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 ネパールの暮らし    2010年11月9日<br /> この度、ヒマラヤ近辺諸国を3ヶ国旅行したが、私の第一の目的の桜を優先してブログに書いた。今回から訪ねた国順にその国の暮らしや、感じたことを紹介させていただく。<br /> カトマンズは10月8日から3日間滞在した。 先にも述べたよういに私は1982にEIL(国際体験協会)という機関からカトマンズでホームステイをさせてもらった。その時、あまりに貧しい生活で死ぬのでないかと思った。<br /> あれから28年経っている。この度はホテル滞在だし、町のようすも良くなっていると思った。しかし、現実は違って、もっとひどくなっていた。 あの時は汚いといっても現在のように大気汚染されていなかったし、オートバイやオンボロ車が氾濫していなかった。若者は未来を信じ、王国であることを誇りに思って、目がキラキラ輝いていた。ネパールの国民には申し訳ないが、現在は人間が人間として生きるにはほど遠い状態なのである。カトマンズの街中を歩いていると埃と臭気が漂っていた。交通規則なんて全然守られていない無法地帯のようだった。(写真1)<br /> 現地の人の話では、今、失業率は50%以上で、国会議員の多くは国民のための政治をしないで私腹を肥やすことだけに懸命になり、ワイロが罷り通っているのだそうだ。<br /> 現在、国民から信頼、期待されていた王制は崩壊された。(暗殺)現在、大半の議員は毛沢東系の共産主義者なんだそうだ。(王制の崩壊については次回のブログで書く)<br /> ガイドのラジさんが怒りをこめて話してたことが忘れられない。<br /> 私が行った1週間ほど前に起きた悲惨な事件である。高校生が誘拐された。学校の先生の子供だった。犯人は日本の円にして1000万円位を身代金としてを要求してきたそうだ。ネパールの教員は決して優遇されていない。親戚縁者から借金してそれを渡したら、子供は殺されてしまった。国民は悲しみ拳を上げて怒った。<br /> 捕まった犯人は共産党系の政治家だったそうだ。ネパールに死刑はない。懲役20年が最大の刑なのだだそうだが、「犯人は政治家だから、1年も経てば出所して来るよ」、ラジさんは吐き捨てるように言っていた。<br /> 私は、ネパールが、北朝鮮やミャンマーのように国民を苦しめる国になるのではないかと心配でならない。<br /> ネパールは農業国である。しかし、最近の大気汚染と異常気象で収穫は少なくなり、農民の多くは農業を止め、職を求めて大都会のカトマンズに集中しているのだそうだ。(総人口2500万人のうち、カトマンズ盆地に176万人)<br />写真2はカトマンズの雑踏である。私が行っていた時、ヒンズー教のお祭りで沢山の露店が出ていた。安物の色鮮やかな衣類を買い求めていた。<br /> カトマンズに滞在して、一番の危機感は水であった。ホテルで水を出すと泥水のような茶色い水が出てくる。(私は滞在中、持参した湯沸し器でミネラルウオーターで日本から持参した食料を食べた) 泥水だけならいいが,黴菌がウヨウヨ含まれているのである。日本人は雑菌に対して抵抗がないと言えばそれまでだが、ネパール人だって綺麗な水を求めて集まる。<br /> 10月9日、ナガールコットでヒマラヤの日の出を見に行く時、霧に包まれた早朝から、綺麗な水の出るところに婦女子が群がっていた。(写真3、 多分、地下水を汲み上げたものだと思う)<br /> 暗いことばかり話してしまった。 カトマンズは歴史の町でもある。市内には世界遺産が沢山ある。 私は以前行った時、多くのヒンズー教の寺を見たので、未だ訪れていないダルバール広場に連れて行ってもらった。ここは16世紀に建てられたヒンズー教と仏教が一体となった神殿がある。(写真4)<br /> この神殿で関心を持ったのは、今でも、生き神様として、少女が神殿の中で暮らしているのだそうだ。(一日数回、額縁のような窓から拝顔できるが私はそのチャンスを逃した)<br /> 生き神様は5,6歳の時、108人の候補から選ばれ、神様として修行し、初潮(メンス)が始まる時に神様から人間に戻られるのだそうだ。ik生き神様は人間に戻られても一生独身で過さなければならないのだそうだ。21世紀にこのような神様が存在していることがとても不思議に思えた。<br />街中の道路わきにヒンズー教の神様の石像があった。数人の子供が群がってお祈りしていた。何を祈っているのだろうか。ネパールの平和だろうか。豊かな暮らしだろうか。子供たちの暗い表情と落ち着きのない不安そうなようすが気になった。(写真6)<br /><br /> 全てを含めて、ネパールの国民に安らかな平和な日々が訪れるのを祈って止まない。ネパールは本来、ヒマラヤの山々の麓の美しい国なのだから。<br />------------------------------------------<br /><br /><br />ゆらのと=峰村剛 (長岡市在住)<br /> <br /> <br /><br />

