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 太古の昔(約百万年位)、ヒマラヤ山麓(ネパール側)で発生した桜はやがて長い年月を経てヒマラヤの山々を超えブータンに入ったという説が有力である。<br /> インターネットで「ヒマラヤ桜」を検索すると、秋咲くヒマラヤ桜はブータンにもある事を確認した。<br /> この度のネパールのヒマラヤ桜を訪ねるに当たって、貪欲な私はブータンを外すわけがない。<br /> インターネットの旅行案内をいろいろ調べたら、カトマンズからブータンのパロに入ってそれからダージリンに入る個人旅行向けのルートがあった。  あまり知られていない旅行会社だし応対もよくない。ちょっと心配だったが、思い切ってそこの旅行社を利用して出かけた。<br /> カトマンズのホテルがひどかったので、ブータンも同じようなものかと覚悟していたら、まるで違っていた。 地獄から天国に上ったような素晴らしい3日間を過ごすことができた。 そのことは日を改めてブログに書かせてもらうので、今回は桜だけに絞らせていただく。<br /> 10月10日、午前11過ぎにカトマンズ空港をDrukairというブータン航空(王室管理)で発つと1時間足らずでブータンのパロに着いた。(首都のテンプーには飛行場を造るるだけの横幅の平地がない)<br /> 空港で出迎えてくれたのは民族衣装を着たサンゲさんというハンサム青年のガイドだった。私が「ブータンに桜を訪ねて来た」というと驚いていた。 ブータンにも秋咲く桜も春咲く桜もいっぱいあるという嬉しい情報を得た。<br /> ブータンでは桜をカムシンというのだそうだ。これはネパールと同じように桃色の花という意味で春咲きの桜も秋咲きの桜もカムシンというのだそうだ。<br /> でも、今年の夏は暑くて秋咲く桜はまだ咲いていないとのことでちょっと残念だった。<br /> 「花は咲いていなくても桜の木のところに連れて行ってほしい」とお願いすると、早速、その日の午後に2ヶ所連れて行ってくれた。<br /> 最初の写真はアーチェリー(洋弓)の競技が行われるグランドだった。(アーチェリーはブータンの国技で北京オリンピックは女子優勝)<br /> 民族衣装を着た青年達が二組のグループに分かれて試合をしていた。 試合場の脇に秋咲きの桜の若木があった。この桜は12月初旬頃に咲くのだそうだ。(弓を引いている人の左上)<br /> ブータンのアーチェリーの競技はのどかで微笑ましい。相手のグループが的に矢が刺さると競技相手の組の2人が歌を歌って踊りながら相手を祝福する。花こそ咲いていなかったが側に桜の木があるだけでも心地良かった。<br /> 次に連れて行ってもらったのがキュチュラカンという旧跡(城)である。ここに日本から贈られた染井吉野が2本あった。この桜の木は3代目の国王の皇太后(お母様)が亡くなられた時、葬儀に参列した日本の首相代理の政治家(名前不詳)が贈呈されたたのだそうだ。(写真2)<br /> その桜の木の側で、赤ん坊を背負った母親が散歩していた。この光景も桜がよく似合った。(写真3)赤ん坊の背負い方が日本とそっくりなのに驚いた。民族衣装も日本の着物に良く似ている。<br /> 10月11日の朝、8時過ぎ、タクツアン僧院が望める展望台(標高3200m)に行くため途中、車から下りて2時間歩いた。その途中、山桜の木を見ることができた。多分、これらの桜はヒマラヤ桜だと思う。10月下旬から標高の低い順に咲き出すという。(写真4)<br /> ガイドのサンゲさんは桜についていろいろ知っておられてありがたかった。<br /> ブータンの桜も春咲きと秋咲きがあるのだそうだ。 春先は3月から5月中旬までで、3月はワンデイフォーガン、4月はチューカー、5月はノブテンに咲いていると教えてくれた。<br /> 今春、テンプー(ブータンの首都)に日本から染井吉野が40本贈られたという(贈り主不詳) 殆どの木が根付いたので来春、花を見るのが楽しみだとサンゲさんは言っていた。<br /> 秋咲きは10月中旬から2ヶ月は見られるという。パロの北方の山をトレッキングのガイドをすると沢山、山辺に咲いているという。多分、これはヒマラヤ桜だと思う。<br /> そして、ブータンを語るとき、日本人なら知っておかなければならぬ偉大な人がいる。、ブータンの農業の発展に尽くされたダジョー西岡氏である。氏が他界するまでおられたシェンガ県にも春咲きの桜があるそうだ。<br /> ダジョーはブータンで最高の人に贈られる称号で、外国人では西岡京治氏が初めてである。(日本ではあまり知られていないがブータンの国民は全部が知っている)<br /> ダジョー西岡氏については日を改めてブログで書かせていただく。<br /> ブータンはガイドのサンガさんを始め、みんな優しくて親切で、心が洗われる思いだった。「ブータンは世界一国土が美しくて平和な国で国民全部が心豊かだ」とあるレポーター(名前忘れた)が言ったのは、本当だった。<br /><br />         ブータンの 心優しき人々は<br />         桜のごとく  美しきかな <br />-----------------------------------------------<br /><br />              ゆらのと=峰村剛 (長岡市在住)<br /><br /> <br />  <br /><br />2010/10/30 23:36・編集・削除・コメント(

