總持寺祖院

2009/05/02 - 2009/05/02

　總持寺は、かつて永平寺と並ぶ曹洞宗の修行寺として栄えてきた。今から約７百年前元亨元年（1321年） 瑩山紹瑾禅師によって開創された。その後、明治31年（1898年）の大火で多くを焼失し、本山はここ石川県輪島市から神奈川県横浜市の鶴見へと移された。現在は諸嶽山總持寺祖院と言い、曹洞宗大本山總持寺祖院として、焼失を免れた経蔵、伝燈院、慈雲閣などが境内にたたずみ、七堂伽藍も再建され、威厳と風格を今に伝えており、大本山のおもかげを偲ばせる幽玄な寺になっている。
　鶴見の總持寺には、もうこの方20、30年は行っていないだろう。鉄筋コンクリート製の伽藍が多く建ち並ぶ寺は全く趣がないからだ。それでも鶴見の總持寺にも国の登録有形文化財が増えてきた。移転（明治44年（1911年））から100年近くが経ち、当時のものが指定を受けるようになったのであろう。
　永平寺も行くと入り口周辺の鉄筋コンクリート製の建物が見に入り、がっかりしてしまう。しかし、中に入ると木造建築の伽藍が建ち並び、その事を忘れさせてくれる。その点、ここ總持寺祖院は全て木造建築の伽藍が並び、私が期待する寺の雰囲気を醸し出している。地震で柱がずれたままではあったが、やはり、古刹は木造建築の伽藍でなければ雰囲気が出ない。
（表紙写真は總持寺祖院山門）

エリア 輪島(石川)

• 交通手段: 自家用車

経蔵。寛保3年(1743年)に建立。

経蔵内部。

経蔵内部。

十三尊佛と道六観音菩薩。

總持寺祖院山門。昭和７年（1932年）に再建。国の登録有形文化財。

總持寺祖院山門。

總持寺祖院山門。

總持寺祖院山門。

總持寺祖院山門。

鐘。

放生池。

香積台。

香積台。

僧堂。昭和5年（1930年）に完成、能登半島地震のために倒壊したが、再建された。

仏殿。大正元年（1912年）に再建。国の登録有形文化財。

法堂（大祖堂）。大正前期（1912年〜1920年）／昭和26（1951年）改修。国の登録有形文化財。

法堂（大祖堂）。

法堂（大祖堂）。

法堂（大祖堂）唐破風玄関。