2010/08/19 - 2010/08/22
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鯨の味噌汁さん
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さて。
配偶者と年に一回「旅に出るのがオトコの定め」と、勝手に思っている鯨である。
夏の初めのころ。
今年はどこに行こうかなぁ、と地球儀をクルクルまわしながら妄想していた。
自分も、地球儀といっしょにクルクル回りたくなるくらい楽しいお時間である。
すると、ツトメから帰ってきた配偶者から、
「夏休み・ちょっぴりとしか・とれないわ」
と、なぜか五・七・五で、つべたい宣告をされてしまう。
「そうだった・あなたはいまや・正社員」
と、不必要に五・七・五で返す鯨であった。
あい変わらず頭の弱い夫婦なのである。
彼女は昨年夏、「パートのおばさん・社員登用制度」とゆうのに応募し、正社員になっているのである。
しかも、会社は、有力食品メーカーなのである。
外見はヨレヨレおばさんであるが、一人前のワーキング・ガールなのである。
いっぽう、鯨はといえば、吹けば飛ぶよな、超・弱小・中小企業にいるのである。
おそるおそる。
女主人の予定を聞く老執事(中年だけど)の心境で、予定を伺う。
「いつからいつまで、お休みになれるのでしょうか」
「お盆の木・金・土・日ね」
たった四日か。
ヨーロッパ・アメリカだったら、往復して終わりではないか。
もはやションベンだけして帰ってくるしかない。(⇒死語「アメション」)
「海外は無理ね。温泉にしましょうか」
「いや~ん。海外じゃなきゃいや~ん」
と、中年凶悪ハゲは、尻をふりふり、ダダをこねるのであった。
が、いつまでもダダをこねていても幼児プレイみたいなので、
「三泊四日でなんとかなる海外」
を一生懸命探す。
馬鹿で単純なので切り替えも早いのである。
韓国。中国。台湾。シベリア沿海州。ベトナム。グァム。タイ。
ふむむ。意外とあるもんだナ。
で、卒然と思いだす。
今年の春、ネット友人の会社社長が「万歳・会社が決算黒字だ・経費使っちゃうもんね・社員旅行」とゆうのを敢行しており、その旅先が台湾であった。(ええ社長さんだなぁ)
そのブログに「千と千尋の神隠しのモデルになった場所」との建物が写っていたっけ。
グーグル先生に聞いてみると、台北から1時間ほどのイナカ町であった。
町の名は九イ分というらしい。
「台湾にいたしましょう」
と、たちまたにして意思決定し、配偶者に告げる。
馬鹿で単純なので決断もまた、早いのである。
関係ないが、若いころは「早打ち鯨」として、風俗嬢に尊敬されたものである(⇒ウソですから念のため)。
往復のヒコーキと、ホテルだけついた格安ツアーをあちこちで探す。
あるぞあるぞ。ホテル付き三泊四日3マンエン、なんてのがある。
ごそごそ調べていると、
「え。台湾なの、なら私も行きたい。いっしょに行く」
と長女が叫ぶ。
彼女は学生時代、上海にひと夏、滞在した経験を持つ。
中国語ペラの中国オタクなのである。今まで四回行った海外は、全部中国だ。
「しかし、お嬢様もお休みが取れないのでは」
長女もまた、昨年学校を卒業し、大手オタク書店のオタク社員なのである。
「有給溜まってるし。ボーナス出たし」
カレシいないし、クモの巣張ってるし、と鯨が心やさしく続けると、お尻をケッ飛ばされる。
痛い痛い。痛いですがな。
と、ゆうわけで、この夏は「短期決戦・台湾・親子どんぶり」に決定した。
(ややビミョーなタイトルではあるが)
「通訳がいらないから便利よね」
と配偶者もニコニコしている。
しかし鯨は、複雑な心境である。
いつも旅行は、ふたりだったのにナ、と思う。
でもって、長女の出発前の心配は、三人部屋において、父親のイビキを我慢できるかどうか、だという。
配偶者に、かなり真剣にレクチャーを受けている。
「お父さんが寝る前に寝るのよ」
「夜中に目が覚めた時の対策は」
「フトンをかぶせるか、自分がかぶるかよね」
・・・耳栓持っていったらいいと思うよ。
-
午後4時45分、台北郊外・桃園空港に到着。気温34度。
熱風がびょうびょうと吹いているが、案外蒸し暑くない。
さいたま市のほうが厳しいじゃん、などと思いながら、フラフラと空港を出る。
昨年までの旅であれば。
ここから先は「異国」であって、ガイドブックと首っ引きで、ヨチヨチ・とぼとぼ、ホテルへのルートを探らねばならないのだが。
今回は「航空券+ホテル」のパック商品であるから、空港には、現地の係員が迎えに来ている。
でもって、ホテルまで送迎してくれる。ラクチンなのである。
「ハーイ、鯨さんですね、これで全員そろいました」
と、チューネンのおじさんが、バスに案内してくれる。
