2010/03/17 - 2010/03/25
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miyabi-doさん
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今夜泊まる予定の温泉付きホテル『Calistoga Spa Hot Springs』の料金は、ここ数日泊まった『モーテル6』の軽く3倍以上。
ここに2泊する予定になっているので、財布的にはトホホである。
車旅に出発する前、日本に居る段階での打ち合わせで、「温泉町に泊まるなら、1部屋2ベッドの相部屋になるけど、良いですか・・」と念を押してある。
“節約旅派”としては、とてもこんな高額の料金を、1人で払いたくないからだ。
部屋の調度品や設備、清潔感などが、料金に相応しているかどうか、慎重を期したいSさんは、カウンターで料金を確認し、宿泊を決定する前に部屋の鍵をもらって、内部をチェックするという念の入れよう。とても旅慣れた感じが伺える。
部屋のチェックも済み、どうやら納得したようで、今日と明日の2連泊する事にした。
気まずい空気が流れたまま、相部屋で連泊は気分的に重いものがある。
車から荷物を運び込み、少し落ち着いたところで、街歩きに出かけたが、記憶にある街の雰囲気がどことなく違う印象がある。
歩いている内に、雰囲気の違いが少しずつ露見してきた。
土産物を売る列車を利用した店は激減し、テナント募集中の張り紙だらけ。
さらなる驚きは、大のお気に入りだったオーガニック素材にこだわる食料品店が閉店していたばかりか、グライダー用飛行場の滑走路も、背の高い雑草に覆われていて、熱気球なら打ち上げ可能だが、グライダーの離発着はとても無理な状態になっていた。
5分もあれば端から端まで歩けてしまう、町のメインストリートに連なる商店街も、高級エステティックなどの店が姿を消していて、寂れた感じが漂っていた。
サブプライムローンの煽りは、信号機がひとつしかないこんな小さな温泉町にも到達していたのかと思うと、嘆きたくなった。
町の入り口を流れる川の畔には、美味しい地ビール・レストランがあり、ココは潰れていなかったが、下手にSさんに教えると「ランチか、ディナーに行きましょうよ」と誘われそうなので、余計な出費を抑えるために教えない事にした。
ホテルに戻り、水着に着替えて温泉に浸かった。
「風呂に入る」の英語は、「テイク ア バス」だが、「温泉に浸かる」場合は、「ソーク ア ホット スプリングス」(になる(はず)。
長年温泉を楽しんできたからこそ覚えた、英会話である。
陽が傾いてきたので夕飯の相談をしたが、Sさんは先ほどしっかり食事をしたせいか、まだ冷戦中だからか、曖昧な返事のまま、何を食べたいと言ってこない。
仕方ないので、この町でただ1軒となってしまったミニ・スーパーのような食料品店『CAL MART』へ、1人で買い物に行くことにした。
サラダーバーの惣菜2品に、魚のフィレに鶏の唐揚げ、ナパの固有種ジンファンデルの赤ワイン1本を購入。これで税込み23.45ドル。
今日昼食よりボリュームがありながら、半額ほどで済んだ。
1人分と思って買ってきたのに、結局Sさんが横から箸を伸ばしてきて、本格的に食べ始めた。この夕食を機に、どうやら冷戦も終結に向かったようだ。
昨夜はワインを2人で1本空け、ビールを数缶飲んで爆睡し、いつものようにすっきりと目が覚めた。
爽快な朝の気分に水を差したのは、Sさんのこんなひと言だった。
「昨夜は、恐竜が吠えているのかと思ったほど、凄い鼾ですね・・」
これまで「耳元で、ブルーサンダー(ジェットヘリ)が飛んでいるみたいだった・」とか、「ひっきりなしに列車が通る、ガード下に居るみたい」など、相部屋&添い寝した相手から、色々な鼾の感想を聞いたことがあるが、「吠える恐竜」は初めてである。
「さすがSさん、恐竜が吠える声を聞いたことがあるほど、長生きしているんですね・・」と、切り返しておいた。
カリストーガ近郊で、Sさんが興味を抱いた所が2ヵ所ある。
「間欠泉と、化石化した木を見てみたい」というので、パンフレットを頼りに車を走らせる事にした。
まずは、化石化した木のある、ペトリファイド・ツリーズ(PETRIFIED TREES)へ。
生えている樹木が、火山の噴火などで火山灰や溶岩に埋もれて、長い年月の末に石化して、やがて地上に現れたもの・・。
これまでの車旅で、アリゾナ州とコロラド州で化石化した木を見た事がある。
そちらは両方とも、国立公園管理局下にあるナショナル・パークとナショナル・モニュメントだが、これから向かうのは個人の敷地内にあるもの・・。
化石や貴石類を中心に並べた土産物も売っている入口で、シニア割引料金の入場料1人6ドル(通常は8ドル)を払い、森のように樹木が生い茂る敷地内を散策するシステムになっている。
