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<br />アンドレ・マルローの「王道」は、「王道」とは名ばかりで、実際はジャングルの中の茂み道だったり、首狩り族の住む密林の中の道を進んだりと、とても「王道」とは思えない劣悪な道路だったが、今日これからシェリムアップへ向う国道は、それに劣らず、大変な悪路。穴ぼこだらけの道路で、まともに走れる状態ではなく、ガッタン、ピッコン、砂ぼこだらけ。まるで道路が絨緞爆撃を受けたかのように、大きな穴ぼこの連続で、その都度、古い韓国Daew(大宇)製の旧式バスは右に左に傾き、今にも横転しそうな感じである。このままバスがバラバラに分解してもおかしく無いほどの大揺れだった。<br /><br />そう今日は2008年12月25日。昨日バンコクで二人の美人に囲まれてクリスマスイブをお祝いしたが、今朝は早朝7時半からの出立で、バンコク・カオサンからマイクロで長躯カンボジア国境まで向った。タイの国道は片側4車線、6車線のフル規格で、スピード制限も無いところから、1台のマイクロに12人を乗せ、2台のマイクロが抜きつ抜かれつの、スピード競争を演じているかのような猛スピードで、昼近くに漸くこの国境の町Pon Nam Ronに到着した。<br /><br />ここで昼食を食べ、タイとカンボジアの境となる幅20m程の川にかかる橋を渡り、カンボジア側に渡る。この川の名前は知らないが、去年のお正月、メーサイからミャンマーに入国した際に渡った川、メーサイ川と同じ位の川幅であるが、橋の立派さは、メーサイがオーストラリアの援助により建設された立派な作りに比べ、ここのは貧弱で、歩道なども吊り橋様の板の上を歩いて渡る始末である。メーサイ同様、地元民はビザなし、パスポート無しで、行ったり来たりしていて、子供達などもこの川で泳いでいたりする。長閑な景色だ。<br /><br />カンボジア側の町名はDaung。ビザを取得するのに2時間も待たされ、所在無く税関の周辺をぶらつくが、民度の低さというか、経済的落差はタイと比べると、比較にならないほど、劣っている。町は全体が埃ぽく、車が通る度に粉塵を巻き上げ、とても道路を歩ける状態ではないが、人々は、中にマスクをしている人もいるが、大半は平気な顔で歩いている。もう諦めているのか、慣れ性になっているのか。遠くから見ていても、貧しさが漂ってきた。<br /><br />さてここから約6時間、シェリムアップまでは悪路の連続であるが、走り始めて約1時間後、途中の三叉路の集落で小休止。何も無いような集落で何の為に小1時間も休むのか理解に苦しむが、乗客の誰も聞く人もいない。聞いても無駄であるし、まともな返事は返ってこないと最初から分っているようだ。<br /><br />小さな小売店が幾つかあり、見ると、「アサヒビール」の「純生」が売られている。サイズ、ラベルも日本のと変わらない。僅かに違うとすれば全て英語表示で、日本語がどこにも書いてない、ということ。1缶1ドル、95円。いつも日本ではビールもどきの安い発泡酒を飲んでいるが、ここでは「本物」のビールが飲める!店の子がこのビールが日本のものか知ってか知らずか、又、当方が日本人と知ってか知らずか、普通の態度で1ドルを引き取る。「アサヒ」はカンボジアの代表的ビール「Angkor」と同じ様に扱われているのが嬉しかった。「Angkor」も又1ドル。「Hinekken」も売られているが、これも又1ドル。缶ビールはどれも1ドル。分りやすくて良い。<br /><br />途中大きな地方都市、シソポンを通り抜けるが、この町へ近づいた頃、漸く舗装道路になり、皆、間違って、漸くシェリムアップへ着いたかと期待したが、ここから更に又悪路の国道を3時間ほど、走ることになった。<br /><br />途中道路工事も行われているようだが、インフラの未整備は目を覆うばかりで、過去何十年も内戦で疲弊した国の惨状をこの悪路が恰も語っているようだった。<br />しかし、後日会ったファラン旅行者の話しによれば、この「悪路」はカンボジアの航空会社が政府に圧力を掛け、ワザと放置状態にしておいて、バスでやってくる観光客を飛行機に乗せようとする策略だ、とも言っていて、当方にはそれが事実かどうかは分らないが、こういう国に於いてはそういう事もあり得るかも知れない。<br /><br />夜9時、途中夕食の休憩もあったが、漸くにしてシェリムアップ郊外のバスセンターに到着。そこから先、市の中心部までの空港通りは、目もくらむばかりの光の洪水で、高級ホテルが通りに連続していて、夫々が意匠を凝らしたイルミネーションで、全く別の世界に入り込んだような錯覚すら受けた。<br /><br />「貧しさを覆い隠せぬ悪路かな」<br />

