2008/08/05 - 2008/08/07
4031位(同エリア6434件中)
ひらしまさん
プラハからチェスキー・クルムロフを経由してウィーンに出て、ザルツブルク、インスブルックと、主に鉄道でめぐる旅。
ここウィーンでは王宮と市立公園、そして郊外のハイリゲンシュタットにベートーベンとホイリゲを訪ねます。
- 旅行の満足度
- 5.0
-
チェコのブデヨヴィツェ駅を発った列車の窓から見えるのは林ばかり、止まる駅には駅舎もないようなローカル線だ。1時間ほどで国境を越え、オーストリア側のグミント駅に着いた。
旅行記でよく読んだ車掌によるパスポートチェックもなく、国境を越えた感慨がない。そういえばチェコに入る時だって、乗り換えのフランクフルトで入国スタンプを押されただけだった。これからはもう、パスポートのスタンプを見る楽しみは味わえないのか。
グミント駅でオーストリア国鉄に乗り換える。ブデヨヴィツェで全力疾走した疲れの残る我々が、集団から遅れて次の列車のホームに着くと、例の3人組が列車の脇で「この列車だよ〜」と合図して教えてくれた。我々を気にして待っていてくれたのだ。ありがとう!
彼女たちの国は、韓国か中国か台湾か。相棒に言わせると、女性だけのグループで旅行しているのは韓国に違いないという。なるほどと思ったのだが、本人たちに聞いてみると中国からだった。中国でも、若い女性が自力でヨーロッパを旅するようになっているんだ。
ウィーンまではさらに2時間あまり。畑の中を列車は行く。刈った後の小麦畑、そしてとうもろこしにぶどう。次第に人家がふえていくが、畑に看板がないのが日本とは違う。
トゥルンで大きな河を横切る。地図で調べるとドナウだった。列車の左に見え隠れして流れる。水量豊か。両岸は緑。日光浴の人も見える。(写真はあまり撮らなかったのでウィーンに着いてからのものでご免なさい) -
予定時刻にフランツ・ヨーゼフ駅に着いた。まず券売機で24時間券を苦労して買い、中国娘3人組にボンヴォヤージュを言って別れた。
ホテル・ベルヴューは駅西側の目の前だった。最初の部屋がたばこ臭くて変えてもらった部屋は、広くて天井が高く、調度品も立派。カーテンの高さが4mもある。窓の向こうはフランツ・ヨーゼフ駅で、その総ガラス張りの外壁にこちらの建物が少しデフォルメしてそこにあるように映っている。こういう景観も悪くない。
ホテルをここにしたのは、チェコからの玄関口フランツ・ヨーゼフ駅至近で、ザルツブルク方面に向かうウィーン西駅にはトラムで1本、そしてリンクにもハイリゲンシュタットにもトラム1本という交通の便のよさによる。だから部屋には全然期待していなかったので、うれしい予想外。
参考データ〈Bellevue Hotels〉
01-313480
304号室 ダブルデラックス 119ユーロ 朝食別
シリーズ末尾記載のホテル評価もご参照ください -
まずは近くにあるはずのシューベルトの生家を訪ねようと、ホテルの受付で道を聞いた。ところが、驚いたことに若い受付嬢はシューベルトの生家を知らないらしく、コンピュータで検索して最寄りのトラム停留所名を教えてくれただけだった。シューベルトってウィーンでは忘れられた存在なの?
本当はガイドブックの大まかな地図でも行けたと思うが、何かに頼るモードになってしまい、駅のインフォメーションを探してみたが、無人の機械があるだけでよく分からない。そうこうするうちに5時を回り、ウィーン最初の予定はあえなく中止となった。
ちょっと気落ちして、駅の近くをあてもなく散歩していると川に出た。地図を見るとドナウ運河だった。橋を渡り、水量豊かな川に沿い遊歩道を歩く。両岸とも木々が日影をつくり、所々にベンチがある。犬の散歩やジョギング、そして土手の斜面で日光浴をする人たちと、市民の日常の楽しみをかいま見る。こちらもゆったりした気分になり、元気が出てきた。
駅ビルのスーパーで食料を買い夕食。観光のなかった一日を終えた。 -
8月6日(水) ウィーン
昨日ブデヨヴィツェ駅で走ったのが、相棒にはやっぱりこたえたらしい。旅も中日を迎え、疲れが出る頃でもある。予定をあっさり変更し、ゆっくり朝寝する。
朝食は、ホテルは高いので近くのマクドナルドへ。もともとハンバーガー店になじみのない我々があれこれ迷ってから注文しようとしたら、店員に制された。いつの間にか列ができていたのだ。これは仕方がないと最後尾に向かおうとしたとき、先頭に並んでいた若い女性が「お先にどうぞ」と入れてくれた。
勝手不案内な異邦人に親切にしていただく経験を昨日から立て続けにして、ヨーロッパがまた好きになった。
マクドナルドもヨーロッパのカフェ文化になじんだみたいで、ハンバーガー中心ではなく客層も様々。近所の老人同士、テラスで集い語り合う風も。
行き交う人の中にはイスラムのベールの女性も多い。掃除の労働者はアフリカ系の人だ。さすがに国際都市ウィーンだ。
昼過ぎにトラムDでリンクへ出る。まずはブルク庭園のモーツァルト像にご対面。若さと才気に満ちたモーツァルト。観光客やイベント準備の人たちに囲まれ、人気者だ。 -
王宮では宝物館だけに入った。映画館なみに暗い館内は、驚くほど大きな宝石を戴く王冠や杖、美しい細工のタペストリー、重厚なマントなど、実に見ごたえがある。大航海時代以降の世界で広く宝を集め、近代技術で飾ったハプスブルク家の宝物は世界一かも知れないと思えた。
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王宮の裏手からザッハーホテルを左に見て、国立歌劇場の正面に回る。屋根の上に騎馬像を乗せ、威風堂々とまるでオーストリア帝国首相府といった趣だ。それでも、2階正面に竪琴をたずさえて立つアポロンとおぼしき像でオペラハウスと知ることができる。
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有名なトルテを試そうとインペリアルホテルのカフェにはいる。超高級ホテルに入るには少し勇気がいった。
テラス席には客が大勢いたのに、室内の先客は日本人1組だけ。日本人としては、超高級ホテルの雰囲気はやはり室内でなくちゃね。上品で明るく落ち着いていて申し分なし。
インペリアルトルテとアプフェルシュトゥルーデルを半分ずつ食べる。トルテは小さいがリッチな味わい。紅茶にはお代わりのお湯も付いてゆっくりできる。1人10ユーロでも満足。 -
リンクを回って帰ろうとトラムに乗ってすぐ、市立公園のヨハン・シュトラウス像を相棒が見つけ、やはり作曲家の銅像めぐりをしていこうとなった。公園は市民で賑わっている。そこかしこに胸像があるが、知らない名前が多い。
写真でよく見たシューベルト像は遠くからでもわかった。色とりどりの花に囲まれ、木々の緑を背景に歌曲の王は優雅に座っている。ホテル・ベルヴューでは忘れられても、ここでは高い地位を保っている様子がうかがわれ安心した。
シューベルトもブルックナーも静かな一角にいたが、バイオリンを弾く金色のヨハン・シュトラウス像は観光客に大人気だった。
最後のベートーベン像を見つけられずあきらめて帰る道で、前方のベンチに座っている女性たちと目があった。なんと、昨日の中国三人娘ではないか。広いウィーンの街での思いがけない再会に双方驚いた。
彼女たちは西安の大学生だという。我々は前年秋に西安を訪れたばかりだったので、これも奇遇だ。西安はグレートな都市だったと感想を伝える。
お互いに不自由な英語なので多くは話せなかったが、今日も明日も王宮をじっくり見るという彼女たちと、旅の無事を祈りながらさよならした。せっかくの縁だったのだから、写真の1枚くらい撮らせてもらえばよかったねと後で思った。 -
我々はハイリゲンシュタットへ向かう。ベートーベンが過ごした家が点在するウィーン郊外のぶどう畑に接する住宅地だ。ベートーベンの頃は別荘地だろうか。
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トラムDの終点から歩き始めるとすぐ小川があった。小川に沿ってゆるやかに上るのが、「田園」の曲想を得たと言われるベートーベンの小道だ。
木々の間の静かな道で、観光客らしいのはほかにカップル1組だけ。犬の散歩など地元の人に何組か出会った。ベートーベンの胸像とはここで対面。 -
南に歩いてホイリゲ「マイヤー」へ。ベートーベンの家の一つとガイドブックには書かれていたが少し南に移転していた。通りは静かなのに門を入ると賑わっていて、こんなに人がいたかとびっくり。オーストリア人らしき夫婦と相席に。笑顔で迎えてくれる。
ぶどうの葉の下、料理もおいしい。ただし塩っぱい。シュランメル音楽はアコーディオン1人だけで期待したほどではない。帰りに隣の夫婦にアウフ・ヴィーダーゼーンと挨拶したらサヨナラと返ってきた。 -
遺書の家や教会を外から眺めてぶらぶら歩いてトラム停留所へ。
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目の前はカール・マルクス・ホーフ。1920年代の共和国時代に建てられた労働者向け大規模集合住宅だが、日本の公団住宅のような画一的なものではなく、変化に富み美しい。広い芝生の庭と1kmも続くその威容を車窓から眺めながら帰った。
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8月7日(木) ウィーン〜ザルツブルク
今日はザルツブルク音楽祭のウィーン・フィルを聴く日だ。トラム5番で西駅へ向かう。通りには豪壮な建物がずっと続き、大帝国の首都の雰囲気を感じさせる。
途中の停留所で隣の若い女性が急に席を立って降りたと思ったら、降りたのではなく大きなベビーカーをそのお母さんと一緒に持ち上げて戻ってきた。
車内にベビーカー用のスペースも指定されているのだが、乗車口の段差はかなり大きいので手助けなしには乗車できない。でも、手伝う方も手伝われる方も自然でいい感じだった。
ベビーカーが降りるときは、僕が手伝いを買って出た。日本でだったら躊躇しただろうな。お母さんも感謝してくれたが、この旅の途中で受けた親切のお返しが少しできたようで、僕もうれしかった。
西駅の切符窓口は予想通りの長い列だった。ここでは、前の女性が蜂に刺されて列を離れたので、仲間が来るまで彼女の荷物をキープしながら進んであげて、小さな親切その2。
インスブルックまでの2等通し切符を買い、座席指定はしなかった。始発駅だし、日本のようには混まないと高をくくったのだが、近い車両は満席。意外に座席指定の札が多く、かろうじて席を確保した。
ザルツブルクまでは3時間弱。近づくにつれ、起伏のある美しい風景になり、遠くに山も見えてきた。
参考データ〈オーストリア国鉄〉
ウィーン〜インスブルックは1等89.2、2等53.7ユーロ
でもペア割引なのか2等2人で97.1ユーロだった クレジット可
http://www.oebb.at/de/
(トラムも列車も写真がないので代わりに乗り物つながりで馬車の写真です)
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