2010/03/20 - 2010/03/22
45867位(同エリア85056件中)
まゆままさん
二日目は前日梵寿綱のマンション、PETTI ETANGで出会った方からぜひに、とすすめられた
東大和市の老人ホームへ行くことに。
興奮のあまり?早く起き過ぎたので、
築地と月島の町並みを散策しつつ、佃にある梵寿綱設計のマンションを一軒見てから東大和市の向台老人ホームへ向かった。
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
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この日はお昼からは晴れの予報だったが朝は雨が降ったりやんだりの怪しい天候。
宿泊地の築地本願寺を出て築地を散策しながら月島へ向かった。 -
唐破風の屋根が載るこの入り口は元銭湯だろうか〜?
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銅板張りの和風の家並みの中、こんな洋風建築も。
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昭和5年前後の建築の中央築地六郵便局。
洋風のファサードを持つ現役の郵便局。 -
わあ、これまた立派な銅板張りの家並みが続いている・・
東京では関東大震災後、防火の為に流行ったという関西ではあまり見かけない銅板張りの建物がとても多い。 -
この建物も面白い〜
銅板張りの家に洋風のバルコニーがついている。
昭和5年前後の建築のワカマツヤ洋品店。 -
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勝どき橋を渡って月島へ。
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雨上がりの月島の路地はとても風情が感じられた。
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路地の中にはこんな蔵らしきものも。
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ポストの上で猫がポーズをとってくれた。
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こんな細い路地にも緑がいっぱい。
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月島の西仲通商店街のアーケードに見え隠れするお店のファサード
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市松模様の戸袋がアクセントになっていた商店。
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佃の温泉、旭湯
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相生橋までやってきた。
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相生橋のすぐそばに建つマンション「カーサ相生」
は昭和48年建築の梵寿綱が梵寿綱を名乗る以前の作品。 -
梵寿綱以前の作品ということもあり、ぱっと見た感じ他のものより大人し目?だけれど、この真ん中に入った孔雀模様のモザイクタイルやマンションの両サイドにも花模様が描かれていたりと明るい雰囲気のマンション。
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マンションのエントランス付近。
他の梵寿綱の建物ではエントランス付近はかなり気合いの入った装飾が施されているが、こちらは意外と普通な感じ。 -
入り口扉植物文様の装飾が。
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エレベーターホールもシンプル
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よく見るとエレベーターには繊細な絵が描かれている
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片隅にはフクロウ
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こんな模様が入ったガラスブロックが使われていた。」
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さりげなく植物文様が取り入れられたドア。
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カーサ相生を見た後、地下鉄月島駅へ向かった。
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月島駅に着いて、駅員さんに老人ホームまでの行き方を尋ねるととこの日は強風のため、途中のJR線が立川まで運行停止に;
しかし乗る直前に解除されたのでこれはツイてる、と思ってJRに乗り込んだのがまずかった〜
復旧したばかりだったために電車がつまっていて何度も立ち往生・・
ただでさえ遠いところなのに更に余計に時間がかかってしまった;
更に立川駅からバスに揺られて40分以上・・やっと最寄りの駅に着いた。
こんなにまで時間かけてやってきたのは選択ミスだったかなあと思いつつ、ようやく見えてきた老人ホーム。
しかしここはその行きの道のりの苦労も吹き飛ばすくらいのすばらしい老人ホームだったのだ・・ -
ちょうちょを思わせるこの華麗な門が見えた時、ここだ〜と、ほっと胸をなでおろした。
こちらはどうも裏門のよう。
表へ回ってみる。 -
表玄関に回ると、「社会福祉法人向台老人ホーム」の看板が。
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正面入り口から入るとまず目に入るのは浴室棟と霊安室の建物。