「写真の無いブログ」・悲しみのカンボジア(5)「悪路」

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2008/12/23 - 2009/01/07

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ちゃお

ちゃおさん


アンドレ・マルローの「王道」は、「王道」とは名ばかりで、実際はジャングルの中の茂み道だったり、首狩り族の住む密林の中の道を進んだりと、とても「王道」とは思えない劣悪な道路だったが、今日これからシェリムアップへ向う国道は、それに劣らず、大変な悪路。穴ぼこだらけの道路で、まともに走れる状態ではなく、ガッタン、ピッコン、砂ぼこだらけ。まるで道路が絨緞爆撃を受けたかのように、大きな穴ぼこの連続で、その都度、古い韓国Daew(大宇)製の旧式バスは右に左に傾き、今にも横転しそうな感じである。このままバスがバラバラに分解してもおかしく無いほどの大揺れだった。

そう今日は2008年12月25日。昨日バンコクで二人の美人に囲まれてクリスマスイブをお祝いしたが、今朝は早朝7時半からの出立で、バンコク・カオサンからマイクロで長躯カンボジア国境まで向った。タイの国道は片側4車線、6車線のフル規格で、スピード制限も無いところから、1台のマイクロに12人を乗せ、2台のマイクロが抜きつ抜かれつの、スピード競争を演じているかのような猛スピードで、昼近くに漸くこの国境の町Pon Nam Ronに到着した。

ここで昼食を食べ、タイとカンボジアの境となる幅20m程の川にかかる橋を渡り、カンボジア側に渡る。この川の名前は知らないが、去年のお正月、メーサイからミャンマーに入国した際に渡った川、メーサイ川と同じ位の川幅であるが、橋の立派さは、メーサイがオーストラリアの援助により建設された立派な作りに比べ、ここのは貧弱で、歩道なども吊り橋様の板の上を歩いて渡る始末である。メーサイ同様、地元民はビザなし、パスポート無しで、行ったり来たりしていて、子供達などもこの川で泳いでいたりする。長閑な景色だ。

カンボジア側の町名はDaung。ビザを取得するのに2時間も待たされ、所在無く税関の周辺をぶらつくが、民度の低さというか、経済的落差はタイと比べると、比較にならないほど、劣っている。町は全体が埃ぽく、車が通る度に粉塵を巻き上げ、とても道路を歩ける状態ではないが、人々は、中にマスクをしている人もいるが、大半は平気な顔で歩いている。もう諦めているのか、慣れ性になっているのか。遠くから見ていても、貧しさが漂ってきた。

さてここから約6時間、シェリムアップまでは悪路の連続であるが、走り始めて約1時間後、途中の三叉路の集落で小休止。何も無いような集落で何の為に小1時間も休むのか理解に苦しむが、乗客の誰も聞く人もいない。聞いても無駄であるし、まともな返事は返ってこないと最初から分っているようだ。

小さな小売店が幾つかあり、見ると、「アサヒビール」の「純生」が売られている。サイズ、ラベルも日本のと変わらない。僅かに違うとすれば全て英語表示で、日本語がどこにも書いてない、ということ。1缶1ドル、95円。いつも日本ではビールもどきの安い発泡酒を飲んでいるが、ここでは「本物」のビールが飲める!店の子がこのビールが日本のものか知ってか知らずか、又、当方が日本人と知ってか知らずか、普通の態度で1ドルを引き取る。「アサヒ」はカンボジアの代表的ビール「Angkor」と同じ様に扱われているのが嬉しかった。「Angkor」も又1ドル。「Hinekken」も売られているが、これも又1ドル。缶ビールはどれも1ドル。分りやすくて良い。

途中大きな地方都市、シソポンを通り抜けるが、この町へ近づいた頃、漸く舗装道路になり、皆、間違って、漸くシェリムアップへ着いたかと期待したが、ここから更に又悪路の国道を3時間ほど、走ることになった。

途中道路工事も行われているようだが、インフラの未整備は目を覆うばかりで、過去何十年も内戦で疲弊した国の惨状をこの悪路が恰も語っているようだった。
しかし、後日会ったファラン旅行者の話しによれば、この「悪路」はカンボジアの航空会社が政府に圧力を掛け、ワザと放置状態にしておいて、バスでやってくる観光客を飛行機に乗せようとする策略だ、とも言っていて、当方にはそれが事実かどうかは分らないが、こういう国に於いてはそういう事もあり得るかも知れない。

夜9時、途中夕食の休憩もあったが、漸くにしてシェリムアップ郊外のバスセンターに到着。そこから先、市の中心部までの空港通りは、目もくらむばかりの光の洪水で、高級ホテルが通りに連続していて、夫々が意匠を凝らしたイルミネーションで、全く別の世界に入り込んだような錯覚すら受けた。

「貧しさを覆い隠せぬ悪路かな」

  • アンコールワットのポストカード。

    アンコールワットのポストカード。

  • 象の絵柄を取り込んだ、織物。

    象の絵柄を取り込んだ、織物。

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