の記録」(文章1,800件)<br />http://blog.alc.co.jp/d/2001114<br />は、最近訪問者が最大です。<br /><br />(片瀬貴文 2011.01.03)<br />

ライン・マイン・ドナウ【26】せっかくの旅はもっとゆっくり歩きたいー「スロージャーニー」を提唱するー

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2010/10/16 - 2010/10/16

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ソフィ

ソフィさん


2010年10月16日(土)

バスは走り続けて、ハイデルベルクの街を通り過ぎ、城に向かってドンドン坂を登る。

降りる場所は城の入口に近く、城門は目の前にあるようだ。

なんという便利さ、効率の良さだろう。


しかしふと、このような旅の「近代化」は、何か一番大切なものを、人生から奪っているのではないだろうかと、気付く。

昔は、息を切らせ、汗をぬぐい、出会う人に一人々々それなりの会釈を交わしながら、城に向かっての一歩々々を刻んだ。

城は次第に高く聳え、高くに上がるに従い眺望も開ける。

城に近づくにしたがって、旅人にのしかかるように存在の大きさを訴え、旅人の胸のときめきを増幅する。


「昔の人たちは、何を考えながら登ったのだろうかなぁ」

「ここで戦った戦士たちは、命を賭けながらも、狂うばかりの征服感に無我夢中だったのかもしれない」


このような旅の道すがらが、目的地の身を重視した旅とは違い、旅人に底深い喜びを与えてくれるのではないだろうか。

「スローフッド」に並び「スロージャーニー」を、声高く提唱したい。


歩きながら考えることの楽しさを奪われながら、コンダクターは旅人をまるで隊長が兵士を指揮するがごとく、行動を促している。

最近流行の巡礼は、過程重視の、本来求めるべきと考える旅なのだ。


もう少し加えるならば、旅の楽しさの多くは、人との出会いと思う。

貸切バス旅行は、人との出会いを極力避ける方向に向いていないだろうか。

さらに、旅の面白さは、自分による創造にあり、失敗にある。


こんなことを考えているうちに、「そろそろ降りるからご用意ください」との、アナウンスがあった。


この記事の写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問59カ国、文章1,750件 写真8,000枚)、にあります。
http://4travel.jp/traveler/katase/

マッターホルンは、ゴルナーグラート鉄道の各駅で下車しながら、移りゆく姿を捕らえました。
「片瀬貴文さんのマイページ」http://4travel.jp/traveler/takafumi/

ブログの作成日順に並んでいる、文章主体の「片瀬貴文の記録」(文章1,800件)
http://blog.alc.co.jp/d/2001114
は、最近訪問者が最大です。

(片瀬貴文 2011.01.03)

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
  • ハイデルベルク城<br />主門

    ハイデルベルク城
    主門

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