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そしてこちらがメインの棟。
とても老人ホームとは思えぬようなバラエティーに富んだ建物が並ぶ。
昭和60年開所ということなのでもう20年以上は経っているようだけど、そんな年月も感じさせない。 -
一階、二階に居室が並ぶメイン棟の外観。
地面はモザイク張りになっていて隅の方は盛り上がったり凹んだりと自然な曲面を描いている。 -
外壁に張り付く鍛造の装飾。
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華麗な窓枠や庇にも目がいってしまう。
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光沢のある外壁のタイル
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敷地の中心に建つ霊安室の建物。
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霊安室の外観にもさまざまな装飾がつけられている。
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こうのとりやイスラームの鍾乳装飾を思わせるものも。
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浴室のある棟の外観
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建物をぐるりと一周してみると、あちこちに隠れ装飾?が・・
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そしていよいよ中へ。
入り口の扉から期待感が高まる〜
孔雀のデザインのステンドグラスと自然の木の造形を生かした扉が美しい。
足元はモザイク状にタイルなどが入れられ、隅にはカタツムリの殻のような渦巻まで。 -
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孔雀のステンドグラス部分
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受付のカウンターも自然の木目を生かし、いい具合にカーブを描いている。
こちらで見学の旨を申し出ると、職員の方がホーム内をていねいに案内してくださった。 -
カウンターには螺鈿でラインが入っていたりととても細やか。
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受付横にある鏡には動物が描かれている。
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鏡の横はさまざまな色の石で作られた風景画。
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スリッパに履き替えて中へ。
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ロビーの床はなんと寄木造り。
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ふと天井を見上げるとこんな漆喰装飾も。
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ぽつりぽつりと陶板やタイルが張られてたりと、想像力を掻き立てる天井の装飾。
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幻想的な雰囲気のロビーの壁には波と千鳥が描かれている。
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ロビーにはこんなフレスコ画も
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そして居室前の廊下へ。
圧巻だったのはこの廊下の天井にぶら下がるステンドグラス。
これはお年寄りが車いすやベッドなど低い体勢から見上げられるように考えられ付けられたもの。 -
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ステンドグラスは四季折々の季節感あふれるもので一階、二階の廊下につけられたステンドグラスすべてデザインが違うものなのだ。
この絵を見てお年寄りの方が昔の記憶を手繰り寄せ、懐かしむことができるという仕掛けがされているのだそう。 -
ステンドグラスの中には梵寿綱と奥さんの作品も含まれているそう。
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もっとたくさんのステンドグラスがあったが載せきれないのでこの辺で。
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居室の入り口のアーチも波打っている。
部屋は四人部屋になっていて定員は60名だそう。 -
廊下の壁に貼られたタイルも様々なデザインのものが使われ、
目を楽しませてくれる。 -
居室の天井・・
面会に来た家族には天井の壁紙が破れてる、とよく言われるそうだが、これはこういうデザインなのだとか。
隅の方も壁紙がはがれたようなデザインになっていて面白い。 -
そしてこちらは霊安室の扉。
こちらの扉も力強い自然の木、光沢のある貝殻のモザイク、そしてステンドグラスとのコラボが素敵。 -
霊安室の内部に入ってみた。
あっと驚くような内装。
大きな木彫の手が二つ。
かざされた手ともう一つはベンチのように横に設置されている。
その手の平の上は亡くなった方の亡骸を横たえる場所なのだとか。 -
高い天井からはステンドグラスの小窓が縦に並び、外からの光をきらきらと取り込んでいる。
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さまざまな造作が見られる塗り壁、天井には左官職人さんが即興で造ったと言われる漆喰の花の模様も。