ネパールの暮らし

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2010/10/08 - 2010/10/10

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ゆらのと

ゆらのとさん

 ネパールの暮らし    2010年11月9日
 この度、ヒマラヤ近辺諸国を3ヶ国旅行したが、私の第一の目的の桜を優先してブログに書いた。今回から訪ねた国順にその国の暮らしや、感じたことを紹介させていただく。
 カトマンズは10月8日から3日間滞在した。 先にも述べたよういに私は1982にEIL(国際体験協会)という機関からカトマンズでホームステイをさせてもらった。その時、あまりに貧しい生活で死ぬのでないかと思った。
 あれから28年経っている。この度はホテル滞在だし、町のようすも良くなっていると思った。しかし、現実は違って、もっとひどくなっていた。 あの時は汚いといっても現在のように大気汚染されていなかったし、オートバイやオンボロ車が氾濫していなかった。若者は未来を信じ、王国であることを誇りに思って、目がキラキラ輝いていた。ネパールの国民には申し訳ないが、現在は人間が人間として生きるにはほど遠い状態なのである。カトマンズの街中を歩いていると埃と臭気が漂っていた。交通規則なんて全然守られていない無法地帯のようだった。(写真1)
 現地の人の話では、今、失業率は50%以上で、国会議員の多くは国民のための政治をしないで私腹を肥やすことだけに懸命になり、ワイロが罷り通っているのだそうだ。
 現在、国民から信頼、期待されていた王制は崩壊された。(暗殺)現在、大半の議員は毛沢東系の共産主義者なんだそうだ。(王制の崩壊については次回のブログで書く)
 ガイドのラジさんが怒りをこめて話してたことが忘れられない。
 私が行った1週間ほど前に起きた悲惨な事件である。高校生が誘拐された。学校の先生の子供だった。犯人は日本の円にして1000万円位を身代金としてを要求してきたそうだ。ネパールの教員は決して優遇されていない。親戚縁者から借金してそれを渡したら、子供は殺されてしまった。国民は悲しみ拳を上げて怒った。
 捕まった犯人は共産党系の政治家だったそうだ。ネパールに死刑はない。懲役20年が最大の刑なのだだそうだが、「犯人は政治家だから、1年も経てば出所して来るよ」、ラジさんは吐き捨てるように言っていた。
 私は、ネパールが、北朝鮮やミャンマーのように国民を苦しめる国になるのではないかと心配でならない。
 ネパールは農業国である。しかし、最近の大気汚染と異常気象で収穫は少なくなり、農民の多くは農業を止め、職を求めて大都会のカトマンズに集中しているのだそうだ。(総人口2500万人のうち、カトマンズ盆地に176万人)
写真2はカトマンズの雑踏である。私が行っていた時、ヒンズー教のお祭りで沢山の露店が出ていた。安物の色鮮やかな衣類を買い求めていた。
 カトマンズに滞在して、一番の危機感は水であった。ホテルで水を出すと泥水のような茶色い水が出てくる。(私は滞在中、持参した湯沸し器でミネラルウオーターで日本から持参した食料を食べた) 泥水だけならいいが,黴菌がウヨウヨ含まれているのである。日本人は雑菌に対して抵抗がないと言えばそれまでだが、ネパール人だって綺麗な水を求めて集まる。
 10月9日、ナガールコットでヒマラヤの日の出を見に行く時、霧に包まれた早朝から、綺麗な水の出るところに婦女子が群がっていた。(写真3、 多分、地下水を汲み上げたものだと思う)
 暗いことばかり話してしまった。 カトマンズは歴史の町でもある。市内には世界遺産が沢山ある。 私は以前行った時、多くのヒンズー教の寺を見たので、未だ訪れていないダルバール広場に連れて行ってもらった。ここは16世紀に建てられたヒンズー教と仏教が一体となった神殿がある。(写真4)
 この神殿で関心を持ったのは、今でも、生き神様として、少女が神殿の中で暮らしているのだそうだ。(一日数回、額縁のような窓から拝顔できるが私はそのチャンスを逃した)
 生き神様は5,6歳の時、108人の候補から選ばれ、神様として修行し、初潮(メンス)が始まる時に神様から人間に戻られるのだそうだ。ik生き神様は人間に戻られても一生独身で過さなければならないのだそうだ。21世紀にこのような神様が存在していることがとても不思議に思えた。
街中の道路わきにヒンズー教の神様の石像があった。数人の子供が群がってお祈りしていた。何を祈っているのだろうか。ネパールの平和だろうか。豊かな暮らしだろうか。子供たちの暗い表情と落ち着きのない不安そうなようすが気になった。(写真6)

 全てを含めて、ネパールの国民に安らかな平和な日々が訪れるのを祈って止まない。ネパールは本来、ヒマラヤの山々の麓の美しい国なのだから。
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ゆらのと=峰村剛 (長岡市在住)
 
 

同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
飛行機
航空会社
エアインディア
旅行の手配内容
個別手配
  • カトマンズはオートバイが多い。家族4人で乗っているのもいる。

    カトマンズはオートバイが多い。家族4人で乗っているのもいる。

  • ヒンズーのお祭りで露店で古着や安物の衣服を売っていた。

    ヒンズーのお祭りで露店で古着や安物の衣服を売っていた。

  • 夜明けは10度以下に下がるが半袖で水汲みしている女たち

    夜明けは10度以下に下がるが半袖で水汲みしている女たち

  • 16世紀の寺院(世界遺産)生き神様(少女)はこの近くにおられるのだそうだ。

    16世紀の寺院(世界遺産)生き神様(少女)はこの近くにおられるのだそうだ。

  • 子供たちがヒンズー教の石像に祈っていた。表情が暗くおどおどしているのが気にかかった。<br />

    子供たちがヒンズー教の石像に祈っていた。表情が暗くおどおどしているのが気にかかった。

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