ヒマラヤ近辺の秋咲く桜を訪ねて 2 ブータンの桜

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2010/10/07 - 2010/10/16

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ゆらのと

ゆらのとさん

 太古の昔(約百万年位)、ヒマラヤ山麓(ネパール側)で発生した桜はやがて長い年月を経てヒマラヤの山々を超えブータンに入ったという説が有力である。
 インターネットで「ヒマラヤ桜」を検索すると、秋咲くヒマラヤ桜はブータンにもある事を確認した。
 この度のネパールのヒマラヤ桜を訪ねるに当たって、貪欲な私はブータンを外すわけがない。
 インターネットの旅行案内をいろいろ調べたら、カトマンズからブータンのパロに入ってそれからダージリンに入る個人旅行向けのルートがあった。  あまり知られていない旅行会社だし応対もよくない。ちょっと心配だったが、思い切ってそこの旅行社を利用して出かけた。
 カトマンズのホテルがひどかったので、ブータンも同じようなものかと覚悟していたら、まるで違っていた。 地獄から天国に上ったような素晴らしい3日間を過ごすことができた。 そのことは日を改めてブログに書かせてもらうので、今回は桜だけに絞らせていただく。
 10月10日、午前11過ぎにカトマンズ空港をDrukairというブータン航空(王室管理)で発つと1時間足らずでブータンのパロに着いた。(首都のテンプーには飛行場を造るるだけの横幅の平地がない)
 空港で出迎えてくれたのは民族衣装を着たサンゲさんというハンサム青年のガイドだった。私が「ブータンに桜を訪ねて来た」というと驚いていた。 ブータンにも秋咲く桜も春咲く桜もいっぱいあるという嬉しい情報を得た。
 ブータンでは桜をカムシンというのだそうだ。これはネパールと同じように桃色の花という意味で春咲きの桜も秋咲きの桜もカムシンというのだそうだ。
 でも、今年の夏は暑くて秋咲く桜はまだ咲いていないとのことでちょっと残念だった。
 「花は咲いていなくても桜の木のところに連れて行ってほしい」とお願いすると、早速、その日の午後に2ヶ所連れて行ってくれた。
 最初の写真はアーチェリー(洋弓)の競技が行われるグランドだった。(アーチェリーはブータンの国技で北京オリンピックは女子優勝)
 民族衣装を着た青年達が二組のグループに分かれて試合をしていた。 試合場の脇に秋咲きの桜の若木があった。この桜は12月初旬頃に咲くのだそうだ。(弓を引いている人の左上)
 ブータンのアーチェリーの競技はのどかで微笑ましい。相手のグループが的に矢が刺さると競技相手の組の2人が歌を歌って踊りながら相手を祝福する。花こそ咲いていなかったが側に桜の木があるだけでも心地良かった。
 次に連れて行ってもらったのがキュチュラカンという旧跡(城)である。ここに日本から贈られた染井吉野が2本あった。この桜の木は3代目の国王の皇太后(お母様)が亡くなられた時、葬儀に参列した日本の首相代理の政治家(名前不詳)が贈呈されたたのだそうだ。(写真2)
 その桜の木の側で、赤ん坊を背負った母親が散歩していた。この光景も桜がよく似合った。(写真3)赤ん坊の背負い方が日本とそっくりなのに驚いた。民族衣装も日本の着物に良く似ている。
 10月11日の朝、8時過ぎ、タクツアン僧院が望める展望台(標高3200m)に行くため途中、車から下りて2時間歩いた。その途中、山桜の木を見ることができた。多分、これらの桜はヒマラヤ桜だと思う。10月下旬から標高の低い順に咲き出すという。(写真4)
 ガイドのサンゲさんは桜についていろいろ知っておられてありがたかった。
 ブータンの桜も春咲きと秋咲きがあるのだそうだ。 春先は3月から5月中旬までで、3月はワンデイフォーガン、4月はチューカー、5月はノブテンに咲いていると教えてくれた。
 今春、テンプー(ブータンの首都)に日本から染井吉野が40本贈られたという(贈り主不詳) 殆どの木が根付いたので来春、花を見るのが楽しみだとサンゲさんは言っていた。
 秋咲きは10月中旬から2ヶ月は見られるという。パロの北方の山をトレッキングのガイドをすると沢山、山辺に咲いているという。多分、これはヒマラヤ桜だと思う。
 そして、ブータンを語るとき、日本人なら知っておかなければならぬ偉大な人がいる。、ブータンの農業の発展に尽くされたダジョー西岡氏である。氏が他界するまでおられたシェンガ県にも春咲きの桜があるそうだ。
 ダジョーはブータンで最高の人に贈られる称号で、外国人では西岡京治氏が初めてである。(日本ではあまり知られていないがブータンの国民は全部が知っている)
 ダジョー西岡氏については日を改めてブログで書かせていただく。
 ブータンはガイドのサンガさんを始め、みんな優しくて親切で、心が洗われる思いだった。「ブータンは世界一国土が美しくて平和な国で国民全部が心豊かだ」とあるレポーター(名前忘れた)が言ったのは、本当だった。

         ブータンの 心優しき人々は
         桜のごとく  美しきかな 
-----------------------------------------------

              ゆらのと=峰村剛 (長岡市在住)

 
  

2010/10/30 23:36・編集・削除・コメント(

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
5.0
グルメ
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
飛行機
旅行の手配内容
個別手配
  • アーチェリーの試合をする若者。後ろに桜の若木があった。

    アーチェリーの試合をする若者。後ろに桜の若木があった。

  • それを観覧する僧侶、後ろの若木は桜。

    それを観覧する僧侶、後ろの若木は桜。

  • この桜は日本から贈られた染井吉野。

    この桜は日本から贈られた染井吉野。

  • 桜の木の近くで子守する母親。

    桜の木の近くで子守する母親。

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