団体は、若い女性のグループ、カップルが1組、それに家族3人連れ(⇒ワシんとこ)で、都合10人。
団体といっても、同行するのはバスの中までである。
ちなみにカップルの女性ほうは、どう見ても、バリバリの現役キャバクラ嬢である。
髪はモリモリ、メイクもバッチリ。
しかもおっぱい星人であって、チチの「上半身」に当たる部分が、ワンピースからハミ出ている。
しかし、そのハミチチが、ちょっと、固そうに見える鯨なのであった。
いっぽう、わが長女は、自身が無乳なせいもあり、他人のチチには人一倍、敏感である。
そんなものに敏感でどうするんだよ、とゆう気もするが、とにかく敏感である。
すすっとワシに顔を寄せてくる。
(こういう話題にわが配偶者はぜったい混じらないのである)
「あのチチは整形よ。シリコン注入てる」
と、ワシに告げ口をする。
ああやっぱり、と父は娘の発言に深く納得する。
がいっぽうで、50歳24歳の親子して同じチチ見てるなよとも思う。
台湾まできてチチかい、とも思う。
高速道路を通って、バスは台北の町へ入っていく。
タイミングよく、ガイドのおじさんがいう。
「台湾人は日本人が好きです、中国人は嫌いです」
ふむふむ。
ここでいう中国人とは、いわゆる大陸の方々である。
「でも最近中国人がよく来ます。観光客が増えました」
ふむふむ。
「中国人の特長はみっつあります。エラソー、ヤカマシ、レベル低い」
・・・なんだそりゃ。
「日本人はその反対で。腰低い、静か、レベル高い」
ホ、ホントかよ。
ワシみっつとも当てはまりませんがな。
「だから台湾人は、日本人が好きです。でも中国人はエラソー、ヤカマシ、レベル低い」
近親憎悪、とゆうよりは。
台湾人は気性的に、大陸の中国人より、同じ島国の、日本人のほうが合っているらしい。
仲良くするならあんなばかでかい中国じゃなくて日本だ、とも思っているらしい。
ホテルにたどり着くと。
真横に「ファミリーマート」。少し離れた並びに「セブンイレブン」。
部屋に入ってテレビをつけると、台湾プロ野球の中継で、元ヤクルトの高津が投げていた。
やはり、全台湾的に、仲良くするなら日本、と思っているのかもしれない。
そういえばかつてこの国の総統だった李登輝は、京都帝国大学⇒学徒動員、「21歳までは日本人だった」と自分でゆっていたらしい。
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この旅行記へのコメント (4)
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- hiroshi_kakogawaさん 2010/11/11 00:08:55
- 素晴らしい
- 旅行記のコミカルな文章!ホントに素晴らしいですね。
芥川賞ものですね。読んでいて何度も噴き出しました。
ボケとつっこみの漫才を聞いているようです。
こんな素晴らしい旅行記が有ったのに気がつかなかった
自分が迂闊でした。当然、1票投票致しました。
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2010/11/13 22:20:25
- RE: 素晴らしい
- > ボケとつっこみの漫才を聞いているようです。
どうもどうも、おほめいただき恐縮です。
あまりのバカバカしさに
「く・く・く・くだらねーーーー」
と笑っていただくことを目的に書かれておりますのでうれしゅうごさいます。
(でもときどき反省とともに向上心がわいてしまい、そのときだけ一瞬説教臭くなります)
-
- がおちんさん 2010/09/21 19:07:30
- 楽しかったです!
- 鯨の味噌汁さん
こんにちは、がおちんです。
台湾親子どんぶり?〜?を拝見しました。実に素晴らしい家族旅行ですね。
鯨の味噌汁さんのコメントは面白いながらも、的確に本質を貫いておられるので、読みながらフンフンと頷いてしまいました。
ハミ乳をシリコンと見破った娘さんの眼力もさすがでした!
またお邪魔します。
がおちん
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2010/09/21 22:46:41
- RE: 楽しかったです!
- がおちんさん、
お読みいただき恐縮です。
少数民族マニアのがおちんさんに、ワシの観光観光した旅行記を読まれるのは汗顔の思いでございます。
レベル違いすぎますもん。。。
よって次回の旅は、もっともっとベンキョーいたします。
> ハミ乳をシリコンと見破った娘さんの眼力もさすがでした!
あ、かろうじてそこを誉めていただきましたか。
まことに面目ない・・・
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