平日の午前中、我々が居る数時間の間だけで、8人の入場者があった。休日や夏休みともなれば、軽く50人、下手すれば100人を越えるのではないだろうか・・。
考えてみるまでもなく、かなりいい商売である。
化石の木が転がる所有地に看板を掲げ、庭を巡るトレッキング・コース(フツーに歩いて10分足らず)を整備しただけで、日銭が半永久的に入るのだから堪えられない。
次に向かった間欠泉(入場料8ドル/割引なし)も同様で、“Old Faithful Geyser of California”というたいそうな名前が付いていた。
世界的に知られるオールド・フェイスフルとは、“律儀者”と名付けられた世界最大の間欠泉の名前で、世界初の国立公園であるイエローストーン国立公園(ワイオミング州)にある。
ホンモノの間欠泉にあやかって名付けたのだろうが、がっかりするほどチャチな間欠泉だった。
カリフォルニア州のこちらは、本家の迫力を50分の1くらいに縮めたほどの小ささで、イエロストーン国立公園に3度訪れている者としては、子供だましの偽物という気がしてならない。
本当は、観光客が来たタイミングを見計らって、地下に埋めたポンプのスィッチを押して熱湯を吹き上げているのでは・・と、疑ったほどである。
広い敷地の奥へ進むと、山羊や羊、アルパカやポニーなどの小動物が放し飼いにされていて、入場料の半分はこの動物たちに価値があると思ったのは、Sさんも同感だったようだ。
掲示板に、スヌーピーの落書きのような絵があると思ったら、作者チャールズ・シュルツ氏直筆のもので、この地を訪れた際に描いたらしい。
そう言えば、明日向かう予定のサンタ・ロサ(C.シュルツ氏が暮らしていた町)は、カリストーガから西に山を越えた所にあり、車なら1時間もかからない距離にある。
化石化した木と間欠泉、この辺りでは2大観光名所(?)を巡った後は、ワイナリー巡りをすることにした。
まずは間欠泉から近くにある、芸術家に投資しているワイナリー『CLOS PEGASE』へ。
エントランスを始め、庭や葡萄畑の横には、様々な彫刻やオブジェが数体飾られていて、ここを訪れる度にその数は着実に増えている。
室内にも色々並んでいるし、毎年発売されるワインボトルのラベルも、援助している芸術家の作品を貼るシステムを取っている。
テイスティング・カウンター前にある巨大なワインタンクの前で、1人の画家が絵を描いている光景に初めて遭遇した。
しかも描き上がった絵には価格が付いていて、1枚数百ドルで売っていた。
Sさんは画家と話しながら、作品の説明を受け、気に入った絵を買おうかどうか迷っていたが、最終的に諦めたようだ。
2軒目のワイナリーは、ほとんど筋向かいにある『STERLING』へ。
ロープウエイに乗って丘の上にあるワイナリーへ向うのだが、ロープウエイの乗車賃を支払えば、ワイナリーでは心おきなく飲めるシステム(つまり飲み放題)になっている。
これまで少なくとも3回は来ているワイナリーだが、記憶にあるロープウエイ代は10ドル以下。
なのに料金表には、数倍の35ドル(07年5月のブログに20ドルの表記が・)という、信じられない金額が表示されているではないか・・。
「1人は運転があるので飲まない」とか、「シニア割引はないのか」と聞いても、「飲まなくても、料金は変わらないし、年齢割引はない」とつれない返事。
いくら丘の上から眺める景色が素晴らしくても、「35ドルの価値はない」と判断して、見学は中止することにした。
しかし、一気にこれほど値上げをするとは、よほど自信のある美味しいワインが出来たのだろうか・・。
それ以外、これほど強気になった理由が想像できないのだが・・。
29号線に出て、セントヘレナに向かいながら、もう1軒ワイナリーに立ち寄り、どこでもテイスティングはしないまま、「そろそろランチにしませんか・・?」となり、セントヘレナの町中へ。
メインストリートに車を停め、Sさんが勘を働かせたカフェに入った。Sさんは本日のランチを注文し、こちらはスープのみの昼食を取った。
昼食後は温泉宿に戻り、Sさんは昨日予約した泥エステを受けに・・。
Sさんは、よほどココが気に入ったようで、「毎年来てもいい」とか「1週間くらい滞在したい」と話していたが、釣り合いの取れない懐具合の身としては、とても「また来ましょう・・」とは言えなかった。
余計な金をかけたくないこちらは、無料で使えるジムに入り、マシーンを動かした後温泉に浸かり、両手を掲げて大きく欠伸するのが精一杯・・。
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
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