奈良正倉院

2009/09/02 - 2009/09/02

　奈良東大寺にある正倉院は高床の大規模な校倉造倉庫で、聖武天皇・光明皇后ゆかりの品をはじめとする、天平時代を中心とした多数の美術工芸品を収蔵していた施設である。天平勝宝8年（756年）、光明皇后は、聖武天皇の七七忌に、天皇遺愛の品約650点と、約60種の薬物を東大寺の廬舎那仏（大仏）に奉献した。その後も光明皇后は3度にわたって、自身や聖武天皇ゆかりの品を大仏に奉献している。これらの献納品は正倉院に収められた。正倉院宝庫は、北倉、中倉、南倉の3つに区分されている。他に宮内庁正倉院事務所が管理している経巻類約5,000点を収蔵する聖語蔵もある。
　昭和27年（1952年）に鉄筋コンクリート造の東宝庫、昭和37年（1962年）に鉄筋コンクリート造の西宝庫が完成し、翌昭和38年（1963年）に宝物類が移された。
　宮内庁が整理済みの宝物だけで9000点に上るが、曝涼（宝物の定期的な「虫干し」のこと）の際に、約70点のみではあるが毎年秋に正倉院展で公開される。今年の正倉院展（平成22年10月23日（土）〜11月11日（木））は第62回を数え、平城遷都1300年と光明皇后ご遠忌1250年に当たるために、螺鈿紫檀五絃琵琶を始め、正倉院・聖語蔵を代表する宝物71点が出陳される。
　「古都奈良の文化財」が世界遺産として登録されるにあたり、正倉院の建物（正倉院正倉）が1997年に国宝になっている。大仏殿と供に修学旅行のメッカになっているが、中を見れる訳でもなく、印象は薄いであろう。私も30数年前に来ているはずであるが、記憶がない。
　校倉造倉庫は正倉院正倉、聖語蔵の他にも東大寺法華堂など東大寺に6棟や手向山八幡宮、東寺、唐招提寺などでも見られる。
（表紙写真は正倉院）

エリア 奈良市(奈良)

• 交通手段: JRローカル

東大寺正倉院山門。

東大寺正倉院山門の屋根に上がる唐獅子の飾り瓦。

東大寺正倉院山門の屋根に上がる唐獅子の飾り瓦。

正倉院（国宝）。

正倉院。

正倉院。

正倉院。

正倉院。

正倉院。

正倉院。修学旅行の中学生がたくさん来ている。

正倉院。修学旅行の中学生がたくさん来ている。