2008/07/13 - 2008/07/13
75位(同エリア95件中)
まみさん
2008/07/13日 ブジェンツィ村、エタラ野外博物館からガブロヴォへ
【宿泊:Hotel Balkan(ガブロヴォ泊)】
・ブジェンツィ村散策
・ソコロヴォ僧院
・シプカ峠の記念碑
・エタル野外民俗博物館
ガブロヴォ散策(ここから現地ガイドと別れて一人旅)
・ユーモア博物館
はっきり言って、私はすでに野外民俗博物館マニアですね。
東欧では有数の観光目的というせいもありますが、ここ数年ですっかりハマっています。
初めて訪れて、野外民俗博物館ってイイな、と思ったのが、2005年夏のポーランド旅行から。
2006年のハンガリー旅行で訪れたセンテンドレの野外博物館は2ヶ所目ですが、いまのところこれが訪れた中で最大規模です。
2008年のルーマニア旅行では、ルーマニアの田舎建築を私なりに予習して行き、首都ブカレストの農村博物館を含め、3ヶ所も周りました。
ブカレストの博物館以外は閑散としていて、私以外に見学者はいなかったりして、あるとき村の住人が一斉に姿を消したSF小説を連想してしまいました。
ブカレストは例外として、たいてい町の郊外数キロ地点にあるので1人旅にはアクセスが不便なのですが、郊外に行く路線バスを厭わなければ、行けないこともないです。
そんな私がブルガリアで野外民俗博物館に目をつけないわけがありません。
とりあえず、薄っぺらい「地球の歩き方」の数少ない観光地案内の中でもきちんと紹介されていた、エタル博物館は必須でしょう。
アクセスは、近郊の都市ガブロヴォを拠点にすれば、もしかしたらそんなに大変ではなかったかもしれません。
でも、時間短縮とラクするため、そして何よりガイドの説明をあてにして、前半のガイドと車付きの旅程にこのエタル博物館を組み込みました。
エタル野外博物館は、車があればアクセスは悪くないのか、あるいは日曜日だったからか、今まで訪れた東欧の野外民俗博物館の中では、一番人口密度が高かったです。
活発だったと言い換えましょう。
中身は、歴史上民族の移動の激しかった同じ東欧圏とくくってしまえば、お隣のルーマニアに似たものも時々ありましたが、その類似も興味深いものです。
そしてガイドのひとことふたことの説明は、独学よりずっと有益でした。
その上、こういう野外博物館にありがちな伝統工芸の保存は、このエタル博物館がぴか一でした。
つまり、博物館内の家屋の中で、伝統工芸職人が昔ながらの手作業で品物を作り、販売していた家屋の割合が、これまで訪れた東欧の野外民族博物館の中では一番高かったです。
園内で見られた伝統工芸の種類も段トツ多かったです。
エタル博物館訪問記は、前後編の2つに分けたいと思います。
※これまで訪れた東欧の野外民俗博物館シリーズ
「2005年夏のプラハ・ポーランド旅行20日間 その16 ルブリン」
(後半が野外博物館です)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10032646/
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第7日目(6):センテンドレの野外博物館(1)大平原(Alfold)+農場」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10110939/
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第7日目(7):センテンドレの野外博物館(2)西部低地+南・西ドナウ川地域」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10110957/
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第7日目(8):センテンドレの野外博物館(3)バラトン湖高地地方」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10110971/
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第18日目(3):ブランの紅葉と城のふもとの野外博物館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10135664/
「2007年ルーマニア旅行第2日目(5)ブカレスト:ルーマニアのフォークロアの宝庫・農村博物館・その1」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10172885/
「2007年ルーマニア旅行第2日目(6)ブカレスト:後半も魅力たっぷりな農村博物館・その2」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10172910/
「2007年ルーマニア旅行第2日目(7):まだ未整備の(?)もう一つの農村博物館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10172929/
「2007年ルーマニア旅行第8日目(1)バイア・マーレ:花盛りの野外民俗博物館・その1」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10185200/
「2007年ルーマニア旅行第8日目(2)バイア・マーレ:マラムレシュ地方の田舎の生活を垣間みて・野外民俗博物館・その2」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10185202/
「2007年ルーマニア旅行第12日目(4)シゲット・マルマッツィエイ:やっぱりここでも、野外博物館@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10201372/
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入口の素敵なモニュメント
左下に「エタル」と書いてあります。
「エタル野外博物館
19世紀には国内工芸の中心地だったガブロヴォにも、20世紀になると近代工業の波が押し寄せ、手工業を中心とした産業界は変革を迫られていた。それに対して伝統を守るために立ち上がったのが、町の美術蒐集家ラザール・ドンコフ。
