2009/12/29 - 2009/12/30
732位(同エリア1306件中)
ぬいぬいさん
年末の旅、3泊目は松山へ。
予定外の直島で現代アートを楽しんだため、松山の到着は夜9時過ぎ。宿泊したホテル泰平は道後温泉より引き湯をした大浴場があって大人しく温泉につかって早くやすみました。
その分、翌朝は早起きして道後温泉本館へ。
いつもなら、旅先で欠かさないのが朝の散歩なのですが、年末の旅では、初日の南彦根、2日目の高松ともに、ホテルの周辺に何もなくて、2日連続パス。
ホテルから道後温泉まで2キロの道程では、歩いているうちに湯冷めして風でもひいてはかないませんので、ちょっとズルして、ホテルで自転車を借りて早朝からサイクリング。
楽しみにしていた、道後温泉本館でのんびりと温泉に浸かってきました。
- 交通手段
- 自転車 徒歩
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昨夜は、道後温泉から引き込んだホテルの大浴場で疲れを癒しましたが、道後温泉にきたらやっぱり道後温泉本館に行かないといけませんよね。
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本館は早朝6時から開いているので、朝の散歩でなくて、今朝は朝のサイクリングで温泉へと向かいました。
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ただ今5時50分。
もう間もなく営業開始となります。
周りのホテルの宿泊客も浴衣姿のまま三々五々集まってきました。 -
まだ時間があるので建物の周りを一回り。
東西南北すべての面が違った形をしています。
こちらは北面 -
こちらは東面と南面。
午前6時、太鼓が鳴って温泉の営業が開始。
先ずは温泉に浸かって、明るくなってから建物をもう一度見ることに。 -
残念ながら内部は撮影禁止のため、写真がありませんが、ここで市営の共同浴場になっている、道後温泉本館の料金システムについてふれておきましょう。
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最もリーズナブルなものが「神の湯階下」
これは、普通の銭湯と同じで400円払って1階の神の湯に入る。 -
2番目が「神の湯2階」
800円払うと、2階の大広間で浴衣と茶菓付きの休憩ができます。 -
3番目が、「霊の湯2階」
料金を1200円払うと2階の霊の湯、1階の神の湯に入浴し、2階の広間で茶菓つきの休憩。 -
最後が「霊の湯3階個室」
こちらの料金1500円で休憩できるのは3階の個室
でも、部屋数がいくらもないので、めったに取る事はできないようです。 -
皇室専用の又新殿を見るためには、別途見学料として250円が必要になります。
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私が選んだのはもちろん、銭湯並みの400円と又新殿の見学。
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そしてオプションに湯上りのビン牛乳。飲むスタイルは、当然両足を広げ片手を腰に当てた、お決まりのポーズ。
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こちらの裏口は複雑に屋根がかかっていますが、実はこちら、皇族専用の出入り口なんです。
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皇室用入口の門灯
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庇の上には龍の姿が
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この内側にある皇族専用の浴室、又新殿は明治32年に作られましたが、実際に入浴された皇族の数は10人。直近では昭和25年の昭和天皇の入浴。
それ以降は60年近く利用されていないとか。
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この虫籠窓の内側が、又新殿の浴室の前の坪庭部分
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又新殿の先ほどの入口から入ると、玄関の間、御次の間、玉座の間となっており、その隣に警護の人が控える武者隠しの間があります。
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桃山様式を用いた優雅な造りになっていて、畳は備後表の高麗縁、欄間にはしめどり、斑鳩の透彫り、天井は高麗張りの桐の3枚重ね、襖は金箔に極彩色の枝菊が描かれた豪華絢爛なもの。
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建具類は、すべて極上の輪島塗りで、浴槽は意外に小ぶりですが、お隣の香川県産の庵治石で造られたもので、湯釜に大国主命、少彦名命の姿が刻まれています。
こんな立派な造りなのに、60年近く利用されていないなんて、もったいないなあ。 -
2階の角の部屋が、夏目漱石がよく利用したと言う、坊ちゃんの間
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さすがみかんの産地愛媛県、クリスマスツリーもみかんです。
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このしだれ柳が、本館の建物によく似合いますね。
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道後温泉本館は、一見ひとつの建物に見えますが、実は4つの建物の集合体で、北に神の湯本館、東に又神殿・霊の湯棟、南に南棟、西に玄関棟が互いに接続して建つ複雑な構成をしています。
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神の湯本館が明治27年、又神殿・霊の湯棟が明治32年、南棟及び玄関棟が大正13年の建築で、今の姿は明治中期から昭和初期にかけて整えられたものだそうです。
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日本温泉協会の共同浴場番付と言うのがあって、東の横綱が長野の湯田中温泉大湯で、西の横綱が、ここ道後温泉本館だそうです。
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また、一昨年ミシュランガイド(観光地)日本編において2つ星に選定され、外人さんにも人気の湯になっているそうです。
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この日も、早朝から韓国や台湾からの女性客が何人か来ていて、キャスター付きのスーツケースをごろごろ引いて注意されていました。
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この道後温泉本館を見て、皆さんどこかで見たことあるような感じがしませんか?
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デジャビュー?
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宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』に登場する「油屋」に似ているとは思いませんか?
江戸東京たてもの園にも、「油屋」のモデルになったと言われる銭湯がありましたが、私は絶対こちらが、本家本元のモデルだと実感しました。 -
三層の建物のてっぺんにちょこんと乗った振鷺閣
先ほどの営業開始の刻太鼓はここでたたいています。 -
明るくなって照明が落とされているのでよくわかりませんが、白鷺をいただいた一坪程の周囲の窓に赤いギヤマンがはめ込んであり、赤く染まる感じはちょっと怪しげな雰囲気がありました。
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入浴、建物見学とも一段落して、今度は道後温泉駅へと向かいます。
駅前の方生園の足湯のコーナー -
足湯の中心にある湯釜は、本館の又新殿や神の湯にも同じものがありました。
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この、道後温泉駅前のからくり時計は30分後とに曲と友pにからくり人形が動くようです。
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路面電車の終着駅、道後温泉駅
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駅前の引込み線には坊ちゃん列車が展示されています。
これは2両あって、実際に1日に何便か走っています。 -
一見古そうに見える現在の駅舎は2代目で。明治44年にできた初代駅舎の資材を一部再利用して、昭和61年に建替えられたもの。
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ホームもこんなレトロな感じ。
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ちょうど路面電車が到着しました。この電車、市電かと思ったら、伊予鉄道と言うれっきとした私鉄なのだそうです。
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改札口もレトロ。
思わず、昨年行った門司港駅を思い出しました。 -
駅舎は小ぶりですが、なかなかいい感じ。
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漱石の小説「坊つちやん」の中で、軽便鉄道時代の伊予鉄道が「マッチ箱のような汽車」として登場していて、松山中学に赴任する主人公がこれに乗ったことから、坊っちゃん列車と呼ばれるようになったとか。
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この旅行記へのコメント (4)
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- SUR SHANGHAIさん 2010/01/27 07:16:16
- 格式
- お早うございます。おひさしぶりです。
道後温泉って行ったことは無くても名前はよく聞きますが、建物外観からしてずいぶん格式がある温泉なんですね。
皇族専用なんていう建物もあるようですし。
日本に住んでいた頃は旅行に縁が無くて、温泉といえば東北や九州の鄙びた温泉しか知らない私は、行ってもオタオタしてしまいそうです。(〃ω〃)
- ぬいぬいさん からの返信 2010/01/28 21:08:25
- RE: 格式
- SUR SHANGHAIさん こんばんは
ホントお久しぶりですね。
道後温泉、私も行くまでは知らなかったのですが日本書紀にも登場する、日本最古の温泉なんだそうです。
夏目漱石の坊ちゃんの舞台となったことは有名ですが、私の場合温泉そのものよりも、千と千尋の神隠しの油屋のモデルにもなったと言う、風格ある建物に興味があって見に行ったのですが、温泉も楽しめました。
たまには温泉でのんびりもいいもんですね。
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- ちふさん 2010/01/23 16:54:02
- 懐かしいなぁ、道後温泉。
- 道後温泉の朝、いいですねぇ!
美しいシルエットが素敵ですね!
朝の路面電車の駅も、ノスタルジーで良いですなぁ〜
高知から道後まで、サイクリングで行ったことを思い出しました。
道後ミュージックっていういいところは行かなかったのかなぁ??
ちふ
- ぬいぬいさん からの返信 2010/01/24 23:33:41
- RE: 懐かしいなぁ、道後温泉。
- > 高知から道後まで、サイクリングで行ったことを思い出しました。
えっ! 高地から道後までサイクリング?
それって すごい距離じゃない?
> 道後ミュージックっていういいところは行かなかったのかなぁ??
いたって健全なアカデミックな旅をしてきましたので、ニュー道後ミュージックなんて行ってませんよ!
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