2009/12/23 - 2010/01/02
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ヌールッディーンさん
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国立台湾文学館は、1916年に台南州庁舎として建てられた建物を修復して利用しています。
台湾で多くの公共建築を手がけた建築家・森山松之助の設計によるもので、日本統治時代に台南州庁舎として使われた後、戦後は空軍の施設として利用され、現在は台南市政府により「旧台南州庁舎」として管理されています。
建築について簡単に紹介しておくと、旧台南州庁舎は1916年に西洋の歴史主義様式で建てられたものです。この建物はレンガ造で外壁はスタッコで仕上げられていて、正面入口にはポルティコがあり、両端の2つの小塔が古典的なバランスの感覚を与えており、当時の政府の公共建築の典型的なスタイルでした。
文学館では、台湾文学の発展などについての展示や図書館のほか児童図書室などとして使われていますが、このブログでは「旧建築新生命」と題して建築についての展示を中心として記録・紹介していきたいと思います。
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現在の国立台湾文学館の模型。
古い建物に新しい建物が接合されているらしいことが分かります。 -
1942年前後の台南州庁舎の平面推測図
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1950年空軍司令部として使われていた頃。
戦火によりマンサード屋根は破壊され簡易な屋根がかけられているだけであり、左右の小塔も屋根がなくなっています。 -
左右についている錘によって、自在にどの位置でも留めることができる上下開きの窓。
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小塔部分の基礎。
重量を軽減することと上からかかる重さを分散させる効果があるというような説明があったけれども、深くは理解できませんでした…。 -
一階の床はレンガをアーチ型に積んだ橋で支えられていたため空間があり、外壁には通気孔が設けられていました。ここに固めた土を詰めることよって防潮・防蟻の作用が得られたようです。
(上の文は中国語の解説文を参考にして書いたのですが、「土を詰める」という部分は正確かどうか自信がありません…。) -
建物の内部は大きく改修されています。
外観はほぼ復旧していますが、内部は新しい用途に合わせて改修するというのが台湾における古建築の保存の考え方のようです。
確かに建築は使われなければ意味がないとも言えるので、新しい用途に合わせて変える必要があるのかもしれませんが、そうすることによって改変する時には重要性が気づかれていない遺産が失われてしまうこともあると考えると、やはりできるだけ原型をとどめながら保存および利用していくという考え方が望ましいのではないか、という気がします。
今後も少し考えてみたい問題です。 -
児童文学書房(児童図書室)
かわいいステンドグラスと座布団が印象的です。 -
児童文学書房(児童図書室)
靴を脱いでリラックスしながら絵本を読める空間になっていました。かつては権力の象徴だった政府の庁舎だったことを考えると見違えるような変身かもしれません。
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