伝統工芸を中心にテーマパークを造ろうと考えた彼は、ガブロヴォ南郊8kmの森の中、シベク川のほとりにその場所を定め、民族復興期の職人街を再現した野外博物館を1960年に開設した。ここでは2階が張り出した古いスタイルの家が小川のほとりに並び、それぞれが金銀細工、皮革、毛織物、刺繍の職人の工房として、実際に職人たちが仕事をしている。作品を買うこともできるし、時間さえあれば注文して作ってもらうことも可能。ほかにパン職人やお菓子職人の家もあって焼きたてのパンを食べられる。もちろんカフェもある。シベク川には水車が回っていて、これらの工房の動力は水力であることがわかる。」
(「地球の歩き方 '07〜'08年版」より) -
園内マップを白いアロエの花と一緒に
家屋は50軒ほどですね。
思ったより規模が大きくないです。
シベク川に沿って細長くなっています。 -
水車のあるレストランのかまど
「エタル野外博物館
あたかも20世紀が訪れなかったかのように伝統的な職人の生活が行われている、すばらしい牧歌的な集落であるエタルを、チャールズ皇太子は気に入るでしょう。ガブロヴォの南東約8km、興味深いエタル民俗村落博物館をハイライトとするエタルは、ブルガリアの工芸品やバルカン地方の伝統的な生活様式に関心のある人にとっては、すばらしい旅の目的地となります。1964年に開設されたこの野外博物館には、約50軒の店舗や工房があります。村はブルガリア民族復興時代(19世紀)の典型的な様式に従って考案され、芝や木々に囲まれ、0.7ヘクタールにわたって広がっています。職人たち───パン職人、車大工、靴職人、毛皮職人、ガラス職人、帽子職人、宝石職人、皮革職人、粉屋、陶器職人、そして機織り人等が、その商売を実践し、品物を販売しています。一部の工房は博物館の敷地を流れる小川の水力発電で利用しています。(後略)」
(Lonely Planet(2nd edition 2005年刊)より私訳) -
パン焼きとバーベキューのかまど
まずはここで昼食を取りました。
ガイドたちと一緒に取った最後の食事です。
ガイドいわく、日本人旅行者に一番人気のメニューを最後に残しておいたそうです。
またいつものように食べきれないほど山盛り注文されました。
その食べ物の写真と感想はこちら。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14288318/
ついでに、ステキなトロヤン焼きの塩・胡椒入れの写真はこちら。
(他でも見かけていてイイなと思っていて、ここでやっと撮影のチャンスがあったものです。)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14288317/
関連の旅行記
「2008年ブルガリア・ハイライトその5:ブルガリアで食べたもの・その2」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10261054/ -
風情のある石造りの建物
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水車は村の重要な動力源
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川を利用した昔の洗濯機
ルーマニアのマラムレシュ地方で見たのと同じ仕組みです@
ただし、樽の間から水が流れるようにしてあるところがルーマニアと違うみたいです。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/12942862/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/12942863/
関連の旅行記
「2007年ルーマニア旅行第10日目(6):マラムレシュ───コウノトリもやってくる桃源郷」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10192261/ -
昔の洗濯機の桶の部分に注目
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水が渦を描き、中の洗濯物は自然にくるくる@
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昔の洗濯機を上から覗いたところ
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昔の馬車の箱部分
昔はこのようにカラフルにペイントされた馬車が主流だったそうです。
ルーマニアやハンガリーの民俗博物館で、こういうペイントの昔の衣装箱を見たことがあります。
それと同じようなものかしら。
ルーマニアのマラムシュ地方の司祭のお宅で見た衣装箱(ルーマニアのものではないです)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13025444/
関連の旅行記
「2007年ルーマニア旅行第11日目(4)マラムレシュ地方:ボティザの司祭宅とカーペットと木造教会」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10197613/
ちょっとイメージが違うけれど、ハンガリーの民族博物館にて
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11485142/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11485159/
関連の旅行記
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第3日目(2)ブダペスト:民族博物館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10104268/ -
箱部分を乗せる車輪部分
こちらもなかなかカラフルです。 -
今みかける馬車はこちら
こちらの方がずっと大きかったです。 -
穀物運搬用の馬車(左)と脱穀機(右)
このタイプの馬車は今でも使われていました。 -
美しいブルガリア復興様式時代の建物が並ぶ職人エリア
柱の模様がペイントというのもなかなか可愛いです。
ただ、手前の店は閉まってました。
「ブルガリアの地方には、古いブルガリア文化の特徴的な面を持つ、驚くほど多様な陶器、絨毯、織物、編物、刺繍、皮革品、宝飾品、金・銀・銅製品、民族衣装があります。エタルは、野外の民俗博物館です。熟練職人が美しい金・銀・銅・皮革製品を訪問者の目の前で作り上げます。エタル博物館では、ブルガリア民族復興時代の典型的な職人居住区の生活が実際に行われています。有名なチプロフツィ(Chiprovtsi)のラグ(絨毯)は、アントワープ、ブリュッセル、リエージュ、ロンドンの博覧会で金メダルを勝ち取りました。日常生活と様々な祝祭時の両方に登場するブルガリアの民族衣装は、物質面と精神面の出会いの場です。クーケル(Kukeri)(※)は、冬の終わり、自然が息を吹き返す直前に踊り出します。」
(ブルガリアで買ったパンフレット「BURGARIA」(2007年Gufo社発行/R. Daskalov編集)より私訳)
※クーケル(単数形Kuker)
冬(たいてい新年)の祭りに登場する仮面をかぶった悪魔払いの人物。その人形はブルガリア独特の民芸品として売られていました。
翌々日のヴェリコ・タルノヴォで買ったクーケルの人形や飾りのある写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14421104/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14421130/
関連の旅行記
「2008年ブルガリア・ハイライトその14(完):ブルガリアでゲットしたもの」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10267157/ -
カーペット職人の工房兼店舗
1階と2階で別々の工房・店のところが多かったです。
当時の家屋は2階への階段はたいてい外階段なので、現在もそのように利用されていても不自由はしないでしょう。
この家も、カーペット工房は2階だけで、1階は別のお店でした。 -
民族衣装の展示
店ではないのですが人々が入っていく建物があったので入ってみたら、中はちょっとした民族衣装博物館でした。
どれも北ブルガリアの各地の村々のものでした。 -
スカーフにブラウスにジャケットにワンピースにエプロンというスタイルは共通
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なんとなくこれは、ブルガリアチック@
私の中にあったイメージどおり。 -
男女の衣装を一緒に撮りました@
同じブルガリアの民族衣装とは思えませんねぇ。
男性のシャツは刺繍が鮮やかです。 -
地味なような派手なような、でも可愛らしい衣装
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華やかなショールのある衣装
ショールの色は、本当はもっとオレンジでした。 -
なかなかカラフルな色使い
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男性の衣装、毛皮の帽子も特徴的
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縁模様が素敵なエプロン
民族衣装は、いかにも農村の衣装というかんじです。
ハンガリーなどと比べるとだいぶ地味ですが、実際に身につけてみるととても可愛らしいと思います。
でもやっぱりほぼ一生こういう衣装を身に着けなければならないとしたら、窮屈なかんじがします。
東欧諸国の他の国の民族衣装の写真のある旅行記
「2007年ルーマニア旅行第13日目(2)マラムレシュ地方:祝日のミサはおめかしして───ドラゴミレシュティ修道院にて」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10205795/
マラムレシュ地方の実際に伝統的な衣装を着ている少女たちの写真あり。
「2007年ルーマニア旅行第7日目(3)クルージュ・ナポカ:トランシルヴァニア民俗博物館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10182528/
かつてハンガリーだったルーマニアのトランシルヴァニア地方の民族衣装があります。
ブルガリアより色彩が明るいですね。
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第22日目ブカレスト3日目(4):農民博物館(3)衣装・刺繍コレクション(完):」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10158486/
ブカレストの博物館ですが、ハンガリーのものか、その影響を受けたと思われる花模様の刺繍の衣装も見られました。
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第18日目(5):ブラショフ民俗博物館と美術館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10137568/
羊の毛皮の重厚なジャケットの刺繍がすばらしいです@
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第5日目(7)ケストヘイ:2つの小さな博物館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10107915/
前半は、お人形の衣装で見るハンガリーの民族衣装。
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第4日目(5):ティハニの博物館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10105688/
こちらにもカロチャ刺繍のステキな民族衣装の人形の写真あり。
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第3日目(2)ブダペスト:民族博物館」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10104268/
ハンガリーのカラフルな刺繍の衣装の写真2枚あり。
後編へつづく。
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