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こんなかわいい犬のフレスコ画もあって、思わず霊安室だということを忘れてしまいそう・・
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建物の隅に追いやられがちな霊安室だが、こちらの施設ではあえて建物の中心に持って来て内部もこのように最後の時を過ごすにふさわしい舞台に仕立て上げられている。
空間は礼拝堂のようにも見え、又二本の手は仏像の手のようにも見え、
宗教を選ばない造りにもなっている。
細やかな心配りに驚き、感動させられた。 -
二階へ上がる階段も緩やかな曲線が使われ、壁には左官職人さんの手による動植物の装飾がほどこされている。
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階段を上る途中には天井のステンドグラスから降り注ぐ光が白い壁に美しく映し出され幻想空間が広がる。
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階段を上がったところにはこんな木とフクロウの姿も。
建物のあちこちから造り手ものびのびと楽しみながら造っている様子がうかがえた。 -
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食堂
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食堂の周りの窓の外にも細やかな配慮が。
いくつかある窓の外にはカメであったり小鳥であったり魚などなどすべて違う陶器のオブジェが置かれている。
これは施設の中におられる方に少しでも窓の外に目を向けてもらう、のぞいてみようと思わせる工夫なのだそう。 -
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ピンク、薄紫を基調にした幻想的な部屋は機能回復訓練室。
入り口上部の漆喰装飾も凝りに凝っている。 -
内部の天井や壁にも夢想空間が広がる・・
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あちこちで見かけたりんごがぶら下がる照明と共に天井の漆喰装飾の造形も密度が濃いい〜
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濃密で豊かな装飾空間に包まれた向台老人ホーム。
それぞれの場面を造り上げた職人の方々の手仕事のすばらしさやあたたかさも感じることができる。
居住されているお年寄りの方々も建物から安らぎやいろいろな刺激を受けることが多いのだろうなあ。と思わされる素敵な老人ホームだった。
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この旅行記へのコメント (3)
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- 唐辛子婆さん 2022/08/16 12:55:37
- お願い
- まゆままさま
はじめまして、唐辛子婆と申します。
向台老人ホームの内部素晴らしいですね!
自分はガウディもアールデコもそれほど好みではないんだけどと思いつつも
目を見張っているうちにどんどん引き込まれてしまいました。
コロナ禍で当分の間見学できないのが本当に残念です。
外観だけ撮影させてもらえましたので旅行記を作っているところですが
まゆままさんのURLを貼らせてくださいませんでしょうか?
どうかよろしくお願いいたします。
唐辛子婆
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- たらよろさん 2010/04/13 23:36:32
- 梵寿綱
- こんばんわ〜まゆまま様。
これだけ、梵寿綱の世界を一気見するとだんだん麻痺してきますね。
かなり奇抜な状態も普通に見えてくるから
いやいや大人しく見えてくるから人間の慣れっていうか、
麻痺する力はおそろしい。。。
私もいぜん東京に行ったときに、どうしても1つは梵寿綱を見ておきたくて
ぬいぬい様に聞いて一つ見るならどこを??
って質問したらそれならドラードってことでドラードを見てきました。
こうして彼の作品を並べてみても
やはりドラードはかなり奇抜ですね。
でも、この老人ホームも素晴らしい☆
次回、機会があればこちらの建物にお邪魔したいなって思いました。
少し郊外になるのかな???
たらよろ
- まゆままさん からの返信 2010/04/14 21:44:48
- RE: 梵寿綱
- たらよろさん、こんばんは!
梵寿綱の旅行記見て頂きありがとうございます。
たらよろさんはドラード和世陀を見られたんですね。
どこから見てもインパクトのある建物で圧倒されてしまいますよね〜
後ほどお話を聞かせて頂いた方がイギリスのBBCがこの建物を見て、最も日本的な建築家の一人
として梵寿綱氏を取材に来たこともあったとか言われてました。
見方によるとこの建物は「最も日本的」に見えるんですね〜
梵寿綱の建物、まずは奇抜な装飾に目がいってしまいますが、
それぞれのデザインにはひとつひとつ意味が込められてるということで
老人ホームにしても、使う人の立場に立った工夫があちこちにされているのが
すばらしいなあ〜と。
それでいて造る側にとってもそれぞれの持ち場で職人さん方が芸術を爆発?させていて
楽しんで造られているという様子が伺えて、見ていてとても楽しい気分になりました。
こちらの老人ホームは車で行っても不便なところにあるようで
当初は宿へ着く前に真っ先に寄ってもらう予定でいたのですが
ナビに入れるとかなり回り道になってしまうということで旦那に却下されたんです。
都心から電車だとJRとバスより私が帰りに使った西武拝島線と多摩モノレールで行った方がよさそうです。
詳しくは老人ホームのHP参照してください。
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