ハイデルベルク旅行記(ブログ) 一覧に戻る
<br />2010年10月16日(土)<br /><br />ハイデルベルクの街の見晴らしがだんだん良くなって、シャッターポイントを探しているうちに、バス駐車場に着いた。<br /><br />微かな雨模様で、敷石に降り散っている赤、緑、黄の落ち葉が美しい。<br /><br /><br />この城に来るのはもう何回目かであるが、来るごとに何か新しい発見がある。<br /><br />今回は何であろうか。<br /><br />期待に胸を膨らませながら、城門をくぐる。<br /><br /><br />先ず感じたのは、この城の持つ重みだった。<br /><br />今通って来た門を、どれだけ多くの人がくぐったものだろうか。<br /><br />ある人は、まなじりを決し命をかけて、死ぬ覚悟でくぐっただろう。<br /><br />その時には、忠誠を誓い、自分の人生に忠実ならんとした人もあろうし、一攫千金を夢見た人もあろう。<br /><br /><br />ある人は、明るい夢に胸を膨らませ、天にも昇る心でくぐっただろう。<br /><br />城と言う場は、そうした人生劇の舞台なのだ。<br /><br />だから今ここで感じる重さは、たくさんの人間の魂の重なりなのだ。<br /><br /><br />この城を造り始めたのは、12世紀と考えられている。<br /><br />日本に元が押し寄せて来た、ほぼその時代である。<br /><br />その後豊かさを争い、考え方の正しさを争い、どれほどの血がここに流されたものだろうか。<br /><br />目を閉じれば、兵士たちの歓声が聞こえ、同時に宮廷生活の、妙なる音や香りが漂っても来る。<br /><br /><br />12世紀以降次第に積み重ねられてきたこの城の形を、大きく揺るがせたのは、17世紀の三十年戦争だった。<br /><br />三十年戦争では、国内の争い、そして外国からの攻撃と、二度にわたって壊滅的な打撃を受けた。<br /><br />ようやく復興したものの、続いて王位継承をめぐり、再度破壊された。<br /><br /><br />今ここで私の眼前に展開しているのは、そうした破壊の姿を残しながらも、往時の立派さを彷彿とさせる、観光的価値を目指ししたその復興の妙である。<br /><br />人間の魂が積み重なった重圧を、他に比類のないこの恵まれた環境で、「いかに深く演出し尽くすか」。<br /><br />ハイデルベルク城の演出しつつあるテーマを、見つけた気持ちになる。<br /><br /><br />この記事の写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問59カ国、文章1,750件 写真8,000枚)、にあります。<br />http://4travel.jp/traveler/katase/<br /><br />マッターホルンは、ゴルナーグラート鉄道の各駅で下車しながら、移りゆく姿を捕らえました。<br />「片瀬貴文さんのマイページ」http://4travel.jp/traveler/takafumi/<br /><br />ブログの作成日順に並んでいる、文章主体の「片瀬貴文の記録」(文章1,800件)<br />http://blog.alc.co.jp/d/2001114<br />は、最近訪問者が最大です。<br /><br />(片瀬貴文 2011.01.13)<br />

ライン・マイン・ドナウ【27】人間の魂の重圧を演出しつつあるハイデルベルク城

1いいね!

2010/10/16 - 2010/10/16

714位(同エリア843件中)

0

6

ソフィ

ソフィさん


2010年10月16日(土)

ハイデルベルクの街の見晴らしがだんだん良くなって、シャッターポイントを探しているうちに、バス駐車場に着いた。

微かな雨模様で、敷石に降り散っている赤、緑、黄の落ち葉が美しい。


この城に来るのはもう何回目かであるが、来るごとに何か新しい発見がある。

今回は何であろうか。

期待に胸を膨らませながら、城門をくぐる。


先ず感じたのは、この城の持つ重みだった。

今通って来た門を、どれだけ多くの人がくぐったものだろうか。

ある人は、まなじりを決し命をかけて、死ぬ覚悟でくぐっただろう。

その時には、忠誠を誓い、自分の人生に忠実ならんとした人もあろうし、一攫千金を夢見た人もあろう。


ある人は、明るい夢に胸を膨らませ、天にも昇る心でくぐっただろう。

城と言う場は、そうした人生劇の舞台なのだ。

だから今ここで感じる重さは、たくさんの人間の魂の重なりなのだ。


この城を造り始めたのは、12世紀と考えられている。

日本に元が押し寄せて来た、ほぼその時代である。

その後豊かさを争い、考え方の正しさを争い、どれほどの血がここに流されたものだろうか。

目を閉じれば、兵士たちの歓声が聞こえ、同時に宮廷生活の、妙なる音や香りが漂っても来る。


12世紀以降次第に積み重ねられてきたこの城の形を、大きく揺るがせたのは、17世紀の三十年戦争だった。

三十年戦争では、国内の争い、そして外国からの攻撃と、二度にわたって壊滅的な打撃を受けた。

ようやく復興したものの、続いて王位継承をめぐり、再度破壊された。


今ここで私の眼前に展開しているのは、そうした破壊の姿を残しながらも、往時の立派さを彷彿とさせる、観光的価値を目指ししたその復興の妙である。

人間の魂が積み重なった重圧を、他に比類のないこの恵まれた環境で、「いかに深く演出し尽くすか」。

ハイデルベルク城の演出しつつあるテーマを、見つけた気持ちになる。


この記事の写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問59カ国、文章1,750件 写真8,000枚)、にあります。
http://4travel.jp/traveler/katase/

マッターホルンは、ゴルナーグラート鉄道の各駅で下車しながら、移りゆく姿を捕らえました。
「片瀬貴文さんのマイページ」http://4travel.jp/traveler/takafumi/

ブログの作成日順に並んでいる、文章主体の「片瀬貴文の記録」(文章1,800件)
http://blog.alc.co.jp/d/2001114
は、最近訪問者が最大です。

(片瀬貴文 2011.01.13)

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
  • ハイデルベルク城の落ち葉は<br />実に多彩である

    ハイデルベルク城の落ち葉は
    実に多彩である

  • 破壊の跡は<br />古城の趣きを良く残している

    破壊の跡は
    古城の趣きを良く残している

  • 城門をくぐれば<br />美しい建物に取り囲まれた<br />中庭がある

    城門をくぐれば
    美しい建物に取り囲まれた
    中庭がある

  • 正面のこの建物は<br />修復が行き届き<br />華麗さを感じる

    正面のこの建物は
    修復が行き届き
    華麗さを感じる

  • 右側の建物は<br />壁だけを残していて<br />古城の風情を演出する

    右側の建物は
    壁だけを残していて
    古城の風情を演出する

  • 正面の建物のファサッドを良く見れば<br />柱ごとに石像が配置されている<br />「どんな並べ方をしたものだろうか」<br /><br />屋根近くも曲線が自由闊達に使われ<br />建物に生き物の魂を持たせたようだ

    正面の建物のファサッドを良く見れば
    柱ごとに石像が配置されている
    「どんな並べ方をしたものだろうか」

    屋根近くも曲線が自由闊達に使われ
    建物に生き物の魂を持たせたようだ

この旅行記のタグ

1いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

ドイツで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ドイツ最安 281円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

ドイツの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP