ペーチ、ハンガリー南部の古都（後編）

2010/07/29 - 2010/07/31

現在世界遺産に指定されているのは前編最後に紹介した小さな遺跡だが、すぐ傍には似たようなカタコンベ（地下墳墓）やカタコンベを後年ワインカーヴに改造したと思われる地下構造物がたくさん発見されており、現在は整備され公開されている。その後昼間のセーチェニ広場、キラーイ通り界隈を散策し夕食は大聖堂前！にあるシャンパン（正式にはシャンパンスタイルのハンガリーのスパークリングワインですが）工場に併設されたレストランを予約しましたが、これが大正解！
シャンパンの値段はその品質と味に比べて目茶安でした。味はフランスのシャンパンに決して負けていないにも関わらず、値段は数分の１でした。
後から調べるとペーチでは19世紀からこの様なシャンパンの製造が始まっており、知る人ぞ知るという味なのだそうな。
ちなみに表紙の写真はセーチェニ広場に面するペーチ市役所の建物です。

エリア その他の都市(ハンガリー)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 旅行の手配内容: 個別手配

綺麗に整備された別の遺跡の入り口。
2010年欧州文化都市に指定された事で観光客増を見越して、大急ぎで整備したに違いない。

此処は古いワインカーヴの跡だそうだ。この施設はいくつかの点在して発見された遺跡群を地下通路で繋いで順番に見学出来るようにしたものだ。

通路が迷路のように繋がっていて、此処はワイン製造所跡だと思えば、次には棺があるカタコンベだったりする。

これは宗教施設の様にもみえる。

この遺跡は上からと横からと見ることが出来るようになっていた。

右手の槽にぶどうを入れて足で踏んだのだろうか？醸造施設跡だというのだけれど・・・。

地底のラビリンス！

これは墳墓跡か？

階段を登ったり降りたり、暗い通路を歩いたり。
このような地下遺跡は未だ他にもあり、全部を見れる通しのチケットもあるようです。

地下遺跡を出て、セーチェニ広場に向かって歩き始めたら、こんな鍵が一杯ついた柵を見かけた。その前で若いカップルがキスをしていたので、何か言い伝えでもあるのだろう。

旧カズィ・カシム・パシャ・モスクのドームが見えてきました。現在はカトリック教会だがドームの先端をよーく見ると十字架の下にモスクの象徴の三日月があります。先端にあった星を外して変わりに十字架を取り付けた事がよくわかります。
この辺りが古代ギリシア、ローマ、カトリック、イスラムそしてまたカトリックと複層的な文化と歴史を持つ古都ペーチらしい処です。

モスク跡からセーチェニ広場を見下ろす。

正面に回った。（後から、本来はこっちが裏だと言う事が判明する）

中に入ると、一寸見は普通の教会に見えるが・・・。天井近くには何やらどこかで見た様な縞のアーチが。

ドームの天井のモザイクが如何にもイスラム風で綺麗だ。

この窓の感じがイスラムですなあ！
・・と？真ん中にあるのは聖水入れに見えるけど、ちょっと違うぞ？

これは明らかにミフラーブだ。アラビア文字まで見える。これが入り口のところにあると言う事は、かつてはこちら側が一番奥で反対側に入り口があったと言うことになる。

現在の正面、祭壇の裏に回ると、席が説教壇の周りを回るように設置されている。
こんな事を見つけるのも楽しい。

広場に面したバサレリー博物館

ジョルナイ焼で作られた噴水。ラスター風の光沢があるのが判るでしょうか？

セーチェニ広場に面した市役所の建物

市役所の向かい側にはショッピング街が続く

通りを少し入った所右手にジョルナイ本店があります。これは店の中
ジョルナイ焼きは結構いい値段しています。

ここはヨーカイ広場と言います。
でも妖怪は出ません。
カフェが多いです。

市役所から下ると、大きなシナゴーグもあります。
結構ユダヤ人が多いのだそうです。それでもスラブ系アシュケーナージばかりですが・・。

キラーリ通りに面したプラティヌスホテルの入り口

小さいけれど、これはキラーリ通り沿いにあるオペラ劇場です。

結婚記念の写真を有名な建物の前で撮るのは、中国人ばかりと思っていたがこちらのカップルも。

オペラ劇場の前でポーズ

観光用のこんな乗り物が、キラーリ通りを往復している。俗っぽくてチョット残念か？

オペラ劇場のすぐ隣のカフェで昼食。
此処は後ろのプレートにあるようにEU認定の星付カフェなので味はしっかりして美味しかった。
値段も手ごろ。この店お勧めです。

こんな街並みが続く。
ぶらぶら歩いて街の西側へ

これはトルコ風呂の遺跡。

ヤコバリー・ハッサン・モスク
ガイドブックには現在ではモスクとして使われていないと書いてありますが、建物の中で声をかけてきた、多分ペーチ大学の学生か先生か？アラブ又は北アフリカ系と思われる人が出入りしているところを見ると、実際に礼拝に使っていると思われる。長女の同級生にもイラン人もいるようだし。

中はこんな感じ。正面にミフラブがある。
じゅうたんが敷かれていて礼拝に使えるようになっている。

ハンガリーで唯一現存するミナレットのあるモスク建築だそうだ。
今にもアザーンが聞こえてきそうだ。

さてお待ちかねの夕食は世界遺産の遺跡のすぐ横です。これが入り口。

一番奥にはシャンパンを瓶詰めする工場があります。
これはシャンパン工場に併設したレストランです。

製品を売るショップもあります。
シャンパンの値段は1本1500～3500フォリント、安い！
まあ正確にはシャンパン風スパークリングワインだしな・・・と思っていたら？飲んでみてびっくり！
フランスの有名ブランドに劣らない美味しさです。

長い階段を下りて左手にバーコーナーを眺め、また少し階段を上がると右に折れるようにダイニングが奥まで続いています。

これが地下にあるカーヴを改造したレストランです。なかなかの雰囲気です。
家族5人と長女のボーイフレンドとの6人で先ずはこの店ご自慢のシャンパンで乾杯！・・・と、これが香りといい味といい、フランスの本場のかなりのレベルのシャンパンと比べても引けをとらないすばらしい味！
よく飲んでいる同じくらいの値段のスペイン産スパークリングワインよりも遥かに旨い！

料理は肉中心。ステーキはジューシーで柔らかく、思っても見ない程沢山のルッコラのサラダに囲まれて出てきました。フォアグラもバッチリ乗っています。
ガチョウの胸肉は少し火が通り過ぎていたので、ボーイさんに頼んだら替えてくれました。当方血が滴る肉が好きなので・・・。
ワインも地元に近いヴィラーニ産のフルボディの赤が美味しかったです。

満足して店を出てくるところ。
多分未だ余りガイドブックで紹介されていないと思いますが、絶対にお勧めのレストランです！
今回のハンガリー旅行では一番美味しかった！
値段もシャンパン、ワイン込み！！で大体日本円換算で1人3500円しない程度でした。嘘みたいです。
行ってみたい人は写真と説明を参考に是非見つけて下さい。簡単ですよ。